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2023-03-22 18:26

#013 マネージャーとしての挫折と学び

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番組ホストで株式会社KabuK Style COO兼CTOの後藤秀宣が「マネージャーとしての挫折と学び」についてお話しします。

<トークテーマ>

・メルカリでのマネジメント

・マネージャーとしての視点の狭さ

・マネージャーとしての無力感

・エンジニア力によるマネージメント

・マネージメントの引き出しの少なさ

・ビジネススクールでの学びと刺激

・マネージャーとしてのスタイルの確立と自信

・本質的な課題を解決したいという想い

・大きな課題に向き合うモチベーションとマネジメント


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#EM問題集

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株式会社株区スタイルの後藤英乃です。
この番組では、エンジニアリングチームで起きている問題について、技術、組織、ビジネスといった複数の観点で深掘りし、問題の正体へアプローチしていきます。
今回のテーマは、マネージャーとしての挫折と学び、です。
今回も私自身のキャリアについて、いろいろとお話ししていきます。
結構いろんな苦労してきているので、そういった部分を皆さんとシェアできるといいなと思っています。
エンジニアリングマネージャーの問題集。
では前回に続いて、私のキャリアみたいなところでお話をしていきます。
今回は、私がマネージャーになった後、マネージャーとしてどんな経験をしたのかといったところを話したいなと思っています。
実は前回の聞いていただいた方にはわかると思うんですが、
ピュアにマネージャーという役割で仕事をする前の段階で、
いろいろ自分の会社をやったり、その自分の会社という時には人を雇って仕事をするということもしてきていたので、
何らかのマネージメントみたいな経験は自分の中でも持っていたし、
それである程度仕事も回せていたので、自分はマネージメント経験あるぞくらいに思ったりもしていましたね。
プラス、正式にマネージャーというタイトルでピュアにやる経験というのは私がメルカリに入ってからかなと思うんですが、
その前職でもなんとなくマネージャーっぽい仕事というのはやっていました。
まずマネージャーとしてメルカリに入ってどうだったかというところからお話すると、
自分ではマネージメントができるつもりで入ったんですけれども、
結構うまくいかないことだらけでして、
そもそも改めてマネージャーという役割に就いた時に、
自分が何をしていいのか分からなかったんですね。
いろんな人に話を聞いて課題を探ったりだとか、
誰でもやるようなことを僕もやってあたりをつけに行ったりもしたんですけれども、
やっぱりその時の僕自身というのが、
マネージャーがやるべき仕事というので持っていたアイディアというか、
視点が非常に狭かったのかなと今からしたら思っておりまして、
拾い集める情報も結構偏っていたのかなという気がしています。
そういった情報から導き出される打ち手とかってやっぱりすごく偏ったものにならざるを得ないので、
結果どうなったかというと、チーム自体はそれまでやってきたこととかがあるので、
悪い言い方でいうと惰性でというか、一定の成果は出るんですけれども、
じゃあ私自身がマネージャーとしてどういう影響をチームに与えて、
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それがどういう成果につながったかという面でいうと、
ほとんど何もできてなかったなというふうに今では思ったりもします。
そういった状態だったので、マネージャーとしての無力感というか、
何をすればいいのかわからないだったりもしますし、
当然そういった仕事の質だったので、私自身のマネージャーとしての評価というものは、
良くない評価でした。標準よりも下の評価がついていたという状態ですね。
なので何とかせねばならんというふうに叩きつけられているわけですけれども、
でも本当に何をしたらいいのかわからないというか、
振り返ってみるとやっぱりこの時点で私というのは、
頭の中がまだマネージャーに切り替わっていなかったんだなというふうに思うわけですね。
エンジニアの頭でマネージャーの仕事をしようとしていたということかなと思っています。
これって何でそう言えるのかというと、
メルカリに入る前までがある種マネージメント的なことをしていたというふうに私先ほども言いましたが、
これってチームをリードしたり、人のメンタリングをしたりとかそういうことも含むわけですけれども、
そのほとんどがマネージャーの仕事のように見えるんですけれども、
おそらくエンジニアとしての強さっていうんですかね。
あまり傲慢な言い方をしたくはないんですけれども、
その時点で一定何か私自身がソフトウェア設計だとか、
そういう部分で強みを築けていたので、
やっぱりそういうものを持っている人って、
暗黙的に勝手にリスペクトを獲得してしまうというような現象があるかなと思っていて、
そういったソフトウェアエンジニアとしての強さだったり、
みたいなものによってマネージメントしていたのかなというふうに思うわけです。
そのメルカリ以前の会社までは、ある程度それが効いていたのかなという状況で、
そういったマネージメントが決して悪いわけではないんですけれども、
再現性があるかっていうとやっぱりそれは違うといったところで、
メルカリに入った後では、そういった形のマネージメント、
私ができていたことが全くできなくなったんだろうなというふうに見ています。
という感じだったので、マネージャーとしてというか、ビジネスパーソンとしてというか、
