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CoderDojoの可能性とこれからの課題:CoderDojo活動報告とプログラミング教育の世界的進展
2026-08-30 19:18

CoderDojoの可能性とこれからの課題:CoderDojo活動報告とプログラミング教育の世界的進展

これらの資料は、プログラミング教育を通じて次世代の創造者を育成する多様な活動を紹介しています。CoderDojoは、日本国内に200以上の拠点を持ち、子どもたちが自主的にITスキルを磨ける地域コミュニティを形成しています。また、CodeCampKIDSのような専門スクールは、個別最適化されたカリキュラムでロボットやアプリ開発の学びを提供しています。さらに、Waffle AI Changemakerは女子中高生に焦点を当て、地域の課題をAIで解決する実践的なプログラムを展開しています。最後に、Coolest Projectsのような国際的な展示会は、若きクリエイターたちが自らの作品を世界に披露し、互いに刺激し合う重要な場となっています。

次世代創造者を育成するプログラミング・AI教育の現状と展望:ブリーフィング資料

エグゼクティブ・サマリー

本資料は、提供されたソースコンテキストに基づき、国内外で展開されている青少年向けのプログラミングおよびAI教育活動の主要な動向をまとめたものである。

現在、教育の焦点は単なるITスキルの習得から、「消費者から創造者(クリエイター)への転換」へと移行している。アイルランド発祥の非営利活動であるCoderDojoは、日本国内で209以上の拠点を持ち、ボランティア主導で子どもたちの主体的な学びを支援している。また、Raspberry Pi財団が主催する「Coolest Projects 2026」では、世界40カ国から15,000名以上の若き創造者が参加し、技術を用いた課題解決の国際的な広がりを示した。

さらに、Waffleによる「Waffle AI Changemaker」プログラムに見られるように、AI技術を地域経済(農業、観光、製造業等)の課題解決に結びつけ、女子やノンバイナリーの中高生を「変革の担い手」として育成する動きも加速している。民間スクールのCodeCampKIDSも、個別最適化されたカリキュラムを通じて、論理的思考力や問題解決力、プレゼンテーションスキルの育成を強化している。

これらの活動を支えるのは、企業によるハードウェア寄贈や、自治体による社会教育団体認定などの多角的な支援体制であり、教育活動の持続可能性と社会実装が重要なテーマとなっている。

1. 教育理念:消費者から創造者へ

提供された資料全体を通じて共通する核心的な理念は、テクノロジーを単に利用する「消費者」に留まらず、自ら価値を生み出す「創造者」を育成することである。

1.1 CodeCampKIDSの学習コンセプト

  • 正解のない学び: ドリル式の学習ではなく、子どもたちが自ら問いを立て、アイデアを形にするオリジナル作品の開発を重視。
  • 5つの力: 創造力、論理的思考力、問題解決力、共創する力、プレゼンテーション力の育成を目標とする。
  • 最新技術の導入: 生成AIなどの先端技術をツールとして使いこなす能力の涵養。

1.2 CoderDojoの主体性

  • 自発的な学習: 教える側(メンター)と学ぶ側(ニンジャ)が共に歩む「道場」形式を採用。
  • 多様なツール: ScratchからPython、電子工作、Minecraftまで、個々の興味に合わせた多様な学習内容を提供。

2. 活動の規模と国際的な広がり

プログラミング教育は、地域密着型の活動から大規模な国際イベントまで、多層的なネットワークを形成している。

2.1 Coolest Projects 2026 オンラインショーケース

2026年に開催されたこの国際的なイベントは、次世代のテッククリエイターの姿を象徴している。

項目詳細・数値
参加者数15,000名以上
展示作品数4,500以上
参加国数40カ国
女子参加比率47%
主なカテゴリーScratch、Web、ゲーム、モバイルアプリ、ハードウェア、高度なプログラミング、AI

