1. カタラジオ
  2. ネガティブ・ケイパビリティ、..
2024-01-30 1:28:15

ネガティブ・ケイパビリティ、爆誕。 ~詩と、精神分析と、文学と~【いまこそネガティブ・ケイパビリティ vol.2】

前回より始まった特集シリーズ「いまこそ、ネガティブ・ケイパビリティ」。2回目の今回は帚木蓬生『ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力』の第1章、第2章を読み進めて行きます。

第1回で紹介した、「負の力」であるネガティブ・ケイパビリティ。今回はネガティブ・ケイパビリティの概念を発明した夭逝の天才詩人「ジョン・キーツ」と、その170年後にネガティブ・ケイパビリティを再発見し世に広めた精神科医「ウィルフレッド・ビオン」の人生を紹介。 彼らがネガティブ・ケイパビリティを獲得する生き様を追体験、まさに「概念獲得リアリティ」な収録回です!

※収録時にラグがあり、若干テンポが悪いのはご容赦いただけましたら幸いです。

二人の人生、どうだった?感想・お便りは「⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠お便りポスト⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠」まで

🪟コンテンツ🪟

オープニング:ラグくない? / 特集シリーズ: いまこそネガティブ・ケイパビリティ / どんな本を読むの? / なぜこの概念を選んだの? / 第1章:キーツとネガティブ・ケイパビリティ / 第2章:ビオンとネガティブ・ケイパビリティ / エンディング:概念獲得リアリティ番組の概念獲得リアリティ回

📻カタラジオとは?📻

ひょんなきっかけで、突如ラジオをやってみたくなってしまった中高時代の同級生の二人。医師と企画者という異色で異職の二人が、新しい「概念」と対峙し、そしてインストールしていく様子をお届けする、概念獲得リアリティ番組です。