とてもへこんだ時期がありまして、
もう本当にこの会社で自分が何ができるんだろうと、結構長い間悩みもがいておりましたね。
とはいえ、そこでへこたれるわけにもいかないというふうにも思っていまして、
何とかそういった状態を脱する方法はないかということも考え続けていました。
会社がいろいろなトレーニングを提供してくださったりしているので、
そういったところからヒントを得たりというものもたくさんあったりもしましたね。
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やっぱり自分自身がエンジニアリングの力ではなくて、
マネージメントというスキルセットというか、枠組みの中でいかに成果というか、
会社で求められている仕事ができるのかどうか、
これに尽きるなというところにピュアに気づいていったので、
そう考えた時にやっぱり自分のスキルというか、
持っている引き出しみたいなものが全然足りないなという思いに至ったわけですね。
先ほども触れた会社で提供しているマネージメントトレーニングとか、
そういったもので保管される部分もあったんですけれども、
圧倒的に足りない感もあったので、
その時に取った方法としましては、ビジネススクールに一度行ってみようということで、
私はグロービスさんのところがいいなと思ったので、
そこのいくつかのコースを取って通うということを始めました。
仕事しながらなので、なかなかMBAを獲得するような授業数を受けることはできないんですけれども、
3カ月に1クラスずつぐらいのペースで取っていって、
少しずつ、最初はクリティカルシンキングみたいなところから始まって、
経営戦略とかマーケティングとか、組織設計とか変革とか、人事アカウンティングみたいなところを一通り学ばせていただいたということがありました。
その学びの機会自体が、僕にすごく閉鎖的というか、
落ち込んでいた時期の僕にとってものすごくいい刺激になったということがまずあります。
社外の人と関わるということもそうですし、
確かこれ行き始めたのがコロナになってからだったので、
完全オンラインで開催されているコースだったんですが、
それでもそういう時期だったからっていうのもあると思うんですが、
社外の人とフレッシュな議論、会話みたいなのを交わすこと自体がすごくいいよねみたいな雰囲気っていうのがあったりもしました。
私自身もすごく楽しかったというのはありますし、
あと結構ビジネス知識を、実践的な知識を獲得していく科目なんですが、
題材としてある程度仮想的なビジネスケースをもとに考えるんですけれども、
それを自社、当時であればミルカリのビジネスだったりに当てはめながら、
どうなのかなということを考えるきっかけも数多く得たので、
そういった学びを通して、その会社自体のあり方というか、
どんなビジネスモデルで会社がどういうふうにあればいいのかっていうところを結構自分の言葉でというか、
表現したりだったり、理解したり解釈したりすることができるようになったということがあります。
こういったあたりも改めて学んでそういうことができるようになったというのもあるんですが、
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実はそういうのって自分はビジネスセンスがあるというか、スキルがあるぐらいに思っていたところもあったりするんですね。
前回のエピソードでお話ししたんですが、自分で会社を起業したりとかしているので、
ビジネスのことって人よりも結構考えてきているぞぐらいにうのぼれているところもあったかなと思うんですが、
改めて学んでみると、自分は何も知らなかったなということに気づくわけですね。
やっぱりそれを学んで会社のことっていうのを一般的に通用するような語彙というか、
そういったスキルセットで会話ができるようになるということってすごく大事だなというふうにも思いましたし、
そういった知識だとか道具立てを持つことによって、経営の人たちが欲しいものは何なのか、
どういった言葉でエンジニアリングの課題を表現するとわかるのかとか、
そういった感覚をかなり育むことができたんですよね。
こういった学び自体が私自身のその後のキャリアにすごく大きく影響していますし、
自分自身が凹んでいたみたいなところからどういった考え方でマネージャーとしてやっていけばいいのか、
といったマネージャーとしてのスタイルっていうんですかね、
そういったものを確立するきっかけになったのかなというふうに思っています。
そういった学びを通して、これ結構長い間学んでいたのである一時点みたいな感じではないんですけれども、
会社の中での私自身のやることみたいなのも自分の中でやるやらないを判断して、
より求められている成果というか、そういうものへのアライメントを強めていったりだとか、
いろいろちょっとずつ自分自身があるべきだと考えるものと会社から期待されるものっていうのが揃っていて、
それはイコール仕事が評価されるということにもつながっていったりして、
やっていることが徐々に同期していったというか、うまくいくようになっていたというようなことができてきて、
それはやっぱりある種私自身の自信にもつながるというか、
いうところでやることはやれたのかなみたいなところがありますね。
そういった経験を経て、原作のカブクスタイルという会社に転職して、
今、COO兼CTOみたいな役割で仕事をしているんですけれども、
基本的に今やっている仕事のスタイルというものって、
ある程度前職時代、メルカリの時の挫折の後に学んだところから来ているかなと思っていますので、
その時の学びの経験が本当に今に生きているんだなというふうには思っていたりします。
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このような形で、私自身マネージャーとして一定の自信を持ちながら、
今は仕事できているのかなと思っていて、
やっぱりそれってどうして自信が持てたのかというと、
