はい、毎日映画トリビアです。
トモヒーです。
今日はですね、ちょっと【番外編】ということになってるんですけど、
いつものスタイルとはちょっと違うかもしれないんですが、
先日あの、僕がですね、ちょっとトークイベントに、
他のポッドキャスターにちょっと出演しまして、
はいはい。
これまあ、もしかしたら聞いてる人で、あの知らなかった人も多いかもしれないんですけど、
ちょっとあの、出演自体が結構ギリギリに決まったので、
告知するタイミングがね、あんまりなかったんですが、
はいはい。
東中野、東京の東中野にある、あの、ポッドキャスト、スタジオ付き、
ビール、バー、ビアバー、雑談さんというところで、
えー、トークイベント、あの毎月、あの主催でやられてるんですけど、
えー、タップルームというトークイベントの、第何回だっけ、5回目?
ああ。
えー、ちょっと呼ばれまして、映画【怪物を語る60分】ということで、
えー、喋ってきたんですよ。映画【怪物】について。
おー、なるほど。
まあ、聞いてくれた方もいるかなと思うんですけど、
はいはい。
まあ、映画【怪物を語る60分】って言いながら、まあ60分少々喋ったんですが、
うんうん。
僕が全然ね、喋り足らなかったんですよ。
ああ、なるほど。遠慮しちゃったんですか?
遠慮したし。
自分がホストじゃなくて、ゲストで呼ばれたから?
そうですそうです。
あのー、真夜中コンビニの駐車場でっていう、まあユニットでやられてる、
本田さんと山口さんっていうね、
えー、ドキュメント72時間について喋る、ポッチゲストでやられてるお二人が、まあ番組ホストなんですけど、
えー、それにまあゲストという形でね、
えー、まあちょっと変則的な形ではあったんですが、僕が出て、3人で【怪物を語る】っていう回だったんですよ。
うんうん。
ただ、あのー、僕がまあ喋り足らない感じ、もう込みで、
なるほど。
あのー、良かったっていう感想をいただいたんですが、
あー。
ちょっと僕としては出し切れてない。
なるほど。
ということで、あのー、トモヒーさんにもね、ちょっと【怪物を語る】、まあ見たかったでしょ?
そう。
見たかった。
そうですね。
見たかったんだよね。
そうですよ、そうですよ。あのー、そんなに圧いただかなくても。
見たかったんですけどね、ちょっと僕なかなかタイミングが合わなくて、
あのー、今、えっともう、今日が7月18日?収録日が。
はい。
なんですけど、昨日ね、見てきたんですよ。
もうあのー、
ぼやぼやじゃないですか。
そうそう。あのー、昼の1回しか上映ないぐらいの感じになってましたけど、
まだ辛うじてあって。
はい。
で、ちょっともう日程的にこれぐらいしかないから、行こうと思い、
で、えーとー、トルビアさんもね、もちろんお勧めしてくれてたし。
はい。
うん。なんか、これで広角監督ね、あのー、僕も好きなので。
おー。
で、見に行った結果、
うん。
これは俺も喋りたいと。
あー、よかった。
そうそうそうそう。
決してこれはあのー、押し売りではないということここで。
そうですね。
ちょっとつらかせよっていう感じではない。
あのー、俺が喋りたいから、あのー、お前来いよっていうことで連れてこられたわけではなく、
対等にどちらも喋りたいという。
そうです。
こういう体でいいんですよね。
はい。
ということでいいんですよね。
大丈夫です。
バッチリ。
バッチリ?よかったよかった。
高感度、俺の高感度があんま下がらない感じで。
そうですね。
よかったよかった。
まあまあ、あのー、そうなんですよ。
だから、えっと、延長戦、あのー、映画怪物を語る延長戦ということで、
うん。
この深めるシネマでちょっと、あのー、もう一回やろうかなと思って、今撮ってます。
はい。
なのでまあ、先行して上がってる方のね、あのー、その映画怪物を語るタップルーム、
えっと、フロム雑談っていうまあポッドキャスト名で、雑談さんがやられてるポッドキャストがあるので、
まあそちら、先に聞いていただいても全然いいと思います。
なるほどなるほど。
はい。
まあ、繰り返しになる部分もあるかもしれないし。
そうですね。
で、トモヒンさんはそれを聞いてないんですよね。
そうなんですよ。あのー、ちなみにというか申し訳ないことに、まだ聞いてなくてですね。
で、昨日見た後に聞こうかなと思ったんだけど、
ちょっとまあこう、なんかすっかく番外編中か、
あんまり準備せずに、こう、自分の印象だけでいろいろ調べたりもせずに、
うん。
だから評価とかもね、ぶっちゃけよく知らないんですよ。
いいね。
今回。
え?