🤝出演 🤝

ヤマガミ:金沢在住の医師、不遜な方、ベシャり担当。

ミント:東京在住の企画者、横柄な方、ゆる進行担当。

⛓こちらもどうぞ⛓

参考文献

00:00
スピーカー 2
【カタラジオ】
スピーカー 1
意志と規格者が緩く語らう概念獲得リアリティ番組、カタラジオの時間が今週もやってまいりました。
ゆる進行のミントと、
スピーカー 2
ペシャリ担当の山上です。
スピーカー 1
はい、よろしくお願いします。
スピーカー 2
はい、よろしくお願いします。
スピーカー 1
いやいやいや、お元気ですか、山上さん。
スピーカー 2
いや、元気ですけど、最近忙しいのと、あと結構ね、金沢雪深いんだよね、すごい今。
ああ、そうですよね、大雪だって。
久々に。
スピーカー 1
どうですか、どんなもん?
スピーカー 2
えっとね、2,30センチ積もってるって感じでも。
スピーカー 1
あらあら、それ結構、最近なんか2,30ってあんまないんじゃない?
スピーカー 2
あ、そうそうそう、しかも多分関東、まあミントは多分全然あれだと思うけど、
普通に関東に住んでる人からすると、2,30センチってもう、交通の麻痺するどころじゃないでしょ、もうやばい。
スピーカー 1
あ、そうね、もうね、だって5センチ10センチでね、お騒ぎだからね、関東だと。
スピーカー 2
あ、そうそうそうそう。
スピーカー 1
なんか久々に聞いたのに、2,30センチ積もった。
スピーカー 2
あ、そうなのよ、だから俺もまた、あの、久々に今季初のスノーボードに、あの、漁って行ってこようかな、みたいなことをちょっと。
スピーカー 1
大体ポジティブですね、いいですね。
スピーカー 2
あ、そうそう、その全てのことをポジティブにとられていくスタイルでやっておりますね、私は。
スピーカー 1
あ、山上くんスノーボードさ、去年もこの時期行ってたよね、ちょうどなんか福井のさ、勝山かどっか行ってたじゃん。
スピーカー 2
いやそうなんだよ、ジャム勝山の山の上から恐竜博物館が見えましたって話をしたかと思うけど、去年の今頃。
あの、あれだよね、ミンティが育種家になったっていう話をしたくだりの時だったと思うけど、
覚えてる?ミント畑。ミント畑って何も植物のミントを育てるわけじゃなくて、ミンティが家庭作業みたいなのを家の近くでやってますよってくだりをしたじゃない。
スピーカー 1
はい、言ってた。
スピーカー 2
そうそう。どう、その後、そう、今それで思い出したけど、その後ミント畑はすっかり、育種家ミントはすっかりやっておりますか?
スピーカー 1
あー、なんで育種家の話になったのかちょっとあまりにも唐突だったのでびっくりしますけど、
育種家の畑は1周年かな?約1年回して満足したので今は一旦手を引いておりますけれども。
あ、そうなの?
面白く1年やりましたね。
スピーカー 2
ほうほうほう。今じゃあもうあの畑はもうやってないんだよな。
スピーカー 1
今やってない。おしまいになった。
スピーカー 2
あ、そうなんだ。なるほどね。懐かしいね。
そう考えたらあのスノーボードのジャム勝山のあれから1年経つって時の中では早いなと思うね。日々でございますけど。
スピーカー 1
いや、てかなんか今日あれリバーサイ調子悪くない?リバーサイなのかな?Wi-Fiなのかな?
スピーカー 2
いや、めちゃくちゃ調子悪い。これなんか普段ね、いつも遅延なく我々会話できてるじゃん。リバーサイとかでは。リバーサイの空間では。
なんかね、ちょっとこう他社をディスるのもあれだけど、Zoomとかで会話してるような感覚になってしまってる。
スピーカー 1
いや、ほんとですよ。なんか先週あれかな、インコの話したからかな。リバーサイの話したから。
03:07
スピーカー 2
ルリ今後インコの。
スピーカー 1
はい、下り覚えてますか皆さん。
スピーカー 2
そうそうそうそう。
スピーカー 1
いいツール使えって話をしてたんですけど、何の話やねんって感じでしたけど、なんかあのせいで呪われたんじゃない?
スピーカー 2
インコの呪いに。
スピーカー 1
まさかの。
いやいや、もっとラグを楽しめということですかね。
スピーカー 2
そうだね。確かにちょっとね、確かにね、あの先週の収録聞いてみたらね、若干こう鼻につくというか、お前ら良いログ使って良い部屋で泣きやがってっていう風に覚われても仕方がないようなことを言った可能性はある。
スピーカー 1
誰の鼻についたかわかんないですけどね。
スピーカー 2
インコの。
スピーカー 1
インコにじゃあサイバー攻撃されてるってことですか。
スピーカー 2
サイバー攻撃、そうそう。共感できるインコにサイバー攻撃を受けてる可能性がありますよこれ。
スピーカー 1
ああそうですか。認知的共感能力が高い人ほどに相手が何が嫌かわかるという風にね。
そうそうそうそう。
何かしか愛称されてるかもしれないですね。
じゃあ今日も頑張って耐えていきましょうか。
スピーカー 2
そうだね。
まあ我々人類はラグに負けませんので、今回はラグ化で楽しんでやっていきましょうよ。
スピーカー 1
はいやっていきましょう。
スピーカー 2
今こそネガティブケイパビリティ。
スピーカー 1
いいねなんか。
スピーカー 2
そうだね、実際このタイトルを叫ぶのは一発目だよね。
スピーカー 1
ああそうだ確かに前回はネガティブケイパビリティで入りましたもんね。
スピーカー 2
あ、そうそうそうそう。今こそネガティブケイパビリティっていうのは前回の収録終わってからつけたタイトルだからさ。
そうなんだよ。僕らの編集の都合上ね、この一発目はちょっともにょってやるっていうあれ。
中で何喋ったかを、一発目で何喋ったかをかみ捨てタイトルを決めるっていうやり方をやってますので。
そうなんですね。
スピーカー 1
一発目のタイトル決まってないっていうのはしょうがないね。
ということも含めて楽しんでいただければと思いますけれども、改めて今こそネガティブケイパビリティということで。
今回の特集のテーマはですね、今回獲得したい概念がそもそもネガティブケイパビリティという概念ですよということですね。
今回から初めて聞いた方はなんじゃそれという感じかなというところで、前回もちらっとご紹介したんですけど改めてネガティブケイパビリティとはというところで入っておきますと、
ネガティブケイパビリティ、日本語に訳すと負の能力と言いますかね、ということですけれどもこれは一言で言うと答えが出ないこと、どうしようもない事態に耐える能力のことを言いますよということですね。
今回のこの特集ではこのネガティブケイパビリティという概念を今こそ獲得すべきなんじゃないかということでですね、この概念に向き合っていきたいというのが今回の特集でございます。
06:05
スピーカー 2
はい、そういうことですね。
スピーカー 1
でね、いつものごとく毎回テーマ本を決めて進めてますので、今回の本を紹介しておきましょうかね。
今回読んでいるのが、ハザキギ・ホーセスさんのネガティブケイパビリティ、答えのない事態に耐えるというですね、2017年に書かれた本を扱っておりますよということですね。
この著者はですね、作家でありながら精神科のドクターということでね、このあたりはね、山上くんも少し親近感湧くんじゃないかなという話をしました。
スピーカー 2
そうですよね、同じ社として共感するというところがあるかもしれないですね。
スピーカー 1
そうなんですよね。
で、これはね、なんでこの本に至ったかという話はちょうど2つ前の回ですかね、今年一発目の収録でちょっとネガティブケイパビリティの話もしたのでね、その回をぜひ聞いていただければなと思いますけれども、
簡単に紹介すると、今年の年始ね、いろんな災害があったりとかありましたけど、その中で僕らが何を語るべきなのかって考えたときに、この収録に向けた態度だったりとかね、
アティチュードみたいなところでこういうのがあるといいんじゃないかなというところで登場したのが、このネガティブケイパビリティというキーワードでしたというところでございますね。
スピーカー 2
そうですね、何を収録するか迷っている状態っていうのがそもそもネガティブケイパビリティだっていうこともまたね。
スピーカー 1
そうね、そうね。そういう話をしながらやってきてましたよという中で、前回はカタラジオおなじみの特集一発目にはじめにを読むということでね。
スピーカー 2
おなじみのね。
スピーカー 1
はじめに読みましたね。どうでした前回は。
スピーカー 2
前回はね面白かったね、懐かしい感じだったね。
2024年一発目のフリートーク会でもないけど、ネガティブケイパビリティと言いながら結構もう各々好きな話をフリートークで飛ばしているすごく楽しい会だったなっていう記憶と、
あとねやっぱこう自分が足りずきな私が、ネガティブケイパビリティの逆の概念がポジティブケイパビリティ。
問題をすぐに解決してしまう力、解決できる力のことをポジティブケイパビリティと呼ぶんですけど、山上はやっぱり今で受験勉強だったり医学部だったり、
医者になってからも循環器っていうすぐに答えを求める課に行ったりと、ミスターポジティブケイパビリティですよっていう自己紹介を前回はしたかと思いますけどどうでしたか。
スピーカー 1
いやーほんとそうだよね、何ならその医者になるようなキャリアを歩んできている人っていうのは人生なのかな、基本的にポジティブケイパビリティしか求められていないような境遇の中で戦ってきているわけだよね。
なんかその中で今回の概念がカウンターパートになるというか、そういう気づきが起こったんだよね。
スピーカー 2
多分ねポジティブケイパビリティしか知らずに一生終えていく医者って多分いっぱいいると思うんだよね。
スピーカー 1
まあ確かに、そう言われたらそうかもしれない。そもそもこのケイパビリティ、今回能力っていう意味の英語だけれど、ここになんかポジティブとかネガティブがつくっていう発想自体がすごく新しいよね。
09:11
スピーカー 2
そうだね、ケイパビリティって一般的に聞けばもうそもそもポジティブな意味に捉えられがつな言葉だよね、能力って。
まさか能力がネガティブな意味を追ってしまうとは夢にも思わない方々が多いはずですよね。
スピーカー 1
そうだね、という中で今回の本はそこにネガティブっていうね、否定の言葉を頭につけた概念に向き合っていこうということですけども、
全体をざっと外観した上で、今日読む章についても少し最初に触れられたらなというところでございます。
この本全体でいくと10章の構成になってますというところですね。
この前読んだのがはじめに、今日はその後に続く1章と2章を読んでいきますよということでございます。
このはじめにでも少し触れられたんですけれど、1章ではどんなことに触れるかというと、1章のタイトルからいきますと、キイツのネガティブケイパビリティへの旅ということで、
これキイツさん誰か覚えてる?はじめにに出てきた人。
スピーカー 2
ネガティブケイパビリティって言葉を提唱した詩人、ポエバー。
この人のセリフで俺が印象的だったのが、結局詩人が一番素敵な存在ではない。
スピーカー 1
これはじめにの中でもすごく光ってる一節だったよね。
スピーカー 2
まさに本当に逆に俺から言わせればすごい素敵な表現をするなって思った。
結局言ってた男とか女とか川とか海とかっていうのは全部アイデンティティを持ってるけど、詩人っていうのはアイデンティティが持たざる存在だから、
それを探求している状態っていうのは普通は耐えがたい状態で、それに耐えるためにネガティブケイパビリティが必要だっていう風にキイツは言ってて。
スピーカー 1
なるほど確かにというふうに思った記憶がありますね。
そうですねそうですね思い出してきましたね確かに。
始めりの中で登場したこのキイツさんだけど、この最初の第1章かな。
この章ではこのネガティブケイパビリティという概念をある種発明したというふうに相応しいかなこのキイツさんはね。
この人がいかにしてこのネガティブケイパビリティという概念に出会うのか。
その道のりをですね、彼の藩書を描きながら。藩書というかね、彼はね26歳で亡くなってんだよね。
残念ながら。
なのでまあ藩書を描いたと言いつつほぼ一生描いてるんですけれど、まあそう言ってしょうがない。
スピーカー 2
このキイツさんはネガティブケイパビリティを25年間の間に発明したし、しかもこの人かなり世界的に評価されているその主人らしいんだけど。
