1. 拝啓、3000年の人類へ
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2023-11-04 20:20

#S2-9 僕らは未来で幽霊をつくるのか?【幽霊研究と複合現実がもたらす未来】

皆さんは、幽霊って信じますか?

幽霊に関連する科学・医学・民俗学の研究と、複合現実で幽霊が作り出される未来を妄想してみました!


今回は、11月の #科学系ポッドキャストの日 のテーマ「未解決」回です!


番組補足記事「拝啓、3000年のリスナーへ」https://note.com/heat02zero/m/m9892131d7897


この番組は、西暦3000年の、未来を生きる人類に向けて、現代人が日々感じることや、ワクワクする未来への想いを発信し、今を生きる皆さんと一緒に、未来に音声を残そうとする番組です。


BGM素材:DOVA-SYNDOROME、効果音ラボ

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皆さんこんにちは、あっちゃんです。
今回は、11月の科学系ポッドキャストの日に合わせまして、企画連動会となっています。
科学系ポッドキャストの日についてご紹介いたしますと、毎月、科学系ポッドキャスターの方々が、
共通テーマについて、それぞれのポッドキャスト番組の視点で解釈をされ、お話をするというものになっております。
今回のホスト番組は、サイエントークさんになります。
サイエントークさんでは、科学をエンタメっぽく、そして世界にあふれる科学の魅力について伝えるポッドキャストとなっております。
日常の科学の疑問から、科学史、そして人類史についてまで語っていますので、ぜひお聞きになってみてください。
今回の共通テーマですが、未解決になっております。
背景3000年の人類絵では、「僕らは未来で幽霊を作るのか?」と題しまして、幽霊の研究、そしてMR技術についてお話ししていこうと思います。
それではどうぞ。
まず初めに皆さんに質問です。幽霊っていると思いますか?
僕自身、ホラーは結構好きでして、映画とかホラー系のYouTubeチャンネルを結構見たりしてるんですが、
今のところの結論としては、いたとしてもおかしくないけど、ここまで騒がれるほど実在しないんだろうなっていうのが、今の僕の思っているところです。
実際のところ、絶対にいるとも絶対にいないとも証明ができていない、未解決問題の一つというふうに認知をしていることが多いかなと思うんですけども、
今回いい機会なので、まずは幽霊を研究されている方っているのかな、そしてどんな研究をしているかなっていうのを調べてみることにしました。
実際のところ、幽霊を科学として研究したりしているものはどんなものがあるんでしょうか。
いろいろと論文とか見ていると、幽霊がいるのかというところの心霊現象ですね。
それの再現に関する研究であったり、人々の幽霊に対する価値観の変容というところを捉えているような研究というのがいくつかありました。
まず、科学的な側面のものですと、スイスの工科大学では、誰かが背後にいるような感覚を混乱させることで生み出す研究がありました。
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これは、自分が目隠しをした状態で手前にあるレバーを動かすと、背後にあるロボットがその動きを0.5秒遅らせてから、その目隠しをしている本人の背中をタッチするというようなもので、
これをすると、背後に誰かがいるような存在感を感じることができるというようなものでした。
この研究チームは、これ以外にも声が聞こえないのに聞こえてしまうというふうに錯覚をさせるような研究をやっていたりして、科学的な側面で心霊現象を解明しようとしているというような研究を進めています。
また一方で、医学的な視点というと、目や脳の視覚認知の病気が原因で、そういった幽霊といったものが見えてしまう症例などが見つかっているというふうに書かれていました。
紹介されているものだと、70代の方がある日突然、自分の右目の視野に存在しない猫であったり座敷荒らしが見えるようになったというふうな状況が起こっていて、
その方の頭のCTを取ると、左の口頭用に脳出血があったというような形の症例報告というものもあったりしました。
一方で、民族学や心理学といった側面だと、これも一時期話題になりましたが、東日本大震災の被災地でタクシー運転手の方の幽霊の目撃団というのを集めたフィールドワークの研究をされている方がいらっしゃいまして、
その中では、わずかではあるんですが、本物の霊現象と言わざるを得ない霊もあったりして、幽霊がいるんじゃないかというふうなお話もありました。
加えて、ある土地の今と昔で灰の現象が起こるエリアというものを重ね合わせてみると、出現位置、そして内容にどんな変化があったのかというようなものも研究する論文もあったりしました。
このように幽霊に関する科学的な側面、医学的な側面、そして民族学や心理学の側面で研究が今も進んでいるようですが、そもそも日本で最初に幽霊についての考察がされた書物というのは、
