00:07
一週間を君に
まだ眠る君を置いて
そっと起き上がる
いつもより
少しだけ丁寧に
ゆっくり
ゆっくりと
小木居へ
熱を注ぐ
ほんのりと苦い香りが
そろそろ
君の鼻にも
届いた頃だろうか
それは
少しだけ贅沢な
日曜の朝
限られた白米の
炊ける匂い
卵を混ぜる音
当たり前に忘れそうになる
君への感謝
重い体を起こす
その原動力だなんて言えないけど
それは
少しだけはにかんだ
月曜の朝
腫れぼったい目で
寝起きの君がつぶやいた
火曜日が一番嫌い
インスタントの味噌汁を
雑にかき混ぜて
休んでしまおうかを
そっと
飲み込んだ
それは
少しだけ大人ぶった
火曜の朝
快晴
農産業で
浅いヨーグルト
週末
晴れだって
どうやら君は
ご機嫌のようだ
酸っぱい実に顔をしかめたり
甘い実に笑ってみたり
コロコロと忙しい
それは
少しだけ浮かれた
水曜の朝
カーテンの奥が暗い
かすれた声で起き上がる君
雨
うねる髪を
かきながら思い出す
プレゼン
残業確定の会議
それは
少しだけ優しくされたい
木曜の朝
あと一日
背を押すように
03:01
よく晴れた空
たまには駅まで一緒に行く
目を丸くした後
仕方ないなって
笑われた
それは
少しだけ足取りの軽い
金曜の朝
もう少し
あと少し
二人
隣り合わせに夢を見る
遅く起きた今日
軽めのブランチを
せっかちな君が入れるコーヒーは
味もせっかちで
やや薄い
でも
それが愛らしい
それは
少しだけ時間の流れが遅い
土曜の朝