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はい、というわけで、昨日の続きです。
秘密を久々に読んで、また感じ方が変わったなって話なんですけど、
まあ、10代の時はですね、ほんとそんな感じの、あのー、
えーと、10代くらいの時はですね、ほんと自分の代わり、まるでこの主人公自分だなと思ってですね、
自分の代わりに、えー、自分はそのこと考えてないけど、もし何か道を踏み外したらそういうことをやっていたかもしれないみたいなことを代わりにやってですね、
そして代わりに死んでくれたみたいな感じだったと。
で、だったんですね、まあめちゃくちゃ大事な漫画になってですね、
その時買った単行本をですね、まあ本棚の奥にしまってあったんですけど、
今日ちょっとなんか掃除してたらそれが出てきて、久々に読んだらですね、
あの、編集部へのアンケートはがきとかですね、
アデランスのCMのなんか広告とかですね、
当時、20年くらい前ですよね、
その広告の紙とかですね、帯とかですね、そういうのが全部そのまま残ってて、
マジでこの漫画大事にしてたんだなと思ったんですよね。
そういうのって僕もう全部捨てるんで、普通買ってきたら捨てるんですけど、
もうほんとにですね、買ってきた時のまんまのようにですね、そういうのが全部挟まってて、
うわ、これマジで俺大切にしてたんだと思ったんですけど、
いやですね、この漫画ほんとにじゃあすごくですね、どっか手の届くところに置いといてですね、
よく読み返すかったらそういうことでもなくですね、
多分20歳前後の時、まあ多分2,3回くらい読んだとは思うんですけど、
その後ですね、30代の時に1回読んで、42の今、1回読むという感じですね。
そこから10年おきくらいに1回読んでるくらいな感じなんですよね。
でですね、20代の時の感想はそうだったとして、30代読んだ時の感想はですね、
その時自分の感じ方が20代の時の感じ方のイメージだったんで、読んでみたらですね、全然違うと。
で、どういう風に違ったかというとですね、こんな感じだったんですよね。
なんかその、そりゃそういう、そりゃそういう考え方してたらそういう結果になるよ、みたいな。
かわいそうって感じだったんですよね。
でですね、それ、その主人公のですね、どんどんどんどん自分を追い詰めていく思考回路にですね、
すごくその自分の、つまり20代、20、20歳前後の時に読んだ時ですね、それとほぼ同じ、シンクロ率高く読んでたわけですけど、
30ぐらいになってですね、読むとですね、そことちょっと距離ができてるんですよね。
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で、距離ができていて、そういう考えを落ち込んでしまっている少年として読んでるんですよ。
なのでですね、吸い込まれるようにですね、最後自殺していく、どんどんどんどんドツボにハマっていってですね、
最後自殺になっするっていうですね、そこのルートを読んでいてですね、
すごくかわいそうなんですよね。かわいそうっていう感じがしてですね。
で、これはその、たぶん僕がですね、子供ができて、人に対してですね、他人に対して、
なんか誰かの子供っていうような人の見方のパターンができたんだと思うんですよね。
それはその自分が子供できるまではなかったんですけど、子供できた後はですね、
例えばですけど、例としてあれですが、例えばスーパーのレジのレジ打ちの人がめちゃくちゃですね、
レジ打ちがのろくてですね、ものすごい超断裂ができてて、ものすごくみんなイライラしててですね、
何だったらちょっと遅いですよとか言われてですね、ものすごく汗汗、すいませんとかしながらレジ打ってる人がいたとしたら、
その人のですね、子供の時こんなんだったのかなとか、でもこういうのがそんな得意じゃない人なのかな、こういうタイプなのかな、
こんな感じだったのかなみたいな感じでですね、その人がちょっと子供のように見えてしまってですね、
すごいその状態をですね、かわいそう、そんなみんな攻めないであげてよみたいな感じの、っていう風に見えるんですよね。
逆に攻めてる人は攻めてる人で、うーん、なんかいろいろあってこんな感じなんだろうなみたいな感じのですね、
ちょっとなんか、なんだろう、バックボーンとかその人の来歴みたいなことに目が行くようになったんですよね。
多分、その二十歳前後の時はそのところに目が行かないんですよね。
今、今そこで起こっている現象にしか行かないんで、まさにですね、多分レジの人はですね、
あまりにもね、すごい小数意識ながらあせあせやってたら、
そんなあせなくていいですよとか思うかもしれないですけど、言ったり思ったりするかもしれないですけど、
ただですね、別にこうなんか、フンとか言いながら遅かったりしたらですね、
なんか、なんだよこいつ、レジの仕事のくせに怠けやがって、みたいな感じで多分思ってたかもしれないっていうか、
その人をですね、その表面上の現象とか機能で見る感じだったと思うんですよね。
それが、間違っているか間違っていないかとか、