いいですね。
いい、いいんだ。
そういう話を僕はしてきたつもりでもあるし。
そういう話?
嫌なんですよ。
どういうこと?
いやだからそのー、なんだろうな。
まあ先にこうね、人の評価見るよりも。
あーはいはいはい。
中身の話をね、やっぱこうしたいから。
純粋に見た、トムヒさんが感じたことをちょっと僕も聞きたいなという。
なるほどなるほど。
感じなんです。
そうですね。なので今回は、あのー、うってつけっちゃうてつけかなっていう感じですね。
そうです。
うん。
じゃあちょっと簡単にまああらすじというかね、説明をしませんと、
まあ映画とかですけど、まだまあギリギリやってるかなって感じだと思うんですけど。
うん。
えー、2023年の今年のね、映画です。
えーと、舞台は大きな湖のある郊外の町。
えー、息子を愛するシングルマザー麦野沙織は、ある日息子の様子がおかしいことに気が付き、
このことを発端に学校の教師、そして子供たちを巻き込んだ大事件へと発展していく。
監督は万引家族などで知られる小枝博。
脚本は花束みたいな恋をした。
いや、ドラマ大豆田トバコと三人の元音などで知られる坂本隆一が担当し、
音楽を選出高いした坂本隆一が担当した話題作。
ということです。
はい。
カンヌでも脚本賞取りました。
えー、すごいことなんでしょうね、これは。
脚本賞とクイヤ賞ですかね、クイヤパルムっていうのを取りました。
クイヤパルム?
クイヤパルムっていうのは、なんか。
アイスの名前じゃないですよ。
パルムの方がね、どうしてもね。
そうです。クイヤパルムって、クイヤLGBTQを題材にしたというか、
そういった人たちが登場する作品の中で優秀な作品に贈られる賞ですね。
結構前からあるらしいんですけど、僕もあんまりよく知らなかった。
へー。
ということで、トムヒさんどうだったんですか、怪物。
そうね。怪物ね。
一言で。
一言で。
いや、絶対言えねえやつ。
いや、難しいよね。一言で言えないけど、いい映画だったと思うんよね。
ほう。
で、ただ、見てて心地いい映画ではなかったよね。
あー、はいはい。
そうね。
あのー、なんていうか、ずっとこう、居心地悪い感じがするというか、
あのー、考えてたことが次々覆されていったりするじゃない。
あー、はいはい。
ね。有名な、映画用語で言えばラショウモンスタイルとか言われる、
それぞれ、一つの事件をそれぞれ、別の登場人物の視点で描くっていうやつですね。
あのー、こう、時系列が戻って、視点が変わって、それ繰り返されるっていう。
はい。
そんなようなね、形だから、その、なんていうのかな、見てて、だから、
こういうことなんだろうなって思ってたことが。
うん。
あのー、ひっくり返される。
わけよね。
何回もね。
でー、そう、何回もそれが。で、そのうちに、そのなんていうのかな、
どういうことなのかが、分かんなくなってく、分かんなくなってったんですよ。
うん。
見てて。
ほう。
でー、だからそのー、何回も見れば、お話の筋みたいなのもはっきり見えるんだろうけど、
あのー、一回見ただけだと、本当に何が起こったのかっていうのを、
あのー、なんちゃう、時系列中にそれぞれの視点で考え直して、
あ、これはこうでこうでこうでっていう風に、あのー、組み直すのは難しいし、
多分それはできないように作ってんだろうなと思った。
あー、はいはいはい。
うん。
こう判断させないようにしてるっていうか。
あー、なるほど。
つまり、ある登場人物が見ている世界、事実でも真実でもなんでもいいんだけど、
うん。
えー、そのー、倒れた電車の窓をこう、
うん。
ガッて開けたら、あのー、カッパ、子供が着てたカッパだけ落ちてて、
うんうんうん。
で、中、空っぽだったじゃん。
うん。
うんうん。
で、誰もいない。
うん。
で、そっから第3部、その子供たちの視点に行くんだけど、