2.2 CoderDojo Japanのネットワーク

  • 国内拠点数: 日本各地に209以上の道場が存在(北海道から沖縄まで)。
  • 地域交流: コロナ禍を経て、道場間の交流が復活。女の子向けの「Girls Club」や、高校生ロボットカップ会場での共同ワークショップなどが実施されている。
  • 国際連携: CoderDojo JapanはNGOsourceからED認証を取得し、米国の財団等との国際的な協力体制を強化している。

3. 地域経済とAIの社会実装:Waffle AI Changemaker

NPO法人Waffleは、中高生がAIを活用して地域の産業課題を解決する実践的なプログラム「Waffle AI Changemaker」を全国4都市で展開している。これは、地域のレジリエンス(復元力)向上を目的としている。

開催地地域テーマ対象産業連携・後援
北海道帯広市農業スマート農業・生産性向上北海道、帯広市、教育委員会等
福井県ファッション繊維産業・デザイン福井県教育庁
長野県上伊那地域製造業ものづくり・技術継承上伊那広域連合
長崎県長崎市観光業インバウンド・文化発信長崎市、メットライフ生命等

4. 支援体制と持続可能性の確保

非営利および営利両面において、活動を持続させるための新たな枠組みが構築されている。

4.1 社会教育団体としての認定(CoderDojo 尾張の事例)

  • 意義: 岩倉市から「社会教育団体」として認定(2024年度〜)。
  • 利点: 公共施設の利用料減免、荷物保管用ロッカーの貸与など。
  • 運営: 保護者やニンジャが「協力会員(サポーター)」となり、団体を支える構造へと移行。

4.2 企業・団体によるリソース寄贈

全国のCoderDojoに対して、多数の企業がハードウェアや教材の寄贈を行っている。

  • ハードウェア: 米国系IT企業からのノートPC(計600台以上)、MacBook Air(15台)など。
  • 教材・基板: UIAPduinoボード(450台)、micro:bit(1500台)、toio(レンタル)、ロボットキット等。
  • ソフトウェア: さくらインターネットによるサーバー支援、Progateの法人プラン無償提供、Dockerのオープンソースプログラム対象化。

4.3 民間スクールの展開(CodeCampKIDS)

  • フランチャイズ(FC)モデル: 東証プライム上場グループのコードキャンプ株式会社が運営。未経験でも開校可能なオリジナル教材とサポート体制を提供。
  • 市場予測: 子ども向けプログラミング教育市場は2030年に1,000億円を超えると想定されている。

5. 特筆すべきプロジェクトと成果

若きクリエイターの作品例(Coolest Projects 2026より)

  • Ulearn (日本・Zoe): Webカテゴリー。
  • LumiCycle (日本・perTech): モバイルアプリ。若い世代の月経に関する偏見をなくすためのアプリ。
  • SyncFit (日本・チーム): モバイルアプリ。VIP審査員によるお気に入り選出作品。
  • Viridia – Back to the World (トルコ・Egehan): 水の重要性と責任ある利用を教える教育ゲーム(Broadcom Coding with Commitment® 受賞)。

CoderDojo Japanの社会的評価

  • デジタル生活指数への採用: CoderDojoのオープンデータが、デジタル庁の推進する「地域のWell-Being指標」に採用された。

6. 主要な引用と言説

「プログラミングは小学校・中学校・高校で必修化され……AIやプログラミングを理解し、ツールとして使いこなすことは、より豊かな未来を創造するために重要な手段となります。」 — CodeCampKIDS 学習コース案内

「技術は私たちが生きる世界を変えている……しかし、多くの若者がテクノロジーを使って創造する方法を学ぶ機会がないまま成長している。これは彼らの雇用見通しに影響を与え、コミュニティの経済的可能性を制限し、問題を解決するためのツールを否定することになる。」 — CoderDojo, Raspberry Pi Foundation (MIT Solve プレゼンテーション)

