デザインの味付け
スピーカー 2
デザインの味付け。
はい、始まりました。デザインの味付け。
今日はデザイン組織開発支援事業部から浜野さんが来ております。
浜野さん、よろしくお願いします。
スピーカー 1
浜野です。よろしくお願いします。
スピーカー 2
今日もデザインについていろいろお話をしていきたいと思うんですけども、浜野さん、今日はテーマは何でしょうか?
スピーカー 1
今日のテーマは、デザイナーが働きたい組織ってどんな組織?というテーマです。
私が一番知りたいテーマですね。
自分も知りたいです。
法事者としての意見も交えつつ話したくなっています。
スピーカー 2
このテーマを持ってきた背景とかあるんですか?
スピーカー 1
はい、結構味付けもいろいろなお客さんを支援させていただいていて、
その中でよく聞くお客さんの悩みで採用関連が多いというか、そういうのを感じていて、
例えば、優秀なデザイナーを組織に向かいたいけど採用がなかなかうまくいかないとか、
自社のデザイナーが辞めてしまう。
そんな話を聞くことが多くて、
じゃあどんな組織がデザイナーにとって魅力的なんだっけっていうのと、
実際味付けもそういったお客さんに対して支援をしたことがあるので、
味付けの事例も踏まえつつ話せたらなというふうに思って選びました。
スピーカー 2
お客様の悩みってもちろん採用がうまくいかないとか、
自社のデザイナーが辞めてしまうということなんですけども、
それを深掘りして本質的にはどういうことなんですかね。
スピーカー 1
直々聞くのが業界自体に興味を持ってもらえないとか、
そういったご意見も聞くんですけど、
それをおそらく深掘りすると、
業界への興味関心はあると思うんですけど、
開発のビジョンとか文化とか、
住める経験とか、
もしかしたらその辺をうまく訴求できていないのかもとか、
そういうことを思ったりとか、
つまりデザイナーにどんな成長機会があるかを示せていないとか、
そういったところにもつながるんですけど、
あとは採用とかをしていて、
デザインチーム長レベルでは採用はOKなんだけど、
最終的に経営者レベルになると優先度が下がって、
もっと事業成果に数字面で直結するような
職種の採用を優先しちゃうとか、
なかなか経営者のデザインへの優先順位が低いとか、
そんな話も聞いたことがありますね。
スピーカー 2
結構リアルな声ですね。
スピーカー 1
そうですね、切実な悩みのような感じだなと思っています。
スピーカー 2
立場的にはデザイナーとしてという質問なんですけど、
どんな組織だったらうれしいんですか?
スピーカー 1
2つ観点があるかなと思っていて、
1つはデザイナーとして共感できる文化があるか、
もう1つはデザインチームが目指していることと
自分が目指していることに重ねられるかという
そういう視点かなと思っていて、
1つ目は文化と言いましたけど、
何のためにサービスを作っているのか、
デザインの対象、目的的なところであったりとか、
自分がデザイナーとして大事にするマインドセットと
その組織のマインドセット、文化とかに共通点がありそうかなとか、
価値競争を推奨しているような環境があるかとか、
そういう組織としての価値観的なところですね。
デザイン自体への期待が感じられるかとか、
それは結構デザイナーどういう仕組みで評価されているかとか、
自己啓発とか社外活動とかをすごい奨励されているかとか、
そういったところに現れてくると思うんですけど、
その辺の期待とかも持ってもらえるとすごいうれしいな、
共感できる文化があるなって言えるなって思っています。
組織が目指すところと自分を重ねられるかっていうところは、
デザイナーの成長をイメージできる組織
スピーカー 1