その、最後のこの、えー、その子供たちが、実際にその、あの電車の中にいて、
うん。
土砂崩れに巻き込まれて、その地下の中、水路みたいなのにこう降りて、外に出るっていうシーン。
うんうんうん。
が、その、子供たち、あの2人がこう、下に降りるときには、その奥のその出口は、もう朝になって光ってて、晴れてんの。
あー、そう、そうね。
ってことは、その、あのお母さんと先生がガラッて開けたときに、あの列車の中にいないとおかしい、わけじゃん。
あー、ま、そうか。
その列車から下に降りるところから、
あー、そうか。
子供たちの視点は始まってるんだけど、
うん。
あの、そのときにはすでに外は明るくなっている。
ってことは、
そうね。
そのまだ暗いときにガラッて開けたときには、中にいたはずっていう、明らかに辻褄が合ってない。
あー、確かに。
そこはすごく、
なるほどなるほど。
あの、俺はすごく好きなところというか、ま、それで、あの、怒ってる人もいるっぽいんだけど。
あー。
そのようは、ほんとにその辻褄が合ってないイコール、要するにこの世の、この世じゃないっていうさ。
あー、なるほど。
ふうにも見れるわけ。
そうね。だから、あの、子供たちのその光あふれるその朝の、あそこに出てったっていうのはもうすでに、えー、天国なのであるっていう。
だから辻褄が合ってない。
生まれ変わった、あのビッグクランチっていう言葉が出たけど、
うん。
その宇宙が、えー、ね、収縮してまた、あー、もう全部終わってしまう。
うん。
で、もう一回やり直すっていうのが起きたっていうことになってるっていう。
うん。
だから、そんな子供たちが死んだことにするなんてひどいって怒ってる人もいるっぽい。
あー。そうか、ひどい。
ひどい。
うーん、なるほど。
俺はそう、全然見なかったんだけど。
あー。
辻褄が合ってないからこそ、これ映画だから、その、簡単にあの辻褄って合わせれるじゃん。
その、要は、倒れた列車の下に、なんかもう一空間あって、そこに子供たちは実はいた。
でも、それに気づかずに大人たちは去ってった。
うん。
で、そっから、子供たちが朝になって、外に出たっていうことにすることもできるんだけど。
うん。
そうさせなかったっていうところに、その現実との断裂があるっていうことかなと思って。
あー、現実との断裂って。
要は、この世の中で、あの二人が本当に無邪気に走って、あの二人の関係性を邪魔するものは何もなくて。
はぁはぁはぁ。
っていうような世の中に今なってないじゃんっていうことにとれる。
あー、なるほど。
で、その、そこに断裂があるっていうことを、あの、ま、表している表現にも、その、辻褄が合わないことによって成り得るっていうことか。
うん。それは多分、辻褄を合わせることに後ろめたさがあったのかなって俺は見たんだけど。作り手側が。
あー、なるほど。なるほどな。深い読み合わせだな。
いや、だからその、ストレートにあれ、あの話を美談というか、その、ハッピーエンドにするんであれば、本当に子供たちは実は隠れていてとか。
もしくは、大人たちと和解して終わりとかね。
うん。確かに確かに。
あれはできるじゃん。
もしくは、その、じゃあ悲しい、この世の中が本当にその、その、あの子たちのためにできてないじゃんっていう問題点をもっとするんであれば、
あの、実際に、まあ亡くなった子供たちを出して、それに、まあお母さんとか本当に悲しむっていうシーンで、まあね、むなくそう映画的な終わり方もできるんだけど、
そのやっぱどっちにもできないっていう悩みが、その筆の乱れみたいな。
あー。
あるじゃん、その。
なるほどね。
どっちかなっていう、でもやっぱり希望を、この子たちには希望を持たせたいっていう願望がかった、その辻褄が合わない、あのラストは僕はすごく芸術としてというか表現としてすごくいい。