「CoderDojoは単なる競争の場ではなく、誰もが自分が作ったものを共有するために招待される、一つの大きなパーティーのようなものです。」 — Dannielle Chun (Coolest Projects 2026 参加者の保護者コメント)

感想

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サマリー

現代社会において、プログラミングとAIは「新しい読み書き」として、若者たちが単なるテクノロジーの消費者から創造者へと変貌を遂げるための重要なツールとなっています。年齢や大人と子供の壁が崩れ去り、10代の若者たちが世界の最前線で社会課題の解決に動き出しています。 この動きを支えるのは、無償でプログラミング学習の機会を提供する「CoderDojo」のような草の根コミュニティです。行政や企業の支援を得て持続可能なインフラとして機能し、誰もがテクノロジーに触れる最初の扉を開いています。一方で、「CodeCampKIDS」のような有料スクールは、UnityやC#といったプロレベルの技術を教え、高度なスキルを持つ創造者を育成。これら無償と有料の場が両輪となり、分厚いIT人材のエコシステムを形成しています。 さらに、NPO法人Waffleが提供する「Waffle AI Changemaker」プログラムでは、女子やノンバイナリーの中高生がAIを活用し、農業や製造業といった地域の伝統産業が抱える課題解決に挑んでいます。これはジェンダーギャップの解消と地域レジリエンスの確保という二つの危機に同時に対応するものです。そして、「Coolest Projects」のような国際的なショーケースでは、世界中の若きクリエイターたちが、水不足や気候変動といった地球規模の課題に対し、コードという共通言語で解決策を発信。テクノロジーは彼らにとって、世界を修復するための「文房具」となっています。これらの活動は、プログラミング教育が単なるスキル習得ではなく、社会問題を自らの手で解決する創造者を生み出すインフラとして進化していることを示しています。

