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こんばんは、ゆうこです。
日曜日の夜なんですけれど、ちょっとだけライブをしようかなと思います。
というのもですね、今日は【TIMELESS】という朝吹さんの小説を読んだ感想を配信であげたんですけれども、
主人公のね、海と青。第一部の主人公が海で、第二部が青なんですけれど、
それをね、もうごちゃごちゃに感想の中で話しちゃって、聞き直してみるともう訳わかんねえなって感じだったんです。
いやーこれどうしようと思って、もう一回撮り直すべきかなとも思うんですけれど、
どうしてもね、一度話した感想をもう一回やるっていうのが、多分全然違うものになっちゃうんじゃないかと思って、
もうこのまま行こうと思ったんですね。
ただ、やっぱり懺悔は必要かなと思いまして、ちょっとだけライブでその辺のお話をしようかなと思っています。
改めて【TIMELESS】という小説、朝吹まり子さんの本ですね。
この週末に読み始めて、久しぶりに、久しぶりってほどでもないんですけど、この小説への没入感久しぶりだなっていう感覚で、
あの、渚優さんとか千早茜さんの小説って読み始めたら止まらなくて、でもそういう感覚とはまた違った没入感というか止まらなさ加減が朝吹さんの小説にはあるなというふうに思います。
朝吹まり子さんは1984年東京生まれ、2009年に流石なのかな?でデビュー。
2010年同作でドゥーマゴ文学賞を最年少受賞、11年キコトアで芥川賞を受賞した。他の著書に【TIMELESS】エッセイ集【タンスの中の海】。
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タンスって読むのかな?いやとにかくね、漢字が読めなくて恥ずかしいですね。大腸言葉巡りなどがあるそうです。
著書はそんなに多くないんじゃないかなという印象で、ただこの【TIMELESS】を読む限りこの人一冊一冊の印象がすごいんだろうなと思ったりします。
【TIMELESS】はですね、あらすじを読んでみますと、海は人を好きになれない。亜美は好きな人と子供を作るのが怖い。お互い恋愛感情を持たず、後輩の約束だけして結婚した。
やがて海が妊娠すると亜美は去り、父親不在のまま息子の青は17歳になった。
高校の教室、修学旅行の広島、ゴーヒメを伴う六本木、イワシウリの声が響く銀座カルティエ、人々が結びつき織りなした時間の地層が根性を生きる心の良すがとなる圧巻の長編ということで。
まず第一部で主人公になるのは海という女性ですね。この人はですね、母親が世界中を飛び回っていて会社を経営している女性で、恋人もたくさんいる。
なので母に育てられたという感覚がないんですね。たまに母から連絡が来るんですけど、今こんな海外のこういう土地にいて、こういう紅茶を仕入れているのだとか、今こういう人と付き合っているのみたいな、そんなことが送られてくる。
一方父親はというとですね、父親も父親らしいことは何一つせず、たまに海を呼び出してご飯を食べたりして、自己満足に浸っている、結構ね浅い父親なんですよね。
そんな海はですね、女子高生の集団の中でうまく溶け込んでいるようでいて、全く無関心なんですよね。
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割と客観的な目で、同級生の女子高生たちの恋愛の話だとか、そんなことを冷めた目で眺めている女の子なのかなと思います。
最初、高校生の海の話で始まるんですけれども、その女子高生の時代のですね、当時の女子高生がどんなことに関心があって、どんな会話をして、どんな行動を言動していたかっていうのはですね、こと細かに書いてあって、
朝吹さんの小説ってこういう感じなんだって思いましたね。こういう感じなんだっていうのはですね、一文一文がすごく短いです。接続詞がないっていう感じ。
二人それぞれに歩いている。道が目の前にあるから歩いている。こんな感じですね。短い文がずっと連なっていくんですね。
で、暖楽がなくて、目に見えているものを感じていることをこんなふうに短い文で、淡々と並べていくっていう感じですね。
で、多分どうなんだろうな。この海の女子高生時代っていうのは何年くらい前なんだろう。朝吹さんが私と同い年くらいだから、もしかしたら自分の女子高生時代近いようなことを書いているのかもしれないですよね。
くだらないことを同級生が話していて、海もなんとなく混じりながらも本当に無関心で、ただすごく記憶に残っているんでしょうね。こと細かにその時の状況だとか、
どんなものを食べたか、どんなことを話したかみたいなことが書いてある。その中に同級生の亜美っていうのも出てくるんです。亜美は海の同級生のユリちゃんと修学旅行の時にある事件を起こしてですね、亜美が低学になるんですね。
