深めるシネマ。
深めるシネマ。
まだあるある。 まだあるある。 まだあれが残されているっていう。
あの、やっぱ、この国のためにってことは、やっぱり、みんなの幸せのためにってことだよね。
そうなんだよ、その通りなんだよ。あいつの論理の中ではな。
深めるシネマ であれば、その中には、あなたの幸せも含まれてますよね、っていう。
佐藤くんが幸せにならないと、その目的は達成されないじゃん。って、俺思ったの。
お前が、まずお前が一番最初に幸せにならないと、その目的は達成できないはず。だって、お前から見てる主観しかないわけだから、この世界って。
なるほど。
深めるシネマ その、お前が考えたその、なんか見えない誰かが幸せになったとしても、お前が幸せじゃないんだったら、それは、そのミッションは達成されてないじゃん。
で、この映画の中にはその、そうなり得た未来があったわけだ。恋人がいたわけよ、佐藤くんには。
うん。そうね。
深めるシネマ そう。で、その恋人は、あの、労者のね、耳が聞こえない、彼女がいたわけで、あの子は、その耳が聞こえなくても、佐藤くんの言動を、こう、逐一観察して、何かがおかしいなって、ちょっと気づいてるわ。
だけど、あの、佐藤くんは、それに向き合ってない。
確かに。
深めるシネマ あの、言ってないわけ。自分がその、事件起こそうとしてるってことを、耳が聞こえないっていうことを知っていながら、口でしか言ってなくて。
うん。
深めるシネマ 今から僕はね、障害者施設でね、何人殺してくるからねって、最後別れの時に、口で言うわけ。
うん。
深めるシネマ で、その前も、あの、ほんとに耳聞こえないよねと、確認してるわけよ。
うんうんうん。
深めるシネマ で、あの、反応がないことを確認して、その後に、今から自分は、あの、そういう事件起こるからねとか言って、口で言ってるわけよ。
うん。
深めるシネマ 伝えようとしてない。で、それで、でも、何かおかしいなって思った彼女が、最後メールか何かで、その。
心配ってね。
深めるシネマ 心配って送った後に、二人でいい人生を送りたい。
ああ。
深めるシネマ で、最後送るんだよな。
ああ。
深めるシネマ で、それに関して佐藤くんは何もしないわけ。
記録つけたか。ほんとに、ちゃんと。
深めるシネマ 大事、ちゃんと、ちゃんと向き合ったのかと。
うーん。
深めるシネマ で、あの子のことはもう不幸にしてるわけよ。
そうだな。その通りだよな。
深めるシネマ 最後までちゃんと信じてたわけじゃん、その、あの子は。
うん。
深めるシネマ ね。
大丈夫?って言うか。
深めるシネマ そう、愛してるよだけ手話で伝えて、今から次元を起こしに行くからねとか言って口で言ったり。
うん。
深めるシネマ だから、二人でいい人生を送りたいって言われてるその、その願望は叶えてやれないわけだし。
うんうんうん。
深めるシネマ 佐藤くん自身が幸せになれないっていう道を選んでる時点で、お前の論理は破綻していると俺は思った。
うーん、なるほど。
深めるシネマ だからずっとあいつその恋人がいたとしても、やっぱり本質的に一人だったんだよ。
うーんうんうんうん。
深めるシネマ ちゃんと向き合ってない。で、その一方を主人公の二人。
そうだな。師匠と翔平。
深めるシネマ 翔平はちゃんとその臭いものかもしれないけどの蓋を開けて、ちゃんと向き合って、恋人と繋がるってことをしたから、最後あっちの道に進めた。
うんうんうん。
深めるシネマ けど、そこにその問題点というか、原因というか、分岐点があっただろうなって俺は見たわけ。
深めるシネマ うーん、向き合ったかどうか。
うん。
深めるシネマ 対話をしたかどうかっていうか。
そう。
深めるシネマ それこそ本音みたいなものを誰かに、てか大切な人に話したかみたいな。
うんうん。ちゃんと向き合ってない。
深めるシネマ うーん。
深めるシネマ イヤホンを横に渡して、それをして、物を書く。
深めるシネマ で、その時に、チラッと翔平が言ったことが伝わってなかったりするみたいなシーンがあったりするのを。
深めるシネマ でも大丈夫な二人。
うんうんうん。ってことだよな。
深めるシネマ 一回ちゃんともう繋がりあったんだから、
深めるシネマ あの、その操作の時、もう一人にならないといって言う時は、