うんうんうん。
なのかなと思ったんだけど。
なるほどな、だから異界王にもできたはずなのに、あの断絶があるっていう、その現実と理想というかその、この子たちが味わってきた世界と、この子たちにとっての理想的な世界にすごい差がありすぎる。
そう、この子たちが、というかもう今俺たちが住んでるこの世界、この社会が、と、あの子たちが希望を持って生きるためのその社会にすごく断絶があるから、なんか嘘つけないなって思ったんじゃないかなとか思ったりしたんだよ。
あー。だからそれ、それがもう要するに筆の乱れみたいに。
そうそう。
なんかなったっていう読みなわけ?
それが美しくないって思うんだけど。
あー。なるほどな。
いやまあ、うん。
うん。
確かになーっていう風にしか、ちょっと1回しか見てないけどやっぱあれだよね。
あー。
で、その普通にトモヒーが見たときに、その、序盤から普通にこう、あ、要するに最初は教師がいじめているっていう視点だったじゃん。
うん。
何先生だった?堀先生ね。
堀先生ね。
堀先生がひどいと。
うん。
だから堀先生の立場になると、あれ、このお母さんもやばくない?みたいな。
うん。
あの、えー、要するにモンペ?
あー。
モンペなんじゃないか説みたいな。
うん。
こうになって、で、えー、なんか校長もやべえし。
うんうん。
あれって。
あれ、みな、みなとくんもやべえじゃんみたいな。
そうそう、みなとくんもいじめしてんじゃんみたいな。
うん。
っていう風になるっていうのを、あの、ストレートに全部信じながら見た。
あー、いや、それはね、あのー、そうは見てなかったの。
うん。
なんでかっていうのは難しいけど、なんかね、不自然なんだよな。
うん。
うん。
うん、不自然なんだよ。
俺も、なんか、あのー、結構それに本当にのった人もいるっぽくて。
その。
あー。
だからやっぱこう、こういう、その価値観揺さぶられる系映画をあんまり見てない人とか。
はいはいはい。
ね、あのー、実は、てかまぁこれら作品見てたらなんとなくもうわかるじゃん。
あー、まぁそうだね。
うん。
そのー。
それはそうなんだよな。
そうなってるんだけど、まぁ本当に、なんかすごく面白そうな怪物だーれだ、みたいな。
うん。
あのー、予告とか見て、面白そうって言って、これは誰だか。
犯人探しのサスペンスみたいな。
そうそうそう。
で、思ってみた人は。
うん。
やっぱり、その、ひどい、みたいな感じになって。
うんうん。
そのー、要は先生、こんな学校、やっぱもう腹立つよね、ってこういう、なんか謝罪のやり方とか。
うんうんうん。
あそこ。
飴舐めてんじゃねーよ、みたいな。
なに飴食ってんだよ、みたいなんで。
ははは。
そのー、キレイ、ガチ、で、で、それがまた自分にブーメランで返ってくるじゃん、次のパート見たら。
あ、やってたって。
そうだね。
で、さらにもう一回ひっくり返る、みたいな感じになるから、そのぶん回されて、あのー普通に傷ついてるっていうのもあるんだと思うんだけど。
あー。
あのタップルームではね、それー、あのまあ、えっとー、ホストの本田さんからも聞かれて、俺もやっぱりそのー。
うん。
やっぱ明らかにその序盤の、あのー。
うん。
不気味な教師たちが、不気味すぎて。
うんうん。
そうね、不気味すぎんだよ。
あれで本当に学校が悪いっていう話だったら、本当にただの、あのなんか昼ドラみたいな感じになっちゃうじゃん。
うんうんうん。
だから、まあなんかあるなって思ってこっちを見ながら、その聞いた目で見てたから、その。
うん。
えー、ね、あのー。
うん。
本田さんからはウガタ見方してます、みたいなこと言われたけど。
あー、そうなのか。
だから本当に。
いやでもなんか。
一般的な人はやっぱあそこで本当に、あのグッて持ってかれてるっぽいんだよ。
あー。
わかんない?