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そこから一気に大人の海の時代になって、なぜか亜美と結婚をするという、そんなところまで話が進んでいるんですね。
二人は恋愛関係ではないんですよ。恋愛感情を持って結婚をしていないからこそ、冷切を持って接することが二人の関係を保つようにしていた。保つような気がしていた。
お風呂磨いておいてよ。ありがとう。私たちの行動はより夫婦善としている。そんな風に海は亜美との関係のことを語るんですね。亜美との生活は心地良かった。結婚という言葉が決壊になって人が寄らないのも良かった。
海は恋愛感情を持てない女の子なんですね。人を好きになるということがわからないし、必要だともおそらく思っていない。一方亜美の方は被曝賛成ということを気にしていて、自分の好きな人と子供を作ることができない。
そんな二人の利害が一致してですね、結婚をして子供を作るために結婚をする。そんな結婚生活なんですね。で、それを海は後輩という、交わるに配ると書いて後輩ですね。
ただ結婚してからも亜美は海に触れようとはしない。ゆっくりとした二人の結婚生活が進んでいくわけです。指輪をはめていると他の男の人が寄りつかなくて良い。
私は恋愛をしなくても良いという安心感に包まれているという海。その感覚はなんかすごくわかるかもしれないなと思いますね。
シングルだと言うと結婚しないのだとか、誰かと付き合ったりしないのなんて言われがちですけれども、私の場合は離婚をしているのでもう再婚しないのみたいなことはね、よく聞かれたりするんですけれども。
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まあそういったことは本当にめんどくさいんですよね。
で、あの、アワルツさんこんばんは。わかります。そうですか。わかっていただけてなんか嬉しいですね。
タイムレスという小説について話しているんですけれども、主人公の海はそんな人の一般的な、大衆的な価値観に全く流されない女性なんですよね。
心は一匹狼なんですけれども、ただ、その集団の中にいるという努力はする。それも無理をせずということで、大衆の中にいてマジョリティーのような雰囲気なんですけれども、本当に一匹狼という素敵な女性なんですね。
で、アミとの結婚は子供を作るということが海の目的なので、交配をして妊娠します。
そして二人が住む家の近くのマンションである事件が起きて、その事件が起きた日にアミは海の前から姿を消した。
そして第二部に移って、その海が産んだ子供、アオ。海とアミの子供ですね。アオというんですけれども、アオが主人公の第二部が始まるという感じです。
第二部はですね、第一部も第二部も、海の記憶、アオの記憶、自分自身が経験した以外の昔々の大昔の記憶みたいなものが、まるで海の記憶かのように浮かび上がってきて語られるみたいな、
そんなタイムレスな展開がいくつもあって、本当にね、時間が曖昧になる、歴史が曖昧になる、そんな不思議な小説です。
そしてアオには姉がいるんですね。コヨミというんですけれども、まるでその歴史が行き来するタイムスリップのような、この小説にぴったりの名前だなと思います。
アオとコヨミは血がつながっていないんですね。コヨミの父が死んだ日にアオの父が失踪したということで、血がつながってないけれども二人を育てている海ですね。
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海は母の仕事を継いで経営をしている。アオは高校生なんですけれども、高校に行かずに母親の海の仕事を手伝っている。
そんな仕事を手伝う中で、アオは奈良県に行くんですね。そこでモモさんという人の桜を見る。そこでですね、ちょっと不思議な非日常的な、もしかしたら幽霊が起こしたことなのかなとか妖怪かなとか、そんなことにまであったりする。
第二部はちょっと不思議な展開がより強まる、そんな小説でしたね。
この小説を読んでいくと、私が配信の中でやってしまったように、もう海の話なのか、網の話なのか、アオの話なのか、もうごちゃごちゃになっていくんですね。
本当に全てが曖昧になっていきます。
これは現代の話なのか、一世代前の話なのか、原爆が投下された時の話なのか、関東大震災の時の話なのか、そして近未来に起きたまた別の地震の話なのか、平安時代なのか。
もう全くわからなくなっていくんですね。
その時間も人も曖昧になっていくのがすごく心地いい小説で、それを楽しめたら朝吹真里子さんの小説、もっと他にも読んでみたいってきっと思うんじゃないかなと思います。