なんでこのたた25年という人生でここまで素晴らしい筋だったりをかけたかっていうのがネガティブケイパビリティがあったからだっていうふうに書かれてありますけどね。
12:07
スピーカー 1
そうなんだよね。
っていうのがこの第1章ですと。
ちょっと先に今日触れる第2章の話も少しだけ頭出ししておきますと。
第2章はですね、打って変わって精神科医美音という人の精神科医美音の再発見というですね。
タイトルがついておりますけれど。
この2章ではですね、この美音さん。
この人はまたイギリスの人ですけれども、イギリス人の精神科医の方がですね。
キイツの発言、キイツがネガティブケイパビリティという概念を記したのは実は1章に1度だけなんだよね。
その1度だけの発言を拾ってきて、このネガティブケイパビリティという概念が大事なんじゃないかというふうに知らしめた人がこの美音さんなわけですけれど。
この美音さんがいかにしてこの概念を発見するに至ったのか。
そして彼自身がこの精神分析会としてね、実践を通じて様々な概念をですね、実を発掘していくんだけれど。
その概念獲得の様をまさにですね、我々に見せつけてくれるような。
そんな章がこの第2章と。
そんな感じですかね。
美音さんは初めに出てきたっけ。
スピーカー 2
いや美音さん出てきてないはず。
出てきてない。
多分初めて出てきたんだけど。
この人すごいなと思ったのが、美音さんがネガティブケイパビリティを再発見したのはキーツが書いた170年後なわけよ。
スピーカー 1
確かにそうだね。
スピーカー 2
そうそう。何がすごいかって言うと、例えばさ、170年前って言ったら1853年ってペリーが来た年だわけよ、裏側に。
スピーカー 1
はいはいはい。
スピーカー 2
裏側にペリーが来てさ、開国せよって言ったわけじゃん。
そこで開国しなかったとして、2023年今、俺がペリーとして開国しろって言ってるつって開国するみたいな、そういう感覚でしょ。
そう考えたらすごくない?
スピーカー 1
その例えめちゃくちゃおもろいけどね。めちゃくちゃおもろいけど確かに。
例えばペリーが指摘に書いてた書簡の中からおもろいキーワード拾ってきて、なんか開国っていいらしいよとか言い出すみたいな感じだよね。
スピーカー 2
まさにまさにまさに。だからその時間感覚的には、そんな感覚、もう遠い昔の人の書簡から概念発掘して現代に影響を与えていくっていうような感じだからこの人、
リオンさんももう今となれば昔の人だからあれだけど、相当前の概念を発掘したんだなっていうのがまず面白いなっていうふうに思います。
いや確かに。物好きすぎる。
スピーカー 1
そういう考えだよね。
みたいな話があるのがこの2章ということで。
今回これ2人の版紙を紹介するみたいなところなんで、ちょっとネガティブケイパビリティという概念をどれくらい直接説明できるかっていうと若干距離があるのかなと思うんですけど、
結構ね、要所要所でネガティブケイパビリティという概念につながるキー概念だったりとかキーワードみたいなやつがちらちゃい出てくるかなっていう感覚なので、
15:06
スピーカー 1
ちょっと全体を俯瞰しながら気になったところを拾っていくみたいな見方をしようかなという感じでいいでしょうかね。
スピーカー 2
ネガティブケイパビリティのピースみたいなのがつながってる感じだよね。
スピーカー 1
そうね。このプロセス自体がすごいネガティブケイパビリティを要するプロセスかもしれないね。
スピーカー 2
メタ的なの実はこの1章2章は実はね。
スピーカー 1
それを意図して書かれたかどうかはさておき、ちょっと面白そうなのでやってみましょうかね。
スピーカー 2
はいやっていきましょう。
スピーカー 1
じゃあちょっと読み込んでいきましょう。
まず1章に改めて戻ってきまして、
さっきもちらっと触れたんですけど、この1章はネガティブケイパを発見したキーツがこの概念と出会う道のりを描いた章ということですと。
僕なんかこれ全体通じて拾えるキーワードがあるとしたら何かなって思いながら読んでたんですけど、
この受け身的能力っていうのが出てきましたよね。
スピーカー 2
ありましたね。
スピーカー 1
受動的能力か。
スピーカー 2
受動的能力。
スピーカー 1
なんかここに至るまでのプロセスがやっぱりすごく彼の中で重要だったのかなと思ってまして。
なんかね、先にこの受動的能力の話を説明すると、受動的能力これ英語で言うとパッセブキャパシティって書いてあるのかな。
ケイパじゃないんだよね。キャパシティって書いてあるんですけど。
スピーカー 2
ネガティブケイパビリティの前進みたいな英語だね。
スピーカー 1
そうそうそう。ネガティブケイパビリティほど積極的というか否定的な言葉ではなくて、どっちかっていうと受動的であることを称賛するような言い方なんですけど、
なんかね、この言葉をこの本の中ではすごいいろんなレパートリーで言い換えてるんだよね。
スピーカー 2
客観的想像力とか、エーテルのような科学物質とか、そういうふうに書かれてるね。
スピーカー 1
そうそうそう。あとね、もうちょっと踏み込んでいくと、屈服の能力とかね。
スピーカー 2
あ、書いてあった。
スピーカー 1
書いてあったでしょ。
スピーカー 2
想像力によって錬金術的な変容と鈍化をもたらして個別性を打ち消すとか書いてなかったっけ。
スピーカー 1
そうそうそう。この辺りがなんかこうちょっとマニアックで面白いんですけど、結局何なのかみたいなところでいくと、これ実は始めにも登場してたけど、
兄弟にあててね、最後死ぬ際に手紙を書くんですよね。
結核でなくなっちゃう。
そうそうそう。そこにも出てくるようなことなんだけど、詩人っていうのはこのなんか受動的能力、パッシブキャパシティがあることで、物事の個別性を消し去って対象の真実を把握できると考えたんだというふうに言っていて、
で、これって多分さっき山上くんが冒頭に引用してくれてた、その詩人っていうのは最も指摘ではない存在なんだみたいな言葉ともすごい通じるなと思ったんですよ。
スピーカー 2
はいはいはい。
スピーカー 1
で、なんかこの概念に到達するまでのプロセスっていうのが実はこの章の前半でひたすら書かれててさ、
18:08
スピーカー 1
なんかそこをちょっと追体験しておくのがいいんじゃないかなと思ってるんですけど、ちょっとバーっとさまっていきます?この辺り。
スピーカー 2
そうしましょうそうしましょう。
スピーカー 1
まずね、これキーツの死に場所から入るんですよね。
スピーカー 2
これ面白いよね。
スピーカー 1
そう。しかもこのストーリーもめちゃくちゃなんか具体的で、なんでこんな記録残ってんだみたいな感じなんだけどさ。
スピーカー 2
いやー本当に本当に。
スピーカー 1
ね。だって26歳で亡くなった人なわけじゃない。僕ら26歳までにどう過ごしたかみたいなさ、こんな記録のされ方してるだろうかみたいなこと思い返しながら。
いやー知ってない。
思いましたけど、彼はイタリアのスペイン広場のすぐ右側にあるとあるアパートでですね、26歳の若さで行ってしまったんですけれども。
はいはい。
これあれなんだよね。ちょうどロンドンに恋人残して血覚療養中のことだったんだよね。
スピーカー 2
うんうんうん。
スピーカー 1
ちなみにキーツのこと知ってた?もともと。
スピーカー 2
いやキーツは知らなかったし、俺スペイン広場は行ったことあるんだけど、キーツが亡くなった場所にキーツ記念館ってのがあるらしいんだけど、写真を見たらここかと思って、ここにそんなとこあったんだってのを言われてみて、確かにあったかもなって感じ。
だから別にそのキーツ記念館は多分俺その目の前素通りしてる。イタリア行った時に。
スピーカー 1
そうなんだ。そういう感じの場所なんだね。
スピーカー 2
そうそうそう。
スピーカー 1
いや僕も全然恥ずかしながらキーツのこと全然知らなかったんですけど、なんかこの恋人を残してっていうところは結構この人にとってポイントっぽくって、なんかめちゃくちゃ熱烈なラブレターをたくさん書き残してるんだよね。
スピーカー 2
そうなの。燃えるようなラブレターを。なんか詩だよね。詩をいっぱい書いてるんだよね。
スピーカー 1
そうそうそう。これなんか僕初めて知った言葉だと思う。絶賞っていう言葉で形容されてるんですけど、耐える歌って書いて。
耐える歌ね。そんなこともあったね。
絶賞僕ちょっと辞書食ってしまいましたけど、絶賞ってこの上なく優れた詩家のことを言うらしいんですけど、
そうなんだ。
英文ラブレターの絶賞だというふうに筆者が評価している37つのラブレターが残ってるんですけど、これめちゃくちゃ面白かった。めちゃくちゃ強烈じゃなかったこれ。
スピーカー 2
強烈だし、俺結構キーツの詩を日本語で読んでても、ラッパーとしては韻とかリズムとか音の響きを大事にしたいからさ。
ネットで調べて、この英語の原作の詩をちょっと俺目を通してみたんだけど、やっぱりね、そうすると何とかリーとか何とかイーとか、やっぱりすごく韻を踏んでるの。
スピーカー 1
そうなんだ。それえらいね。ちゃんと原点に当たってるのはさすがでございますね。
スピーカー 2
まさに声に出して読みたい英語だよ。読んでると気持ちよくなってくる。確かにすごい読みながら小気味いいリズムを刻んでしまうような気持ちいい英語で書いてあって、これぞポエトリー、これぞ詩人というふうに思った記憶があるな。
21:14
スピーカー 1
なるほどね。なんか僕はもうその意味というか訳された、本にも引用されてたけどさ、訳されたところだけ見て、なんと言いますか、その表現の強烈さにすごい面食らってたんだけど、なんか一個だけ最後締めのとこだけ引用するとさ、
寝顔の誠実さに満ちたあなたの腕の中に私がいること、そうでなければ落雷に当たって砕け散りたいって書いてある。なんかこんな表現しないなと思ってめちゃくちゃ面白いなと思って読んでましたけど、これはじゃあ意味だけじゃ、意味というかね、僕らが読めるのは意味の部分だと思うけど、それだけじゃなくてやっぱりあれなんですね。
表現というか、音自体も面白いんだ。
スピーカー 2
逆にこの、これを和訳する人って大変だなって話それるけど、この詩を和訳するってめっちゃ大変だなと思って、この応韻とかのさ、この雰囲気をさ、日本語に訳にするときにどう表現するんだろうというのはちょっと興味あるところだなと思って。
スピーカー 1
いやー確かにね、これちょっと完全に脱線しますけど、ちょうどこの前さ、僕ら毎回この回のタイトルをさ、エセ英語でサブタイトルつけてるんですけど、そのときにさ、ちょうど夜遊びのアイドルのさ、歌詞の中でさ、ダメダメっていうところがあるじゃないですか、そこの英訳がさ、あれって英語版も出てるんだよね、全世界で。
英語版の翻訳がダメって書いてあるのがすごいおもろいよねみたいな話をしてて、なんかそういう感覚だよね。
スピーカー 2
そう、まさにそういうことをできる能力がある人ってすごいなっていう風に。
スピーカー 1
いやーこれはすごい、総合的な教養として。
なんかこう能力の持ちになれるよね。
スピーカー 2
そうとしか表現できないけど、日本語の博識者と英語の博識者とあと英語を踏むっていうことに関する、要は即答連合が発達してるってことが全部が揃った、結構割とすげえ人間が、いや俺がほらマイクラやってるすごい人がやってるんだなっていう風にこれは思ったりしてます。
スピーカー 1
それは確かにそうかもしれない。しかもなんかこう、ただのすごい人というよりはさ、例えば文化的な、めちゃくちゃカルチャーっぽい文脈もちゃんとキャッチできないといけなかったですよね、そういうのってさ。
単純に知識だけじゃなくて文脈とかもある程度知らないといけないとか、それは確かにすごい能力かもしれないね。
すごい人だなーって話がそれじゃったけど。
スピーカー 2
いえいえ、なんかでもそういうことを思わせるぐらい、この人が作家としてすごく素敵なんだよね、まずはね、大成績って。
スピーカー 1
で、ちょこっとサクッとだけこの反省を振り返ると、そもそも生涯短かったですよって話と、あとこの時代の人って生まれが過酷だよね。
24:09
スピーカー 1
わかんないけどね、みんながみんなそうかどうか知らないけど、なんかさ、そもそも未熟児で生まれてて対立性アルコール症候群、要は母親がめちゃくちゃアルコール飲んでたんだよね、たぶんね、妊娠してるときにとか、