いやでも、なんか2点あって、それはあのー、なんていうのかな。
そう見たんだとしたら、素直に。
うんうん。
だとしたら、全然あのー、俺らより楽しめてるじゃないですか。
そうそうそうそう。
あのー、素晴らしい、あのーなんていうのかな、映画体験。
うん、してるよね。
できたんだろうなっていうのがあるのと、で、そういう風に俺らが、俺らがっていうか、まあ少なくとも俺が見れなかったのは。
うん。
でも、これも演出側っていうか、その脚本なのか監督なのかわかんないけど、が、やっぱ意図的に、明らかにおかしい感じに撮ってるじゃん。
撮ってるね。
なんか、あんなのない、あんなのない。
あんなのないぜ。
ははは。
そりゃないぜ。
そりゃないぜ。
そんなに紙読むなんてないぜ、みたいな。
これださーん。
ははは。
そんな、あの、実際、めちゃくちゃ感情を失った校長先生、いないよ、みたいな。
いないいないいないっていう。
ははは。
あるんだけど。
でも、これは相当、あの、言ってみれば親切に作って、あの、この映画親切だと思うんですよ、結構。
そうだね。
それが、あの、賛も悲もあると思うんだよね。
うん、その通り。
俺の中でも賛も悲もあるし、やっぱり。
だから、あの、明らかに、その、現実ではありえないような、セリフの言い方だったり、あの、行動だったりっていうのを、撮らせることによって、
あの、現実だけど現実じゃないんだよ、これはっていうのを、匂わせている、匂わせ続けてるっていう。
うん。
ことだと思ったから。
うん。
うーん、なんちゅうかな。
賛も悲もあるの、そこに。
あー、ま、そうね。ひ、ひはそんなにないけど。
うん。
なんかや、やりすぎじゃねえかなっていうのはあるよね。
うん。
うん。
うん、ある、わかる。
なんか、なんちゅうの、あ、えっと、中村指導とかさ。
俺もね、それ。
お父さんね。
この前、あの、タップルームでそれの話もしたけど。
あ、ほんとに。
あそこがやっぱめっちゃいびつになってるよなっていう、その。
いびつになってる。
やっぱ、自然体で有名な高齢化作品だったわけ。
はいはいはい。あー、ま、そうだね。
あ、そう考えると。
で、そこで今回、その、違和感の原因というか、ま、あの、要は脚本を書いてるのが佐野本雄二。
この、この人はま、やっぱドラマの人なわけ。
はいはいはい。
20年近くトップで走り続けてる。
まだに全然現役っていうのでも恐ろしいって言われてるんだけど。
うーん。
やっぱテレビだから、多くの人に伝わるような描き方になってるんだと思うんだけど。
そうね。
俺もま、そんなに佐野本雄二のことよく知らないから。
うん。
あれなんだが。
あのー、いやだから中村志郎のキャラはほんとに。
うん。
ね、このー、あのー、ど、だ、大丈夫なのかなっていうのはあって。
なるほど。あのー、強めのアルコール入ってる、あの、ストロングゼロ的な、こうね。
ストロング。ロンガン。
あれロンガン飲みながら現れて、あの学歴をぐちゃぐちゃ言って、よくわかんないけど水をバーって撒くっていう。
はいはい。
ま、現実には確実にいない、あのー、なんちゅうか、人。
だからあれ、あれでしょ?その、新説があって、さっき俺が言ったのは、つまりその、構図をわかりやすくするっていうか、そのメッセージをわかりやすくするために、あのー。
わかりやすい、悪いやつ。
確実にわかりやすい悪いやつっていう、こいつは悪いやつっていうのが出てくるっていうのは、