最新の文庫本はですね、えくにかおりさんが解説を寄せられていて、えくにさんが大絶賛しているんですね。
朝吹真里子さんの小説は肌で読む、そんな風にえくにさんは言うんですね。
捕まえた言葉が見えない霧のようになって、肌から入ってくるのをいつも感じる。
霧になった小説を浴び、温度や湿度を保ったそれを丸ごと自分の体に取り込むというのは感動的なスリリングで優越に満ちたことだ。
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どうしてなのかわからないが、朝吹さんの小説にはそういう力があると思う。
そんな風にえくにさんが解説する。
私はえくにさんが好きなので、えくにさんがこんな風に表する朝吹真里子さんが好きというのもね、やっぱり納得だなぁと思いながら解説を読みましたね。
現実世界なのか夢なのか、現代なのか過去なのか、全くわからないタイムレスな小説。
時間だけではなくですね、人の役割というものもどんどん曖昧になっていく。そんな感じの小説ですね。
父親と母親がいて子供を育てるとか。
あかたなさんこんばんは。
今日は朝吹真里子さんのタイムレスという小説の感想の補足というか、やり直しの回をしていました。
私は初めて朝吹さんの小説を読んだんですけれども、このタイムレスが初めてだったんですけれども、もうドストライクでしたね。
なんでこんな素敵な作家さんを今まで知らずにいたんだろうというかなりショックでした。
聞ことわという小説で芥川賞を受賞されているので、次はそれを読んでみようかなと思います。
なんだかね、とっても客観的に書いているようですごく人の内面をね、スーッと見つめて全部暴き立てていくような書き方なんですけれども、
文章がとても柔らかくて、言葉のチョイスが素敵で、だからそこまで暴き立てられているようではあるんですけれども、
心地よく文字が流れていくというすごく不思議な小説ですね。
あさぶきさん、あかたなさん、あさぶきさんというのは初めて知りました。
あさぶきいまり子さんという方です。
2011年に聞ことわで芥川賞を受賞されていて、作品はね、そんなに多くないと思いますね。
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たぶん小説3つぐらいなんじゃないかな、あとはエッセイだと思いますね。
でもね、一つ一つの印象がすごい方なんだろうなと思いますね。
タイムレスという小説の主人公は、第一部が海という女性なんですけれども、その母親のメイ子は割と自由奔放でですね、
子育てをそっちの家で自分のやりたい仕事をやり、自由に恋愛をしている。
旦那とはなぜか別れないという不思議な女性なんですけれども、この人が最後までかっこよかったですね。
メイ子にとっては孫になる青で、血が繋がらない孫である小読み。
2人もメイ子さんになっついてですね。
最後メイ子さん病気になるんですけれども、すごく稼いでいる女性なので芸もしていて。
病気になった後も自分で行動力がすごいメイ子さんなので、療養付きのマンションを見つけて、そこで一人暮らしをする。
そこにたまに遊びに行く小読みと青という感じ。
最後はね、本当にダメな夫をね、金の無心に来る夫をね、スパッと切り捨てるっていうね。
本当にかっこいい女性で、メイ子から生まれた海、海も素敵な女性でしたね。
あとはですね、朝吹さんの小説タイムレス読んでいてすごく思うのは、本当にたくさんの素敵な言葉が書かれているんですね。
日本語ってこんなに素敵なんだって思うぐらい。なんか和歌を読んでいるような気もする。
その日本の式の素敵な言葉みたいなものがこんなことがあったんだっていうのがたくさん出てきてですね。
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それを楽しむというのも、この小説の楽しみ方の一つなんじゃないかなと思いますね。
後半、青が奈良県に行って、海の仕事を手伝うっていう場面があるんですけれどもね。
その桜の描写だったり、雨の描写、そんなところもすごく素敵ですね。
この辺をぜひ読んで味わっていただきたいなと思いました。
たまにね、英語も出てきてね、それもなんだかエッセンスになっていて、アクセントになっていて、すごい素敵ですね。
これも読んでほしい、今年一押しの本かもしれないです。
子供さんとか海みたいな生き方ができれば素敵だなぁと思いますよね、と私は思うんですよね。
依存しないんですよね、二人ともね。
どうしてもまるで標準化されたプロセスかのように、私たちは恋愛をして、結婚をして、子を成して、育てて、
老後は二人で手を携えて死を迎えるみたいなことを、当たり前のストーリーかのようになぜか擦り込まれていて、
それを実践できずに途中離脱してしまう人は、人としてダメなんだみたいなふうに思いがちなんですけれども、
