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アツの夫婦関係学ラジオです。このラジオでは、僕自身が夫婦関係改善のために行ったことや、過去のエピソード、そして夫婦関係改善に役立つ書籍の紹介などをしています。
このラジオを通して、あなたにとっての夫婦関係改善の頻度が見つかれば幸いです。
妻の何気ない一言、もしくは夫の何気ない一言、そのたった一言を聞いた瞬間、怒りや悲しみに襲われ、取り乱してしまったことはないでしょうか。
友人や同僚とのコミュニケーションにおいては、決して起こらないこの現象、なぜ夫婦間では起こるのでしょうか。
その謎には、心の剥き出しの箇所というものが大きく関わっています。
ということで、今日も心理学者、スー・ジョンソンの著作、私をぎゅっと抱きしめて、を元に夫婦関係、夫婦喧嘩のきっかけとなる、心の剥き出しの箇所ということについて、今日はお話をしたいと思います。
なぜか妻の言葉や夫の言葉、もしくは言動に大きく傷ついてしまう、自分の心が大きく乱されてしまう、これは一体なぜなんだろうと、悩む方の参考になれば幸いです。
これはですね、ここ何回かずっとシリーズで話をしています、感情焦点観療法という心理療法なんですね。
スー・ジョンソンという方が本の中でまとめられている心理療法なんですけれども、
これもその中の一つですね、剥き出しの箇所というのがありまして、
この心の中において、妻から何気なく言われた一言とか、妻のさり気ない行動とか、それがトリガーとなって、心がすごい乱されてしまう、イライラするとか、
すごい不安に襲われて仕方なくなるとか、というのって誰にでもあると思うんですね。
これを剥き出しの箇所って言うんですよ。
ちょっと難しい言葉で言うと、愛着欲求がないごしろにされたために生じた過敏症のことというふうに著作では定期付けされています。
もっと簡単に言うと、さっきと同じ、さっきの話なんですよね。
何気ない仕草とか表情、行動、例えばそのパートナーの顔の表情とか、眉間のシワとか、冷たい口調、攻めるような口調、
もしくはパートナーが他の異性に話しかけたりとか、家にいなかったりとか、そういったことによって自分の心がザワザワする、不安に襲われる。
その時のトリガーとなるものが、剥き出しの箇所と言われています。
これ何で生まれるのかってことなんですけど、この剥き出しの箇所は、自分自身の愛情関係の基礎を作った過去の重要人物との関係から生まれると言われています。
両親、兄弟、親戚、もしくは過去の恋人ですね。
そして今現在のパートナーとの関係においても、自分が情緒的に見捨てられた、切り離されたと感じた時に生まれると言われています。
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あとはですね、例えば病気とか出産とか失業とか、そういった大きな変化とか危機がある時に、パートナーの支えが欲しいのに、それを得ることができなかった時に生まれると言われています。
これは結構多いと思うんですよね。
特に子育ての時とかに妻が夫の支えが欲しいと思った時に、それを得ることができなかったといった時に、それが自分の心の中に置いて剥き出しの箇所となってしまう。
触れられたら痛くてしょうがないというトリガーになってしまう。
だけど多くの人は自分自身で剥き出しの箇所の存在に気がついていないんですよね。
そしてその剥き出しの箇所を擦られているとか、自分が擦っているとかということに気がつかないんですよ。
気がつかないんだけど、そこ触られたら痛いので、ただそれがされた時に感じることって、苛立ちによって起こる反応だけなんですね。
