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これは、11月の下旬に、某遊園地の定型ホテルに友達2人で泊まることになった話なんですけど、
友人の一人は、そこにも以前泊まったことがあって、きれいな中庭があるっていうのを話してくれてたので、
チェックイン前に荷物預けてから、少し散策をしてたんです。
それから、ホテルの周辺で遊んだりして、遊園地に行くのは翌日だったので、
時間を潰して、夕飯食べてからホテルにチェックインしに戻ったので、結構遅くなっちゃったんですけど、
無事、部屋に案内してもらって、窓の外を確認したときに、
もともと予約していた部屋が、中庭が見える方の部屋だったんですけど、手違いで遊園地側の部屋になってしまっていて、
それでフロントに電話して、部屋間違ってますって伝えて、
30分くらいしてから、中庭の見える部屋に変更していただきました。
部屋にはベッドが3台、窓際にテーブルがあって、私は入口のドアの近くのベッドで寝ることになりました。
自分と一人の友人は仕事を抱えていたので、窓際のテーブルに向かい合わせになって、パソコンを開いて作業をしていました。
友人は夜の12時には仕事を終わって、ベッドに入って、私は夜中の1時くらいまで仕事をしてから寝ました。
寝始めた頃に、友人が何度かエアコンをいじっているのは音で気がついていたんですけど、
それから寝入って3時間くらいして、朝が4時くらいに、すごい静かに優しくタイピングしている音で、私は目が覚めちゃったんですね。
上半身を起こして、窓際のテーブルを見ると、コンタクトを外していてよく見えなかったんですけど、パソコンを開いて作業している姿がぼんやり見えたんです。
友人は緊急事態が起きたのかなと思って、かわいそうにと思って、声は出さないでお疲れっていう意味を込めて頭を下ろしてうなずいて、私はまた横になって眠りにつきました。
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7時頃、全員起きて身近くしているときに、友人に朝方パソコンいじっていたけど、大丈夫だったのって聞いたら、友人がえって顔をしていて、
パソコンを寝る前にそこの充電器に挿してそのままだよって言って、私のベッドの足元を指差したんです。
そのパソコンを見たときに、私はあまりにもびっくりしちゃって、目を見開いてぎょっとしちゃったんですね。
そしたらその顔を見て2人はもうすごい怯えちゃって、これから遊園地に行くのにこのままじゃやばいと思って、私はごめん寝ぼけてたわって言って2人を落ち着かせて、その日は遊園地で1日遊んで解散したんです。
遊園地からの帰り道に、私はやっぱり落ち着かなくてあんなにはっきり見えたのに、本当に寝ぼけてただけなのかなと思って、ちょっとあのホテルについて気になって調べてみたんです。
そしたらどうやら30年ほど前に飛び降りの一家親中があったみたいで、その家族が宿泊した部屋が私たちの何個か上のフロアで、発見されたのが綺麗な中庭だったらしいんです。
30年前はそんなノートパソコンも普及していなかったと思うんですけど、あの優しいタイピングの音で私たちを起こさないように気を使ってくれていたのかなと思ったら、怖いというよりはちょっと切ない気持ちになりました。
今回紹介したのは王さんという方の体験です。彼女はとある遊園地と提携しているリゾートホテルに宿泊したのですが、そこで怪異なものを目撃します。ホテルに階段は付きものです。
ホテルには毎日のように様々な人が入れ替わり立ち替わり訪れ、そこで一晩あるいは数日間を過ごします。楽しい旅行もあれば、人には言えない複雑な事情を抱えて宿泊する人もいるでしょう。ほとんどの人にとってホテルに泊まるということは特別なことです。
プライベートにしろ仕事にしろ、そこが日常とは別の時間が流れる場所であることに変わりはありません。特にそれがリゾートホテルや高級ホテルであればなおさらでしょう。そんなホテルを利用する者の感情の高ぶりが念となってホテルの部屋の中にこぼり積み重なるのかもしれません。また、ホテルには事件や事故が付きものです。