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優れているか優れていないかみたいな見方をしている。
その見方をしているので、その見方を自分自身にもしている。
だから、じゃあ自分はどうなんだ、俺にはそんな何か特別なことがあるのか、みたいなふうに多分思うと。
その思考回路はですね、秘密の主人公そのものなんですよね。
だから、20歳の時は秘密の主人公っぽい思考回路をしていたんですけど、
30になるとちょっとそこはやっぱり距離ができている。
みんなのそれぞれのどう生まれてどう育ったか、
どういうことがあるからこの人はこういうことを言っているんだろう、みたいなことに目がいくようになった。
だから秘密の主人公かわいそうだなって思うようになったんでしたね。
40の今を見るとですね、またちょっと違っていて、基本的には30代の時の印象だったんですけど、
めちゃくちゃ面白かったんですけど、
一つはですね、多分これ自分が結構哲学系の本よく読んでた影響だと思うんですけど、
主人公が世界を見る見方とか、考える時に、
人が物を考える時って言葉で考えると思うんですけど、
感じるのは言葉じゃないけど、
なんか感じたものをですね、それなりの自分の中で理屈のあるストーリーにしようとする時に、
言葉っていうのは必ず必要になると思うんですよね。
この主人公はですね、あることを例えばすごい寂しい、つらいとか、誰か助けてほしいとかですね、
不安だみたいな気持ちがあるわけですけど、
それをですね、そのまま人に言っていいっていうような環境で育ってないんですよね。
親とかもね、子供を捨てていなくなっちゃうような感じで。
だからですね、自分で処理をしないといけないわけですよね。
他人に迷惑をかけずに自分で処理をしないといけないと。
自分で処理をする時に、
じゃあどうしよう、この寂しさ、不安とか辛さ、怒りみたいなことをどうしようってなってですね、
それを何か自分の持っている言葉であるストーリーにして、
自分の行動の方向性を作ろうとするわけですけど、
その時にですね、持っている言葉が狭いと思ったんですよね。
何て言うんですかね、権利とか義務とか、権利、義務、
そうですね、社会とかですね、そういうようなですね、
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ちょっとこう、なんていうのかな、まあまあ言っちゃうと近代的な概念ですよね。
のですね、社会の教科書みたいな概念ですね。
あのものを考えていて、もちろん中学生なんで、
むしろ中学生にしてはいろいろ考えている方だと思うんですけど、
そういうふうに考えていて、そんなものにとらわれなければいいのに、
本当はもうちょっといろんな、別な言葉を知っていればもしかしたら別な組み立て方をできたかもしれない。
でもそもそもの原因は、
この人の、この主人公の抱えているその不安とか悲しみみたいなものをですね、
そのまま許容してくれる存在っていうのが、特に親子関係において作れなかったことですよね。
ただそれをですね、恋人として受け止めてくれる茶沢さんっていうですね、
めちゃくちゃいいキャラクターがいるんですけど、
現れるんですけど、そこにですね、やっぱちょっとそのまま受け止めてくれるということにちょっとこう、
なんていうかな、ちょっと親に対する安らぎみたいなのに近いですね。
安らぎみたいなのを感じるんですけど、
ちょっと遅かった、間に合わなかったみたいな流れにはなってるんですよね。
だからですね、ちょっとその主人公の、本当はもっといろんな言葉があるし、
そもそも言葉以前の部分。
で、本当はもう少し何回言われたんだろうなーって思いながら読みましたね。
っていうような感じでですね、秘密すごく面白かったですと。
まぁあれですね、最近ビトゲンシュタインの本も読んでたんですけど、
そのビトゲンシュタインのことも思い出しましたね。
ビトゲンシュタインって本当にこう、ものすごく鋭敏な、
かつものすごく回りすぎる頭を持っていて、
それを回りすぎる頭でですね、
自分に対して常にその刃を向けてるというか、
お前はそんなんでいいのか、お前はそう思ってるかもしれないけど、
違うぞ、違うぞ、みたいな感じですね。
もうその自分で自分をですね、攻める強度がすごすぎるみたいな感じですね。
めちゃくちゃ生きづらかったと思うんですけど、
なんかですね、それもちょっと感じましたね。
だから別にビトゲンシュタインなんて死ぬほど本よくて頭いいわけでですね、
言葉なんてもうね、僕の100倍も1000倍も知ってると思うんですけど、
そんなですね、人でももちろん苦しむのでですね、
なんかこう、言葉のレパトリーというわけではないと思うんですけど、
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なんかあの、
なんかでも本当に生きてる人間みたいなの思っちゃいますね。
なんかもっとやりようがなかったのかとか思っちゃいますね。
というので、秘密やっぱめちゃくちゃ面白かったですという話でした。
本日は以上です。ありがとうございました。