あともう生まれて直後に末の弟が亡くなっちゃったりとか、父親が落馬して亡くなったりとか、現代から比べるとやっぱりこうすごく死と近い時代だったんだなというかさ。
スピーカー 2
これはあのあれだよ、ホットハンドの時のシェイクスピアの時も思ったけど、やっぱりこうペーストでもうなんかもうみんな死んでいくみたいな、やっぱこうそういう中で生まれる作品っていうのがあるんだろうなっていうのはやっぱ思うよね。
スピーカー 1
いやそうなのよ、そうだね、そうそう、だし今その母親自体もね、35歳の若さで亡くなってしまいますし、
スピーカー 2
ある中で、ある中で。
スピーカー 1
そうそうある中でね、かつそのね、だから母親はさ父親が亡くなった後、モニフクスマもなんか再婚して、これ容認できず、二重に孤児だったみたいな表現があったりとかなんか、とにかくこの辺りのなんかこうなんて言うんですか、
その100年、100、200年近く前のイギリスのなんていうか生活っていうものそれ自体がなんかすごく悲劇だよね。
スピーカー 2
そうだねそうだね、そんな中このキイチさんはあれだよね、母親の、そんな母親を思ってやっぱ自分は医者にならなきゃダメだと思って医学部を目指すっていうのがこうなんか素晴らしいモチベーションでやってるみたいな。
スピーカー 1
そうなんですよそうなんですよ、なんかこうストーリーの種がめちゃくちゃこう転がってるみたいなことをね、現代を生きる我々から見ると思ってしまったりするわけなんですけど、なんかねそんな彼もすごいあの詩人の卵みたいなエピソードがあってね、若い頃から陰音を踏んで一人でこう楽しんでるみたいな。
スピーカー 2
これすごい素敵だと思った。 めちゃくちゃいいストーリーでね、その周囲の人からはもう詩人なんじゃないのってすごいちっちゃい頃から言わされてたみたいなね話があったよね。
大人がキイツに質問するとこうマツビの言葉に陰音を合わせて答えて自分で笑うって言ってたけどさ、これは俺自分よくやってたなこんなことと思ってこうラップをすごいしてた頃さ。
ああなるほど。 目に入ってもう全部で陰音を踏んでやったりしてたなって思って、懐かしく。
スピーカー 1
なるほどね、即答連合ヤマンなわけですね。 即答連合ヤマン、そうそう、即答連合ヤマンポジティブキーパービリティー男だから俺。
まあだからちょっと似てるとこがあるかもしれないね、そういう意味でね。 すぐに答え出すっていう、そうだね答え出したがる。
まあでなんかね彼自身はその父親が実業家だったみたいな背景もあってお坊ちゃまアカデミーに行くわけですよね。 そうだね。
でなんか結構幅広く実用に近い天文学から演芸機械まで幅広い教養を手に入ったみたいな話もある中で、特に古典とか歴史とか神話に通じて百科事典に興味を持ったということで。
27:07
スピーカー 1
ちょうどねさっき山上くんがまさにその日本語に訳しても陰音を踏んでるかどうかわかんないじゃんみたいな話があったけど、実はねこの彼がその詩だったりとかそれから戯曲みたいなものに興味を持つきっかけにもなったのが、ちょうどその父親が亡くなった後に母親が亡くなったっていうタイミングで、アカデミーの先輩からね教えてもらったローマの詩人ですね。
ウェルギリウスという方の自詩を英訳したらどうかって勧められたんだよね。非常にノーブルなお勧めでありますけども。
スピーカー 2
いや本当になんだその勧めって感じだよね。
スピーカー 1
ね。苦しかったら英訳してみってやばいよね。
すごい集団にまさに陰的現地やというか素敵なサロンにいたのねこの方は。
そうね。でもそういうふうに思ってたら、現代の塾みたいな感じとはちょっと違うよね。スキルを身につけたりとかポジティブケーパビリティを身につけるっていうだけが、彼のようなクラスの人の勉強あるいは学ぶということではないなっていうニュアンスもすごく感じるよね。こういうところから。
スピーカー 2
かつては結構ネガティブケーパビリティを鍛えようと意図せずこういうふうにやってたコミュニティがあったっていうことだよね多分。
スピーカー 1
これがネガティブケーパなのかどうかわかんないけどさ、確かにちょっとさ、今現代的な賢さってやっぱりすごく理系っぽい賢さっぽいニュアンスを感じるじゃん。だけどさやっぱりさ、なんかこう、カレミのお話とか特にこの2世紀くらい前の時代とかのことを思い返すとさ、もちろんガリレオガリレとかニュートンみたいな人もいるけど、一方でさ、文学がすごい盛んだったりとかさ、
そこでこうなんか絵もいわゆるの感じを表現したものをみんなで鑑賞するみたいなさ、なんかそういうカルチャーも一方ではあって、なんかそういう側面って最近の我々の中ではさ、なんかあんまりさ、こう能力としてフィーチャーされてない感じをするよね。
スピーカー 2
そうだね。なんだっけ、こうなんかほら芸術家たちがさ、集まってこうみんなで絵を描いたりとかさ、そういうのって中世あったり、あとまあ日本で言うとなんだっけ、あの時はそうだよ、なんとかそう、あの手塚治虫とか原塚不二夫とかが集まってみんなで絵描いたみたいな、そうそうそう、ああいうのとかって、多分その古き良きネガティブ経過の文化をこう継いでたりするのかなって思ったり。
スピーカー 1
確かにね、確かにね、そう考えるとまあ近現代の特に日本の社会はみんなどんどん家族化が進んで、かつインターネットやテクノロジーが発達することで、なんか他の人となんか接点が全然なくてもさ、生活のね、なんかこう諸々は完結するような世界なわけじゃないですか。
そういう中でさ、こういうもどかしさを感じるみたいなこととかって、なんかちょっとこう質的になんか変わってる感じはあるかもしれないな、すごいね、彼の老いたちを改めて振り返って感じました。
30:05
スピーカー 2
まさに、手元にスマホがあってこうすぐにポジティブ経過できるような状態に置かれてるからね、意識してネガティブ経過しないとダメな世の中になっちゃってるよね、今ね。
スピーカー 1
まあでなんかその英訳を進められたっていう話からちょっと焦っちゃいましたけど、この英訳の中でそのまあシーカーのスキル身につけたんじゃないかってね、この筆者は言ってますけれど、まあそれは確かにそうだよなと思うようにさっき言ってたのさ応援のスキルもそうだしさ、意味をいかに組み取ってこう表現に変えていくかみたいなところもそうだしさ、これはなんかなかなかおもろいなんか彼の中の経験だったんだよね、きっとね。
スピーカー 2
詩人のトレーニングってこういうふうにするんだなってことを、どうやったら詩人になるかなんてことを考えたこともなかったけど、なるほどこの確かにこの英訳っていうのは詩人にとって必要なスキルを生みつけるトレーニングなんだなってことをちょっと知識とすれば。
確かになと思ったのはさ、なんかさ単純なあの翻訳ではないじゃん、詩の翻訳って、何を言いようとしてるかとさ、どういうふうに表現されてるのが美しいのかみたいなことのさセットであってさ、社教とも違うじゃん、英語を英語のまま移すのともちょっと違うというか、一回そこになんか変換が入ってるみたいなね
そうそうそう、だからそれ面白いなって思ったな
スピーカー 1
いやここのストーリーは結構なんか聞いてきてる感じあるよね
スピーカー 2
そうなんだよね
スピーカー 1
でもなんかそんな中で周りの勧めもあって、あれなんですよね、お医者さんの道を志すようになるという話だったよね
スピーカー 2
そうそうなんだよね
スピーカー 1
なんかそのお医者さんの志している道筋の中で結構上流階級じゃないけれども、それこそ弁護士の知り合いだったりとか、なんかこういろんなね、こういう関係が広がっていくという中で、ずっと彼は作品を作るということをやめずいたということが両輪となって
徐々に徐々にそういう階級の人たちに自分の書いてる作品が認められるみたいな経験をね、繰り返していくというのがそこから20代に差し掛かるまでの彼のプロセスになっていくわけですよね
スピーカー 2
この両輪回しすごい素敵だなって思ったのがさ、ここに書いてあるのが、この人は医者をしながら死も続けたっていうふうに書いてあるんだけど
むしろ医学用語がさらに詩人としての語彙力を豊かにするっていうふうに表現してて、なるほどと思った
これ、医者から詩の方に輸入したんだって、確かに俺も自分語りで申し訳ないけど、ラップするときに医学用語で韻踏んだりするけど
例えても申し訳ないけど、今この医者の話をラジオで話したりとかさ、ラジオを逆に病院に還元したりみたいなとこは、このキーキスとちょっと交わるところがあるなと思って
この二輪回しすごくいいなっていうふうに思いながら読んでた
スピーカー 1
なるほどね、ちなみにその医学用語で韻踏むちょっと例を一つぐらいちょっと放り込んでほしいんですけどいかがですか
スピーカー 2
例えばなんだろう、複訳資料とつぶやき資料とかさ
スピーカー 1
やばい、やっぱり病で出てくるのやばいね、さすがですね
33:03
スピーカー 1
現代ジャパンのキーツさんですね、素晴らしいですね
スピーカー 2
そうそう、たぶん循環器だったらこの瞬間に韻を踏みながら踏みましょうみたいな、この空間に言う間にとか言うあんでもいいとか踏みながらやっていくみたいなことはできるんだけど
スピーカー 1
すげーな、やっぱすげーな
スピーカー 2
これはもうだから今一瞬でこの即答連合屋が光ってしまったわけですね、またポジティブゲイパーしちゃったよ
スピーカー 1
面白いですね、まあでもこれがポジティブゲイパーなのかはよくわかんないけどね
スピーカー 2
確かに答え出したわけじゃないですね
スピーカー 1
遊んでるわけだからね
スピーカー 2
そうだね、ネガティブゲイパーなのか、まあいいや
スピーカー 1
そういう中で一免許取った後も医学側で合意を蓄えながら試作をやめなかったっていうプロセスの中で
なんか徐々に雑誌だったりとかに掲載されてる機会が増えていくんだよね
そうなった中で最初の筆値を出すということをきっかけに徐々に稼ぐことから離れていくわけですよね、彼の人生の中でね
これがすごい彼のターニングポイントになった部分なんじゃないかなと思ってまして
最初の刺繍を出したその諸著作がめちゃくちゃ評価を受けたらしいんだよね
なんだけど一方でその印税みたいなものは雀の涙じゃないですけど
生計が枯渇していくという苦しみがあったわけなんだよね
この中で出てきたのが冒頭に少し触れた受動的能力って言葉だったという言葉ですね
スピーカー 2
たどり着きますね
スピーカー 1
これを見出すきっかけになったのが実は彼はめちゃくちゃシェイクスピアを読みながら色々その試作のスキルを獲得しようともがいてたんだよね
その中にあった表現が面白くてさシェイクスピアの作品に見出したのは無感覚の感覚だっていう話があってこれすごいおもろいですよね
スピーカー 2
これはどうなんだろうねあんまりシェイクスピアに詳しいわけじゃないけど
スピーカー 1
マクベスの綺麗は汚い汚いは綺麗みたいなくだりがあるじゃないかそういうようなところ
確かにねちょっとそこに何か似たような話題もありましたねその無感覚の感覚については
ここに解説あるのをちょっと読み上げると対象にどうかして作者が介在しない境地だというような表現がありますよね
なんかこう日本人的な表現でいくと無我の境地みたいな感じなのかなわからないけど
スピーカー 2
まあまあまあ言葉がよく聞くけど意味がよく分かってないこともナンバーワンみたいなこと
スピーカー 1
確かにねまあでも書き手というか主体みたいなものが少し脱色されているような
なんかそういう感覚を抱いたのかしらみたいなことをね
スピーカー 2
前回の主役でも言ったシェイクスピアはナレーターになれたみたいな
逆じゃないよナレーションができたっていうどっちサイドにつくことがなく
ナレーターを後編にできたからこそシェイクスピア作品は結構面白かったみたいな話が前回してたと思うけどまさにそういうこと
36:04
スピーカー 1
そうだねそうだねだからそのさっき山上くんが自分語りをたくさんされてましたけれど
それとはだから真逆の能力ってことね
そういうことだね
つまり受け止め続けるみたいなことでしょ自動的能力ってことが出てきた
スピーカー 2
そうそうそうすごくわかりやすいそれは
スピーカー 1