僕も調べたところ、今から200年ぐらい前、江戸時代の末期ですね。そういった頃のもので、人類の歴史からするとまだまだ比較的浅いというようなものになってますので、いないというふうに解決するには少し早そうな気がしました。
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他の例だと、柳田邦夫の《塔の物語》という有名な説話集みたいなものがありますが、その中でも震災の津波で幽霊が出たみたいな説話があったりするんですけども、これも約100年前とかそういったぐらいのお話で比較的幽霊について語られるようになったのは、まだまだわずか最近のことであるというふうにも捉えることができます。
いくつかそういった論文や説話というものを軽く調べてみた感じだと、現状ではやはり科学的な側面で見た幽霊というのは人間の持つ感覚のバグというようなもので、一方でこの2023年、今でも幽霊が見える怪異現象を感じ取ることができるというのはどういうことなのかなというのを今改めて考えてみていました。
やっぱりそれは、まだ解明されていない第六感みたいなものであったり、人間では認知のできない、発見されていない現象というのがまだまだあるのかなというふうにも考えられるのかなというふうに思っています。
わかりやすい例かわかんないんですけども、我々ってスマホとかの通信の電波っていうのが見えないこと、そして圏外であるっていうことっていうのをスマホで測り取っているっていうふうに、人間では感じ取ることができない、見えない現象というものがこの世界にもたくさん存在しているかなというふうに思っています。
そういった第六感やこの世にないものをスマホと同様に外付けの道具で見られるようになったとしたらどうなるんでしょうか。
ここで冒頭お話をしたMR技術というものの話になるんですけども、皆さんはこのMR技術という領域ご存知でしょうか。
最近だとメタクエスト3っていうデバイスが発売されたりもして少し話題になりましたが、このMRと言われる技術は仮想現実VR、そして拡張現実ARを組み合わせた技術になります。
わかりやすい例だと遊戯王っていうアニメとかカードゲームあるじゃないですか、そのアニメの中で現実世界にモンスターが投影されて戦うっていうようなシーンよく見ると思うんですけど、あれです。
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仮想現実のものが現実の空間に投影をされるというような技術になっています。
僕自身も実は先日そのメタクエスト3を触る機会があったんですけど、仮想空間の映像が現実世界の床であったり壁、そして天井に合わせて展開されていて本当にすごかったなというふうに思っています。
あと話題になったものとしては、ネットの動画ではソードハートオンラインのゲームみたいな形で、現実空間にモンスターが召喚されてそいつと戦ったりとか、ピアノの鍵盤が出ているところに音ゲーのように楽譜の叩くべきところのタイミングで音符みたいなのが出てくるとか、
あとは現実世界から仮想空間へのゲートを作って、現実世界からそのゲートを通ると仮想空間が広がるみたいなゲームがあったりと、現実世界と仮想空間の境目がなくなってきたような気がしました。
ここで一つ思ったんですけど、もしこういったMRデバイス、MR技術っていうようなものがスマートフォンであったり、眼鏡のような誰でも持っていて、誰でも当たり前に使っているような形になれば、誰でも幽霊を見る未来が来るんじゃないかなというふうに考えておりました。
これはどういうことかというと、そもそも我々が幽霊を怖いと感じることの根源的なものっていうのは、存在しないものがこの世に存在するということであったり、
自分が死んだときに自分自身の生きた存在価値みたいなものが消えてしまうかもしれない、そして現実世界に何も残すことができないんじゃないかというような恐怖の裏返しであったり、何かわからないっていうようなものへの怖さみたいなものが根源にあるんであれば、
この世界に幽霊を作ってしまえばいいんじゃないかというような発想です。
最近でもAIでミソラヒバリさんという昔の有名な歌手を復活させて、確か紅白歌合戦か何かで歌ってもらうみたいな取り組みであったり、新しい一万円札の渋沢英一のアンドロイドというような形で、
すでに亡くなっている方を再現するような技術、そして取り組みが話題になっていますが、これっていうのは有名人であって、その方の動画や音声データ、情報が残っているからこれまで実現できるようになってきていました。
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一方で我々現代人はほんの数十年ですかね、本当にもう二三十年前までは自分の個人のデータ、日々のライフログデータみたいなところを残すというのができなかったので、自分が死んだ後、この世界に何か爪痕を残すっていうところがちゃんとできなかったんですよね。
だから誰かの心の中で生き続けることができなかったんですけど、これから先こういったライフログの先進ができつつあるということであったり、MRのような技術が進んでいくと、死んだ後に幽霊になりたい人が幽霊になれる、作れる、そして作られた幽霊を見ることができるようになる、というのがもしかしたら普及するかもしれません。