その反応というのは怒りと沈黙ということなんです。
で、なんでこの剥き出しの箇所って触られるとこんなに痛いの?ってことなんですけど、
それはそこに自分自身の弱さの中心があるからなんですね。
悲しいとか恥ずかしいとか、そしてとてつもない不安とか。
こういった原始的な欲求ですよね。
愛着欲求とか不安というのが突然出てきて、
人間の最も深くて最も強い感情というのが一番優先になるんですよね。
それは怒りとか無関心とか、そういった防御反応であるわけで、
そういったメッセージをパートナーに送ってしまうことで、相手に間違った捉え方をしてしまうんです。
本当は自分は悲しいとか恥ずかしいとか不安だって思う気持ちがあるのに、
怒りとか無関心といった反応を取るので、
パートナーとしてもなんでこの人はこんな態度を取るんだって思われてしまうということなんですね。
このむき出しの箇所が擦られたときに、
人間の体の中に何が起こっているかってことなんですけど、
ここでは4つかな、4段階に分かれていて、
一つがまず最初に愛着信号をキャッチして、
愛着システムが起動して、
愛着欲求とか不安というのが心の中に湧き起こってくる。
例えばそのパートナーのちょっとした仕草や言葉、
さっき話したみたいな、
なんか冷たい、なんかこの人今冷たくないとか、
なんか私責められてるの?みたいな、
そういった口調とかね、
あとなんかすごい表情が曇っているとかね、
パートナーの表情が曇っていて、
なんか私バカにされてるのかなとか、
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なんか怒られてるのかなとか、
っていう風に思わせてしまう。
そういった相手の声に批判的な響きがあったりとか、
もしくは抱きしめて欲しいとか、
もしくは精神的にそういった支えが欲しいと思っているのにも、
関わらず全然支えてくれない、
そっぽを迎えたことに対する警告なんですね。
なんかすごい嫌な奴が来るぞっていう、
なんかすごい嫌なものが心の中で来るぞ、
と脳が警告すると。
これが第一段階ですね。
もうなんかこう、
サイリンが鳴っている感じですよね。
なんかやばい、
今自分とても危険な状態になる、
という風に警告していると。
2番目がですね、
身体が稲妻の速さでサバイバル者になる、
という風に本の中で書かれていて、
すごいなと思ったんですけど、
一瞬で身体が反応しちゃうんですよね。
なんか嫌なものが来ると思った時に、
胃がムカムカしたりとか、
声が高くなったりとか、
身体が冷たくなって動けなくなったりとか、
という風に自分の身体がもう一気に生存をかけて、
自分の身体が防御反応したりとか、
身体にそういった変化が起こるんですよね。
人って恐怖を感じると足に血流が増えて、
怒りを感じると手に血流が増えるんですって。
怖いって思うとちょっと寒くなるっていうのは、
心臓のあたりに血が引いてるからなんですね。
怒りを感じると身体が熱くなるのは、
どんどん血流が上に上がってくるから、
という風にも言われています。
3番目が脳の全部全投与というところが、
状況を判断するんですね。
これって結構後から動いてるんですよ。
さっき言ったように、
1番目と2番目があった後に、
やっと脳みそが判断するんですよ。
何が起こってるかっていうのを。
それまでって本能的な部分で感じてるんですよね。
なぜなのかっていうと、
感情を使わせたり変動核っていうところが
まず反応してるんです、この1と2って。
その後にやっと全部全投与の知性が動き始めると。
この愛着信号何なの?って。
なんか来たけどこれ何?って。
これってうちらにとって何を意味してんの?