だからそれは結構このラジオにおける山上くんと僕の関係性の対比にはすごく似てるんじゃないかと思いましたけどね
スピーカー 2
そういうことだね確かにね
スピーカー 1
僕発話しないなって思ったのに和田沙耶にも突っ込まれてましたけど
俺の話しないじゃないかって言われてたじゃない
スピーカー 2
だからそういうことだからミンティーはネガティブ経過で
でもなるほどネガポジでやってるのはすごくいい感じだよだからこれは
スピーカー 1
確かにね僕があんまりポジティブ経過を発揮することなんか最近も拒み始めてるんで
いかがなものかなと思いますけれどもでもそういう感じだよね
でその時に彼が気づいたのがまさにこの受動的能力みたいな話と
シェイクスペア読みながら感じたさまざまな感覚その無感覚の感覚とか受動的能力みたいな概念がありましたけど
これがね一番最初に出てきた手紙にも書かれたネガティブ経過の概念に向かって結実していくという話がありますと
ここでキーツさんが言ってるのは真の才能は個性を持たないで存在し
請求な到達を求めず不確実さと会議とともに存在する会議は疑うほうの会議ですねとともに存在すると
これがこの能力が他の人間が何を考えているかを想像する力に直結するんだと結論したよと書いてあるんです
スピーカー 2
これ面白いよね
スピーカー 1
この章のポイントなんじゃないかなと思うんですね
スピーカー 2
いやすごく面白いなと思ったのがネガティブケイパビリティの力があるってことは
まあまあこう述べられてきたけどそれが何にたどり着くのかってところで
他の人間がどう考えているかを想像する力につながるんだって
そこにつながるんだっていうのはすごい面白いなと思って
これ何かと似てるなと思ったらこれは認知的共感とすごい似てるなっていう
スピーカー 1
ありましたね
スピーカー 2
冷静に他の人間がどう考えているかを想像するっていうのはさ
今答えを急ぐっていうのが浄土的共感なわけじゃん
すぐに本能的に誰かに共感しちゃってその人の意見にバーって流されちゃうみたいなのが浄土的共感
請求に答えを求めずに他の人間がどう考えているかを想像するっていうのが認知的共感だと
結局認知的共感がいいよっていうのはネガティブケイパビリティがいいよっていうのが結局
道義になってくるのかなってことを読みながら思ったけどどうでしょうか
スピーカー 1
そうねそうねそこの話にすごく接点がありそうだなと思ったキーワードが
ちらっとさっきも紹介したんですけど受動的能力を結構この本人自身が言い換えてるんだよね
39:04
スピーカー 1
キーツさんがでキーツさんの言い換えの中に客観的想像力ってさっき山上くんもちらっと挙げてくれてたじゃない
この客観的想像力がもう一個と対比されてるというか同じことだよって言われてて
共感的あるいは客観的想像力っていうふうにキーツさんは言ったって書いてあるんですよ
でこの記述僕結構引っかかって
スピーカー 2
共感的であることと客観的であることがあるいはでつながってるって結構不思議じゃないと思ったの
スピーカー 1
ともすると共感って誰かの視点になり変わってみたいな感覚なのかなと思ったり
客観的っていうのはむしろ視点を脱色したようなところの意味合いがあるじゃない
主観的な客だからみたいなこの二つが同じ概念として語られるのかしらみたいなところに僕は結構引っかかりを感じて
でもそこがね最後のさっき言った個性を持たないで存在し云々みたいなところだったりとか
他の人間がどう考えてるかを想像する力に直結みたいなところを読んで初めてこうすっと
腑に落ちるみたいな感覚がありまして
スピーカー 2
キーツはだから反共感論の概念を獲得済みなんだなっていうふうに俺は思ったけどね
スピーカー 1
そうだね確かに
スピーカー 2
ここリンクできるのはカタラジオの第4回の特集を聞いてくれてる方々なのかなっていう
スピーカー 1
これも是非面白いので聞いて欲しいですけど反共感論っていう本がありましてね
これを読んだシリーズ4ですね
スピーカー 2
シリーズ4ですね
スピーカー 1
是非聞いていただきたいなと思いますけれど
要はあれも医療現場だったりとかの中で共感という概念をどう取り扱うかみたいなことを書いてる
ここで言ってる共感は反共感論に出てきた同情とかさ
同感に近い浄土的共感ではなくておそらく認知的共感のことを指してるよね明らかに
スピーカー 2
そうそうなんだよ
なんかこれもすごい普通の一般の人は共感って言うと浄土的共感を想像してしまうっていうのが多分通念だと思うんだけど
このキーツさんはさも当たり前かのように共感イコール認知的共感ですよっていう風に書いてるのが
さすがこの有識者というか認定的認知的だなっていうのはすごくいいなっていう
スピーカー 1
そうなんですよね
ここにちょっと接点があるかないかはわからないけど
僕がその後に続くねシェイクスピアを読みながら彼が考えたことみたいなところもすごく素敵だなと思ってて
その中で一ついいなと思ったのはさリア王の話もあったけど
対立する2つの概念の対比とその境界の曖昧さみたいなものに気づいていくのだって書いてあるじゃないですか
これがなんかやっぱすごく彼らにとってはなんか大事なお手本だったんだなシェイクスピアはみたいな感じがありまして
ちょうどそのキーツさんが書いた作品でさエンミリオンっていう作品があるんだけどその冒頭もすごいよくてさ
42:04
スピーカー 1
ちょっとシェイクスピアっぽいのかもしれない僕もあまり読んだことないけどわからないけどちょっと読み上げますと
喜びも悲しみも歓迎する 忘却の川の桃 エルメスの羽の羽も同じだ
今日も来い明日も来い 二つとも私は愛する
って言って始まってあとずらずらずら続いていくんですけど
なんかこう愛対する2つの概念例えばいいことと悪いこととかさ
一般的に良いと思われていることと悪いと思われていることみたいなものが
なんかある種切っても切れない関係性にあってそこの境目って別にないんじゃないみたいな
だからこそ両方愛さないとどっちかを愛すことできないぜみたいなことをテーマになんか彼はひたすら詩を読んでいくわけですけど
なんかこのあたりとかはね結構その受動的みたいなことをあえて言ったりとか無感覚の感覚みたいな
めんどくさいこと言ったりとかする感性にもすごく通じてるよね
スピーカー 2
なるほどねなるほどね確かに確かに
無感覚の感覚結局この無感覚の感覚が何かってのは結局俺はイマイチ分かってなかったんだけど
スピーカー 1
無感覚の感覚ねこれ英語訳の方が分かりやすいのかな
The feel of not feelって書いてるね
おー余計ごコンフィーズしたけどね
何も感じてない感じがするっていうことだよね多分ね
スピーカー 2
そういうことか何も感じないって感じてるってことか
スピーカー 1
シェイクスピアは書き手僕もねシェイクスピア全然読んだことないんでめんどくさいと思って読まなかったたちなので
ちょっとあのシェイクスピア読者の人には非常に失礼かもしれないけどちょっと想像で話すと
書き手としての主観があんま入ってないみたいなことなんじゃないですかね違います?
例えばこんな事実があったんだってことについて語り手として何か感想を言うんじゃなくて
それについて何も感じないかのように自称A自称Bと自称Cと並べて表現していくみたいなそういうことを言いたいのかな
スピーカー 2
客観的な記述ができてるっていうことだよねすごく
スピーカー 1
っていうことなのかなと思うけどどうなのかね
スピーカー 2
その対立数二つの概念を並べるってのはさっきも俺同じ小説に触れたけど
そのシェイクスピアの唯一知ってるマクベスっていう小説のきれいは汚い汚いはきれいっていうフレーズがあるんだけどさ
その言葉だけ知ってたんだけどそれまさに対立数二つの概念を並べてるから記述の参考になったのかなみたいな
スピーカー 1
あまりにも直接的な参考かもしれないけどね
スピーカー 2
そうだね
スピーカー 1
二番煎じかんもありますけどね
スピーカー 2
そうパクったなみたいな
スピーカー 1
まあまあまあでもそれが彼の表現が面白いかどうかはさておき
ネガティブ経歯にたどり着く上ですごくヒントになったというところはまあ今回そういうところかもしれない
45:05
スピーカー 1
というところでまあ彼自身はこの後その結核であることが判明し
ずっとねこの彼の試作の原動力となった恋人とも別れ
別れというか恋人を置いてローマに療養しに行き
そしてその冒頭に出てきたスペイン広場の近くでローマで過ごすといいよってなんか医者に助言されたんだけど
その過ごしに行ったローマでなくなることになるということでね最後の締めがちょっと素敵ですよね
彼は自分の墓石にこう刻んでほしいと言ったそうで
ここにその名前が水に書かれた人が眠るという風に
おっしゃれだ
おっしゃれですね
おっしゃれだね
まあこの水に名前を書くというのは一瞬で名前消えちゃうよということですけど
なんかこうですね放浄機を思い返しますねこの感じ
行く川の流れは絶えずしてみたいな感じですね
まあみたいなところで彼はね26年の短い生涯を閉じることになるわけですけれども
やっぱさっきのあれですね
そのなんていうか生活が困窮している中で試作を続けるために
なんかこう概念をこうこねこねしている時期のやっぱこう苦しいキーツさんが
やっぱ一番魅力的だね多分ね
スピーカー 2
そうだね
まあそこでだからこうネガティブ競馬が生まれたってことなんだよね
この本的に言いたいことは
スピーカー 1
多分このタイミングはあれなんだよね
彼の初著作を出した後困窮したって話で
そこでなんかすごいエネルギーを蓄えて
でなんかこうもやもやした後にその恋人に出会ってわーっと作品を書けたみたいな
そうそう
そんなストーリーをね感じるので
スピーカー 2
そう才能はあったけどお金はなかった時期みたいな時期にすごくいろんなものが生まれたんだよ多分
スピーカー 1
うんうんそうね
かつ彼はそのまま死んでいってしまうので
なかなかねお金があった時期というのは多分あんまなかったんでしょうね
スピーカー 2
ああそっかそっかそっかそっか
スピーカー 1
まあっていうのが一緒でした
なんかね何かメッセージがあるというよりもね少しプロセス多いような形でしたけども
スピーカー 2
まあこういう過程でネガティブ競馬が生まれますよっていうのはいつへの紹介と言いますか
スピーカー 1
そうねまあなんかちょっとその根源みたいなところに迫られたんじゃないかと
では続けて2章いきましょうか
スピーカー 2
はいいきましょうか
スピーカー 1
はいで2章に入りまして2章は精神科医美音の再発見ということで
一番最初にちょっと紹介しましたけど
この人はちょうどこのキーツの発言のことをたまたま言いかけて
ネガティブケーパビリティという概念が
初めて記されてからちょうど170年後にこれを世の中に知らしめた精神科医の方ですと言うんですね
まあこのキーツがね自分自身のことを名前見ずに刻んだ詩人というふうに言ってましたけど
まあそのようなねふわっとして
48:02
スピーカー 1
この一瞬の人生を過ぎ去っていったような人が残した概念がどうやってね
この再発見されに至ったのかというところがまあ面白いところではあるという感じなんですけど
彼はまたねおいたちが特殊だよね独特だよね
スピーカー 2
この人は戦争経験者なんだよね2回の
スピーカー 1
うんそうそうそうそうなんだよねかつ植民地出身なんだよね
イギリスイギリス人なんだけど英国植民地の土木技師のお父さんがいて
インドのパンジャブ地方っていう地方がありますけどこの地方で生まれたと
でパブリックスクールを経て第一次世界大戦に従軍して
これらがめちゃくちゃ強烈なインパクトを彼の人生に残したということですね
まあなんか小学校の時の話とかありますけど
英国からやってきてパブリックスクールに通ってたよってことで
あとねそのまあいい大学に行くようなある種エリートコースだったよということなんだよね
ちょうどその大学に行くようなタイミングでヨーロッパは第一次世界大戦に巻き込まれていくという流れの中で
彼自身も志願兵の受付所に行ったりとか従軍を希望するということで
まあいろいろあったんですけど入隊しますよというところで
ちょうど彼が配属された部隊が世界初の戦車を携えていた部隊でした
そのあたりもまあちょっと歴史的には面白いポイントだなというところですが
彼はその従軍経験の中でうよ曲折あって2つほどね軍功を受け取ることになるんですよね