深めるシネマ 耳が聞こえていなくても、相手とのコミュニケーションが取れてなくても、伝わるんだ。
深めるシネマ っていうのはさっき、その、翔子が言ってた、耳が聞こえなくてもわかる。
うんうんうん。
深めるシネマ っていうのはそういうことなんだと思うわけ。
深めるシネマ ちゃんと繋がり合えば、意思の疎通というか、その裸感とか。
深めるシネマ なんなら、その、感覚でわかるものがあるんだ。
深めるシネマ 人が傷ついたかどうかわかるんだ。っていうことじゃん。
深めるシネマ うん。
深めるシネマ なのであれば、これ、例えば障害者の人で、耳が聞こえない、目が見えない。
深めるシネマ うん。
深めるシネマ 意思の疎通が測れない。
深めるシネマ うん。
深めるシネマ 言葉が喋れないって人でも、
深めるシネマ うん。
深めるシネマ 心があるから通じ合うこともできるんだっていうことになるんじゃないかなと思って。
深めるシネマ うん、なるほどね。
深めるシネマ 佐藤くんにとっては、その意思の疎通ができなければ、ね。
深めるシネマ うん。
深めるシネマ あの、最後、事件起こす前に、一人一人ちゃんと聞いていきますと。
深めるシネマ あなた心ありますか?って。
深めるシネマ うん。
深めるシネマ で、答えがなかったら殺します。
深めるシネマ って言ってね。
深めるシネマ うん。
深めるシネマ うん。
深めるシネマ そんな、ちゃんとその答えが返ってこなくても、本来であれば伝わるものがあるはずである。
深めるシネマ うん。
深めるシネマ 心ありますか?っていう問いに、言葉で答えられなくても、繋がることができるんじゃないかっていうことなのかなって。
深めるシネマ 思った。
深める佐藤 うーん、なるほどな。
深めるシネマ だいぶ遠いあれだけど、伝わったのかな。
深める佐藤 だいぶ遠いパンチ。
深める佐藤 パンチ。長いリーチのパンチだったから、どこまで届いたかわかんないけど。
深める佐藤 そうね。いやでも、なるほどな。
深める佐藤 極論だから、自分が心があるって思えばあるわけで。
深める佐藤 そうね。
深める佐藤 客観的に見て心ないだろうっていうような理論になってたけど、佐藤くん的には。
深める佐藤 心ってそんなもんじゃないじゃん。
深める佐藤 うん、そうね。
深める佐藤 すごく主観的なものだから。
深める佐藤 うーん。
深める佐藤 なんか、この映画もいっぱい虫とか昆虫とかヘビとか出てくるじゃない。
深める佐藤 はいはい。
深める佐藤 クモが出てきたりとか。
深める佐藤 ミミズ出てきたね。
深める佐藤 ミミズ出てきてそれを踏みつぶすとか。
深める佐藤 うん。
深める佐藤 で、佐藤くんもゴキブリが出たらみんなさん殺しますよね。
深める佐藤 うん。
深める佐藤 それは役に立たないから殺してるだけですよね。
深める佐藤 それに何も悪いと思わないじゃないですか、みたいな感じで言ってたけど。
深める佐藤 うん。
深める佐藤 極端な話、ゴキブリに心を持たせることができるわけじゃん。
深める佐藤 うん、そうだね。
深める佐藤 人間のその主観で見た世界で言えば、じゃあゴキブリを可愛くペットとして飼ってる人にとってはそのゴキブリには心があるわけで。
深める佐藤 うん。
深める佐藤 っていうのが心なはずじゃないって俺は思う。
深める佐藤 うん。
深める佐藤 だから、ある種その師匠の方の横は、その喋れない人の心を小説で描こうと思ったみたいなことを言ってる。
深める佐藤 うん。
深める佐藤 だからその、あと、面会に来た高畑敦子を演じるお母さんがさ、
深める佐藤 うん。
深める佐藤 私もできるの?みたいな感じで言ったら、だからまあなんていうかな、聞こうとしようとしたっていうか繋がろうとしたっていう、
深める佐藤 うん。
深める佐藤 その行為自体が、その心をその、現実させるっていうか、
深める佐藤 うん。
深める佐藤 心あるなしって、むずいっていうか、そんなんわかんないじゃん、実際確かに。
深める佐藤 そんな部位ないもんなんだって。
深める佐藤 そうそうそう。
深める佐藤 それが心ですって取り出せないから。
深める佐藤 心はもう全部比喩みたいなもんね、なんか。
深める佐藤 うん、そうだね。