めいこさんとか海はもう全くそんなことを花から思わずに、自分なりの生き方で生きていくので、本当に見ていて素敵だなぁと思いますね。
赤棚さんチェックしてみます。ぜひぜひこの素敵な文章を味わっていただけたらなぁと思います。
アミという男性も出てくるんですけどね。アミも結構素敵でしたね。
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アミにもアミの事情があって、好きな人と子供を作るということを拒否するんですね。
で、海はアミの子供を妊娠して産むんですけれども、そこにアミはいないわけですね。
自分のやりたいことをやる人生を選ぶ。ただ全く関わらないじゃなくて、海とは連絡を取り合って関わっていく。
なんかそういうことでいいんじゃないかなって思ったりするんですけどね。みんながこういう家族の形をしていると、社会的によろしくないから結婚制度っていうものがあったりするんでしょうけど。
私はこういう方がいいなぁと思いましたね。人の価値観で生きないっていうところは素晴らしいですよね。
自分らしく生きていくっていうのは言葉で言うのは簡単ですけれども、それによって自分はいいかもしれないけど、家族が迷惑かかるとかね、子供が困ったりするっていうことは少なからずあるはずなんですよね。
それでも親だからって自分のすべてを諦めるというのは私は違うなぁと思ったりしていて。
それが海が出した答えはこういうことなんだよなぁという。
めいこさんの答えはこうだったけど海はこういうふうに答えを出したって。
そんなどれが正解ってわけではないんですけどね。
いいなぁと思える生き方だったなぁと思います。
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恋愛を飛ばして結婚・生殖しようと考える二人の人間の理性から動き始める物語というふうにえぐにさんは解説で話されますね。
この小説に人はどのくらい自由意志で生き方を選択できているのかという問いを発見することは可能だろう。
繁殖しなければ生物は滅びるという事実や、結婚してこうなすのがスタンダードだという暗黙の了解、結婚は恋愛に基づくのが望ましいはずだという通念、それらに縛られずに生きられるのかというその問いは、
家族とは何か、個人とは何か、生物とは何かというより根源的な問いにつながっていく。
けれどこの小説の素晴らしいところは、問いの大きさよりむしろ返答の小ささなのだ。
この辺がさすがえぐにさんの解説って感じですね。
うっとりと読み終えてそんなことを考えたということで、えぐにさんの解説を終わってまして。
いやーこの解説がついてる文庫本で良かったなぁと思いますね。
これは令和6年3月1日に発行されたものなので、ほんと最近なんですよね。
それを私は持っているんですけれども、この小説自体は平成30年って書いてあるから、もっと前なんですよね。
えぐにさんの解説の回をぜひ買ってほしいですね。小説だけではなくえぐにさんの解説も楽しんでほしいですね。
ワルツさん、私もそういうのがいいです。
いいですよね。型にはまらないっていうね。
テンプレって楽なんですよね。考えなくていいから。
だからすごいメリットはあるなと思うんですけれども、そこに自分の価値観とか生き方を当てはめないといけないっていうところに苦しさがあるので、
テンプレを捨てて自分らしい生き方を選んでいくっていうことがどっちがいいのかなっていう感じですね。
33:06
40歳になった私はもうテンプレは捨てようって思えるんですけど、もっと若い時はなかなかそんな風には思えなかったかもしれないですね。
ワルツさん、えぐに香里さんすごい。流しの下の骨が好きです。
あーそうですね。えぐにさんの。結構初期の頃の小説ですよね。
私はもうえぐにさんが大好きなので、えぐにさんが絶賛をするあさぶきさんめちゃくちゃ好きですね。
次はね、きことわっていう芥川賞の本を読もうかなと思っています。
だからえぐにさん好きな人はあさぶきまりこさん好きだと思いますよ。
ちょっとね、不思議な非現実的な描写もあって。
あとね、あさぶきさんは私と同世代なんで、たぶんね、わりと目線が一緒なんだろうなと思いますね。
えぐにさんはひとまわりかな、上だと思うんですけれども。
あさぶきさんの方がそんな親近感があるなぁと思いましたね。
せっかくなので、流しの下の骨。ちょっとあらすじを読んでみようかな。私も読んだことある気がするけど。
今は何もしていず、夜の散歩が習慣の19歳の私、ことおこ。
おっとりとして頑固な姉、そよちゃん。
みおちきりんで優しい姉、しまこちゃん。
笑顔が健やかで一番平らな小さな弟、りつ。
の4人兄弟と詩人で生活に様々なこだわりを持つ母。