プログラミングとAI:現代の新しい読み書き
スピーカー 1
あのちょっと想像してみて欲しいんですけどはい16歳の日本の高校生がですよ グーグルのトップ ai リーダーと肩を並べて世界中の若きエンジニアたちのプロジェクトを審査している姿を
それすごい光景ですよねええ学生インターンとして見学しているわけじゃないんです 完全にフラットな対等な審査員としてなんですよ
なるほどなんていうかテクノロジーの視界では今私たちが無意識に引いている年齢とか 大人と子供っていう壁がもう音を立てて崩れ去ってるんじゃないかなって本当にそうですね
スピーカー 2
あの知識やスキルにアクセスするためのハードルがかつてないほど下がったじゃないですか はいそのおかげで10代の若者たちが単なる消費者としての枠を飛び越えて
スピーカー 1
すでに世界の最前線でこう 創造者として動き始めているんですよねそうなんですよ
歴史を振り返ってみると人類の社会を根底から変えた大革命の一つって読み書きの普及 じゃったと思うんです
式辞率の向上ですねそうです かつては一部の特権階級とか聖職者だけのものだった文字が誰もが使えるツールになったこと
で科学が発展して民主主義が生まれたわけですよね 現代におけるプログラミングとか
スピーカー 2
ai の活用っていうのはまさに20世紀におけるこの読み書きと同じだなって なるほど現代の新しい読み書きですねはい
スピーカー 1
それで今日の深掘りのミッションなんですが現代の若者たちがこの新しい読み書きを どのように学んでそして具体的にどうやって世界を変えようとしているのか
スピーカー 2
その最前線を解き明かすことですいいですね 無償の草の根コミュニティから高度な専門スキルを提供するスクール
さらには地域の産業課題に挑むプロジェクトや世界的なショーケースまでいろんな 資料がありますからね
スピーカー 1
はいそれぞれの動きがどう結びついてどんな波を起こしているのか これすごく面白いテーマだと思います今これを聞いているあなたがもしなんか
スピーカー 2
最近のテクノロジーの変化が早すぎてもうついていけないって感じていたりとか よく聞く悩みですよね
スピーカー 1
生成 ai とか言われても自分の仕事にどう関係するのかピンとこないって思っているなら 今回の深掘りはまさにあなたのためのものです
情報型にはならないようにですねはい最も重要なエッセンスだけを抽出して 若者たちが今見ている景色にお連れします
CoderDojo:無償の草の根コミュニティとその持続可能性
スピーカー 2
よしこれについて紐解いていきましょうまずはすべての入り口となる無償の草の根コミュニティ CoderDojoからですこのCoderDojoCoderDojoですね
2011年にアイルランドで始まった活動なんですがアイルランド発祥なんですね 現在日本国内だけでも209箇所以上で展開されているんです
一言で言えばボランティア主導のオープンソースなネットワークでしてふむふむ 子供たちに無償でプログラミングを学ぶ場を提供しているんですよね
例えば愛知県岩倉市にあるCoderDojo終わりの2023年の活動記録を見るとですね
スピーカー 1
はいなんと1年間で累計158名もの子供たちが参加しているんですよ 158名もこれって現代版の寺小屋みたいで本当にワクワクする仕組みですよね
まさに地域の学び者って感じです なんかオンラインのチュートリアルを一人で孤独に見るんじゃなくて
スピーカー 2
リアルな場に地域の大人と子供が集まっているわけじゃないですか そこが大きな価値なんですよね
スピーカー 1
でもこういう素晴らしいボランティア活動の話を聞くたびに私いつもちょっと意地悪な疑問を抱いて しまうんですよ
と言いますと地域の大人たちが完全に無償で教えるとなると結局は熱意のある数人の 指導者に負担が集中してしまって
スピーカー 1
ああなるほど 最終的に燃え尽きてしまういわゆるバーンアウトのリスクが高すぎませんか
スピーカー 2
善意だけでインフラを維持するのってやっぱり無理があると思うんですが それはもうボランティア組織が直面する最大の壁ですよね
スピーカー 1
実際にバーンアウトでコミュニティが消滅するケースって珍しくないんです やっぱりそうなんですね
スピーカー 2
ただあのここで非常に興味深いのはですね このCoderDojo終わりのケースなんですが
