1. Good News for Cities〜都市に関する炉辺談話
  2. 【#61】「街は誰のもの?」映..
2021-12-08 40:19

【#61】「街は誰のもの?」映画公開記念トーク!監督・阿部航太さんが見るブラジルのストリートとは?

今回は、デザイナーであり文化人類学専攻の阿部航太さんを迎え、彼が制作した12月11日(土)公開のドキュメンタリー映画「街は誰のもの?」についての公開記念トークを行いました。デザイナーとしてのバックグラウンドから、なぜブラジルに行きグラフィティーアーティストを追うようになったのか。映画を撮影するに至るまでの物語や、よそ者として地域に入り込み映像をとる態度や意識までお話ししていきます。映画を観る前に是非ポッドキャストを聞いて、劇場へ足を運んでいただけたら嬉しいです。


⚫︎ゲストプロフィール😀

阿部航太
1986年生まれ、埼玉県出身。2009年ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズ校卒業後、廣村デザイン事務所入社。2018年同社退社後、「デザイン・文化人類学」を指針にフリーランスとして活動をはじめる。2018年10月から2019年3月までブラジル・サンパウロに滞在し、現地のストリートカルチャーに関する複数のプロジェクトを実施。帰国後、阿部航太事務所を開設し、同年にストリートイノベーションチームTrash Talk Clubに参画。アーティストとデザイナーによる本のインディペンデントレーベルKite所属。一般上映としては本作が初の監督作品となる。

⚫︎映画公開情報 🎬

『街は誰のもの?』

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=mkqpa4Tihkc

グラフィテイロ(グラフィティアーティストの現地での呼称)が立つ背景に広がるのは、南米一の大都市サン・パウロ。そこには多様なルーツ、カルチャーが混沌とするブラジル特有の都市の姿があった。東京でグラフィックデザイナーとして活動する阿部航太が、2018―19のブラジル滞在で体感した「街」。そこには歪んだ社会に抗いながら、混沌の波を巧みに乗りこなすグラフィテイロ、スケーター、そして街を歩き、座り込み、踊り明かす人々がいた。イリーガルな表現活動から日常生活まで、地続きに営まれるその風景は、私たちが知っている街の姿を痛快に批判しているように思えた。ブラジルの4都市を巡り、路上から投げかけられた一つの問いへの答えを追うストリート・ドキュメンタリー。
https://machidare.com

◎12月11日(土)より渋谷シアター・イメージフォーラムにて上映

【期間中の土日はアフタートークを開催】

ゲスト:田中元子(グランドレベル代表取締役)、中川敦夫(グラフィテイロ from ブラジル)、ゲスト=荏開津広(DJ/ワーグナープロジェクト音楽監督)、宮崎大祐(映画監督)、三宅唱(映画監督)、宮越里子(グラフィックデザイナー)、高山明(演出家・アーティスト)https://www.imageforum.co.jp/theatre/

◎以降の上映スケジュール
2022年1月2日(日)~1/7(金):名古屋シネマテーク(愛知)
公開期間調整中:京都みなみ会館(京都)公開期間調整中:シアターセブン(大阪)


⚫︎お話し中に紹介したもの📘

ZINE「都市の風景」https://trashtalkclub.stores.jp/items/5e0af4c05b120c69fb4dc656
今回の映画の制作のきっかけとなった作品。