こんな領域のデザインをやりたいとか、こんな課題を解決したいっていう、
自分の思いと組織の方向性が一致するかっていうところかなと思っていて、
例えばそれってデザイン組織、デザインチームが提示しているような
職種とか職務内容とかにも現れるなと思っていて、
サービスデザイナーという職種だったら、
役割でこんなことをやってもらいたいですっていう、
そんな期待が出てくると書かれてくるかなって思うので、
その辺りと自分を照らし合わせるみたいなことをやって、
それがあってたらすごい働きたいなって思えるかなっていうので、
ちょっと振り返ってて思ってました。
スピーカー 2
今の濱野さんの個人のご意見ってことですね。
スピーカー 1
そうですね。
いやもうでもこれなんじゃないかなって思いますけどね。
ほかにもあれでしょうけど、自分はそうだなって思ってました。
スピーカー 2
最初の質問のところとちょっと振り返る形になるんですけども、
お客さんからデザイナーを組織に迎えたいのでどういう風にしたらいいかわからないみたいな
悩みに対して回答していると思うんですけども、
濱野さん的にはどうやったらそんな組織が作れるのかとか、
お客様にご提案されているんですか。
スピーカー 1
実際にそういうご相談をいただいて支援までさせていただいたっていう事例があって、
その時のお話を少しできればと思っていて、
あくまでそれは一つのアプローチなので、
いろいろな方法があるかなって前提として思っています。
その時ご相談いただいた悩みは、優秀なデザイナーを組織に迎えたいけど、
なかなか採用がうまくいかないっていう、そんなご相談をいただいて、
その時に味気として示したのは、
テーマとしてデザイナーが自身の成長をイメージできるような組織の仕組みを作りましょうっていうテーマを掲げて、
実際に何を定義していったかっていうと、
組織として目指す、どんなプロジェクトをやっていきたいのかみたいなところの定義。
そのためにデザイナーってどんなスキルが必要なんだっけっていうスキル要件であったりとか、
組織の成長を見据えた時のデザイナーのキャリアパス、
最終的に組織が目指す姿になるために、こんなスキルを持ったデザイナーがいて、
そのデザイナーってどういうキャリアパスを歩んでいって、
それぞれのフェーズでどんな期待する役割があるんだっけっていうところを定義していく。
こんなことをその時はご支援させていただきました。
アプローチ方法の提案
スピーカー 2
なるほど。
なんか人事制度だと作り方みたいなのに近いよね、評価制度とかね。
スピーカー 1
そうですね。
イメージとしては、最終ゴールとしてはデザイナーが自身の成長をイメージできるような組織になっていくっていうところで、
外部からも人が集まってくるようになるっていうところを目指すっていうところなので、
そこに向けて軸となるものが必要で、
それがつまりデザインの組織の目指す姿とか、
その目指す姿への道筋として案件をただ行なしていく、
淡々と決め重ねていくっていうこともすごい大事なんですけど、
道筋としてはどんなデザイナーが必要で、
どんなことを期待したいのかっていうのは、
すごい定義する必要があるのかなっていうふうに思っていて、
それを描いていったっていう、
人事制度的なものになっていったのかなっていう感じはしてます。
スピーカー 2
なるほど。
これのプロジェクトってもう完遂してるんですよ、一旦。
スピーカー 1
そうですね。
一旦完遂して、今それを運用しているフェーズになっているので、
そこをフォローさせていただいているっていう状況ですね。
スピーカー 2
振り返るとですね、工夫したら、もうちょっとこういうことできたかなみたいなことってありますか?