彼らがただの熱意ある個人の集まりから持続可能な地域のインフラへと脱皮しつつある という点なんです
スピーカー 1
インフラにですか
スピーカー 2
ええ実は2024年の4月から岩倉市の公式な社会教育団体として認定されているんですよ
スピーカー 1
えー行政のお墨付きをもらったということですか
スピーカー 2
そういうことです
スピーカー 1
それがどうバーンアウトの防止につながるんでしょうか
スピーカー 2
具体的なメリットが非常に大きいんです 例えば公共施設の利用量が減免されたりとか
スピーカー 1
あー場所代ってバカにならないですもんね
スピーカー 2
そうなんですよ それに重い機材を毎回運ばなくても済むように専用のロッカーを使えたりするんです
スピーカー 1
なるほど物理的な負担も減るわけですね
スピーカー 2
さらに企業からのバックアップも分厚くて
ボックスジャパンからは全国の道場へなんと128台ものノートPCが寄贈されているんです
スピーカー 1
128台すごい規模ですね
スピーカー 2
ええ他にもゆかい工学からはロボットキットが提供されたり
Tファブワークスからは機材の無償レンタルが行われていたりします
スピーカー 1
へー
スピーカー 2
つまり指導者が場所代をどうするかとか機材をどう調達するかといった
そういう運営の雑務から解放されるわけです
ということは純粋に子どもたちと向き合うことだけに集中できるシステムが出来上がりつつあると
スピーカー 2
まさにその通りです
スピーカー 1
なるほど個人の善意を搾取するんじゃなくて
行政と企業が周りを固めてエコシステムとして支えているわけですね
スピーカー 2
ええそうやって持続可能性を担保しているんです
CodeCampKIDS:プロフェッショナルな技術習得とエコシステム
スピーカー 1
そうやって無償のコミュニティが誰でもテクノロジーに触れられる最初の扉を広く開いているのはすごくよくわかりました
スピーカー 2
はい
スピーカー 1
でもボランティアが教えられる限界を超えて
もっと本格的にプロレベルの技術を学びたいって子どもが言い出したらどうなるんでしょうか
スピーカー 2
そこで登場するのがビジネスとしてのアプローチ
つまり有料のプログラミング教育ですね
スピーカー 1
次のアプローチですね
スピーカー 2
資料にあるコードキャンプキッズという全国にフランチャイズ展開している有料スクールを例に見てみましょう
ここは月額11,000円から16,500円という価格帯で提供されています
スピーカー 1
ここからが本当に面白いところなんですが
このスクールのカリキュラムを見ると最初はスクラッチジュニアっていう画面上のブロックを組み合わせるような子ども向けのツールとか
トイオっていうおもちゃのロボット制御から始まるんですよね
スピーカー 2
そうですね遊びの延長のような形から入ります
スピーカー 1
でも最終的にたどり着く場所がすごいんですよ
ユニティを使ったゲーム開発やCシャープという言語を学ぶとあります
スピーカー 2
はいそこが大きなポイントです
スピーカー 1
これリスナーの皆さんのためにちょっと補足するとですね
ユニティって単なる学習用ツールじゃないんですよね
スピーカー 2
全く違いますね
スピーカー 1
世界中のプロのエンジニアがポケモンGOみたいな大ヒットゲームを作る時に実際に使っている
もうバリバリのプロ仕様のゲームエンジンなんです
スピーカー 2
プロの世界の標準ツールの一つです
スピーカー 1
Cシャープも実際の企業のシステム開発で使われる本格的な言語ですよね
スピーカー 2
そうですねさらに彼らは単にそのツールを使わせるだけじゃなくて
画像認識の仕組みとか今話題の生成AIがどうやって裏側で動いているのかというメカニズムまで
カリキュラムに組み込んでいるんですよ
スピーカー 1
仕組みそのものを学ぶわけですね
スピーカー 2
彼らが掲げるコンセプトは正解のない学びで消費者ではなく創造者を育成するというものです
消費者ではなく創造者
スピーカー 2
用意されたドリルを溶かせるんじゃなくてプロと同じ道具を渡してゼロからオリジナル作品を作らせているんですよね
スピーカー 1
レゴブロックで家を作って遊んでいた子供が数年後には本物の建築学と構造計算を駆使して実際のビルを建て始めているような
スピーカー 2
ふふ面白い例えですね
