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ラジオドラマ・シアワセの高取家
福岡市沢楽の二世帯住宅に暮らす高取家。
パパとママと娘と息子、そしてじいじばーばの6人家族は、
ごく普通に生きてきて、ごく普通に暮らしていました。
平凡な人々と平凡な毎日。
それでも高取家の人々は、とてもとても幸せなのでした。
姉と弟、その4
おら、大介くん、まだ起きとったね。
お前も子供部屋でマリンと春太郎寝とったんやねんか。
酔いさめて寝れんでさ。
あ、おじちゃんおった。
なんや、起きてしまったんか。
おじちゃん今日家に泊まるって言いよったのに、
目あげたらおらんくなっとったけん。
なんで?って思って起きてきたと。
おお、マリン。
おじちゃんがおらんくなっとったとの寂しかったとね。
うん。
おら、愛されとるね。
お前、明日の朝すぐ帰れ。
マリンはね、パパ大好き。
おお、マリン。やっぱパパが一番よな。
こら。
おっさん二人転がしとらんと、さっさと寝り。
マリンが俺を転がしとったとか言うな。
めっちゃ転がされとったやん。
大好きとか言うとけば、こいつら何でも言うこと聞いてくれるぐらいに思われとるし。
なん言おるか、あれけは。なあ、マリン。あ、あら。
とっくの昔に子供部屋に逃げとるし。
大ちゃんも意味なく起きとかんよ。
じゃあ、寝るわ。おやすみ。
おやすみ。
じゃあ、俺も寝るばい。
ちょ、待ち。
なんかあった。
なんで?
急に家に来るのはいつものことやけど、晩ごはんの時、ちょっと空回り気味のハイテンション。
そ、そう?
うん。昔からこういう感じ、知っとる。
野球の大会で負けた時、失恋した時、友達を助けられなかった時、とかね。
やっぱ、姉貴はすごかねえ。なんか、姉貴の顔が見とうなって、あの。
うん。あたしに話。
うちの商店街に、吉田サロンあったやろ?
ああ、元気な看板娘のおった。ナミちゃんやったけ?
あそこ、つぶれた。
毎日元気に挨拶してくれよったけど、実は苦しかったごた。
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会うたび、なんか痛そうにしとったんよ。助けてあげられたかもしれんのに。
なんで気づけんやったっちゃろって、頭ん中でナミちゃんの笑顔がチラチラしてさ、つろうでさ。
そっか。
つまらねえ、俺。
泣いていいよ。
すまん。
アルキー。