00:12
皆さん、こんにちは。
エクスペリエンスデザイナーの石川由加子と
リサーチャー・ストーリーテラーの杉田麻里子です。
この番組は、都市というテーマが好きで好きでしょうがない二人が
都市に関する様々なグッドニュースをザックバラーに話す場所です。
はい、ということで今回も素敵なゲストにお越しいただいております。
デザイナー・文化人類学専攻の阿部航太さんです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
はい。
阿部さんはですね、実はフォーシティーズウィークをやった際に
西池袋でナイトシアターを屋外でやったんですけど、
その時に今今週の11日に公開となる
「街は誰のもの」っていう映画の記録映像を流してくださって
そこで私たちも出会いました。
今回はその街は誰のものっていう映画は
なかなか気になる映画になっているので
それについてお話ししながら
阿部さんのこれまでの活動とかについても触れられたらと思っております。
お願いします。
お願いします。
はい。
私は一応グラフィックデザインが本業というか
生業としてやっていて
普通にパンフレット作ったりとかローを作ったりとか
そういう仕事をしてるんですけど
一方で文化人類学的アプローチっていう風に呼んでるんですけど
デザインのスキルを使って
文化人類学的なスタンスで研究したりリサーチしたりするっていうことを
本当に個人的にやっていますので
ただ僕は本当に美大に普通に出てデザイナーになっているので
文化人類学は大学で勉強したことがなくて
本当に本読んだり映像見たりしてきただけなので
そういう意味もあって人類学者とは名乗って全くなくて
本当に専攻としか言えないなと思いながら
割と真似事みたいなことをやっているって感じですね
何かそれに興味を持ったきっかけみたいなのがあったんですか?
そうですね
デザインをやっていく中で
デザインってどうしても消費活動というか
何か消費させるためのコミュニケーションっていう
結構割と狭い中での動きっていうのがメインになっちゃっていて
03:01
何かそれには結構疑問を感じていて
何か別軸のところでデザインを使えないのかなっていうのはずっと考えていて
その中で人類学の一冊の本に出会って
鈴木博之さんっていう方の
恋する文化人類学者っていう本があって
その人はコートジボワールのフィールドなんですけど
そこに行って現地の女性と結婚するんですね
その結婚体験を文化人類学的に語るっていうすごい面白い本があって
その本当に最終章にもっと素人が
すごい簡単に言っちゃいますけど
素人が文化人類学をもっとやってけばいいのにっていうのを書いてあって
それぞれの興味関心の中で文化人類学を実践していけば
もっと面白くなるのにって書いてあったんですね
それを読んでちょうどそういうふうに悩んでた時期があったので
じゃあもう俺はデザインで文化人類学をやろうって決めたんです
そこで一回
ただそこで何をやるか全然分かってなくて
でもとりあえず何かできるかもしれないなと思ったんですよね
それが多分文化人類学の初めて認識した感じですね
それは結構前なんですか?
僕が独立するたぶん3年前ぐらいなので
もう今から5年前ぐらいかな
なるほど
ちなみに私もそこまで詳しくないんですけど
文化人類学をするっていうのは具体何かどういうことなんだろうなと思って
その文化人類学的な視点とかを取り入れる
なんか難しいですかね
なんで文化人類学だったんだろうみたいな
文化人類学で何ですか説明する時に
僕はこれは人の受け売りですかって言葉なんですけど
自分とは価値観とか文化の素養が違うところに行って
そこで人類の類似性とあと再生を
同時に対応性みたいなのを同時に考える学問であるっていうことを言っていて
だから自分が当たり前だと思っている価値観のところじゃない場所に行って
改めていろんなことを考える学問なんですね
もうすぐ簡単に言うと
僕はそれが大抵は答えとかがすぐ出ないわけですよ
分かんないところからスタートする
06:00
今まで答えだったものが答えじゃないかもっていう風に思うことなんじゃないかなと思っていて
文化人類学が
それがめちゃくちゃ面白いなと思って
だからデザインって結構早い回答を求められる職業なんですけど
これはこういうものであるっていうものを整理して伝えなきゃいけないんだけど
文化人類学の世界ではそういう急いで回答を出すことっていうのはすごい
そこにブレーキをかける要素がすごいあって
もうちょっと問いみたいなものを導き出す学問なんじゃないかなっていう風に思っていて
僕はそういう意味合いで何か問いみたいなものをデザインを通してやるってことが