スピーカー 1
とんでもない飛び級の進化ですよね
スピーカー 2
ええ本当に
スピーカー 1
ただここでもう一つどうしても引っかかることがあるんです
何でしょう
スピーカー 1
さっき言った月額16,500円って決して安い金額じゃないですよね
スピーカー 2
そうですね家計への負担は少なくない額です
スピーカー 1
こういう高度な教育に投資できる家庭の子供とそうでない家庭の子供の間で将来のスキルに圧倒的な格差
つまりデジタルディバイドが広がってしまうんじゃないかっていう懸念はないんでしょうか
スピーカー 2
その懸念は非常に最もです
経済力が教育格差に直結するというのはいつの時代も私たちが直面する問題ですからね
スピーカー 2
しかしこれをより大きな視点につなげて考えてみると
スピーカー 1
大きな視点
スピーカー 2
ええこれは無償の道場対有料のエリートスクールという単純な対立構造ではないんですよ
対立構造ではないでも明らかに学べる技術のレベルには差がありますよね
スピーカー 2
もちろん到達点には明確な差が出ます
しかし重要なのはですね
先ほどのCoderDojoのような無償の場が全国のつついエラウラに存在することで
テクノロジーに興味を持ったのにお金がないから一度も触れないという
スピーカー 1
ああなるほど
スピーカー 2
そういうゼロから1の壁が消滅しつつあるという事実なんです
スピーカー 1
確かに入り口は誰でも開かれているわけですね
そうなんです
スピーカー 2
無料で基礎を学んでそこで圧倒的な才能や情熱を見せた子供が
次のステップとしてコードキャンプキッズのような専門的な環境へ進む
スピーカー 1
ふむふむ
スピーカー 2
この間口を極限まで広げる機能と天井を高くする機能
この両輪が存在することで初めて社会全体として
分厚いIT人材のエコシステムが機能し始めるんですよ
スピーカー 1
なるほど誰もがバットを振る機会を与えられる草野球のグラウンドがあって
その先にプロを目指すための本格的なクラブチームがあるようなものですね
まさにそういうイメージです
Waffle AI Changemaker:地域課題解決とAIの社会実装
スピーカー 1
ではそうやって高度な技術を手に入れて
消費者から創造者へと脱皮した若者たちは次にその武器を何に使うのでしょうか
そこですよね
スピーカー 1
ゲームを作って友達と遊ぶだけで終わるわけじゃないですよね
スピーカー 2
全く違いますね
彼らはすでに自分たちが手に入れた技術を現実の社会課題に向け始めているんです
スピーカー 1
現実の社会課題
スピーカー 2
その最も象徴的な例が資料にあるワッフル AI チェンジメーカーというプログラムです
スピーカー 1
ワッフル AI チェンジメーカーですね
はい
スピーカー 2
2026年7月下旬から全国4都市で開催されているこのプログラムは
女子およびノンバイナリーの中高生を対象に無償で提供されています
スピーカー 1
ちょっと補足させてください
ノンバイナリーというのは
ご自身の性別を男性女性のどちらか一方に限定しないジェンダーアイデンティティを持つ人たちですね
スピーカー 2
ええそうです
スピーカー 1
このプログラムがこういう対象設定をしているのは
テクノロジー業界に蔓延する圧倒的なジェンダーギャップを埋めるためだというのはよくわかります
スピーカー 2
はいそこも大きな目的の一つです
スピーカー 1
でも私が一番驚いたのはそこじゃないんです
スピーカー 2
と言いますと
スピーカー 1
このプログラムの目的がプログラミング体験じゃなくて地域経済の創出って書いてあるんですよ
スピーカー 2
そうなんですよそこが非常にユニークな点です
スピーカー 1
しかもテーマがすごいんです
北海道は農業福井県はファッション
長野県の上稲地域は製造業で長崎県は観光業ですよね
スピーカー 2
はいそれぞれの地域に根差したサンドですね
スピーカー 1
AIって聞くと私たちはどうしてもシリコンバレーのピカピカしたオフィスとか
スマートなIT企業を想像しちゃいますよね
スピーカー 2
確かにそういうイメージが強いですね
スピーカー 1
でも彼らがAIを持ち込んでいるのは泥臭い畑とか
地方の伝統的な繊維工場なんですよ
これは一つの重要な問いを投げかけています
スピーカー 1
重要な問いですか
スピーカー 2