あの、これまでのコレイダー監督の作品だと、あの、マジで、なんか、万引き家族とかと比べたら超わかりやすいけど、
あの、ケイジさんとかですらすごいこう、あの、リアリティのある意気揚げ地図のさ、感じとかさ。
ちゃんとわきまえてる感じのね。
そうそうそう。
あれだよね。
感じだったのに、でもやっぱメッセージをこう、どうしても伝えたかったのかなとかは、もう思ったんだけど、あの、好意的に解釈すれば。
そのことによって、あの、なんていうのかな。
まあ、俺にとってはあんまり好きじゃない、こう、こいつは明らかに悪いやつっていうと判断して、あの、差し支えないし、
あの、実際そういうシーンしか出てきてないっていう、その、引き。
永村志郎?
そう。
永村志郎ちゃんとほら、台風の中でこけてたじゃん。
ああ、そうね。
あれでこう、あの川のワンシーンで、
ああ、でも確かにな。
その、彼もかわいそうだなっていう、その、描き方になっちゃったじゃん、つって。
ああ。
まあ、なってないんだけど。
なってない。なってないけど、確かにでも、あの、あれ見たとき、あのシーンで俺ちょっと笑っちゃった。
笑うよね。
のはあるな。
あれは、うん。だから、あれでオッケーっていうのが、まあ、すごくドラマっぽいなって思ったのもある。
うーん。
俺の中で。その、さっき言った親切さっていうのはやっぱり、そのテレビでいう、やっぱその幅広い層に見てもらって、幅広い層にこのメッセージを伝えるためにはどういう手法を取ったらいいのかっていうので選択した、まあ、やり方なんだと思うんだけどね。
あれさ、あるよね。
ああいうなんか、ああいう感じはあるよな。
経験があるんですか?
いやいやなんか分かんない、あるのかもないのかも、あったとしてももう辛すぎて欲滑すると思うけど、
あの、無理に忘れようとするような。
押し込んで押し込んで。
俺はでもああいう人とお付き合いしたことはないけど、なんかいるよなっていうか、その単に俺はあれはその、えっと、まあジェンダー的な話でもあるけど、
ジェンダーがもし逆だったら堀先生と逆だったら、
明らかなその、俗に言うかのクソ男みたいな感じになる、その安っぽいあのなんか紐の男みたいな感じに映ると思うんだよ。
そのDV、あれDVじゃんだって。
まあ、うーん。
結構その、さあなんか、あの、じゃれ合ってるんだけど、その例えば家に帰ってきて、そのソファーの上でじゃれ合ったり。
ああ、まあまあ、そうかそうか。
足でこう蹴ったり、でなんか笑いなよ、もっと笑いなよみたいな。
いやそれは多分気持ち悪いみたいなこととか言うし。
でなんか、深刻に仕事のことで悩んでるのに、なんか飴とかを口にグッてこう触りながら入れたりとか。
普通に嫌なやつ。
しかも堀先生はそのせいで、そのせいで謝罪のところで飴食った。
あれもなんかこう、ああそういうことかってなったりとかね。
もあったりするけど。
そんなに真面目にしなくていいよっていうのを真に受けちゃってるっていうやつ。
まああれはもうさ、要するにその深刻な悩みとか話とかは、私は聞きませんよっていう。
あの面倒くせえから。
なんていうのかな、こう、都合いい時だけ楽しく過ごすし、なんか都合悪くなって面倒くなったら。
みたいに言って帰っていく。
でこう、こうしたら黙るだろうっていうことでこう、チューしてね。
で去るみたいな。また今度は嘘とかなんか言ってましたけどね。
ずっと舐めてんじゃん、堀先生のこと。