自分の中で文化人類学をデザインでやるってことかなっていう風な繋げ方で今やってます
デザイン的アウトプットの一つが今回の映像映画みたいなものになったっていう感じなんですか
そうですね
ただ映画以外にも実はコミックとかも作ってて
あとは文章でも結構いろいろ書いてたりもしたりもするので
その複合的な結果のうちの一つが映画っていう感じですね
なるほど
そのコミックとか文章もどこかで読めたりするんですか
コミックは通販もしてるし
アメリカ館で今回劇場でも買えますし
あと文章は結構パンフレット今回4万字弱ぐらい書いたので
普通のパンフレットよりも全然長い文章が書いてあるので
そういうとこで読んでもらえるといいのかなって感じです
なるほど
映画についてその街は誰のものって
もう私たち大好きっていう感じのタイトルなんですけど
どんな内容なのか簡単にご説明お願いします
ブラジルのストリートカルチャーのグラフィティとスケートボード
あと街のマーケットとか街を歩く人々とか
そういう人たちを通して
街っていうのはどういうもんだろうかっていうのを考える
ドキュメンタリー映画です
2018年から19年コロナの前ですね
半年間ブラジルに僕は行ってて
その間に撮影したものですね
2年前かな
結構温めてきた企画なんですか
この映画撮影しようみたいになった経緯っていうのは
どういうものがあったのかな
さっき言った通り
デザインで文化人類をやろうと思ったのですけど
何やったらいいか本当わかんなくて
09:03
何をブラジルに行こうと思ったのか
いろんなことがあってブラジルに行こうと思ったんですけど
ブラジルで何が見れるかも全然わかんなくて
行って人に会っていったら
結果的にそういうものに出会ったって感じですね
でも都市はすごく興味あったんで昔から
都市の様相があまりにも
比べると日本とはかなり違ってたので
なんでこんなことになってんだろうなみたいな感じを探っていったら
そういう人たちにたどり着いたって感じですね
ブラジルに行った時は映画を撮ろうっていう形では
行ってなかったってことなんですか
そうですね行ってないです
ただGoProだけ買ってたんですよ
大切
何かで記録したいと思ってて
6ヶ月間だったんですけど
何で写真っていうテーマを考えてたんですけど
友人から映像がいいんじゃないって言われて
映像かと思って
ちゃんとやったことなかったんで映像はその時
そういうのがいいなと思って
あんまり先が見えてるものにちょっと分かんないこと
やった方がいいかなと思って
GoProを買ったんですよね
その武器を片手に乗り込んだわけですね
本当に小脇に抱えて
撮ってたんですけど
最初は本当に映像日記みたいなものをずっと撮ってて
街でずっとカメラ散歩しながらカメラ回して
それを2、3週間ごとにブログみたいなところに上げてったんですよ
それをためたのが前回Force This Weekで流させてもらった
映像なんですよね
その時はまだ映画を撮ろうと全然思ってなかったですね
なるほど
ちなみに映像だけじゃなくて
冊子、コミックも作られてると思うんですけど
それも同じ時期に同じ年のリサーチを踏まえて
作ったっていう感じなんですか
そうですね ただコミックを作るときは
かなりちゃんと考えて作った
初めて多分、向こう行って1ヶ月2ヶ月ぐらいブラブラしていた時に
グラフィティーやってる人たちと出会って
これは面白いと思って
これを日本にいる人たちに伝えたいなと思った時に
一番僕はグラフィックデザイナーなので
一番身近にある製作物としたら本になるんですね
リトールプレイスは昔から何個も作ってたので
本だったらここでも作れるだろうなと思って
どうやったら、僕自身グラフィティーとかそういうのって
12:03
ちょっとこうあんまり興味なかったんで
すごく単純な不良カルチャーみたいな風に思ってた
不思議だったんで
結構そういう先入観を持ってる人も日本にもたくさんいるだろうなと
僕も含めて思ってたから
どうやったら伝わるかなと思った時に
漫画だったら読んでくれるかなと思って
コミックを作ることにしました
コミックが先にあって映像もっていう感じだったんですかね
そうですね
コミックを作るために何か素材が参考資料が欲しくて
人にインタビューしながら
その制作風景みたいな映像で撮らせてもらって
さっきこの辺で買ったGoProで撮ってて
それは本当に絵の資料みたいに撮ってたんですけど
でもコミック完成して
コミックはコミックで面白いものできたなと思うんですけど
なんかもうちょっといろいろ
全然描ききれてない部分がたくさんあるなっていうのは感じたから
映像を見てたら
これ編集したらなんかなるかもと思って
編集しだして
