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こんばんは、ゆうこです。このチャンネルでは、私の読書ログや日々の学びを音声配信しています。
今日は、村上朝日堂という村上春樹さんのエッセイについて話してみようと思います。
ビールと豆腐と引っ越しとヤクルトスワローズが好きで、アリとトカゲとケムシとフリオイグレシアスが嫌いで、
ある時はムーミンパパに、またある時はロンメル将軍に思いを馳せる。
そんな村上春樹ワールドをご存知、安西水丸画伯のイラストが彩ります。
刊末には文・安西・絵・村上と立場を変えた逆転コラム付き。
これ一冊であなたも春樹&水丸ファミリーの仲間入り。
ということで、これは本当に昔々のエッセイですね。
昔々って書かれたのがですね、まだ昭和の時代なんじゃないかな。
昭和59年7月に刊行された本ですね。
私が生まれたぐらいの年なんですよね。
だからそんな、昭和ってそんなだったの?って思うような描写もありましたね。
例えば村上春樹さんは子供の頃、お父さんからね、
漫画とか雑誌以外の本だったら好きなだけ買っていいよって言われてたらしいんですよ。
買っていいよってすごいですよね。
お金を渡されているわけではなく、どうやって買っていたかというと、
近所のなじみの本屋さんで付けで買うらしいんですよね。
いきなり小学生が行って、本一冊カウンターに出してね、レジのところに出して、
これ付けでお願いします。〇〇帳の村上ですみたいなことを言うと、
それで本を買いちゃう時代があったらしいんですよね。
これは春樹さん以外の近所の子供もそうしていたとかって言うから、すごい時代ですよね。
親が付けで払っていて、本屋さんもね、子供とどこに住んでいる誰々さんっていう、
その親がこの人だみたいなことも一致してたぐらいのコミュニティだったんでしょうね。
いやいやすごいなと思う。
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そんな村上さんの子供の時とか昭和の時代みたいなものが描かれていたり、
あとは好きなもの嫌いなもの、独特の村上春樹さんの感性みたいなもので、
当時の日常が切り取られているエッセイなんですけれども、
私がね、興味深かったのが2つあって、
1つは陳述書の話についてですね。
警察の話っていうのが2つあって、
1つは職務質問について、もう1つは陳述書についてなんですけど、
職務質問についての方は、学生の頃道を歩いているとよく警官に呼び止められて職質をされたっていう、
当時は全京都の時代だったので、村上春樹さんもそれにちょっと関わったことがあるっていうことだったので、
職質が多い時代だったのかもしれないですね。
もしくは職質したくなるような顔をしてたのかもしれないですけどね。
そんな話と、問題はもう1つの方ですよ。陳述書。
その昔ちょっと事情があって、警察に引っ張られて陳述書を書いたことがあるっていう、そんな人なかなかいないと思うんですよね。
うちのお父さんは春樹さんのちょっと下ぐらいの世代ですけれども、
同じくはちょっと下か、ですけど、警察に引っ張られたことはないと思うので、
やっぱね、春樹さんちょっと当時の人の中でも尖がってたんだろうなと思いますけど、
何で引っ張られたかっていうのは書いてなくて、その陳述書を書かされたっていう話が書いてあるんですね。
警察官の作文能力は一般の人のそれに比べて極端に低い。
テニオ派にしても情景描写にしても心理描写にしても実に稚拙であるっていう。
なぜか警察官の作文能力の話に言及されるわけです。
陳述書で情景描写とか心理描写の分際がいるのかっていうのもよくわからないんですけど、それが書いてあると。
なぜかというと陳述書っていうのはだいたい警察官が質問して、それに対してこちらが答えたことを警官が
私はという一人称で文章化し、それに署名するという仕組みになっているそうなんですね。
そんなことあると思って。
だから警察官が鉛筆で書いた下書きの上をそれと一字一句違えずにボールペンでなぞって清書するという作業が発生するそうなんですよ。
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そんなことやってたんですね。
なぞり終えると下書きの鉛筆の字を消しゴムで消して、
最初から自筆で陳述書を書いたかのように見せかけるという警察の話を思い出して書いているわけですね。
そんな時代があったのか、本当なのかどうなのか。
全国の警察がこういうことをやっていたのか、かなり気になる部分はありますけれども、
なぜ私がここに引っかかったかというと、それはダンスダンスダンスで同じような描写が出てくるからなんですね。
だからあれははるきさんの実体験だったというのがここで判明して、非常に興味深いエピソードだったんです。
気になる方はダンスダンスダンス読んでみてください。
もう一つ、やっぱりこういうことなのかと思ったんですけどね。
国境の南太陽の西っていう本を読んだ時に、主人公の僕と島本さんの性行為の描写の書き方というかね、
そもそもそんなことを書くかっていうぐらい私びっくりして、すごい気持ち悪い思いをしたということがあったんですね。
で、その、なぜこの人はこの小説の中にこの気持ち悪いヘンテコな描写を唐突に書かないといけなかったんだろうっていうのが全然理解できなくて、
相当変な人なんだろうなってずっと思ってるんですよ、村上はるきのこと。