なぜワッフルは女子やノンバイナリの若者たちに最新のAIを使って
地域の伝統産業の課題を解決させようとしているのか
スピーカー 1
確かに不思議な組み合わせですよね
スピーカー 2
それはですね日本が抱える2つの巨大な危機を同時に解決しようとしているからなんです
スピーカー 1
2つの危機
スピーカー 2
1つは先ほど出たテクノロジー分野におけるジェンダーギャップの解消
そしてもう1つは人口減少によって消滅の危機にある地域のレジリエンス
つまり回復力の確保です
スピーカー 1
でも中高生がAIで農業を救って具体的にどうやるんですか
まさかトラクターを自動運転させるとかじゃないですよね
スピーカー 2
もっと身近でかつ実用的なアプローチなんですよ
スピーカー 1
例えばどんな
スピーカー 2
例えば農家の方々が一番困っている作物の病気の問題がありますよね
スピーカー 1
病害虫とかですね
スピーカー 2
はいこれまでは熟練の農家さんが目で見て判断していましたが
人手不足でそれが追いつかない
スピーカー 2
そこで若者たちはスマホのカメラで葉っぱの写真を撮るだけで
裏側のAI機械学習モデルがですね
過去の膨大なデータから病害虫の種類を瞬時に特定して
対策を教えてくれるアプリを開発したりするんです
スピーカー 1
うわぁ泥だらけの長靴を履いた中学生が
最先端の画像認識AIをチューニングして
地元の農家のおじいちゃんを助けている
スピーカー 2
そういうことです
スピーカー 1
なんかすごいコントラストですね
しかもこれが単なるアイディア出しのコンテストで終わらないのがポイントでして
スピーカー 1
終わらない
スピーカー 2
最終発表会には地元の企業や自治体が参加して
若者たちが作ったプロダクトを本気で自分たちのビジネスや
地域のインフラに組み込もうとしているんです
スピーカー 1
え大人が本気で導入しようとしてるんですか
スピーカー 2
はい大人が若者のアイディアをお勉強として扱うのではなくて
本気の生存戦略として社会実装しようとしているんですよ
スピーカー 1
今これを聞いているあなたがオフィスの会議室で
うちの部署でもChatGPTをどう業務に生かすか考えようなんて悩んでいる間にですよ
地方の中高生たちは畑のど真ん中でAIを使って
地域の経済を回そうとしているわけですね
スピーカー 2
本当にすごいスピード感ですよね
Coolest Projects:若きクリエイターの世界舞台
スピーカー 1
さてここまで日本国内の様々な活動を見てきました
ではこうした各地で生まれている熱量とかコードを書くスキルが
世界規模の舞台で交わった時一体何が起きるのでしょうか
最後の舞台へと話題を移しましょう
スピーカー 2
Raspberry Pi財団が主催するオンラインショーケース
Coolest Projects2026ですね
スピーカー 1
Coolest Projectsですね
スピーカー 2
はいこれは世界中の若きクリエイターたちが
自分たちの開発したプロジェクトを発表する場なんですが
今年は世界40カ国からなんと15,000人以上が参加しました
スピーカー 1
15,000人つまりこれってどういう意味を持つんでしょうか
誰が一番プログラミングがうまいかを競うコンテストとより
社会を良くするためのアイディアを持ち寄る
若きクリエイターたちのオリンピックみたいなものですよね
スピーカー 2
まさにその通りです
スピーカー 1
しかもここで冒頭の話に戻るんですが
VIP審査員としてGoogleのAIリーダーである
ロニット・レバビー・モラド氏たちと並んで
日本の16歳のあかり川口氏が審査員を務めているんですよね
彼女自身過去に何度もこのショーケースに参加してきた
コーダードジョーのメンバーだそうですけど
スピーカー 2
私がデータを見て最も興奮したのはですね
この世界的イベントの参加者の47%が女子であるという事実なんです
スピーカー 1
47%ほぼ半数ですね
スピーカー 2
はい先ほど触れたワッフルのような
多様性を推進する草の根の活動が決して一家制のイベントではなくて
世界的なムーブメントとして確実に数字に現れている
これは本当に素晴らしい成果だと思います
スピーカー 1
彼らが発表しているプロジェクトも
単なる技術のひけらがしじゃないんですよね
全く違います
スピーカー 2