いろいろあって今の作品になったって感じですね
なるほど
このコミックは実は私
安部さんの作品だって知らなかったんですけど
ずっと好きで持ってて
一番家の本棚の目立つところに置いてある作品で
都市の風景っていう二色づりのリソグラフのやつで
ハンドソープレスっていう
私も以前本を作ったことがあるところで作られていて
製本もむちゃくちゃこだわっていて素敵なので
皆さんぜひリンクを貼っておくのでチェックしてみてください
ありがとうございます
びっくりしたポイントとして
やっぱりサッシで見ていた世界観と
このドキュメンタリーの映像も
私たちもこの収録に先立って
拝見させていただいて
全然同じ主体とかテーマを描いてはいるんだけれども
やっぱり当然雰囲気もムードも伝え方も
独語感というか最後に心に残るものみたいなのも
全然違くて
メディアムの違いの面白さ
同じ対象でそれを全然違うメディアムでやるっていう
面白さを感じたんですけど
安倍さん今回映像編集してみて
映像だからこそ伝えきれたことというか
何かあったりしますか
そうですねやっぱり
音とか声とかが結構
面白かったですね
結構うるさいくて
サンパウロとかブラジルの街って
録音とかよりもだいぶうるさくて
いろんな音がするんですけど
そういうのを専門的に全然録音してなくて
本当にGoProって音声の機能がすごい弱いので
結構ダメな録音状態ではあるんですけど
15:03
それでもやっぱり
ガチャガチャした感じはやっぱり映像には現れてて
そこは多分写真では描けなかったところじゃないかな
っていうのも思いましたね
確かに映像で今回あれですよね
ブラジルのいくつかのエリアが
チャプターごとにあったりとか
エリアごとのグラフィティの
違いみたいなものも
描かれていたなと思ったんですけど
なんか結構安倍さんが
フォローしてというか
彼らの振る舞いにフォローしてついていっている感じが
結構リアルで
なんかこの彼らが緊張してるなとか
警戒してるなとか
そういう部分までが結構伝わってきて
私たちもそのグラフィティのカルチャーは知ってるけど
そのようにフォローしてついていったり
その風景をリアルで見たことがないから
その彼らの緊張感が結構伝わってきたのが
すごく強かったなと思いました
そうですね
今話聞いてて思ったんですけど
結構そういうライブ感みたいなのはもちろん映像なので
すごく強く表現できたと思います
一方で冊子の方は
こっちである程度コントロールできちゃうんで
いろんなことが
だからどっちかというと
極部的なライブ感というよりかは
街全体の風景とか
そういうのを割ときちんと整理して
見せていったって感じかな
今それ聞いててそういうふうに思いました
私が一番ドキドキしたのは
ハイウェイ
夜ハイウェイの柱に描くときに
道路を彼がパッと渡るじゃないですか
あれで安倍さんどうすんだと思って
すぐにフォローして
あのシーン私結構好きでした
文化人類学的な
入り込み方みたいなところで
上手いなって思うことが
私もフォローをしている様子を見て思っていて
スペイン語もね
単語で喋られる
ポルトガル語
それもちょっと聞いてみたいなと思うんですけど
やっぱりトピックがセンシティブというか
結構イリーガルなところに書いてたりもするし
マッチョな文化とかもあったりするので
ちゃんと入り込まないと教えてくれなかったりとか
教会バリアを張られて警戒されたりとか
18:00
実際インタビュー断られたことも
あるんじゃないかなみたいな感じで思ってるんですけど
上手く彼らとの関係性を築き上げて
被写体っていうよりも
彼らにひっついて歩きながら
上手く距離感をつかんでいっている感じがあって
それが見ながら伝わってきて良かった
いいなと思いました
ありがとうございます
でもグラフィティってイメージされると
ブラジルで
特に僕が話を聞いた人たちは
全然そんなことはなくて
むしろむちゃくちゃ優しくてオープンな人たちだった
っていうのがあるんですよね
だから僕だから上手く入り込めたのかっていうと
別にそんなことは実はなくて
割と開いている
扉は
コミュニティだったっていうのはまずすごく驚いたことだったですね
そうですね
あと
僕も結局何が起こるかいつも分からず
ついていっているところもあったんで
でもやっぱりちょっと
彼らの真似してみたりというか
本当に真似なんですけど
時間空いていたら
ちょっと書いていいって書かせてもらったりとか
そういうことをしていた感じもあったら
受け入れてくれたのかなって思うんですけど
でももっと実は僕が全然話聞けていない
ハードコアなエクストリームの人たちも
一方ではたくさんいるので
まだまだ
掘り足りてないとは全然思っていますね