賞を受けるということなんです
これは彼の経験の中の一つのアンカーになっているというか
このあたり従軍経験に対する自分の違和感だったりとか
この軍功っていうのは結構重荷になっているんだみたいなね記述がありましたね
でまあそんなこともあっていろんな方が亡くなって
でまあでも戦争は終わりそして復印するというプロセスの中で大学に入り
歴史を最初に学ぶというのがですねこの人の大学でのキャリアということですね
その後近代学と近代の歴史ですねと後は哲学を学ぶというところで
その後すぐに医者になるわけじゃなくて実は教職を得て歴史と文学の先生になりますというところなんだけれども
ちょっと転換点っぽいストーリーが一つあってこれは教職に魅力を感じなくなったタイミングで
買い上がった生徒のお母さんに生徒に対して性的逆対をしたんじゃないかと
訴えられてしまい解雇されるという事件がありました
でこの経験が精神分析会になるきっかけになったというとちょっと直接的すぎるかもしれないが
精神分析会になることを決意する一つのトリガーになったよというふうに書かれてますね
51:00
スピーカー 1
ここまでが彼の医者になるまでのプロセスというところですけどどうですか山上さん
スピーカー 2
この人もでも何足もわらず履いてるよね医者になる前にいろんな戦士
従軍してそこで賞を取ったりとかさ教師になったりとかさ
いろんな医者がやっぱこうねこの母切先生もそうだけど美容さんもそうだけどいろんな
スピーカー 1
キースもそうかいろんなわらず履いた医者が出てくるけどやっぱり全員魅力的だなっていう風に思います
確かにねだからその書くその人その人その人のキャリア自体がさなんていうか
すぐに答えを出すタイプのキャリアじゃないよね
うよ曲折があり最短距離であるお仕事を目指していったみたいなタイプじゃない人が多いよねやっぱ登場人物もね
スピーカー 2
そうなんだよ結局俺その医者かけ何かを目指したいって多分語らずような当初から言ってると思うけど
なんかこの66番目の特注でこんなに医者かけ何かのこのいろんなロールモデルに出会うとは思ってちょっとね嬉しくなってるわ
スピーカー 1
確かにね確かに山上くんなんかはむしろ最短距離で医者に到達しているわけですから
ここから何か起こすためにはむしろなんかこう自分で天変地異起こさないといけないっていうことだよね
スピーカー 2
これはだから山上は医者になってからこういろいろ取り込んでるタイプとして紹介されればいいよね
スピーカー 1
確かにね確かに面白いですね
でもねこの人の話も聞いてもそうだけどやっぱその世界大戦というか戦争?
獣群経験がやっぱすごいこの人の人生に影を一つ落としてるよね
スピーカー 2
そうだね
スピーカー 1
そうちょうど彼が精神分析科医になることを決意した後入った大学で
医学部の教授が書いてる本とかも平和寺と戦時における群れの本能みたいなさ
結構そういうテーマに関心を持ったりとかやっぱり当時の精神科系の患者さんというのは今で言うPTSDみたいな症状を抱えた方が多いとか
なんかやっぱその戦争っていう一個の大きなインシデントとさ彼の人生すごく重なってる感じはありますよね
スピーカー 2
まあ相当ね強烈な体験なんだろうね戦争ってのはやっぱ
スピーカー 1
まあそうだろうね
まあ今もね戦争や戦争らしきことがね起きてますけれども
そういう中で何か思った人がそれをこうね人生の後半でこうなんか糧として何かに結びつけみたいなことはもしかしたらあるのかもしれないよね
スピーカー 2
そうだねそうだね
スピーカー 1
っていう中で彼は最終的に医師の資格を得て開業することになるわけですけれど
この時のね初期の駆け出しの頃の患者さんこれが非常に実は有名人が一人やってきましたということなんですけど
この人が後のノーベル文学賞受賞者になったサミュエルベケットという作家さんですね
54:05
スピーカー 1
この人を治療することになったと
当時彼はまだそんなに有名な作品を書いてなかった時期に多分受診されてるんだよね
これは結構面白くて彼は27歳の若さでしたと
身体的不良医に見舞われたよということでその彼の治療を2年間ぐらいかけてやりましたということで
もうちょっと僕はその辺りの精神学的な知見はないのでようわからんまましゃべるんですけど
彼は彼というのはベケットさんの方ね作家のベケットさんはビオンさんの治療を受けることで
実はその精神分析みたいな領域に興味を持って
その後の彼の作品はガラッと内面を描くような作品にどんどんシフトしていき
そのあたりの作品群が評価されて結果でノーベル賞を取るに至るということらしいんですけどね
これはすごく大きな接点だよね
スピーカー 2
このベケットさんとビオンさんはお互いこう両輪になってるんだよね
お互いがお互いの仕事に影響を与えながら切磋琢磨していくっていうこのストーリーが素敵だよね
スピーカー 1
かつ素敵なのはあれなんだよねその後再会の記録もないんだよね
ただこの人生の一瞬2年間ほど重なっただけの接点なんだけど
それがベケットにとっては作品の方向性に影響を与えているし
一方でこの後続くビオンさんの人生にもすごい大きな影響を与えているということで
ここのプロセスで一個いいなと思ったのが
二人がこの治療を通じて感じたものとして表現されているこの言葉の不到達性
到達しないっていう概念が出てきてるんですけど
これちょっと僕掘りたいなと思ったんですけど
スピーカー 2
これ素敵な概念だねこれね
スピーカー 1
ちょっと言い換えが本書にあったので引用すると
言葉では世界も人間の内面も救いきれないという悲しきも重たい実感
これをこの治療を通じて二人は感じたんじゃないかと調査は言ってますね
スピーカー 2
なるほど
スピーカー 1
そうで一方でベケットさんっていうのは小説的なものを書く方だったんだけど
さっきのキーツの話にも通ずる部分としては
その言葉遊びあるいは言葉の不完全性みたいなものにすごい注目してて
日本語で言うとこの同音異義語みたいな言葉があると思うんですけど
スピーカー 2
そういったもので言葉遊びすることすごい楽しいんだというキーツがあるよね
スピーカー 1
ありますね
この彼のスタンスがやっぱりすごい面白いよね
スピーカー 2
いや面白い演劇家なんかを書いて
五道を待つながらっていう演劇を書いた時に
役者さんがこのベケットさんの作品のセリフを口にしてるんだけど
このセリフの意味がよくわからないと役者さんがね
このセリフってどういう意味なんですかっていう役者さんがベケットに聞いた時に
返事が字面通りに言えばいいのですっていうふうにベケットは答えた
57:01
スピーカー 1
そうなんだよね
スピーカー 2
なんでってそんな意味もわからずに喋っててさ
その役者さんこの感情込めることもできないし
そんな意味あるわけないじゃんっていうふうに言ったんだけど
ベケットは意味の拒否によって作品が出来上がってるから
意味なんて考えるなっていう
スピーカー 1
これめちゃくちゃかっこいいよね
スピーカー 2
すごいよね
スピーカー 1
そんな言葉に意味を求めないっていう言い方をこの本でされてたけど
なんか抽象画みたいなんだよねその作品の作り方
全然具体的なことをさ言葉だから具体的なこと言わざるを得ないんだけど
すごい抽象画みたいに作品作ってるみたいな形容があってすごいおもろいなと思いましたけど
なんかまた別の機会にベケットさんもある作品について
品評書いてくれみたいな頼まれた時にもさ
すごい熟考したげく私は何かについて書くことはできないっていうふうに言ってました
何かについてみたいな態度がそもそもこのベケットは受け入れられてないんだよね
これがね
やっぱすげーおもろいなと思いましたね
スピーカー 2
この人の発言自身が作品なんだよね
スピーカー 1
そうだね自面そのものを読めっていうことを言ってるっていうのは
ちょうどなんだっけ
遺伝子の意味論とかをやってた時のシニフィアンとシニフィエの話にも少し絡んでくるなと思ってさ
分離された何かではなくてもう表裏一体となってペタッとくっついて
書かれたもの以上に何かを考えたり推測したりとか
スピーカー 2
そこは引き剥がせない
オーパーがあったりとかそういう2つのものがあるかどうかみたいな話じゃないんだみたいなことをすごい主張してるよね
スピーカー 1
この関係性は意識の本の時にも出てきたけど心と体もしくは精神と物体みたいなさ
この2つが不可分なものなんじゃないかもしくは2つ別々に考えなきゃいけないんじゃないかみたいな議論はあのくだりでもあったじゃない
そういったところともすごくつながるような感覚があって非常にアプローチとしてはすごく面白いよねこのベケットさん
スピーカー 2
確かにね逆にこの作品を書けるのがすごいというか言葉に意味のない言葉を羅列して作品を作ったわけでしょ
なんでそんなことができるのって感じじゃない
スピーカー 1
意味がない言葉なわけではないんだと思うけどね
スピーカー 2
このセノリの中に意味があって役者の解釈がわからないっていう状態か
スピーカー 1
っていうか解釈ってものを拒んでるみたいな感じなんじゃない?思ったけど
スピーカー 2
何かを言った時にさ何かを他の言葉で言い換えられるってことは最初から他の言葉で書くじゃんみたいなさそういうことを言いたい
スピーカー 1
この言葉でしか言い表せない意味がここにあるからそれをそのまま読んでくれよみたいなさ
わかんないけどそういうスタンスかなと思って
スピーカー 2
俺も同じ体験があって俺小学生の時に謎の劇団に1年くらい所属してたことがあったんだけど
スピーカー 1
謎の劇団いいですね
1:00:00
スピーカー 2
そうよくわかんない劇を1本演じて全然台詞の意味わかんない
なんでここでこんな台詞があるんだとか
なんでここで人がいきなり消えるんだとかなんでここで光させてくるんだとか
全然作品はわかんないけど子供ながらに台詞を覚えて喋ってたんだけど
なんか不思議な謎の高揚感というかやりながらなんだこの変な感覚ってなるの
だからこれはすごくなんか俺もわかるというか
意味を拒否した世界にいるってこともまた演者としても気持ちいいのかもしれないっていう風に思える
スピーカー 1
ああそうか
なるほどね
なんかこれさ本の中でさ言葉に意味を求めないんだって書き方をしてたけど
なんかもしかしたらちょっとニュアンス踏み込んだ方がいいかもなと思ったのは
意味を求めないんじゃなくて
言葉自体が意味だみたいなことを言ってる気もするよね
言葉自体がさめちゃくちゃ生成されきってるから
めちゃくちゃクリスタライズされてるから
これ以上別の言葉言い換えさせるんじゃねえよそれ野暮だろみたいなさ
芸人がさネタを説明させることが一番嫌だみたいな話あるじゃない
それと違いというかそのままネタのままで聞いてくれみたいな
そういう感覚に近いのかもしれない
スピーカー 2
重ねたものをこれ以上肉を剃り落とさせるんじゃねえよってそういう意味合いか
スピーカー 1
そうそうそう
みたいなことを考えているベケットさんを患者に持ったビヨンは何を感じたかというと
ありきたりな言葉では心の内に入ってはいけないんだというもどかしさを感じていたと
スピーカー 2
でもそれを自分の資料に生かせごってモチベーションはすげえよな
スピーカー 1
結局診察もさその何かさ何かなんていうのを画像的なものでアウトプットされたりとかしない限りはさ対話の中で行われていくわけだもんね
スピーカー 2
あそうそうそうそう
スピーカー 1
でことこの精神回軟っていうジャンルに関してはさそのなんだ知らんけどさ
CTスキャンをした脳を見て何かがわかるとかっていう世界ももしかしたら一部であるかもしれないけどそれだけでは絶対ないはずじゃない
結局その党の本人さどう感じてるかっていうさその本人のなんていうんですか首相と言いますかに
模索してしかさ判断できないわけでしょわからないけど
スピーカー 2
あそうそうそうそういうとこ大きいと思う
スピーカー 1
みたいなその世界の中でどういうなんかアプローチができるのかってことをやっぱこうビヨンさんはこう悶々と考えたってことなんだね
スピーカー 2
そういうことだね
スピーカー 1
いや面白いですね実はここからビヨンさんの興味がなんか若干移行していくよって話が書いてあって
今みたいにこうマンツーマンで誰かの症状を改善したりとかすると個人治療っていうふうに言うと