たとえそれが高級なホテルであったとしてもです。 王さんはそこで怪異なものを目撃した後、インターネットを使ってそのホテルで過去に何か事件がなかったか調べたそうです。するとある新聞記事に行き当たりました。
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それは30年ほど前にそのホテルで起きた一家親従事件に関する記事です。その記事は私もすぐに見つけることができました。記事によると事件は次のようなものだったそうです。
亡くなったのは両親と子供2人の4人家族であり、見つかった場所はホテルの中庭。王さんが友達と散策したあの庭です。亡くなった家族は宿泊していたそのホテルの10階の部屋から飛び降りたようです。
一家は1ヶ月ほど前に自宅を出てあちこち旅をした後、最後にこのホテルに部屋を取りました。前日は近くの遊園地で1日楽しく遊び、その日の夜に命を絶ちました。
理由は母親が治る見込みのない病気を患っており、それを苦にして一家親従した模様です。自宅を出た時から最後は4人揃って死ぬ計画を立てていたのでしょう。部屋にはその遊園地で買ったであろうキャラクターの大きなぬいぐるみなどが置かれており、父と母、長男の書いた遺書が見つかっています。長男は11歳、次男は6歳でした。
この一家が泊まった部屋と王さんが泊まった部屋は別です。階も違います。同じ中庭に面した部屋だったとはいえ、別室である以上、彼女が見たパソコンを使う人物がこの一家の中の誰かだとは考えにくいのかもしれません。しかし、彼女はその一見をきっかけにこの一家親従事件を知りました。
そしてこの事件について、とても切ないとおっしゃっていました。自分が泊まったそのホテルで過去に起きたとても不幸な事件に、彼女はことさらシンパシーを覚えたのかもしれません。そこに意味があります。階段とは先に行った者たちの思いを後世に伝え広めるためのツールでもあります。
今回の場合は、王さんの会議体験を通して、過去にそのような悲しい一家がいたことを私たちは知るに至りました。
彼らについては名前も顔も分かりません。しかし、彼らが旅の空の下で過ごした最後の一ヶ月間に思いを馳せることはできます。
彼らが遊園地で過ごした最後の一日について、想像することができます。彼らはお互いに思い合っていたからこそ、強い家族愛で結ばれていたからこそ、その一日一日を精一杯楽しみ思い出を作ったのでしょう。そしてその思い出とともにこの世を去ったのです。
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その選択が正しいものだったとは私にはとても思いません。でも、その時の彼らにはそれしか他に道がなかったことも理解できます。
ほんのわずかな情報しかないとはいえ、事件のことを知ってしまった以上、彼らの冥福を祈らずにはいられません。そして私たちはそこから学び、考えなければなりません。
彼らと同じ立場に立ったとき、どうすればよいのか。彼らのような人と出会ったとき、どうすればよいのか。
今回、王さんは自らの体験と30年前の真珠事件を結びつけ、会談として語ってくださいました。その会談はポッドキャストを通して今、世界中へと配信されています。
世界中の多くの人々がこの配信を通して王さんの声を聞き、今はこの世にいないあの一家の苦悩を考えとともに受け止めてくれています。
私たちがそうすることで、死者の魂は安らぐのです。これが鎮魂です。死者の魂が安らげば、その遺族の心も安らぎます。思いは目には見えず、触れることもできませんが、それだけの力があるのです。
時とともに風化し、忘れ去られていたこの一家の存在は、会談という形を取ることで、再びこの世に舞い戻ってくることができました。会談はあの世とこの世をつなぐ、いわば橋です。その橋は死者には安らぎを、生者には学びをもたらしてくれるのです。
この番組では、あなたの体験した会談をオンラインで買い取っています。番組概要欄の一番上にある会談応募のリンクからご応募ください。会談はメールでの募集も行っています。話すことが苦手な方や声での出演が難しい方は、メールでのご応募をお待ちしています。
また、体験談以外にも会談に関する疑問や質問がありましたら、同じく番組概要欄の一番上のリンクから投稿してください。来週も水曜日の18時に最新話を更新します。それではまた次回お会いしましょう。