ってことを考えるんですね。
私は求められてないのかなとか、
もう大切にされてないとか。
そういうふうに状況を判断するんですね。
4番目になってやっと、
この全部全投与の判断に基づいて
自分の行動が決まると。
怒りを感じれば相手に近づいて戦う。
恥を感じれば引き下がって離れるというふうに
自分の行動が決まっていくわけですね。
そして恐怖を感じれば逃げるか固まるかすると。
だから怒るか沈黙するかってのは多いと思うんですけど
その怒るっていうのは相手に近づいて戦うっていうアクションを決めたってことで
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沈黙っていうのは恥ずかしくなっちゃって離れるとか
あとは恐怖を感じて逃げるとかっていうことになるんですね。
この4つが何と10億分の1秒で起こるんですって。
一瞬ですよね。
10億分の1秒でこれが全部終わってるんですって。
一瞬の間に全てが起こるから
人間が無意識できないんですよね。
ほとんど無意識に近いところでこれが起こっちゃってるんで。
だから妻と何気ない会話をしていたにも関わらず
突然体が固くなったりとか
とんでもない不安に襲われたりとか
すごい怒りを感じたりとかっていうのは
この10億分の1秒の間に起こってる。
そしてそこから316話でお話をした
悪魔の対話が始まるというわけなんですね。
じゃあ、むき出しの箇所と
僕ら夫婦はどうやって付き合ったらいいのって話なんですけど
まず大事なことは
むき出しの箇所があるんだぞってことに気づくってことなんですね。
怒りとか沈黙っていった表面的な反応の下にある感情
これまで降りていって何が起きたのか分解するってことなんです。
妻との間に生まれた心の分断
これを生み出したネガティブな愛着信号は何だったのか
それは妻の表情かもしれないし
何かこうね、家にいなかったとか
誰かに話しかけたとか
些細なことだったかもしれない
一体何が原因なんだってことを突き詰める。
パートナーが一体何を言ったのかとか
っていうことも思い返すと。
そしてむき出しの箇所の発生源を見つける
これが2番目ですね。
今までの人生を振り返って
むき出しの箇所っていうのは
自分の人生に影響を与えた人間がいるんですよ。
それはもしかしたら親かもしれない
兄弟、友人、昔の恋人、もしくは今のパートナーかもしれない
一体誰があなたのむき出しの箇所を作ったのか
ってことを特定するんですね。
そしてむき出しの箇所の痛みを感じたら
この人が何だろうな
妻か何か呼ばれたときとかに
何だったとしたら
この人の妻の後ろに誰かいないか
っていうことを自問するんですね。
つまりはむき出しの箇所を作ったのは
妻じゃないかもしれない。
妻じゃなかったとしたら
過去の自分の行動とか人生を振り返って
親の影響とか友人の影響とか
昔の恋人の影響とか
もしかしたらそういうところがあるのかもしれない
ってことを考えるってことなんですね。
そして過去に誰かから受けた傷をつけ止めて
それを自分のものさのスタート地点だと
いうふうに考えるってことなんです。
そして最後はむき出しの箇所というのを
パートナーに伝えるということなんですが
これ難しいんですよね。
なんか簡単に伝えるって書いてるんですけど
難しいの僕もすぐ分かって
そもそも自分の弱さに人は向き合いたくないんですよ。
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自分の弱さを認めることになりますから。
だけど僕は弱さを持っているってことが
悪いことだとは思わないんですよ。
だって本当は誰でも持ってるんですよ。
誰でも弱さを持ってるのに
それは見せないだけなんですよね。
もしくは見せ方が分からないとか
見せたことがないとかってことなんですよ。
あと自分が好きな人、自分の愛する人、自分の妻に
自分の弱みを打ち明けることっていうのは
自分の男の魅力が落ちるんじゃないか
っていうふうな恐怖も感じるんですよね。
そしてそういった弱みを妻に見せるってことは
自分を一番傷つけることができる人に
とんでもない武器を持たせるってことになるんですよね。
妻からの攻撃が一番傷つくじゃないですか。
パートナーからの精神的攻撃っていうのは
情緒的飢餓に繋がるんですよね。
なんとか前で話をした情緒的飢餓ですね。
これに繋がるので
自分を守ろうとして
防御反応をどうしても取ろうとしちゃうんですよね。
あとパートナーがむき出しの箇所を出しているんだけども
それは認めたくないっていう人もいるんですね。
なんでかって言ったら
過去に安定した絆を誰かと実際に体験したことがない人にとっては
一体それにどう対応したらいいのかわからないっていう
未知の領域なんですよ。
自分の弱さをこの人さらけ出している。
私そんなことやったことないし
私の家でもそんな人いないんだけど
どうしたらいいの?
この人と一体何に言ったらいいの?