規律を悶じる家族思いの父の6人家族。
ちょっと変だけれど幸福な宮坂家の晩週から春までの出来事を静かに描いた不思議で心地よく愛おしい物語。
もう本当に育児さんらしいお話ですよね。
姉妹が出てきて、父と母が出てきて、規律があるけどもちょっと変わっているっていうね。
ありがとうございます。また久しぶりに読みたくなりました。
ワルツさん、読んでみます。ぜひぜひ。
36:04
すごいセリフがあってドキッと染みました。
流しの下の骨ですか。
えーどれだろう。気になりますね。
私まだ持ってたかな。
これは何年前の本だろう。1996年。30年前。
すごいな。私これいつ読んだんだろう。
ちょっと家の本棚を探してみようかなと思いました。
ソヨちゃんのセリフです。
ここに書くとネタバレになるので控えますね。
私そのセリフ読んで泣いちゃった。
えーそうなんですね。
あーもうめっちゃ気になる。
ソヨちゃんは一番上のお姉ちゃんですね。
ちょっとメモしよう。
ありがとうございます。
そして次読もうとしている朝吹真梨子さんのキコトワのあらすじもちょっと言ってみようかなと思うんですけれども。
キコトトワコ。早間の別荘で同じ時間を過ごした二人の少女。最後に会ったのは夏だった。
25年後、別荘の解体をきっかけに二人は再会する。
時に噛み合い、時に食い違う思い出。
もつれる記憶、混ざる時間、工作する夢と現実。
そうして境は消え、果てに言葉が解け出す。
柔らかな文章で紡がれる曖昧でしかししたたかな世界の形。
小説の優越に満ちた芥川賞受賞作。
39:01
これはもうタイムレスの原型のような小説ですね。
思い出、もつれる記憶、混ざる時間、工作する夢と現実。
そうして境は消え、果てに言葉が解け出す。
まさにタイムレスはそんな小説でしたね。
もっと書いてほしいな。
朝吹さんの小説もっと読みたいですね。
あとはエッセイかな。
エッセイもちょっと読んでみようと思ってますけれども。
朝吹さんは私がラジオでよく聞いているタクラムの渡辺幸太郎さんと結婚されているんですよね。
で、年に1回は幸太郎さんのラジオに朝吹さんがゲストで話したりするんですけれども。
それで朝吹さんを知ったんですけどね。
なんかもうめちゃくちゃお似合いの2人だなと思いますね。
なんかね、現代佳人みたいな2人なんですよね。
本当に上品で、もう視点がすごいんだよな。
あの、抽象的に物事をふんわり見ているようで、なんか細胞レベルまで見ようとしている。
そのなんというか、ピントの合わせ方っていうんですかね。
フォーカスの仕方みたいなものがすごい絶妙なんですよね。幸太郎さんも朝吹さんも。
だから、なんていうんだろうな。
出てくる表現はすごいピンボケのような淡い、曖昧で抽象的な表現もあったりするんですけど。
かと思いきや、本当にもう細かい、目を凝らして見ないとわからない。
もしくは目を凝らしても見えないような顕微鏡で見ないとわからないようなことまで書いたりするんですよね。
その絶妙な感じが、本当にね、今一体私は何を読んでいるんだろうっていう不思議なんですね。
朝吹さんはどんな日でしょうか。朝吹さんは朝ですね。
42:01
朝昼夜の朝に笛を吹く口辺に血跡っていう字で朝吹まりこさん。
いやーもっと書いてほしいな。
いやーでもね、タイムレスはすごい渾身の小説だと思うので、
これめちゃくちゃ書くのに時間かかったんじゃないかなって思うんですよね。
だから一作あたりのエネルギーの投入量だとか、書ける時間がすごいんじゃないかなと思いますね。
あ、そうですワルチさん、その朝吹さんです。
なんか宝塚の女優さんみたいな名前ですよね、朝吹まりこさん。
そう私の勝手な感覚ですか。
いやーでもこういう小説に出会えてよかったなぁと思いますね。何度も読み返したくなるなぁ。
極上の一冊って感じですね。
ワルチさんカートに入れてきました。
素晴らしい行動力。タイムレス、そうですそうですタイムレス。
私が語ってない歴史の側面みたいなことも書いてあったりするし、
詩と向き合っている小説でもあるので、読む人の視点で感想が毎回変わるんじゃないかなと思いますね、置かれた状況で。
あ、ワルチさん文庫があったのでそちらを購入。
それはエクニさんの解説が入っているやつかもしれないですね。
ぜひ。
45:00
お、よかった。
詩にフォーカスして感想を話していくと、私が一切語ってない側面が見えてくる小説でもある。
恋愛とか、男と女とか、あとは母親っていうところにフォーカスしている私が話す感想はこうだけど、
詩というものにフォーカスするとまた違う感想になるんだろうなと思いますし、
風景だとか、情景、式の描写みたいなところに着目される方もいるだろうし、
本当にいろんな角度で味わえる小説だと思いますね。
ワルチさん、読み終わったらココロをレターしてもいいですか?