そうではない治療集団治療みたいなことを彼は実践したんだっていうことが書かれてますね
このあたりはなんか気になるポイントありましたかヤンヤンさん
1:03:01
スピーカー 2
そうだねこのビヨンさんこの達成の言語っていう概念に
ありました達成の言語
ネガティブKPOPからヒントを得たこの人の多分キーワードだと思うけど
どういうことかというと分析で精神分析で発生られる言葉は手で殴ったり足で蹴ったりする行為と同じぐらいの行動として達成度を持つ必要があると表現してて
スピーカー 1
ありましたね達成の言語
スピーカー 2
そう言葉結局多分これはさっきのベゲッタさんの演劇の言葉を伝える意味があるんだと同じだと思うけど
結局言葉ってなんか取り繕ったものじゃなくて殴ったり蹴ったりそういう自分の感覚と同じようなものじゃないといけないっていう風に
そういう言葉を使わないと精神分析なんてものはできないっていう風にこのビヨンさんが言ってて
これをすごいわかりやすい例えで例えた表現が俺すごい好きでさ
物の見方って表現があるじゃない
よく僕たちもさ物の見方が違うじゃんとか彼はその視点が違うとかそういう表現をよくするじゃない
そのお互い別の物の見方同士を持った人間が話し合っても結局物の見方が違うからすれ違っておしまいなわけよ
それじゃあ精神分析ができませんよ
じゃあどうすればいいかと物の見方ではなくて頂点っていう概念を導入しましょうと
これは言うなればそう言うなればお互いでかい
例えば富士山と白山の頂点に俺とミンティが立っててそこでお互い見下ろし合いながら
お互い頂点同士を見つめ合いながら喋っているような感覚
頂点を持った人間と頂点を持った人間が言葉を交わしていくそれが精神分析だ
お互いのすべてがこう見えているような状態
その上に人間が立っているようなすべてが見えているような状態でお互いぶつけ合うのが精神分析だという風にビオンさんは言っているわけね
この考え方すごいなと思って
スピーカー 1
これはなんかめちゃくちゃ到達しちゃってるよねこの人の考え方
いや到達素敵だと思う
物の見方っていう言い方を忌避するっていうのは
なんかめちゃくちゃすげーこと言ってるって思って
っていうのはさ人認知みたいな話も多分そうだと思うけど
人はなんかある目線から物事を捉えていて
それに対してAさんはこういう見方をするBさんはこういう見方をするっていう風に考えるのは一般的ですよね
多分ね現代の我々においては
そうじゃねえんだって話をしてるんだよね彼はね
これはなんかめちゃくちゃ展開しとるって思って
なんかそれこそさ西洋画とさ日本画の違いみたいなことがなんかよく言われてた時期もあったじゃないですか
1:06:04
スピーカー 1
西洋画はさパースペクティブっていう消失点っていうのがあってさ
そこに向かってシューってこう各線が収束していく
つまりある視点人物の立場に立った時に世界がどう見えるかって目線で絵を描いてますよっていうのが
写実的な西洋画の描き方でそうじゃなくて
例えば日本の浮世絵とかもそうだけどあと中国の山水画みたいなやつもそうだけど
なんかこうパースペクティブがこう一点に対してかかっていってないような見方で描かれた絵っていうのもあるわけですよね
例えば奥行きをさ物の上限の高さだけで表現するみたいな絵があったりとか
そういう絵もさパースペクティブではない絵の描き方だと思うんだけど
そういう描き方に足して対話しないといけないよっていうことをなんか言ってるなって
僕はこれをね読みながらすごく思ったんですよ
あーなるほどね
つまり視点っていう概念が消失してるポイントまで行かないといけないと
それをこの人はこの人の言葉で言うと頂点っていう風に言ってて
頂点に行くと山の頂点は全ての側面全ての方向に対して開かれてるから
いろんな方向に対してフラットな状態みたいなそういうことを彼は言わんとしてるじゃない
これはなんかめちゃくちゃめちゃくちゃ志高いこと言ってるよねって思って
スピーカー 2
そうそういうことで結局視点っていうので言うと
山の本当に一部分しか見えない可能性があると
で結局精神分析っていうのは裸と裸でぶつかり合うような
心をすべて開示するようなアクションのはずだから
今インティが言ったように山頂点だと相手の山が全部見えると
自分の山も見えると
そのすべてを捧げ出した状態でやりましょうよっていうのが精神分析なんだなっていうことだよね
スピーカー 1
志高いよね
これはさっきのベケットさんが
彼の作品に対してとっている態度と実は全く一緒だよねっていうところもあって
多数の言語の説明のところは交わされる言語は行動の前奏や前兆ではなく
行動の代用物つまりそれ自体が行動と同じような意味を持っているという水準まで高めないといけないっていうことだから
要はその表現された言葉そのものが意味というか実際の行動を伴っているようなもの
分かれた何か行動を説明している何かじゃなくてそれ自体が行動っていうぐらい
純度の高いものじゃないと意味がないんだって言ってて
それはつまりベケットを患者に持ったことそのものだなっていうふうに思うんだよねこの説明を読む
スピーカー 2
剃り落としたものを使えと
ベケットが演劇で使っているような言葉を使って審査をしようと
そうそうそう
スピーカー 1
ただこれを一般人間である我々がこれを読んだ時に思うのは
患者にそれを要求するってどういうことなんていうことでもあるじゃない
1:09:04
スピーカー 2
確かに自分は伝えてる
スピーカー 1
患者スキルみたいなものを要求しているようにも受け取れて
この辺りはどのようになったのかなっていうところはこの章だけからは伺い知ることができなかったんだけど
ただここで最後に一つ本章のテーマでもあるネガティブケーヴァビリティの接点を紹介しておくと
この時に精神分析者の人が持ってないといけないのはネガティブケーヴァビリティなんだよっていうことを言ってるわけですよね
スピーカー 2
それ書いてあったけどそこの理由は何かなって考えた時に
結局今のミンティーの患者スキルっていうのがあるわけないじゃんって話じゃん
患者さんなんてみんな病気持ってわーって自分の訴えをまとまりなく言う生き物が患者さんなわけだからさ
そんな中で自分が患者さんの子供の中から剃り落とされたものをパッと掴み出すようなスキル
それがネガティブケーヴァビリティになったりするのかなっていう
スピーカー 1
そうだねそこに至る上でさっき彼が実は治療の興味が個人治療から集団治療に移ったっていう背景のストーリーが実はちょっと聞いてるのかなと思ってまして
いくつか事例が紹介されてたんだけど集団治療がどういうものなのかってあんまりつまびらかにされてないんですけど
いくつか治療の方針として集団の中に患者さんを置いてその人その集団の行為に対して何か取り決めだったりルールを作るわけではなく
そこで何か起きるかっていう事象をひたすら観察するっていう治療方針をとっていた時期があったらしいんですよね
その時に彼はアルファ要素とベータ要素っていう概念を何か導入してその集団治療の時のプロセスを何か表現してたんですけど
アルファ要素のことを現象っていう風に言い換えることができて現象っていうのはつまりその自体として消化可能な要素であって
それは思考に栄養を与えるものだともう一つ現象と対比されるのがベータ要素っていうものでこれは事故の相対ですよという風に表現されて
これは消化されてない諸事実のことを言うんですということを言うんだよね
彼は現象が観察可能で消化することができて何か説明可能なものみたいなところと
消化されてなくて何か説明できない何かみたいなことが存在していて
このなんかもやもやっとしてるやつをこの事実をひたすら観察することでこれが何なのかなみたいなことをこう何というか
気長に待つというのがいいのかわからないですけどそこに何か対峙するみたいな何かそういうプロセスを書いていて
何かなるほどなと思いましたよとつまりそれ何か言葉にすることを別に強いるわけじゃなくて
むしろ観察の中からさそういう何ていうの現象を吸い上げていくというか何かそういうプロセスをむしろ分析者の方が
1:12:01
スピーカー 1
担うみたいなことを言うとワンとしているのかなっていうのはちょっと感じましたねこれはね
スピーカー 2
そのためにはネガティブケイパビリティが必要ですよってことになってくる
スピーカー 1
そうそうそうその観察するプロセスみたいなところをちゃんと耐え抜くための何かスキルというか
ケイパビリティ能力としてネガティブケイパビリティって言ってるのかなみたいなね
スピーカー 2
いやそうなんだけど結局この患者さんの話を聞くのってすごくネガティブケイパビリティが必要なスキルだと思ってて
結局前の収録で俺不定周祖っていうあのしたことでこう患者さんの歌や聞いたりすることがあるって言ってたけど
それはまさにネガティブケイパビリティ不足をさ自己開示してると同じでさ
自分はネガティブケイパビリティありませんよって言ってるみたいなもんで
反省したよだからこの書を読んでこれちゃんと話を聞かなきゃダメだなっていうふうに思いますね
スピーカー 1
でもこれなんか今あの医者の話してるけどこれ僕ら今企画者っていう職能で仕事を普段してるんですけど
例えば企画をする時も似たようなことがあって企画する時に自分たち何かやりたい場合もあるけど
お客さんがいてクライアントがいてクライアントの要望に対して何を返すかみたいな局面に到達することがあるんですよ
その時に結局そこでクライアントの要望を引き出して要件を聞いていくっていうプロセスがあるんだけど
これって限りなく診断行為だなと思ってるんですよ
そうだね確かにね
例えばねクライアントがロゴを作ってほしいみたいなこと言うとするじゃないですか
でロゴを作ったらダメな時があってそういう依頼があった時に
スピーカー 2
あそうなの?
スピーカー 1
まあ普通にお金が欲しくて対価を得るためにロゴ欲しいって言われてロゴを作るんだったら別にいいけど
ロゴを作りたい理由は何ですかっていうことをやっぱり聞かないといけないよね
でなんでロゴを作りたいのか
そのブランドのシンボルとなるものを作りたいんだとか
いやいやイランの人に認知してもらうためのものを作りたいんだとか
なんかまあいろんな理由があるわけでしょ
それを掘っていくとロゴを作るんじゃなくて
例えばコピーを作った方がいいですねっていうことになるから
スピーカー 2
ああそういう提案をしなきゃいけないことがある
スピーカー 1
その時にやっぱり提案をする上で必要なのは
表層的に要求されていることに対してパッとその答えを与えるんじゃなくて
その表層的に要求されているものをなんで欲しいって言ってるのかを掘り下げていったら
必要なものそれじゃないですよって言ってあげるのが本当の企画なんだろうなと思います
スピーカー 2
ああなるほどまさに医者だね
スピーカー 1
医者なのかちょっとわからないけど
そのプロセスってすごい診断っぽいし
本当はそんなこと思ってないでしょって言わないといけないんで
言わないといけない仕事だなと思ったんですよね
スピーカー 2
分かる分かるそれは今のやり取り聞いてて
俺はまさに毎日ガイラリアということを思い出して
家庭テレしてくださいっていきなり言ってくる金澤さんが
なんで家庭テレするんですかってこうこうこうこういう理由で
あそれは家庭テレじゃなくてCTスキャン取った方がいいですよっていうようなやり取りをすることがよくあるからさ
まさにだから結局この本質に立ち戻って新しい策を提案するっていうのはやっぱ
1:15:00
スピーカー 1
全部の職能は同じなんだなってことをちょっと思いましたよ
そうねそうなんですよ
でもその時にじゃあその対話の中でヒアリングしていくんだけど
でこのビヨンさんが言ってることもめちゃくちゃわかるなと思ってて
結局そのクライアントがやりたいことで
例えばさある課題を解決したいって言ったりするわけですけど
その課題の対象となる先にはさ現象があったりとか
他種多様なステークホルダーがいたりとか
使ってほしいユーザーさんがいたりとかするわけじゃん
例えば企画の場合はね
その時にその人たちが本当に欲しいものを作らないと
これ作ってって言ってる人がさ欲しいものを作ってもダメな時があってさ
そうするとさ結局こちら側社会の側で何が起きてるかをさ
観察したりとか分析したりとかしないと
実はこの人が欲しいって言ってる本当のものが何かわからんってことも結構あるなと思ったよね
