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「バザー」その4(夏野 ラムネ)
2026-09-03 05:40

「バザー」その4(夏野 ラムネ)

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00:04
ラジオドラマ・シアワセの高取家
福岡市沢楽の二世帯住宅に暮らす高取家。
パパとママと娘と息子、そしてジージバーバの6人家族は、
ごく普通に生きてきて、ごく普通に暮らしていました。
平凡な人々と平凡な毎日。
それでも高取家の人々は、とてもとても幸せなのでした。
バザーその4
あれ?結構上達じゃない?バザーに出すの。
コウジロウに頼んだらさ、いろいろ持ってきてくれたんよね。
これは、からし明太子を両手に持って飛び跳ねている少年の博多人形。
これは博多ラーメンを食べながら飛び跳ねている少年の博多人形。
売れるとはさのシリーズ。
売れんかったからもらったんよ。
あれ?なんこれ?
あ、これ?美顔器よ。
美顔器?
そう、バーバにもらったんよ。洗面器みたいなとこに水入れてスイッチオンしたら、
泡がブクブク出てそこに顔をつけるんよ。そしたら美人になるという。
何もしたいしたい。
ママもやってみたとって、3時間くらい。
効果ないやん。
ちょ、そう、やけんバザーに出すと。
がっかり。
もう上に行ってさっさと宿題してき。
はーい。
ただいま。
おかえり。
そこにあるの、お袋の美顔器やん。
もしかして、バザーに出すやつ?
うん。
そっか、それバザーに出すんか。
だいちゃん、美顔器見ての反応、変くない?
いや、別に、ただ。
ただ?
胸がチクッとしてね。
なんでよ。
あー、俺が小学生の頃、お袋忙しくてさ、なかなか三寒日に来れんかったんよ。
それでも、一番忙しくてきついときに、無理に時間作って三寒日に来てくれたんやけどね。
うんうん。
お袋、夜勤明けで疲れた顔しとって。
いやつれたお袋が恥ずかしいなって。
学校から帰ったときに、幽霊みたいな顔して恥ずかしいけん、こんでもいいよって言うてしまったんよ。
えー、ひどっ。
そげんこと言うた?
そう、すごい残酷。
そしたらお袋その美顔器買ってきてさ、毎日時間があるときにブクブクブクブク。
03:02
うわー、お母さん。
超音波でもなんでもないただの泡をブクブクブクブク。
昔の家の頃、夜トイレに起きて今を通ったら、畳に正座してテーブルの美顔器に顔つけてるお袋がおってね。
その話、せつない。
でもそのときのお袋がそのあとの俺の励みになったよ。
この人のためにいつも笑顔の息子でいようってね。
親って子供に見られとうね。
そう、俺たちもね。
そうね。
05:40

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