ぜひ、ワルチさんの読み終わった時のココロ、ぜひ。
嬉しいです。
ワルチさんがどんな風に感じられるのか、すごく興味ありますし、
朝吹さんの感想を話されている人ってあんまり今まで出会ったことがないので、
他の人はどんな風に感じるんだろうなっていうのがすごく興味があります。
ワルチさん、ありがとうございます。
いや、こちらこそありがとうございます。すごく嬉しいです。
人によっては一気に読んでしまう人もいると思うし、
じっくり味わって時間をかけて読む人もいるんだろうなと思うので、
ぜひワルチさんのペースで楽しんで読んでいただけたらなと思います。
そしてね、私がごちゃごちゃになったように海と網と青、
途中でごちゃごちゃになっていくと思いますので、
その辺の曖昧さ加減に溶けていく感じもぜひ味わってほしいですね。
ワルチさん、私は遅いんですね、読むの。
時間がかかりますが待っててください。
48:01
いやもう、ワルチさんのペースで読んでください。
これはね、ゆっくり味わって読んだほうがいい小説なんじゃないかなとも思いますね。
本当に出会えてよかったなと思いますね、朝吹真里子さん。
また素敵な小説家さんと出会えたなという感じ。
あとはどうしてもやっぱりね、
女性が書く小説の響き方がやっぱり、
女性が書く小説の響き方がやっぱりね、
女同士だから分かり合えるのかもしれないんですけれども、
男性が書く文章の響き方とは全く違うんですよね。
これがね、どうしてももう病みつきでやめられなくて、
今年は男性作家の小説をたくさん読もうなんてそんなテーマにしてましたけれども、
やっぱりね、全く違うし、私も女なんだなと思いますね。
こういう本を読むとね、なんというか、
やっぱり体感的に分かるっていうことですよね。
女性だからこそ分かる感情だったり行動原理みたいなものが、
一人一人答え差はあるでしょうけれども、
やっぱり女性ってこうだよなっていう揺るぎないものみたいなものがあって、
そこに響く小説を書かれると、やっぱりこう引き込まれるというか、
いや分かるなーってなっちゃいますね。
男と女は分かり合えないみたいなこと言いますけど、
それは絶対あるだろうなと思いますね。
体の内側から響くみたいなね、女性作家さんの小説はそういうところがあって、
やっぱり病みつきですね。
感覚的直感的に分かってしまうみたいなね。
51:03
こういうハードルはなかなか性別が違うと超えられないんじゃないかななんて思ったりしますね。
だから男性がタイムレスを読むとどういう感想を持つのかなっていうのも気になりますしね。
最後まで読めるのかなとか思っちゃいますね。
本当にね、いろんな問いが立つ小説でしたよ。
当たり前だと思ってたことは、それは当たり前じゃないからなみたいな。
なんで私は何も考えずに今までこうしていたんだろうみたいなことにふと気づいたりしてね。
朝吹さんの視点ってすごいんだろうな。
分析力ですよね。
本当すごいと思いますね。
赤棚さん。
女性らしさならではの作家さんでは山本文夫さんが好きでした。
あー山本文夫さん。
私、自転しながら好転するを年末に読みましたね。
あとあの最後のエッセイ、文夫さん最後のエッセイも読みました。
刀さんは山本文夫さん好きなんですね。
ワルツさん。
それはきっとあると思います。
女性の感は悲しいほどに鋭くそのままかもしれない。
私も女性です。
その通りですね。
そうなんだよな。
私はね、あんまり女に生まれてよかったって思うことより
男に生まれてたらよかったなって思うことの方が多かったんですけれども
こういう朝吹さんとかえくにさんの小説、ちはやかねさんとか
読んで分かり合える部分を見つけて初めて
女性っていいなって思えるようになってきた。そんな気がしますね。
自分の女性という性を受け止められるようになってきたかなとも思ったりしますね。