映画の中で
ベロオリゾンチってエリアに行かれていたと思うんですけど
そこで結構
いろんな人がもう壁に
書きまくっていたというか
あれはどういうエリアなんだと思って見てたんですけど
あそこはどういう場所なんですか
あそこはいわゆるファベラっていう
貧困街なんですね
いわゆるスラムって言われるのとほぼ同義だと思うんですけど
そこをグラフィティライター
グラフィテイロって呼ぶんですけど
グラフィテイロたちが集まって
イベントとして
ファベラをきれいにしていくって彼らは言ってるんですけど
そういうイベントだったんですよね
だからあんだけアーティストが集まったし
音楽もすごい爆音でなってて
フェスティバルみたいな感じ
ですね
ああいうところはすごく
もともと
21:02
ほころびがあるところというか
だからそれを補うために
グラフィティを使おうというような精神で
彼らはイベントをやってたりしますね
日本にも隠れた汚い場所とか貧しいエリアあるのみたいな
彼らからされてたときに
安倍さんがあんまりないかもみたいな答えてて
確かにスラムみたいなところって
もしかしたら部分的にめちゃくちゃ局省で存在しているかも
だけど見えにくいし
エリアとして一体感はないと思うんですよね
だから確かにこのエリアは
本当に
グラフィティがある意味
エネルギーを養わすために存在している
というところがないなと思って
ブランディングというか
街づくりの中でそれこそ
使われ始めたりもしてるけど
また日本とは事情が違うなと思って
見たりしてました
そうですねだいぶ違いますよね
確かに
東京に住んでたときも結構グラフィティを注目して見てたんですけど
現れても一瞬で消される
妖精の人に
跡形もなかったように消されたりとか
面白いなと思って
あとコロンビアに行ったことがあるんですけど
3年前ぐらいに
そのときにグラフィティツアーみたいなのがあったんですよ
グラフィティを回って
アーティストと喋れることもあるし
上書きされた痕跡とかを見ながら分析とか
そこで面白いなと思ったのは
コロンビアのグラフィティ文化
ツアーがあるという段階で
そうなんですけど
観光司さんになっていて
ジャスティン・ビーバーとかがやってきて
グラフィティやるじゃんみたいな感じで
観光客が押し寄せたりとか
元々やってきた人たちはちょっと手を引き始めたとか
逆にそれを
海外に落として売るようになったとか
別々の道を
歩み始めた人たちもいるらしいんですけど
街によって全然
グラフィティ事情が違うというのは
比較していて面白いなと思いました
やっぱり結構
街の許容力みたいなものを
測る必要にはなり得るんじゃないかな
というふうに思っていて
やっぱり日本は管理がものすごく厳しいから
全体数としては
ものすごく少ないですよね
少ないし多分あんまりあっても
みんな目に入ってないんじゃないかなと思うんですよ
24:01
っていうのは僕自身入ってなくて
ブラジルに行く前は東京に住んでたんですけど
さっきいすぎずさんみたいに僕は全然興味持って見てなかった
っていうのもあると思うんですけど
だから映画の中でもほとんどないよみたいなこと
言っちゃってるんですけど
実は結構あるにはあって
そういう目で見たらすごい面白いところに
グラフィティがあったりしてて東京にも
そういうとこって結構
東京にとってはグラフィティがあるところって結構隙間空間というか
ここがまだ誰にも占有されてないポイントみたいな感じで
そういうのはすごく面白いなと思って
井原史太郎さんが
未定義の場所っていうことを扱っていて
まだ定義されてない場所
そういうとこにグラフィティが入るんじゃないかって話をして
なるほどグラフィティがあるってことは
ここはまだ未定義なんだなみたいな感じで
最近確認して歩いたりしてますね
面白いですね
ありがとうございます
グラフィティについてもまた別の回で1個取れるぐらい
私たちも調べてみたいなとも思いますし
丸ちゃんって奥が深いと思うので
他にもいろんな映画があったりとか
そういった本があったりとか
それを見る目があったら
これはこういう意味なんだとか
このアーティストはこういうモチーフがあるとか
面白いんだろうなと思ってるんですけど
映像の方も聞いてみたいなと思って
街を理解するために映像というツールを使って入り込んでいくというのは
私たちもやってみたいなと思っているところもあって
ちょこちょこ挑戦したりとかもしてるんですけど
アムスタルダムに住んでた時に
都市をテーマに映像を作る
1週間ぐらいの講座があったんですよ
毎年やってるみたいなんですけど
ストーリーテリングのプロと映像作家みたいな人たちが入ってきて