それがね、出てるなっていうのが、このエッセイにも、もういくつものエッセイの中でそれがね、出てきます。
ここからちょっと虫の話とか気持ち悪い話をするので、苦手な人は聞かない方がいいと思います。
大丈夫な人だけ聞いてください。
エッセイの中にはですね、虫の話っていうタイトルのエッセイがあってですね、それがもういくつもあるんですね。
月夜の行進っていうタイトルがあって、この月夜の行進って何が行進しているかというと、なめくじなんですね。
僕の連れ合いが昔なめくじの行列というのを見たことがある。
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坂道を歩いていると、月の明るい夜にお茶の水助手台の近くの坂道を歩いていると、
遥か前方に銀色の帯のようなものが見える。それがキラキラと光りながらまるで川が流れるようみたいに道路を横断しているのである。
それはなめくじだっていうことですね。
そんなことね、エッセイに書きますか。
しかもね、村上春樹さんが見たわけじゃなくて、それを見たという連れ合いの話をわざわざ書いてるんですよ。
で、それを安財水丸さんがあのー、挿絵にしてるんですよね。
月夜にその塀の向こう側からなめくじが、大量のなめくじがガヤガヤしながら道を横断しているという挿絵が書いてあるんですけど、
なんでこの虫の話を村上春樹さんがこのエッセイの中で何回もするかというと、
安財水丸さんが虫が大嫌いで、春樹さんの虫に関するエッセイの時にその時の挿絵を書くのがとても怖かった。
悪いことしたなと思う。
しかし悪いと思う一方で、そういう話を聞くともっともっといっぱい虫の話をしたくなるのが人情というものである。
ということでまたね、懲りずになめくじの話をしているわけです。
たぶんね、春樹さんはね、ちょっとサディストだと思いますね。
すごいアブノーマルな人なんだと思う。
ということで、また次はですね、もう本当に苦手な人は聞かないでほしいんですけど、
虫つぼの悲劇ということで、世界で一番おぞましい刑罰は何かというと、これは虫つぼですね、やっぱりって書いてあって、
その虫つぼをどうやって実行するかという準備から、いかにそのおぞましい刑罰かということを書いてあるエッセイです。
これは、最後ベッドの上で平和に死にたいって書いてあって、この人は一体どういう趣向なんだろうと思いますね。
すごいね、アブノーマルだと思います。
続いて、その虫のエッセイの次はですね、拷問について。
石抱きとドリル。
江戸時代に刑罰の一つとして、ギザギザの石の上に、ギザギザの木か何かかな、
板の上に囚人を正座させ、その膝の上に平たい石を一枚一枚置いていくという、
その石の重みでね、板のギザギザが膝に食い込んでめちゃ痛いっていう話なんですけど、
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ここでね、もうはるきさんやっぱりアブノーマルだなと思ったんですけど、
若い町娘なんかが石抱きに会っていたりすると、気の毒の反面なかなか色っぽいのであるって書いてあって、
やっぱね、アブノーマルですね。
ダン・オニロクシリーズのことにも次書いてあってですね。
その後、映画の拷問シーンで悪大官と並んで一般的な人気があるのは何と言っても、
ナチの親衛隊将校であるっていう。
ナチの親衛隊の拷問でこういうのが有名だみたいなのを書いてあって、
もう私これ読んだだけで気持ち悪くてね。
で、その後も拷問に関するエッセイが続いてるんですよ。
やっぱりね、ちょっとそういう過虐趣味とか非過虐趣味みたいなものがね、この人あると思いますね。
そういうのね、ちょいちょい小説で出してるんだと思いますよ、隠し切れずに。
もしくは楽しんで。
だから、やっぱりちょっと気持ち悪さが唐突に出てきたり、じわじわ滲み出してるっていうのはね、
村上春樹さん自身のそういうアブノーマルな趣味から来てるんだなっていうことが妙に納得してですね、このエッセイを読んで。
やっぱり作家さん自身がそうだから作品もそうなんだなーなんてね、妙に納得しましたね。
私がたまにお昼を食べに行くカフェで、ちらっと本の話をしたときにですね、その料理を作ってくれる女性が、私は本を読むときに、
この作家は何を持って、なぜこういう話を書いているのか。
作家の感情がどうしても気になって、気になりすぎて本のあらすじとか内容が頭に入ってこないみたいなことをおっしゃってたんですよ。
そういう人はね、村上春樹の本は絶対読めないと思う。
それでも、ちょっと春樹さんの本を読んでみたいっていう人は、エッセイを読みながら、ちょっとずつでもこの作家の変態性とかね、アブノーマルなところを理解しながら読んでいくと、読めるんじゃないかなーなって思いました。
でも私はとてもじゃないけどね、カフェの店員さんに、村上春樹っていうエッセイはお勧めできないなと。
私自身を疑われるなということで、このエッセイはそっと私の心に閉じておこうと思いましたが、スタイフでは話してもいいんじゃないかと思いましたので、今日感想を話してみました。
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ということで今日は村上春樹、村上春樹さんのエッセイについて話してみました。
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今日も最後まで聞いていただいてありがとうございました。
ではでは。