なんかほんと悲しいほどにね、女なんだなっていう時ありますよね。
それがすごくね、若い時は浅ましく思えたり、くだらなく思えたり、物悲しかったりして
54:10
いまいち好きじゃなかったんですけどね。
やっぱり年を重ねるとそういうことも受け止められるようになっていくんですかね。
ちょっと大人になった気がして、そんな風に思ってます。
最後のエッセイは辛そうで読めてないんですよね。そうなんですよ。
あれはね結構辛かった。山本文夫さんってほんとにほがらかな印象の方で
エッセイもね、病気で辛いんだろうけれども楽しみを見つけていたり、夫のことを気遣ったりね。
でも隠すまいとしていて、セキララに語られているそんな強さがね、最後のエッセイでは見て取れましたけど
それでも最後ですね。ほんとに意識が朦朧とする中での最後の1週間のエッセイっていうのは涙なしには読めなかったですね。
いいですよね、女ってね。もっとそういう女性のどうしようもない部分とかね。
えぐいことまで書いちゃう女性作家さん、私が知らないだけでたくさん他にもいると思うんですよね。
もっとそういう本をどんどん読んでいきたいなと思います。
一方ね、男性の書く女性っていうのもね、今まで納得できた試しがないのかもしれないなと思うんですよね。
男性が書く女性でね。これは参ったっていう、そんな男性作家の小説にも出会いたいなと思ってますね。
57:00
誰かおすすめがあったら教えてほしいですけど、なかなかハードル高いと思いますね。
女性を納得させる、女性を書ける人がいるのかな、男性で。
でもあんまりね、男とか女とかこだわっててもつまんないので、メインテーマにはならないですけど、私の中のサブテーマとしてはずっと根強くね、そういうことがありそうですね。
赤玉さん、キリノナツーさんのグロテスクはえぐられつつ、先が気になって読んでしまいました。
グロテスク、グロテスク、グロテスクっていう小説もあるんですね。
私キリノナツーさんいくつかね、買ってまだ読めてないのがありますよ。
ダクオンナとかね、置いてあるんだけどなかなか。
あとは山田恵美さんもなんか、なかなか読めない。
赤玉さん、実話が元の話です。
あ、そうなんですね。
えーグロテスク、またグロテスクそうな話です。
ありがとうございます。
ファルツさん、向こう田久尼子さんは、あーそうなんですよ。
向こう田久尼子さんもスタイフの中で何度かおすすめいただいたことがあって、どこだっけな、なんか一冊買ったんですよね。
1:00:03
向こう田久尼子さんです。
何買ったっけな私。
思い出トランプっていうの買った。
思い出トランプを買ってますね。
ファルツさん、おー。
なんかね、おすすめいただいたんですよ。
向こう田久尼子さんも。
どこに置いてあるかな。
最近ね、買った本をどこに置いたかわからなくなってしまう。
後で探しておきます。
もう、読みたい本の、読みたい本と読める量がもう追いつかなくなってきましたね。
もう本棚も、どこに何があるのかわからなくなってきました。
きっとあの、作者順で並べるとか、ジャンルで分けるとか、そういう整理をした方がいいんでしょうけど、
もうすごい大仕事になりそうだから、手つかずですね。
じゃあ、桐野夏夫さん、向こう田久尼子さん、読んでみようかな、次は。
ちょっとそういうのに浸りたい気分ですね。
最近ずっと、あのー村上春樹さんと向き合ってきたんで、
1:03:06
ちょっとね、ジャンルを変えたい気持ちですね。
アジ編。
ワルツさん、私はサイズで分けているかも。文庫単行本とか。
あー、そうですね。私もそんな感じです。
文庫コーナーと単行本とあって、本棚整理したいですね。
作者で分けた方がいいかな。
同じ作者でも、文庫と単行本とどっちもあったりすると、もうどうしようかなーって途方に暮れてしまいます。
あった。向こう田久尼子さん、思い出トランプありました。