最初のリサーチからシナリオを書いて
撮ってそのポストプロダクションというか実際に編集をして
それを世に出すところまでプチ体験というか
1週間でやるみたいなのがあって
それを通して都市をリサーチする力をつけたりとか
それを短期間でもアウトプットして
誰かに伝えるという手法であったりとか
映像って面白そうだなと思ってるんですけど
他にも結構いるんですか
そういった都市をリサーチするための手段として
映像を使っている人たち
いるんですかね
むしろ聞いてみたいですけど
そういうワークショップがあるってことは多分いるってことですよね
そうですね
なんか
27:00
今回映画館
東京の上映だと
ゲストを呼ぶんですけど
映画館で
大学の建築学科とかと組んで
都市と映像のプロジェクトとかやられてますね
詳しい内容はまだ分かってないんですけど
安倍さんとして今回撮影した時に
意識した視点とか
撮る態度とか
あったりしましたか
映画館で
映画館で
撮る時はほとんど
僕は何も考えていなかったので
正直撮る時に意識をしていたかというのは
全然言えないんですけど
編集する時にやっぱり思っていたのが
撮っている本人を
どこまで感じさせるものにするかというか
どんだけ排除するかしないか
みたいなところが結構大きな
分岐点だろうなというふうに思っていて
結局誰が
それを撮っているんだという話じゃないですか
神の視点で映像を撮っているのか
安倍幸太っていう一人の日本から来た人が
それを撮っているのか
多分だいぶ映像って変わると思うんですよ
僕は今回は
ガッツリ自分を入れていたんですね
ほぼ映っていないんですけど
僕という存在は多分始めから最後まで
声としても全部出てくるし
グラフィティを撮るのは
僕の興味である都市と人の関係性という視点で
グラフィティも撮影をしていたし
そこが結構大きなポイントじゃないですかね
確かにそれは見ていて感じました
安倍さん自身がいるというか
声ももちろん入っていますし
客観的に個人実として切り取ろうというよりも
あくまでも体験を通して
街を見るというところが
すごい親近感がわきました
ありがとうございます
でも難しいですよね
個人的な体験なんですというのは言い訳としても
すごく使いやすいんだけど
それとやっぱりすごく歪曲した表現を
その物事を伝えてしまう可能性も十分にある
体験だからといって
自分の都合をいいように作ることはやっぱり
間違ってるかなと思うし
難しいですよね
30:00
今回
街は誰のものっていうタイトルだったと思うんですけど
このタイトルはどういうところからやってきたんですか
グラフィティって悪いもんだと思ってたんですよ
法律的にはNGってことになってるし
日本だと
破壊的な行為なのかなっていう風に思ってたんだけど
ブラジル行ったら全然そういう意識はみんなないし
結果としてそういうことになってるケースも
そうなってないケースもかなりたくさんあるっていうのを
間近で見てたら
なんでグラフィティってダメなんだっけって
気分になっちゃったんですよね
結局これって誰が文句言ってるんだっけな
みたいな感じになってきて
そこの壁の持ち主がいて
その風景自体は
その人が所有してるものなのかなって思ってて
その人が家賃
土地を先祖代々持ってるから
そこはその人の風景をコントロールする権利が
その人にあるのかなと思ったら
そうでもないよなって気分になってきて
だから
結局そうなってくと街って誰のものってあるのか
みたいな気分になってきて
もちろんそんな答えは
きれいな答えなんかないし
多分どう答えたって
不正解になりそうな質問ではあるんですけど
考えてみるにはすごくいいなと思って
こういうタイトルをつけてみました
だからちょっとアジテーションじゃないけど
そういう感じでつけてますね
たしかに映像の中でも
荒廃していく壁とか灰色の壁より
何かあった方が民主的なアートとしていいよね
とか
思ったのが
彼らはやっぱり即興的にその場所を捉えて
瞬間的なアドレナリンでバーって書いてる姿を見て
本当にそこの場所とのセッションというか
彼らはその場所を
本当にその場所とのセッションというか
彼らはその瞬間めっちゃ真剣にその場所と
対話してるなっていうのを感じて
多分そのドキドキがやめつきなんだろうし
でもそこが思ったのが
彼らの表現欲っていうことよりかは
そこの風景がどうなるかっていうところに
意識があるのがまた面白いなと思って
見ていて
誤解としては自分たちがやりたいように
書いてるみたいな思う人も多分いると思うん
ですよね
でも彼らはそこの風景がもっと良くなったら
いいとか
33:00
貧しいエリアとか見捨てられたエリアに
光を灯すじゃないけど