深める佐藤 だって、実際にあの高畑くんのお母さんも、私もできるって言ってたっしょね。
深める佐藤 うん。
深める佐藤 それってじゃあ、いやそんなことないです、この人話せないんで、あの会話できるとかはないんでって、誰が言えんだって話だよね確かに。
深める佐藤 そうだね。
深める佐藤 でもとはいえ、そうだ、あの、また佐藤くんと師匠陽子のさ、師匠陽子じゃダメだった。
深める佐藤 陽子の。
深める佐藤 当たったら死ぬっていう風に見えちゃうんだよね。
深める佐藤 当たったら死ぬような致死性のパンチをずっとこう、ずっとそれが来てるように感じるし、来てない時も来るんじゃねえかって怯えてるっていうことだね。
深める佐藤 でもギリ、ギリ大丈夫だったんだよ。葛藤し続けたっていう。
深める佐藤 葛藤しろよって。
深める佐藤 でもさ、これさ、話ちょっと前後するんだけど葛藤しろよなって思うわけなんだけど、やっぱ俺の中でも葛藤してて。
深める佐藤 じゃあ佐藤くん、お前葛藤しろよって言えんのかって言ったら、やっぱりね、あのシーン、すごい重要というか一番ショッキングな、
閉じ込められてる施設の利用者の人、たかしろさんって、ずっとあの部屋は閉まったまんまなんですっていう大きな音がしたから見に行かなきゃってなった、あのシーンで、
深める佐藤 まあ、開けてみたら、たかしろさん。
佐藤 糞尿まみれの部屋で。
深める佐藤 壁になすりつけて、あれもまあよくあるんですから、なんか変な話が、聞いたことあるなっていう痛ましい話だったんですけど、それでこう、自分のこの股間を触っていたっていう。
の時に。 自分に置き換わる。
そう、自分に置き換わってるんだけど、あの時実は、あの師匠と、踏みの方の横は、これは見ちゃダメですっていう。
踏みの方の横が、出して、2人は出てったんだよ。
そこは直視しなかった。
でも、佐藤くんはそれを直視したし、その前段階からじわじわとさっきの悪職員たちにさ、
佐藤 あいつらなんじゃないの?
そうそうそう。紙芝居捨てられるときにね。お前もあいつらと同じなんじゃないか、ヘラヘラし合ってみたいな感じのこと言われるというか、どんどんじわじわさ、追い詰められ、
そして、そしてあれを見たときに自分が、もうそうなのかってなったときに違うってなって、あそこで葛藤をやめたんだよ、たぶん。
それまでは、いろいろ、まだいろいろカットできてたっていうか、その優しい部分とかもあったりしたのが、
あそこで入っちゃったっていうかさ、ところがあって。だからその、なんつーのかな。
だからやっぱ被害者でもあるっていう風に言わざるをえんのよね。
それこそさ、さっき言ったさ、二階堂文の陽子の方は家庭環境によってっていう、DVみたいなことだよね。
逆体みたいな、家庭内の。で、これ比喩的に言えば、
社会が親、親っていうかこう、上側にいて、そっからずーっと絶えず絶えず、経済的に有用じゃないやつはいらない。
とか、もっともっと価値を上げろ、自分の。
それはつまり尊敬されたり、お金稼いだみたいな感じのことを、いわば擦り込まれてるわけ。
親のように。
しばやん 本来であれば社会から受け入れ、無条件で受け入れられないといけないだけ人権があるんだから、
無条件で、あの別にお金はせごうか、稼いまいが認められるべきって憲法に書いてるはずなのに。
そう、憲法に書いてるはずなのに。
しばやん 憲法って建前ですよねってなっちゃうっていう、傷つきすぎると。
だからでも、敵はすごい外側にいるような気がするっていうのはあるんだよな。
ちょっとごめん、さっきからでもっていうのを俺は何度も再言ってる。
しばやん でもね、佐藤くんはそういう意味ではまだ幸せだったと俺は思うんだよ。
だって恋人いるじゃん。
あんだけ理解しようとしてくれるし、一緒に幸せな人生を送りたいって言ってくれる、ストレートに伝えてくれる病院に就管されて、
そういう事件を起こすかもしれないとか言ったおかげで、本人も精神病院に1回就管され、出てくる時に迎えに来てくれる恋人。
特に理由も聞かずに、一緒に、それで環境立つとかもなく、多分いいとこいっぱい見てるから、一緒にいてくれたんでしょう。
そうね、多分ね。
と、一緒に答えを導き出さなかったっていうのはやっぱり佐藤くんが悪いよ。
これどういうこと?チンチンになってんの?今不思議なタイミングでチンチンに2人がなってますから。