どう対応したらいいの?ってわからなくなっちゃうんですよね。
でも本の中にも書いてあるんですけど
相手に自分を十分に知ってもらったりとか
相手が自分のことを知りたいと思わなければ
本当に安定した強い結びつきは生み出せない
っていうふうにも書いてあるんですね。
だからこそ僕らって剥き出しの箇所を
相手にさらすことがすごい大事なんですよね。
自分の弱さを見つめることもとても難しいし
それを伝えることはもっと難しいんだけど
だけどそれをすることによって
やっと本当に安定した2人の強い結びつきというのが
生み出されるということなんです。
そして相手に伝える準備ができたら
ゆっくりと話し始めるということなんですが
今日はですね、ちょっとこの
剥き出しの箇所についてお話をずっとしたんですけど
この本の中、私がギュッと抱きしめている本の中では
じゃあ夫婦2人でこういうふうにやってみましょう
っていうふうなやり方とか事例とか書いてあるんだけど
これめっちゃ難しいんですよ。
簡単に書いてるんだけど
これできる夫婦いないだろって僕は思うんです。
できる人いるかもしれないけど
僕はできないですね。
僕はできないし
夫婦関係が悪化しているときに
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これをやろうとしても
多分向こうの相手が乗り切りになってくれないんじゃないかな
って思うんですよね。
よっぽど話が上手い人じゃないと
コントロール難しいなと思って
だから今日僕伝えたかったことは
剥き出しの箇所っていうのがあるんだよっていうことと
自分の弱さを見つめることって大事っていうこと
そしてそういった自分の弱さを相手にさらけ出すことによって
やっと安定した強い絆が結ばれていくってことなんですね。
これはどうしても伝えたいなと思って話をしたんですけど
じゃあどうやってその2人でね
夫婦2人でこの剥き出しの箇所をお互いにさらけ出したりとか
話し合ったりとか
したらいいのっていうのを
実際やってみてできたら
それはそれで一番いいと思うんですね。
チャレンジしてみるのはいいと思うんですけど
どうしてもできないと
なんか全然受け止めてくれないとかっていう時は
やっぱりね
臨床心理師のカウンセラーのところに行ってもらって
そこで導いてもらうのが一番いいと思います。
その時は前も話したように
普通の夫婦カウンセラーじゃなくて
臨床心理師とか高年心理師とか
いった資格をちゃんと持っている方のところに
行くことをお勧めします。
ということで一旦ちょっとここで切りますね。
今日のこの剥き出しの箇所で僕思い出したんですけど
初めて付き合った恋人に
自分がどういった過程で育ってきたかとか
その時の軽いトラウマのようなものとかを
話したことがあるんですよね。
その時にすごい気持ちが救われたんですよ。
向こうも受け止めてくれたっていうのもあるんですけど
自分、そこからやっと生きやすくなったっていう
感覚があるんですよね。
ずっと気にしてたんでしょうね。
自分の中で引っかかってた部分があって
それを自分の人生がうまくいかないせいにしたこともあったし
だけどそれをその人に話すことによって
やっと気持ちが癒されたような感覚があったんですよね。
そこからすごい生きるのが楽になって
その後何年も経ってから妻と出会って
妻にも僕がずっと言えなかったこととか
っていうのを今まで何度も伝えてるんですね。
その度に僕自身が癒されていくんですよね。
そんな大きなトラウマもあるわけじゃないんですけど
やっぱりちょっと気になっていくこととかっていうのはあって
心の中のしこりに残ったりとかしてるんですよね。
そういった部分を受け止めてくれて
自分の人生が前に進んでいける
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そういった状態にしてくれたなっていう感じがあるんですよね。
だからそれって多分僕が僕自身の中にある
そういったうまく言語化できないソフトな部分を
妻に言葉として伝えることができたこととか
それを受け入れたこととか
それによってすごい強い安心感を得られたってことが
夫婦の絆を強くしていってるんだと思うんですよ。
こういった自分の弱さを出すっていうのは怖いんですよね。
怖いんだけどそれをすることによって
起こる変化っていうのは確実にあるので
もし妻にそういったことをちょっと言ってみたいとか
自分の中で気になっていることを
ずっと心の中でしこり残っていることとかを
うまく妻に伝えることができたら
またちょっと夫婦関係っていうのは変わってくるんじゃないかなって思います。
どうしても言えない時はやっぱり何度も言うけど
臨床心理師のところに行って
セッション受けた方がいいと思います。
引き出してくれますから。
はい。ということで今回も最後までありがとうございました。
また明日お会いしましょう。さようなら。