そういうエネルギーを感じてすごく
それは私にとっても発見だったなと思って
つけていくみたいなイメージがあった
私もグラフィティ結構好きな方で全然
批判的な視点はないんですけど
アーティストの自己表現なんだろうな
みたいなところがあったんですけど
確かに自己表現だけっていうよりも
その場所とのセッションみたいなのが
すごい良いメタファーだなと今
ユカ子のコメントを聞いてて思いました
そうですねだからライターの人も
グラフィティも言ってたんですけど
もう書いた作品は自分のものじゃなくなるんだ
ってことを言って結構僕にとっては衝撃で
それは
手放すことみたいに言ってました
だからその場所を占有するために書いてるんだ
と思ってた節があったから
全然そんな話じゃないんだと思って
あとなんか私がうーんって悩んじゃったのは
誰だったっけ
都市にいるプレッシャー
田舎は自然とか逃げ道があるんだけど
都市にいるとプレッシャーがあって
そのプレッシャーから自分を空にするとか
自分を開放するのがグラフィティみたいなことを
言ってて
彼は都市だからこそこの表現が生まれてる
日本だと都市にいるプレッシャーの逃げ場とか
自分を空にするのって何になってるんだろうな
って思ったら私は今サウナなのかな
両方近いですね
密閉の中の空間というか
遮断された空間って感じですよね
2つとも
この感情とかこの吐き口が
年ごとにどうなってるのかってちょっと見てみたいな
みたいなことも思ったり
そうですね
それは逆に
ある意味で日本の面白いところかもしれないですよね
すごい閉鎖空間で
初めてリラックスができるというか
向こうもカラオケ結構
みんなやってて
欧米もそうなのかわかんないんですけど
カラオケって言ってもカラオケボックスがあるわけではなくて
やっぱりカラオケの機材があるだけで
1曲かけて全員で歌うみたいな
カラオケっていうものがあってもカラオケボックスが生まれることはないんだな
マニラもカラオケブームだったんですけど
屋台でカラオケマイクが大量に売ってて
それをみんな家の前とか
36:02
ボックスでは確かになかったですね
すごいいいですね
めっちゃそういうの憧れるんですけど
サウナとかカラオケボックスは落ち着きますよね
守られてるなって気分じゃない
まだまだ喋れますけど
次の挑戦というか
今月土曜日からですよね
11日ですね
まずは東京ですか
東京以外も今
一応東京が12月11日から始まります
年始すぐに名古屋で公開が決まっていて
素晴らしい
1週間くらいなんですけど
京都大阪では上映は決まりました
おめでとうございます
京都大阪とともに期間がまだ決まっていなくて
それをまた随時発表という形になります
素晴らしい
東京は12月11日の土曜日から
渋谷のイメージフォーラムでスタートですね
これがアフタートークが
毎回あるって感じなんですか
土日期間が
2、3週間
とりあえず26まではやれることが決まっていて
上映は決まっていて
その期間中の土日3回あるんですけど
週末が
その土日にはアフタートークと
アフタートーク内回は僕単独の舞台挨拶
Q&Aがあります
ゲストがすごいたくさん
全部で7人かな
アフタートークのゲストがいて
すごい豪華なゲストが来るので
それも楽しそうですね
コミックも劇場で買えるんですか
物販として
コミック最高ですよ
これは買わねば
あとパンフレットも売ってて
パンフレットが
これなんですけど
見ますか
確かに厚い
基本的に文章ばっか
全部書いたんですか
私が書き下ろしました
4万字くらいあるので
デザインも安倍さんがやったんですか
全部やってます
なかなか寂しいもんありますよね
自分でデザインしてる
39:00
完全自作自演
コミックとパンフレットと映画って
全部少しずつ違うんですよ
書かれてるのと同じテーマなんですけど
それぞれ全然解像度が違うので
それ全部読んで見てもらえるとめちゃくちゃ嬉しいとか
全然解像度が変わるし
パンフレットが700円にしてるんです
ちょっとだけリーズナブルになってるので
セット買いしてほしい
セット買いしましょう
複合的な視点で
ブラジルのストリートを追ってもらえると
より楽しめるかな
ありがとうございました
嬉しかったですありがとうございます
東京の人はまず渋谷から
外の人も全国で
いろんな機会があるようなので
ぜひ見てほしいです
ありがとうございました
今後もこの番組では
都市をテーマに様々なおしゃべりを繰り広げる予定です
ニュースレターも配信しています
ぜひこちらも登録お願いします
ありがとうございました
40:19

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