スピーカー 1
やっぱり難しいことは、
いろいろな立場の方が組織にはいると思っていて、
特に最終承認者である常席の方へのデザインの理解の訴求、
理解の獲得っていうところが難しいかなって思っていて、
そこがかつ工夫をかなりしたところかなっていうふうに思っています。
実際プロジェクトの進め方として、先ほど少し言ったように、
まず組織が目指す状態を描きましょう。
じゃあそこからその道筋を描きましょうということで、
具体のスキル要件とかキャリアパスとかそういうのを描いていったわけですけど、
そのプロセスに常席、いわゆる本部長とか事業部長とかトップにいらっしゃる方と、
現場のリーダー、デザインのチームのリーダーの方、
あとは実際の現場でデザインをしているデザイナーの方、
それぞれ巻き込んで、目指したい方向はここで、
じゃあ今現場のデザインプロセスは何が課題で、
組織として何をやっていかなきゃいけないのか、
常席の立場ではこうすべきだよね、
現場のデザイナーではこういう働きかけとかこういうスキルが必要だよねっていうのを、
当事者意識を持ってそれぞれの方が考えられるようにワークショップをしていって、
常席の方もこういうマインドでいった方がいいね、
デザイナーとしてはこういうスキルを身につけていった方がいいねということで、
目線を理解を合わせていき、具体に落としていくみたいな、
そんな工夫をしたんですけど、
でもここは、じゃあここでできたから他のプロジェクトでもできるっていう領域ではないと思いますし、
デザイン組織のOSと福利構成・教育制度
スピーカー 1
その時々によって巻き込み方って違うので、
難しいし今後もやるとしたら難しいんだろうなっていう。
スピーカー 2
再現性の意味でってことですね。
スピーカー 1
はい。
スピーカー 2
なるほど、確かに難しいよね。
ワークショップっていうこと自体は開けるんでしょうし、
立場の違う方たちの表を作って、
その表を埋めていくみたいなことはできるかもしれないですけど、
その中身を埋めた後の試作に対して、
再現性をどうやって生み出していくのかみたいなのは確かに難しいだろうな。
スピーカー 1
そうですね、実際に運用していくところも難しいと思いますし、
どうデザイナーにフィードバックをして定義したスキルを伸ばしていったらいいのかとか、
そのあたりもやっぱりはじめは専門家が入って、
支援をしていただけないなとかとも思ってますし、
そういう難しさもあるかなと思います。
ありがとうございます。
この辺のテーマで濱田さん、私に聞きたいことがあります。
そうですね、ありがとうございます。
今お話をした案件では、
外部のデザイナーにとっての魅力的な組織ってなんだろうっていうのを
一つの解決策として、
こんなキャリアパス、こんな機会が、成長の機会があるんだよっていうのを、
しっかりと組織の戦略と一緒に示していくっていう、
そういうアプローチが有効なんじゃないかっていう風にして、
お客さんと一緒に作っていったっていう、
一つのアプローチを取ったわけですけど、
実際に梅本さんが経営者として、
私もデザイン卒期だと思うので、
デザイン組織に求められるカルチャーと情報の透明性
スピーカー 1
デザイナーが入りたいと思える組織にするために、
もし既に工夫していることがあればすごいお聞きしたいですし、
こんなことをしてみたら面白いかもいいかもなって思うことがあれば、
そこも聞いてみたいなって思ってました。
スピーカー 2
ありがとうございます。
めっちゃ難しい質問ですね。
それができてたらめちゃくちゃ採用うまくいってるんでしょうから。
大前提、採用は難しいなっていうのは思ってほしいんですけども、
組織の作り方とか採用の工夫っていうのはいくつかあると思っています。
デザイン組織でいうと、
3層ぐらいあるんじゃないかな、レイヤー側が思っています。
一番下はいわゆるカルチャーっていう組織のOSですよね。
OSがあるっていうことと、
2つ目にデザイナーのキャリアプランとかですね、
デザイナーのミッションビジョン周り。
カルチャーの部分はまたちょっとミッションビジョンとは違って、
デザイン以外の職種の方とかももちろんいらっしゃいますので、
こういう組織で行こうみたいなOSの上に、
例えばデザイン組織っていうことを大事にするんだったら、
デザイン、それがどういうもので、