浮気の相手であった。部下の結婚式に妻と出席する男。
おキャンバスに乗る男。
読画を心に抱くエリートサラリーマン。
やむを得ない事故で、子供の指を切ってしまった母親など。
日常生活の中で、誰もが一つや二つを持っている弱さやずるさ、後ろめたさを人間の愛おしさとして捉えた13編。
直木賞受賞作、花の名前、犬小屋、川嘘を収録。
おきゃんって久しぶりに聞きましたね。
おきゃんって言う言葉ありましたね。そういえば、
おきゃんって言う言葉ありましたね。そういえば、
おきゃんって言う言葉ありましたね。そういえば、
おきゃんって言う言葉ありましたね。そういえば、
神田久二子さんは1929年東京生まれ。
神田久二子さんは1929年東京生まれ。
父のは美女。
父のは美女。
女時、男時、女時。
女時、男時、女時。
女時、男時、女時。
この辺も読みたいんだよな。
私が生まれる前になくなってますね、81年。
私が生まれる前になくなってますね、81年。
台湾旅行中、飛行機事故で死去。
台湾旅行中、飛行機事故で死去。
ちょっと他のもやってみよう。
ちょっと他のもやってみよう。
父のは美女。
父のは美女。
1:06:01
男時、女時。
赤棚さん、私は基本文庫しか買わないので、
赤棚さん、私は基本文庫しか買わないので、
作家で分けてます。
ごちゃごちゃしてるところもあるけど。
文庫で統一するとね、
文庫で統一するとね、
本の高さがピシッと統一されて気持ちいいですよね。
本の高さがピシッと統一されて気持ちいいですよね。
私、常々思うんですけど、
常々思うんですけど文庫のあの なんていうんですか
本の 背拍子っていうんですかあの細いところ
タイトルが書いてあるところ あれってなんであんなダサい色なんですかね
並べててももう なんかドピンクのものもあったり
なんか ちょっと薄いベージュのものもあったり
色が分けられているものもあったりして本当にね 本棚に飾ることを考えてないよなぁっていつも思うんですよね
ワルツは確かにそうかもねー 薄紫だったり水色だったり
どこの 出版社とは言いませんけど水色に
作者の名前背景オレンジとかにしてたりするから
超ダサいですよね
文庫本の 背拍子でいいんでしたっけ
なんとかしてほしいわ それが嫌なら単行本買えって話ですね
だからね 文庫本か単行本かで悩むときに
あの 中古で
買えそうだったらどうしてもね単行本を選んでしまいますね ワルツはあまりにタイプでない表紙や背拍子だと剥いておきます
そっか そっかそっか剥いとけば異色ですね
確かにそうですね その手があった
このデザインももう一世紀ぐらい変わらないんじゃないかと思いますね 剥いた
この薄いベージュの 表紙と背拍子もね
1:09:04
いやーすごいですね 本ってやっぱレガシーですね
そろそろ 10時を回りましたので
お風呂に入ったり 寝る準備をしますか
まだ早いですか寝るには 私は今日
夕方マッサージに行ってきたので すごいね血がめぐってますよ今日は
あワルツさんそろそろまた作業に戻ります あら
作業中だったんですね 制作途中だったんです
それは お時間をいただいてしまいまして
久しぶりにお話できて嬉しかったです いやーこちらこそですありがとうございました
ありがとうございましたこちらこそです 楽しい時間でした
赤棚さん私はこれからお給します 楽しかったです いいですね
セルフお給ですか いいなぁ
ぽかぽかして 気持ちよく寝れそうですね
ワルツさんお本の紹介感謝です いやこちらこそです
それでは皆様おやすみなさい おやすみなさーい
じゃあ私も お風呂に行ってこようかな
明日はまた朝 お弁当作らないといけないので子供の
赤棚さんおやすみなさいまた ありがとうございましたおやすみなさーい
それでは聞いていただいた皆さんも 良い夜をお過ごしください
ではでは