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2025-01-03 10:00

heldio #167. ローマ数字についてあれこれ

#英語史 #英語学習 #英語教育 #ローマ字 #数字表記 #ラテン語
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おはようございます。英語の歴史を研究しています。慶応義塾大学の堀田隆一です。
このチャンネルでは、英語の先生もネイティブスピーカーも辞書も答えてくれなかった英語に関する素朴な疑問に、英語史の観点からお答えしていきます。
毎朝6時更新です。ぜひフォローして、新しい英語の見方を養っていただければと思います。
今回取り上げる話題は、ローマ数字です。このローマ数字についてあれこれ、語ってみたいと思います。
通常、我々見慣れているのは、いわゆるアラビア数字と呼ばれるものですね。1,2,3,4,5と普通に書くあの数字です。
ところがですね、古く西洋社会ではローマ数字が使われてきたんですね。
つまり、Iの大文字を一つ書いて、これ1、これを二つ並べて2というあれです。
5はVですね。10はXというあれです。
慣れないとですね、アラビア数字のみに慣れている我々にとっては、必ずしも読みやすくはないんですが、原理としては簡単だということで、長らくですね、西洋社会ではこのローマ数字が広く使われていたんですね。
現在でも一般的ではありませんが、まだまだローマ数字というのはですね、見る機会がなくなったわけではないんですね。
特に英語を読んだり書いたりする際に、どういう時にこのローマ数字を見かけるかというとですね、例えば歴史なんかでヘンリー5世という時に、ヘンリー5世という言い方をしますけれども、この表記はですね、ヘンリーにローマ数字の5を表すVですね。
これを使うわけですよね。ヘンリー6世となるとVIと書いて、ヘンリー6の意味とすると。こういうやつですよね。
他にはですね、ページ。ページもですね、普通はアラビア数字を使うわけなんですけれども、本編が始まる前の本の序論とか始めにの部分ですね。
これ要所だとですね、典型的にこの部分ではですね、ローマ字を、ローマ数字を使うというのがありますね。小文字の場合が多いですね。
例えば旧ページであればIXみたいな形ですね。こうすることで本文のページはアラビア数字で書くので、本文のところではなくイントロ部の何ページということが視覚的に分かるようになるということですね。
こういう観光、観修があります。それから、これもアラビア数字を使うことが多いかもしれませんが、過剰書きで1、2、3というように連番を振る場合なんかですね。
アラビア数字が多いですが、その下の区分でまた連番をつけたいときなんかは、このローマ数字なんかを使うっていうのもよくあると思うんですね。
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それからですね、時計の文字盤ですか。1時、2時、3時というふうに使ったりすることもあります。
全体としてはやはりですね、一般的というよりは周辺的な使い方ということになっていますが、アラビア数字と違う文脈でですね、ちょっとした文化的背景を背負った雰囲気でたまに使われることがあるということですね。
読みにくい、書きにくいといえばそうなんですが、原理として非常に単純なんですね。
1、2、3、これはiをですね、1つ、2つ、3つ並べるという形ですね。
4に関しては、5-1みたいな考え方しますね。
i、1を意味するiを書いておいて、その次に5です。
これで5から1を引くという意味になるわけですね。
この辺がちょっと厄介ですが、そして5はv、そして6、7、8はvi、iの数で6、7、8と持っていくわけですよね。
9は今度10を意味するx、これから1を引いたということなのでixとしますね。
10はx、11はxi、12はxiiといったこういうやり方です。
つまり5とか10とか、こういった単位ですね。
いくつか基本的な単位を覚えれば、それでどんどん長くはなりますが、大きい数であればあるほどですね。
ただ原理は簡単なので、一応すべての数を表すことができる。
この要所要所、5でvとか10でxとかですね、その次は50ですかね。
50というのがLなんですね。
100というのがC、500というのがD、1000というのがMということになります。
この辺ぐらいまで押さえておけば、大抵現代社会でローマ数字でこれ以上大きい数を書くというのはあまりなくて、
年号ですね、1998年なんていうときはMCMXCVIIIとなったりするんですが、
この辺りがある意味MAXでですね、ここまで覚えておけば、読めない数字はないということになります。
つまり発想としてはですね、誤信法っていうんですか、5とか50とか500っていうことをですね、一文字で表すという発想がありますので、
全体としては受信法なんですが、その中に誤信法が混在しているというような、そんな数字の表記体系になってますね。
この誤信法というのはですね、ギリシアのアッティカ式の数え方と言いますかね、数の捉え方が関係しているなどと言われます。
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さあ、このローマ数字なんですけれども、古代ローマ時代ですね、以来しばらく中世にかけてですね、使われていました。
一般的に使われていた文字なわけですが、最初にですね、アラビア数字が外から入ってきたのが976年と言われます。
ウィギラム社本という社本において、初めて仕様が認められるっていうことなんですね。
ただ、そのアラビア数字、外から入ってきて一般化するにはもう少し時間かかってですね、13、4世紀ぐらい、それ以降ですね、一般的に普及してきましたが、
それまでずっと、中世の後期までですね、ローマ数字は使われたし、ある意味限定された形で、今にまで名脈を保ってきているということなんで、息が長いと言えば長いですね。
さあ、じゃあなぜですね、5がVで10はX等々なのかと。
直感的に分かるのは、Iっていうのが1本棒ですから1、これを2本3本並べて、2、3というのはとても分かりやすいんですが、それ以外の文字っていうのはどういう基準で選ばれているんだろうかと。
これはですね、諸説あるんですけれども、有名な説を紹介したいと思うんですね。
まず、この5を表すVですね。
これは手を片取った小型文字であるという説です。
これはVサインですから2本の指に見えるんですが、実際には5本の指と捉えたいわけですよね。
これでVが5になったという説です。
そしてこのVを上下に向かい合わせて重ねると、Xの文字になりますよね。
ということで、これ10を意味するんだと。
5たす5というような発想です。
それからLの50とCの100からMの1000ですね。
これはどういうことかというと、これも諸説あるんですけれども、大元はですね、ギリシャ文字に遡るというんですね。
ギリシャ文字といっても、我々が現代で知っているギリシャ文字というのは、
実は東ギリシア文字と言われて、東方のある種アルファベットの方言みたいなものなんですね。
こちらの、現代まだ続くものではなく、実は西ギリシア文字に由来するというんですね。
西ギリシア文字で、現代我々が知っているプサイという文字ですね。
この三股の矛みたいな形です。
この文字はギリシャ語ではもちろん使われたんですが、ラテン語では不要の文字として捨てられそうになったんですね。
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不要ならば別のところに使おうということで、これを50に当てた。
同じように、θとかφというギリシャ文字も、ラテン語では使い道がなかったので、捨てておくならということで、これをそれぞれ100、1000と当てたっていうんですね。
この文字なんですが、余ったから割り当てられたというですね、この文字は字形の類似性から、この最初のψに当てるものですね。
これがLに文字の形が近い、θはCに近い、φはMに近いと。
そういうことになって、それぞれ50、100、1000に対して、今述べたL、C、Mというものが割り当てられたなんて言われています。
それではまた。
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