スピーカー 2
なるほどね
スピーカー 1
そのプロセスは結構さっき出てきた集団治療なのかな
の中でさ全然ルールを設けずにただひたすら観察するんだみたいな
プロセスとめちゃくちゃ似てるなと思ったし
なんかそれをなんかこうなんていうの
拙速に答えを出してこれ欲しいんですねわかりましたはいどうぞって
明日必要なものを与えるんじゃなくて
いや本当にそういうものこっちだったからこれを作ったんですよっていうのを
なんかこうすぐに答えを出せずにじりじりっと待つみたいな
この力はやっぱ確かにネガティブケーパビリティなのかもしれないなとは思いますね
スピーカー 2
言ってたよねミンティ昔どっかの収録で企画ってのは寝かせることが大事だって話をしてた
一回企画を何か提案されたらさすぐに答えるんじゃなくて一晩寝かせるとその間に
いろんな検討を自分とか相手の中でできるって話をしてて
まさにそれネガティブケーパビリティじゃんって今思った
スピーカー 1
確かにね
誰かの視点だけでいいと思ったものっていうのは結局そんないいものじゃない可能性があるみたいなことかもしれないね
今日の話に対して
スピーカー 2
そうだねそうだね
スピーカー 1
キーツの反証の紹介のとこにも出てきたけどさ
何だったっけ共感的あるいは客観的想像力みたいなキーワードが出てきたけどさ
これを発揮するために必要なことって瞬発的にこう思うっていう反応じゃなくて
あの人はこう思うかもしれないしこの人はこう思うかもしれないみたいなそういうプロセスなのだとすると
結構反数する時間が必要だよね
スピーカー 2
そうだねすぐにできるもんじゃないからね
あの人がこう思ってこの人がこう思ってっていうのはさ
スピーカー 1
そうそう結局それは脳の中である種簡易的なシミュレーションをするわけじゃんね
こういうケースだったらどうだろうとかこんな極端なケースだったらどうだろうみたいな
それを考えていくみたいなところがもしかしたらこのネガティブケーパビリティの一端になるのかもしれないですね
なるほどなるほど
ということでなかなかボリューミーな一章二章だったんじゃないかと思いますけど
1:18:06
スピーカー 2
二人の人生を追っかけたわけだからね
スピーカー 1
そうなんかこうね一つのメッセージでパッと言い切れる章ではなかったかなと思うんですけれども
そうだね
どうですか一章二章を終えて
スピーカー 2
やっぱね面白かったのはさっきも言ったけど
医者かける何かをした人間がネガティブケーパビリティを獲得してるのを見て
いやーこれ私もネガティブケーパビリティを獲得するその素養はあるなと
スピーカー 1
でも素養があるとか獲得せねばなとちょっと思った
スピーカー 2
のとやっぱりねこのよく医者になった時に
まあもう医学部の間にね医者になってからもう随分こう忘れた言葉忘れされてた言葉だけど
患者さんが教科書だと目の前の患者さんからとりあえず話を聞けと
お前その邪格ばっかして教科書読んでもそれは勉強にならないから
患者さんから話を聞けっていうことをよくね医学部の時に先生らから言われたもんだけど
結局ね忙しくなってくると生知恵知識が増えてくるからすぐ診断したがるわけよ
この診断図でここの部分がこうなってるからあなたこの病気なんでこの薬よってすぐやりたくなっちゃうわけだけど
やっぱね自分の知識に患者さん当てはめちゃいけないなとやっぱ患者さんの話を聞いて
それをもとに検査せってことをしていかないとダメだなっていうやっぱこう自分の仕事にこうネガティブ経過がちょっと還元できた気がします
スピーカー 1
確かにですね確かにですね
なんか今の話を聞きながら思ったのはビギナーズラックって言葉があるじゃないですか
ビギナーズラックがあるのは何でだろうなっていうことを考えたことがかつてあって
もしかすると診断するとかっていう行為は過去の知見の蓄積だから教科書的に教科書に従って
それこそ何かしらの判断のフローチャートがあったりとかその知見の蓄積によって判断できるものだと思うんだけど
それってなんかやっぱりその蓄積の中である種のバイアスがかかってるというかさ
そういうものなんだろうなと思った時にまあ要は道具じゃね早く答えに到達するための道具として
スピードを得るために何かを遮障してるんだと思うんですけど
その捨てられた部分に何か価値があるような事象に当たった時に
ビギナーの方がそういうものに対してこうなんていうか新鮮に反応することができるというか
スピーカー 2
そうなんだよねまさにあれだよね
スピーカー 1
そういうこととも何かつながるのかなと思いながらですね
スピーカー 2
ヘクソンとイントロンのイントロンに意味があったことが後ずつ分かってきたみたいなのが
ビギナーズラクと同じところにつながってくるのかもしれない
スピーカー 1
そうそうそうそう
スピーカー 2
遺伝の話だね
スピーカー 1
でもそういう話で例えばさ僕なんかは一切医学的な知識もないし
遺伝子の生物学的な知識もなんか本で読んだぐらいしか知らない中でさ
でもそういう何ていうか無駄な想像力を働かせることができるわけじゃない
1:21:01
スピーカー 1
無駄な想像力
遺伝子を読むとか編集するとかっていうことに意味はあんのとかさ
という問いを投げかけることができるわけじゃないですか
スピーカー 2
遺伝に関してはオリに触れて俺と喋ってるから
みんてもそれなりに詳しくなってきてる可能性はあるけど
スピーカー 1
あるけれどもその時に結局そのなんか遺伝学をずっとやってる人が
思いつかないような問いを僕と山上くんが対話するような機会があることで
思いつける可能性があるんだっていうことがやっぱりすごい大事だなって思って
スピーカー 2
それは思ったあの遺伝子を読む意味っていう
まさにあそこはやっぱこうね結構革新的な収録だと思うけどさ
遺伝子を読む意味をみんていが考えたってことが
結局そのビギナーズラックでありその分野を進めない人の
意見っていうのがやっぱ貴重だっていう話だよね
スピーカー 1
そうだねだからこうビオンにとってのベケットにどれだけ会えるかみたいなことが
もしかしたらその人の深みを作っていく可能性がありますよね
スピーカー 2
なるほどね
スピーカー 1
いやちょっとなんかこういろんな切り口で掘り替えがある印象だったんじゃない
やっぱ人生かかってるからさ
スピーカー 2
確かにね
スピーカー 1
ちょっと簡単に終わらせたくない感じもありますけれどもね
だいぶ時間も経っちゃったので締め始めましょうかね
スピーカー 2
はい
カタラジオ
スピーカー 1
お疲れ様でした
スピーカー 2
お疲れ様でした
スピーカー 1
なんか久々にボリュームありましたね
スピーカー 2
そうだよなんか結構がっつり90分収録したみたいなの結構久々じゃない
最近なんか1時間ぐらいで終わること多かったじゃんなんか
スピーカー 1
うんそうねそうね
いやーでもこれ1章2章良かったね
なんかこう2つの2人の人生を追体験しながら
ネガティブケーパビリティが発明されそして再発見されるというところのプロセスを追ってきましたけどどうでしたか
スピーカー 2
いやなんか特集でもさ追体験系は久々じゃないなんか
運の時もさちょっとあったけどやっぱこうがっつり追体験するのってさ
あのダーウィン時ぶりぐらいじゃないっていう
スピーカー 1
確かに1人1章だもんね今ねこれね
スピーカー 2
あそうそうそうそう面白いなと思って
スピーカー 1
良かったんじゃないですか
スピーカー 2
うんネガティブケーパビリティに関する解説が全然ないのに
2人の人生を追体験するだけでネガティブケーパビリティが何たるかをなんとなく分かるっていうすごく良い構成になってたなっていう
スピーカー 1
うんまあそうね外堀から固められてる感じがあって面白かった
スピーカー 2
あそうそうそうそう
スピーカー 1
語らずして語るみたいな
スピーカー 2
そうそうそう
スピーカー 1
まさにキイツが言ってたことに近いかもしれない
そうだね
確かにあんまりそのハーギーさん本人のこう意見っていうのが表に出てこないようなね1章2章だったよね
うん
スピーカー 2
ここはなんか面白いですね
1:24:00
スピーカー 2
あそうだね
スピーカー 1
うん
さてさてここからちなみにこの本10章あるんでねどうやって読んでいこうかなっていう感じではありますけれども
ちょっと次の章をちらっと見ると第3章は分かりたがる脳っていう章
1回脳にグッと振り切って
スピーカー 2
なるほど
スピーカー 1
サイエンティフィックな歴に戻ってくる
スピーカー 2
いいですね
スピーカー 1
そしてそれを踏まえて第4章がネガティブケイパビリティと医療と言うんですね
医学の現場にこの概念を持ち込むと
なんかこの2つがいいのかな
そしてその次のステップに身の上相談とネガティブケイパビリティということで
診療所の現状みたいなところを共有になるのかな
この3つぐらいまでいけそうかもしれないね5章短そうだし
スピーカー 2
そうだねそうだね
スピーカー 1
3,4,5いってもいいかもしれないですね
スピーカー 2
うんそうだね3,4,5ぐらいでいいかもね先に
スピーカー 1
そうねちょっとね今回1,2が結構1人の人生を追うっていう流れだったので
なかなか端折り方が難しい感じだったけど
スピーカー 2
そうだねがっつりボリューミーな1,2だったり
スピーカー 1
そうねそうね
いやーすごい2人だねしかし
スピーカー 2
いやー本当にねなんかそれぞれ別の時代に生きて
でもこの2人がネガティブキャパビリティを通せつながってるっていうのはまた素敵なお話ですね
スピーカー 1
いやー本当ですねそしてあの僕らも概念獲得リアリティ番組ですみたいなことをふざけて言ってますけれども
この2人の人生のプロセスを追体験すること自体がすごく概念獲得のプロセスをなんかこう見ているようで
非常にリアリティ番組感がありましたね
スピーカー 2
だからこれ本当に概念獲得リアリティ番組の中の概念獲得リアリティ会じゃない
スピーカー 1
そうそうネガティブキャパが獲得されていく様というかこの概念が獲得されていく様をね
まざまざと見せつけられる感じがあって
スピーカー 2
そうそうリアリティでしたね
俺らがほーって言いながら獲得していく本当にリアリティ番組になりましたねクッシュ君も
スピーカー 1
いやいやいやよかったんじゃないですかね
はいはいはい
ということで次回以降また経路がガラッと変わりそうかなという感じもあるのでね
スピーカー 2
その辺りも楽しみに行きたいなと思っていますね
スピーカー 1
はいということで今日は久々の90分超というところでしたけれども
スピーカー 2
いや90分だししかもラグも最初からラグありで収録し続けているという
なかなかチャレンジングな収録でもあったんだよね実はね
スピーカー 1
そうなんですこれねラグをどう山上君が編集してくれるかというところもお手並み拝見というところでね
スピーカー 2
いやあるよ編集どころか俺むすりゃもうこの編集前のこの収録の時点で
ヴィンティが喋ってる終わりぐらいにちょっと喋るみたいなラグ計算して喋ったりしてたからね
1:27:02
スピーカー 1
いや分かる分かる分かるやってたやってた
スピーカー 2
適応してた適応してた
スピーカー 1
適応してた適応してたけどやっぱりたまにこう被るよね
スピーカー 2
いやそうなのやっぱねいつものペースが気持ちいいね
スピーカー 1
そうそうそうそうねちょっとこれは次回の収録タイミングを調整しないとね
スピーカー 2
はいそうですね
スピーカー 1
ということで今日はネガティブケーパビリティの1章2章ということで
キーツさんそしてビヨンさんの半章を追いかける回でございました
ネガティブケーパビリティが生まれたね過程がちょっとでもわかったならよかったかなというところでございます
では次回は3章から3つ3,4,5章を読んでいきたいなと思いますので
もし今日この回気に入っていただいた方は本を買って一緒に読んで
感想なんか交換しながら説明してもらえたらいいなと思っております
ではでは今日はこんなところですかね
ネガティブケーパビリティ 最後ね
スピーカー 2
終わった方がよろしいので
ネガティブケーパビリティ ではお休みなさい
01:28:15

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