自分自身のスタイルを確立したというか、
これでいいんだと思える考え方を持つに至ったからかなと思っています。
それはもちろんマネージャーによって千差万別だと思うんですが、
私自身のスタイルがどんなものかというと、
実はこのポッドキャストでやらせていただいているスタイルとも密接に関係していて、
エンジニアリングマネージャーという立場だったとしても、
エンジニアという領域からはみ出して、
いろんな観点で物事を見ながら整合性をとっていくような仕事の仕方が必要かなと思っていて、
それがビジネス、組織、エンジニアリングというような3つの軸で、
いろんな物事、課題みたいなものを観測して、
それらを一つ、抽象度の高い視点からどうやって解決するといいのかなということを考えながら、
いろんな課題解決を模索してアクションしていくというようなことが、
いいマネージャーの仕事なのかなというふうに自分の中では考えているというところがあるので、
もちろんいろんなご意見はあると思うんですが、
私はこういう考え方でマネージメントをしていくと、
今いる組織だけではなくて、ある程度いろんな組織で求められていること、
それは経営からもだったり現場からもだったり、いろいろな観点で、
そこそこうまく仕事をすることができるんじゃないかという自信を持てているところがあるので、
私自身はこれですという話ですし、
これを聞いていただいている皆さんの中でもマネージャーとしてやられている方がたくさんいらっしゃると思うんですが、
やっぱり自分自身のスタイル、何がいいマネージャーなのかというところを、
何らかのきっかけだったりインプットだったりとかで作っていくということが、
マネージャーとしていい仕事をしていくというところに大きくつながっていくんじゃないのかなと思っています。
はい、いろいろお話ししてきましたが、
これを聞いている方々の中にはこれからマネージャーとしてチャレンジしていこうという方も
いらっしゃるかなと思っていて、
そういう方に私なりのメッセージというか、こういうマネージャーのあり方もいいんじゃないというところで、
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一つ伝えたいこととしましては、
私自身のスタイルというのは置いておいて、
その先に何があるかというところで言うと、
本質的な課題、それは社会の課題だったりいろんなところに課題があると思うんですが、
やっぱり本質的な課題を解決したいという思いがあって、
これって抽象的な言葉なので、具体的に何というわけではないんですけれども、
本質的な課題って結構解決するのにパワーがいるというか、
それってお金だったりもするし、技術だったりもするし、スケールだったりもすると思う。
あと時間だったりもするという形で、
多くの場合、そういった本質的なチャレンジングな課題って、
自分一人だけでは解決することができないものなのかなと思っています。
とはいえでもやっぱり解決できた方がいいよねと思っているものに対してアプローチしていくためには、
何か組織でその問題と対峙していくということが必要になってくる。
といったときに、その組織を前に進めていく、問題に対してアプローチできるような組織にしたり、
アプローチし続けられる状態にしたりといったときには、
何らかのマネージメントというのが必要になるだろうなと思っているわけです。
なので、そこにどんなマネージメントが必要なのかというのは、
その組織のやり方によっても違うんですけれども、
私としては、組織、エンジニアリング、ビジネスみたいな3つの観点を持ったマネージャーであれば、
結構多くの場合、本質的な課題に組織を向かわせるためのマネージメントというのができやすいんじゃないのかなというふうにも考えていて、
これからそのマネージメントにチャレンジしてみたい、
もしくはマネージャーってどうな?みたいに思っている方に対しては、
大きな課題に向かっていくみたいなモチベーションをもしお持ちなのであれば、
将来チャレンジしたいと思っているのであれば、
技術みたいなのを極めるのももちろん一つ道としてはあると思うんですが、
マネージメントっていうような武器だったり知識を持っていると、
よりその組織全体を大きな問題に対して向かわせることに自分自身が直接貢献できるっていう機会が増えると思うので、
より僕であればそういった関わり方をできた方が自分自身の人生がすごくワクワクしたものになるなと感じているので、
これに共感してくださる方であれば、
同じようなスタイルを持ってマネージメントというところにチャレンジしていただけるといいのかなと思っています。
はい、というわけで前回と今回にわたって私自身のキャリアっていうお話だったり、
後半マネージメントっていうところに絞って私自身の生き様みたいなところをお話ししてきましたが、
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ちょっと照れくさい部分もありつつ、おそらく自分自身が遅咲きな人生を歩んでいるという自覚があるので、
もしかすると多くの方にはそれでもいいんだみたいな安心感というか、
そういうものを持っていただくきっかけにもなったんじゃないのかなと思っているので、
そういうふうに聞いてくれたらありがたいなとも思っています。
さて、この番組では感想や質問リクエストなどお待ちしております。
番組詳細欄にあるリンクよりお気軽にご投稿ください。
TwitterではハッシュタグEM問題集をつけてツイートしてください。
EMはアルファベット、問題集は漢字でお願いします。
そしてApple PodcastやSpotifyのPodcastではレビューもできますので、
こちらにも感想を書いてもらえると嬉しいです。
お相手は株式会社株区スタイルCOO兼CTOの後藤秀典でした。
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