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スピーカー 1
高齢者・イースポーツ指導員資格認定制度の資料を見たんですけど
これ受講料が3万3千円もする本格的なものなんですよ
スピーカー 2
ええかなり本格的ですね
スピーカー 1
脳血糧活性化の科学的効果とか
認知症のスクリーニング手法など
5時間にわたる専門指導が行われるんです
単なるゲームに詳しいお兄さんじゃなくて
医療や福祉の知見を持ったプロが育成されているという
スピーカー 2
そうなんです
そしてこのムーブメントがもたらす最大の副産物が
多世代交流なんですよ
スピーカー 1
多世代交流ですか?
スピーカー 2
はい
お孫さんが遊びに来た時
今までならお小遣いをあげるくらいしか接点がなかったおじいちゃんが
太鼓の達人とかぷよぷよで本気でお孫さんを打ちまかすことができるんです
スピーカー 1
ああ、おじいちゃん強すぎるってなりますね
スピーカー 2
そうそう
高齢者が教えてもらう側や手加減してもらう側ではなくて
完全に同じ土俵のプレーレーになる
それがどれだけ彼らの自己猶予感や誇りを取り戻すか
測り占めません
スピーカー 1
いやーすごい話ですね
さてここからさらに視点を広げてみたいんですけど
スピーカー 2
はい
スピーカー 1
この動きもはや一部の先進的な施設での局地的なブームではなくて
天国的な巨大なエコシステムへと成長しつつあるんですよね
スピーカー 2
その通りです
スピーカー 1
資料にある日本eスポーツ連合JESUの動向と
ケアeスポーツ協会の取り組みを照らし合わせると
非常に興味深い構造が見えてきます
スピーカー 2
JESUといえばプロ選手のライセンスを発行したり
国際大会に日本代表を派遣したりと
いわゆる競技力の向上や産業化のトップエンドを担う組織ですよね
スピーカー 1
そうですね
スピーカー 2
JESUが産業としての頂点を目指す一方で
ケアeスポーツ協会や各種の団体は
福祉や健康寿命の延伸といったグラスルーツ
つまり草の根の基盤を広げているんです
スピーカー 1
なるほど
スピーカー 2
この2つが双方的な関係にあることで
日本に分厚い社会システムが形成されているんですよ
スピーカー 1
つまりJESUがF1レースで世界最速のドライバーを決めるための
莫大な投資と技術開発を行っている組織だとしたら
ケアeスポーツ協会はその恩恵を受けて
誰もが安全に熱狂できる最新鋭の自動運転ゴーカート場を
日本中の街角に作っているようなものですね
スピーカー 2
そのゴーカートの例えすごく分かりやすいです
さらに言うならそのゴーカートには
運転免許も健常な肉体すらも必要ないという点が革新的ですよね
スピーカー 1
確かに誰でも乗れるわけですね
スピーカー 2
だからこそ企業や自治体が今ここに莫大な可能性を感じているんです
このエコシステムは企業のESG投資やSDGsの文脈と完璧にガッツしますからね
スピーカー 1
なるほどビジネスや社会貢献の面でも
スピーカー 2
はい横幅市名古屋市群馬県といった自治体が次々と支援に乗り出して
超高齢化社会における新たなインフラとして投資を集めているんです
スピーカー 1
実際そのインフラからとんでもないスターも生まれているよね
秋田県のシニアeスポーツプロチームマタギスナイパーズ
スピーカー 2
有名ですね
スピーカー 1
平均年齢67歳の彼らが世界で最も人気のある
戦術的なシューティングゲームバロラントをプレイしているんですよ
一瞬の反射神経と複雑なチーム戦術が求められるあのゲームをですよ
スピーカー 2
すごいですよね
スピーカー 1
SNSでも大バズリしていますし
鳥取県で開催される年輪ピック2024でも
eスポーツが正式種目として採用されました
スピーカー 2
テレビ東京や中日新聞など
多くのメディアが彼らを新しいアスリートとして報じていますね
施設でただ時間をやり過ごしていた高齢者がメディアの取材を受けて
社会から再び注目と調査案を集める
この誇りの回復こそがどんなリハビリテーションよりも強力な活力剤として機能しているんです
スピーカー 1
ここまで膨大な資料を紐解いてきましたけど
これらは私たちに何を突きつけているんでしょうか
スピーカー 2
そうですね
スピーカー 1
このケアeスポーツのムーブメントって
単なるお年寄りの新しい趣味という枠にはもう収まりませんよね
テクノロジーが肉体の衰えを補完して
闘争心や交流の喜び
そして社会とのつながりを再び呼び覚ます魔法の杖になる
それは私たちがこれまで疑いもしなかった
高齢期という人生の最終ステージの定義そのものを
根本から書き換える革命なんだと
スピーカー 2
まさに肉体的な制約がイコール社会参加の終わりを意味する時代の終焉ですね
スピーカー 1
そこで最後にリスナーの皆さんへ一つ持ち帰って考えていただきたい問いがあります
スピーカー 2
何でしょうか
スピーカー 1
もしデジタルツールが高齢者の身体的な壁を取り払う究極のイコーライザー
平等化装置になるのだとしたら
私たちが現在無意識のうちに若者だけの特権だと思い込んでいる他のデジタル空間
例えばメタバースでのアバター生活とかVR空間での世界旅行といったものは
実は重力や肉体的な制限から解放されるシニア世代にとってこそ
最も自由で理想的なユートピアになるのではないでしょうか
スピーカー 2
非常に視差に富んだ視点ですね
テクノロジーの進化の先で
私たちが現実と呼ぶものの価値観すらこれから大きく変わっていくかもしれません
スピーカー 1
本当にそうですね
いつか来るその未来
あなたはどんなプレイヤーとして財を重ねたいですか
ぜひご自身のコントローラーを握る日を想像しながら考えてみてください
それでは今回のディープダイブはこの辺で
スピーカー 2
ありがとうございました
スピーカー 1
次回もあなたの知的好奇心を揺さぶる新たな探究でお会いしましょう