それはどういうふうにしていくと、
どこを目指しているんだ、みたいなことがその上に乗っかっているのかな。
最後3層目の一番上あたりに、
福利構成とかですね、教育制度とか、
プロパティというかオプションみたいなものがあるんじゃないかな、
スピーカー 1
というふうにまず思っています。
スピーカー 2
さっきのデザイン組織がどこを目指すのかみたいなのは、
非常に事業戦略とか経営戦略と合わせて考えていくことということなので、
多分自分の中で2層目だと思っているんですけども、
さっきのOSですね、カルチャーみたいなところは非常に大事だなと思っています。
経営者がコミットしなきゃいけない部分かなと思っています。
さっき浜野さんがおっしゃったこととだいぶ重複するんですけども、
一番大事なことって目的とか目標が明確であり分かりやすいとか、
共感できる、それが一番最初に来るんだろうなと。
あとはその工夫ポイントとしては、
フラットな組織みたいなところと、
情報の透明性が高いこと、
このあたりがポイントなんじゃないかなと思っていますね。
スピーカー 1
そうですね。
情報の透明性とテレワーク時代の経営
スピーカー 1
味気では家庭も共有しようということをテーマに去年もやっていましたし、
今もすごい行動していますね。
スピーカー 2
いろいろ話すと長くなっちゃうんですけど、
例えば情報の透明性が何で大事かという話を少しだけ深掘るとですね、
今テレワークをやっているじゃないですか。
これって情報が分断された状態とかになっているので、
今ってブーカの時代とかよく言うと思うんですけども、
不確実性が高い時代だとか一般的に言うじゃないですか。
不確実性が高いということは何が一番武器になってくるかというと、
現場とか当事者にいる人たちの意思決定のスピードの速さみたいなものだと思うんですね。
スピーカー 1
はいはい。
スピーカー 2
なんかトラブルみたいなのが起こったときに、
その場でちゃんと考えて対応できるっていう人たちとかですね、
環境をどうやって作っていくのかっていうのが、
今のテレワークスタイルの会社としては本当にそこを考えなきゃいけないところだなと思っています。
その時に情報の透明性っていうのはですね、
ある意味ではこの部分を意思決定していいよっていう意思決定できる範囲を渡していかなきゃいけないので、
その時に情報があるかないかがすごくやっぱり一番大事だなと思っていまして、
判断に値する情報がそこら辺に転がっている状態、
それをどうやって作っていくのかっていうのが、
自分の中では今のデザイナーの話とは違うんですけども、
テレワーク時代をやっている時の経営とかだとすごく大事なんじゃないかなと思って、
それは意識して工夫しているポイントの一つなんじゃないかなと思いますね。
スピーカー 1
そうですね。でも実際に働くデザイナーとしても、
組織の知見とか、途中経過で他のデザイナーが考えていることとか、
そういうのがすごい見える形で常にアクセスできる状態だと働きやすいし、
あとはアウトプットにも影響してくるなと思うので、
すごい組織としても大事なんだろうなっていうのは思いますね。
組織の文化・バリューとデザイナーの働きやすさ
スピーカー 1
カルチャーはやっぱり大きいですね。
デザイン以前にこの組織で働くことにワクワクできそうかみたいなことが
パッと感じられるのが、もしかするとバリューかもしれないし、
ウェブページとか面接から受ける印象とかそういうのかもしれないし、
その辺はやっぱりすごい大事ですよね。
そうですね。
そういう意味で会社が持っている価値観とか文化とかバリューとか、
それを大概的にちゃんとうまく言語化して発信していくっていうのは、
デザイナー以外の職種にも当てはまりますけど、
デザイナーが入りたいなって思える組織の重要な要素だなと思いますね。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
次回のテーマとして、UXデザイナー、
活用できそうな領域を応用できそうな領域を考えていくということで、
ちょっと関連したテーマがあるかもなって思いました。
スピーカー 2
わかりました。
今日はかなり真面目な話だったと思いますけども、
編集好奇なしでやっていきたいと思います。
今日も聞いてくださってありがとうございました。
スピーカー 1
ありがとうございました。