舐めた態度でなんか、プロポーズってなんか夜景の綺麗なところでするんじゃないの?って。
で、もうそのまま歩いていく。
一個も真剣にあの相手の話を聞いてないし。
普通にステレオタイプなクズ。
でもそこまでは思わなかったけどな。
ほんと。
それはもしかしたら、それこそこの映画で描かれてたからっていうこともあると思うんだけど、
あの人はあの人で、なんか病んでんなっていう感じがしたけどな。
病的だなっていうか。
ただの軽薄な感じというよりは、態度の表現というかさ。
浮き沈みとかも含めて、すごいなんかこう、人と、
言ってみれば深刻な悩み聞くとかもさ、人と深く繋がるっていうことじゃん。
あーなるほどね。
結婚がそれだとは全然思わんけど、象徴的だったりするよね。
それは茶化すっていうようなこととか、
なんか相談してきたら、雨を口に入れるとか。
めんどくさいね。
なんかこう、何がしかのこれまでの人生での人間関係に傷ついた結果、
深く人と繋がるのは避けるんだっていうふうな、
そういう傷の表出みたいには見えたかな。
他の映画だったらわかんないけど、断片しか見てないから。
だからこの映画のテーマが、それで判断しちゃダメだよっていうものだから、
やっぱそう、読みし始めちゃうっていうのもあると思う。
そうね。
テレビドラマで普通に見たら多分普通のステレオタイプっていう感じかな。
でももっと多分ステレオタイプに描かれてると思う。
なんか、もっとその手のひら返した時に、写真週刊誌が来た時に、
あの手のひらの返し方ももっとこう、
分かりやすく感情が乗ってる感じで、もう終わりだかんねみたいな感じの、
そういう、なんかそういう感じに済んじゃねえかなと思って。
あれはすごい、高畑光輝の演技は割と逆に良かったと思うんだよ。
ちょっとごめん、なんか上手いこと言えてないんだけど。
でも、それが一番現れてたのなって思うのはやっぱり、
みなとくんのお母さん。
麦野沙織&桜が演じてた。
彼女のキャラクターが一番それを表して、
さっきの噂話もそうだけど、
やっぱり正しい人じゃん、あの人って。
主人公として、一番最初に観客が入るっていうか、
感情移入しやすい。
シングルマザーだし、夫を事故で亡くしていて、
一人で働きながら子供の世話もすると。
で、いいお母さんじゃん、あの人。
そうね、いいお母さん。
息子の様子がおかしいってなってからも、
必死に寄り添って、
全然、いわゆるステレオタイプな昭和のお母さんみたいな。
あんた何寝てんの?みたいな。
学校行きなさいみたいな感じの態度も取らない。
部屋荒らしても、そういう時もあるよねって。
訳は聞かずに、必死に寄り添ってるし、
めちゃめちゃ共感力があるんだと思う。
それが、それでも、やっぱ一面的なものしか見れなくなってるし、
それ故に分からないことが出てくるっていうのを、
一番分かりやすく表してたのかなっていうのがあって。
自分の息子の抱えている悩みっていうのは、
自分の範疇にあると思ってるんだよね。
自分が分かるものであると。
自分がしてもらいたいことを相手にすれば、
相手は癒されるんだっていうことという原理で、
めちゃめちゃ優しい考えじゃん、それって。
それによって動いてるんだけど、それ故に、
自体の方向というか、
息子のミナト君が抱えている問題の方向に気づくのが遅くなってるっていう。
っていうのを結構、もう序盤から、オープニングのシーンから出てるなって思ったのが、