仮にそういったMRが誰でも当たり前に使っているような技術になって、日常的に入り込んだものになったとして、さらにそういった誰でも幽霊になるということが当たり前になる世界、これが実現すると幽霊というものはどう変わっていくんでしょうか。
まず幽霊という言葉の定義、変わりますよね。未解決だったもの、未解決なものというよりは自分で作り出すもの、肉体の寿命の後に精神として生き残ることを続けるっていうのを選んだ人、というようなふうに意味合いが変わってくるかなというふうに思っています。
次に幽霊の印象、これも変わりますよね。これまではよくわからないけれど、この世に留まり続ける恐ろしいもの、怨念を持っているやばい奴、みたいな印象がありましたが、
亡くなった方の意志で世界に記録されることを望んだ人、というような形で、その人がなぜ幽霊になったのかというところの意思がわかるような形であれば、幽霊の印象としての恐怖というのは薄れていくのかもしれません。
あとは葬式であったりお墓というものが持つ意味も人によっては変わってくるかもしれません。
今後生まれてくるかもしれないMRのネイティブ世代というのは、葬式前にバーチャル空間に意識を移す生前葬というものがあったりとか、そもそも葬式という概念自体もなくなるのかもしれません。
また、バーチャルで生きているのであれば、墓参りに行く必要なんてあるの?というような価値観も、もしかしたら生まれてくるかもしれません。
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皆さんはこの話を聞いて、バーチャルで再現された意識というのは本人と呼べるのかというような違和感を持っているというふうに、僕自身もそうなので思うかもしれませんが、
これはもしかしたら2023年の現代人の価値観でしかなくて、未来人は完全に意識がデータ化されたというのを、それが正しいというふうに解釈をしている可能性もあります。
そして冒頭でお話をした心霊ホラー映画とかホラーゲーム、これは未来ではどういった印象に変わるのでしょうか。
これまで我々が心霊映像、心霊ホラー映画、そしてホラーゲームみたいなものについて、幽霊は怖いなというふうに感じていたのは、おそらく得体の知れない恐怖っていうのがあったからと思うんですけど、
仮に誰しもが仮想空間で幽霊になれることを望むなら、なれる制度っていうのができていると、もしかしたら未来人の視点では、何で仮想空間で幽霊になれば喋ったりとか自分の記憶も残せるのに、
あえて現実世界で幽霊になっちゃったの。なんかせっかく制度があるのに、そんな悪霊になるなんてもったいないなというふうに感じる方がいたりとか、なんだか幽霊らしくないなというふうに未来人の方は思っているかもしれませんね。
これもかなり価値観の変容にはなると思うんですけども、今我々が目の前で見ている、もしくは見ている方がいる幽霊というものは、あくまでも想像の中になりますけども、我々が見たいなと思うものを見ていたり、怖いなと思うものというふうに見せてくれているかもしれませんが、
未来人にとっては幽霊というものは別に怖くもないし、自分で選んでなったものというような形で価値観変わっているので、こういったホラーというものを作ったりとか、見るという行為は恐怖というよりは脅かしを楽しむというような形で、少し意味合い、感じ方というのも変わっているのかもしれません。
ここまでお聞きの現代人の皆さんは、幽霊になりたい、自分の幽霊を作りたいというふうに思いましたでしょうか。もし思っていなかったら、それは皆さんの2023年の価値観です。
そして一方、お聞きの未来人の皆さん、現代人の幽霊への印象、価値観についてお話してきましたが、どういうふうに感じられたでしょうか。この問題が未来でどう解決しているのか、ぜひ教えてください。もしかしたら、僕らにとっての幽霊というものは、未来にとっての幽霊だけど幽霊じゃないものになっているかもしれません。
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以上、2023年11月の現代人でした。
ということでエンディングです。今回は11月の科学系ポッドキャストの日に合わせまして、幽霊研究、そしてMR技術がもたらす未来、妄想してみました。いかがだったでしょうか。
幽霊が解明されるのが先になるのか、それとも発見されるのが先になるのか、はたまた幽霊を作り出すのが先になるのか、未来に期待をしてみたいです。
ぜひ皆さんのご感想も、ハッシュタグエコー3000でお聞かせください。コメントをお待ちしています。
また、科学系ポッドキャストの日の特設ホームページがございまして、参加番組の一覧、そして今回参加される方のプレイリスト、こちらがございますので、ぜひぜひご覧になってみてください。
そして、今回番組でご紹介をした幽霊とMR技術については、きのうとの記事として番組の内容の深掘りであったり、補足、引用元なども近日公開をしていく予定になっております。
背景3000年のリスナーへぜひご確認ください。
では今回はここまでです。現代人の皆さんも未来人の皆さんもまた次回お会いしましょう。
じゃあね。
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