いや、そうなんだよ。
そうなんだよ。だって、その卑怯じゃん、やっぱ。
そのとおりだな。
それこそ、あんだけ手を差し伸べてくれるし、理解もしてくれる恋人に、一切そのことも相談せず、
一応自分の自尊心というか、自分の気持ちを保つためだけに一応伝えたっていうことにしたいがために口でだけ言って。
そうか、そういうふうに確かになってるな。
それは愛の行動では全くない。自分のためだけ、それは。
相手が耳聞こえないの分かってて、一応言いましたっていう、実績解除するためだけに伝えましたっていうさ。
それはやっぱ、いくら社会がそのさ、やっぱりそういうふうに詰めてきたとしても、まだギリギリの段階で支え合える相手がいたのに、
その人に相談せず、自分で検診をして、あの事件を起こすっていう、いわばもう完全に隠してるわけじゃん。
それは卑怯だよ。卑怯だぞ。
そうだなー。
それは言い訳のしようがないと思う、俺は。さっきのに繋がるけどね、そのやっぱ、お前も幸せにならないとその理論破綻してるからっていうのもあるし。
だから、社会の声が聞こえてるっていう現状がありながら、国のためであるって言いながら実は、実はあいつはやっぱり一人だってことだね。
自分のことしか考えてなかったし。
一人の国。
一人の国。
一人の国になってる。
まあそうだなー。
そこはもう否定したい、俺は明確に。やっぱり認めない。私は認めない。
そう。
それはもう、だから俺はこのポッドキャスターでずっと言ってるような気もするけど、やっぱ人との繋がりじゃんって。
友達がいるとか、仲間がいるとか、恋人がいる、家族がいる、妻がいる、夫がいる、なんでもいいけど、それしかなくないって、俺はもう結構諦めてるから。
社会を変えるみたいなのって、そういう親だから、もうしょうがないよねっていう。
毒親なのだから、さらにやっぱその、貧しくなっていくわけでしょ、日本って。
まあまあまあ、そうなっていくだろうな、おそらくな。
それはもう、もっとこれ進むぜって予感はなんかあるし。
俺個人の話で言えば、やっぱもう、なんかそこに価値はあんまり、価値というか、そこの評価軸で戦う気はないから、
友達がいるとか、周りに仲間がいるっていう、で楽しくやっていく。
それはもう、お互い様で会ったら挨拶を交わすような人がどれだけ多いか、どんな人と繋がれるかしかない。
なーって思ってる。
いやでも葛藤が大事だ。あえてね。
いやでも、それはその通りだし、俺もそう思うし、なんだけど。
この物語での、例えばクミの方の陽子とかさ、もしくは過去の自分でもいいやと思った時にさ、
でパンチが飛んでって、姿勢のパンチがさ、飛びまくってるさ、人に対して。
友達になってきたって言いますかっていうことなのよ。
それこそ君他人事で言ってないのはわかってるよ。
俺もそのメッセージは乗るし、俺も他人事って言うつもりはないんだが、
ただ残酷なのではないですかっていう。
しかもその、いろんな俺らには、俺らが味わってない現実みたいなのが。
例えば佐藤くんでいうところのあのさ、お前もあいつらと一緒なんじゃねえかとか言われたり、
それでその後にどうしても自分は認めたくない。
というかもう社会、悪い意味での社会から見たら、
優良性の一番下だというふうに表せるかもしれないような姿を見てしまうとか、
そういう現実というか、に傷ついてる人たちがいるっていうことでもあると思うよ、この映画のメッセージは。
白球であるっていうのも一つのね、一個乗っかってるのもあるしな。
要は本当にその佐藤くんみたいに、自分は頭が悪いからとか、
もう体を動かす仕事しかできないみたいな。
って思って、いろんなこと諦めて、とりあえず、
障害者施設のところで働くしかないと思ってる人たちもいる。
もちろんそれに誇りとか生き甲斐を持って、
もちろん持ってる。
携わってる人もたくさんいると思うけど、
現状それを結構内面化してというか、もう自分はこれしかできないって思ってしまう。
それこそそういうふうにもう、しつけられてるというか、社会にそういうふうに、
お前はもうだってダメなんだから、もう体を動かす、このぐらいの仕事しか無理だろって、
言われちゃってる人もたくさんいるし。
しかもそういう人たちが言ってみれば、またこう、