火事のシーンとかで、
火事を消そうとしてる消防団に対して、
頑張れって声をかける。
近所迷惑だよとか言われながら。
言われながら、全然大きい声で言うっていうのも、
相手のことを思うがゆえに、自分だったら応援してほしい。
なるほど。
相手は絶対ここで頑張れって言ってもらったら、頑張れるんだ。
だって私もそうだし。
自分が消防士で火を消そうとしてたら、頑張れって言ってほしいってことだよね。
そうそう。だからそれが出るんだよね。
この映画大体そうで、
登場人物が人に投げかけてる言葉って、
全部自分に対して言い聞かせてる言葉ってできてるなと思う。
なるほど、確かに。
堀先生も、男性性、トキシックマスキュリニティとか言うけど、
悪い、悪いというか、男らしさ、男らしくあるべきみたいな。
苦しんでた過去が絶対あるはずで。
序盤のほうで、卒業文集みたいな、作文みたいなやつか。
小学校5年生のときに、先生が自分で書いたやつを生徒に読んでるときに、
西田光と結婚するんだみたいな。書いてた。
それも、自分はもう生まれ変わったんだっていうことを書いてたね。
ああ、そうやったか。
メジャーリーグのノモ選手のようになって、
もう自分は生まれ変わって、西田光と結婚するんだ。
っていうのは、男らしくなったんだ、自分はっていう。
弱い自分を捨てて、自分は生まれ変わったんだっていうことを、
小学校5年のときにすでに彼はもう感じてたっていうことだし。
だからこそ、授業の最中とかに、男だろうとか言ったり、
男らしくとか、あとトイレのシーンもさ、
みなとくんがトイレからパーって出てたときに、
おお、出たかとかさ、がさつな、デリカシーないみたいな。
それはやっぱり、彼が自分で自分に言い聞かせていること。
男らしくないといけないっていうことが、やっぱり人に出ている。
それは別に悪意も何もない。
男らしいほうがだって幸せになれるんだもんっていう。
で、彼の見た目も、やっぱり画体がいいわけでもなくて、
どっちかというとひょろっとしてて、
で、同僚の先生とかからも舐められてるっていう。
明らかにその、角下だと、真人だからなのかわからないけど、
明らかに舐められてるし、
遊ぶのはキャバクラだけにしましょうねとか言われたりとか。
ああ、そうね、言われてたな。
だからやっぱり、彼は自分で自分に言い聞かせてることが出ている。
で、学校の校長先生、田中裕子が演じてる。
もう何があったかは本当にわからないんだけど、
実際に事故の詳細がどうなったのか本当に最後までわからないけど、
その堀先生と記者会見みたいな、記者会見というか、
学校の集会みたいなので事情を説明する会みたいなのに行くときに、
あなたが学校を守るんだよって言うんだよね。
ああ、確かに。
堀先生に。
唐突に言うよな、あれ。
そうそう。
あんたがこの学校を守るんだよっていうのは、
あれは、あの校長自身が自分に言い聞かせてる言葉なわけじゃん。
だから、その何も、何があったか本当にわからないか、
お孫さんを車で引いてしまったのは自分なのか、
それとも嘘をついて、嘘をついたってことは言ってたから何についてなのかって言ったら、
自分がやって、学校の校長じゃない夫に罪を着せたということ。
2人で競合して自分がやりましたっていうことが言ったのかわからないけど、
だからあれも本当に、自分こうあらなくちゃいけないっていうのが外に出るタイプ。
で、やっぱあの最初の安藤さくらもそうで、