例えばブロードコムコーディングウィズコミットメント賞を受賞した
トルコのイゲハンという若者が作ったウィリディアというゲーム
スピーカー 1
ウィリディアですね
スピーカー 2
これどういうメカニズムなんですか
スピーカー 1
彼は世界的な水不足という深刻な課題に対して
ゲームというアプローチを取ったんです
スピーカー 2
水不足をゲームでですか
スピーカー 1
はいプレイヤーはゲーム内で
仮想の都市や農場を管理して
限られた水資源をどう配分するかという決断を迫られます
スピーカー 2
なるほど
スピーカー 1
無駄遣いすれば作物は枯れて
街は機能しなくなる
スピーカー 2
シビアですね
スピーカー 1
コードを書いてシステムを構築する技術を使って
気候変動や資源問題に対する責任ある行動を
シミュレーションさせているんです
そうやって世界中にメッセージを発信しているんですよ
スピーカー 2
ギリシャの若者は空気の質を測定するハードウェアを作って
ケニアの若者はエコに特化したAIを開発している
スピーカー 1
はい世界中で起きています
スピーカー 2
国境も言語も全く違う彼らが
コードという世界共通の言語を使って
地球規模の課題に対する解決策を
自分たちの地域から発信しているんですね
スピーカー 1
ええ彼らにとってテクノロジーは
もはや学ぶ対象ではなくて
スピーカー 2
ではなくて世界を修復するための
文房具になっているんです
スピーカー 1
文房具なるほど日常的なツールってことですね
スピーカー 2
そういうことです
未来を創造する若者たちと大人の役割
スピーカー 1
さてあなたに向けて今回の深掘りを通じて
見えてきたことをまとめたいと思います
スピーカー 2
はい
プログラミング教育っていうのは
スピーカー 1
ITスキルを身につけて将来良いお給料をもらえる
会社に就職するためのものじゃなかったんですよね
スピーカー 2
全然違いましたね
スピーカー 1
自分の身の回りにある社会問題を発見して
AIなどのツールを駆使して
解決策を自らの手で形にする
スピーカー 1
そういう創造者を生み出すためのインフラとして
世界中で進化を遂げているんです
スピーカー 2
コーダードジョーが誰にでも開かれた入り口を突くぐって
コードキャンプキッズが
プロフェッショナルな高みへの道筋を示し
ワフルが多様な視点と地域の現実課題を結びつける
そして クーレストプロジェクトズが
彼らの連帯を世界規模で可視化する
スピーカー 1
なるほど
スピーカー 2
これらすべてが絡み合って
次世代のイノベーターを育む
強大なエコシステムが動いているんですよね
スピーカー 1
最後に手元の資料には書かれていないことなんですが
あなたに少し考えてみてほしいんです
スピーカー 2
何でしょうか
スピーカー 1
今 世界中で12歳や15歳の子どもたちが
大人たちが解決を先送りにしてきた
気候変動や農業の危機を
AIを使って本気で解決しようとしています
スピーカー 2
ええ
スピーカー 1
そんな彼らが未来を作り始めている今
私たち大人の役割って何なんでしょうか
スピーカー 2
考えさせられますね
スピーカー 1
もはや彼らに未来の正解を教えることではなくて
彼らが走り抜けるための道を邪魔せず
ただそっと支援することなのかもしれません
スピーカー 2
おっしゃる通りです
数年後 このショーケースに参加していたような
若者たちが社会に出た時
彼らよりも遥かに
テクノロジーのメカニズムを理解していない大人たちが
上司として彼らをマネジメントしなければならない
世界が確実にやってきますからね
スピーカー 1
その時 既存の社会システムや
年齢に基づいた企業のヒエラルキーは
一体どうなってしまうのでしょうか
スピーカー 2
大きな転換点が来そうですよね
スピーカー 1
冒頭でプログラミングは
現代の読み書きだと言いました
もし彼らがデジタルの世界の識字層なのだとすれば
その文字を読めないまま
権力を握っている大人たちは
歴史的に見てどういう存在になるのか
スピーカー 2
耳が痛い話ですね
スピーカー 1
あなた自身の学びやテクノロジーに対する視点を
アップデートする時期は
もうすでにしているのかもしれません
今回の深掘りはここまでです
次回もお楽しみに
19:18

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