2020-11-30 26:07

2020-12-01

GMOペパボデザイナー Advent Calendar 2020 https://adventar.org/calendars/5272 ── 小さな風景からの学び https://www.amazon.co.jp/dp/4887063415 ── そっと建築をおいてみると https://www.amazon.co.jp/dp/4864803099 ── B面がA面にかわるとき https://www.amazon.co.jp/dp/4306046427

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こんにちは GMOペパボ株式会社のコーポレートデザインチームのデザイナー
シッカーです これは GMOペパボデザイナーアドベントカレンダー2020という
12月1日から25日にかけて 一人ずつ
デザイナーが日替わりに何かするという企画がありまして 今日が1日目ということで
私シッカー君が担当させていただきます シッカー君というのはハンドルネームでして
本名は中尾と言います
僕は普段
こんな風に自分の声を録音して 普段の生活の話とか
あと自作の詩を朗読するっていう活動を行っていまして というわけで
今回の企画も ポッドキャストでやるのが面白いかなと思って
こうやって神奈川県川崎市の 自宅からお送りしている次第です
というところなんですけども
一応ですね ちょっとこの機会に GMOペパボっていう会社のことを知る方も
もしかしたらいるかもしれないということで ちょっと簡単に会社のことを紹介させてください
GMOペパボ株式会社っていうのは
2001年 だからもう20年ほど前にですね
ロリポップっていう ホームページなどを
ホスティングする 個人向けのレンタルサーバーを貸し出すっていう事業を始めて
それまではサーバーを借りるって
なんか主にビジネス用途ばかりで 価格も高いっていうところに
低価格で 個人でも契約しやすいように
個性的な可愛いデザインなどをして サービスを提供するっていうのが
当たって そのホスティングの事業軸に
ジゲムっていうブログを貸し出したり あとカナーミーショップっていうECサイトを作るシステムを
貸し出したり 30 days albumっていう仲間で写真を共有するシステムを
提供したりみたいな
事業をやってきまして 最近などハンドメイド作品を売り替えできるMineだったり
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画像をアップロードするだけで グッズが作れるSuzuriなど
主にですね個人のクリエイターを支援するっていうサービスを提供している会社です
僕はですね中学生の時から ホームページを
作り始めて それから毎日1日8時間
インターネットして 思春期を
過ごして大人になったっていう 感じなんですけど
中学生の頃から お小遣いでロリポップを借りて
ホームページを公開してきたっていう PepperBoneのユーザーでして
新卒で大学卒業して PepperBoneに入社して
今9年ほど働かせていただいているっていうような
バックグラウンドを持っています
という前置きが長くなってしまったんですけども よろしくお願いします
デザイナーアドベントカレンダーということで
テーマはデザイン だと思うんで
デザインに関することを
お話ししたいなと思うんですけど
最近建築に興味があって
すげー面白いなって思ってるんですけど
といっても建築のこととかは まだ全然正直よくわかんなくて
ですけど ただ建築家の人の文書ってすごくいいなってことに気づいて
それで色々読んで 感銘を受けた本が
ちょっと2つあるんで それを今日は紹介したいなと思って
録音を始めた次第です
まずですねちょっと1冊目なんですけど
建築家の人の言葉って面白いなってか いいなって思ったきっかけが
井済久美子さんっていう人の文章なんですけど
この方は芸大の研究室 芸大の教授
やってるのかな
井済久美子研究室っていうのが芸大にあるらしくて その学生と一緒に作った
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フィールドワークっていうんですかね 写真を撮りまくってその大量の町の風景の小さな写真をもとに
全部で150ぐらいのカテゴリーに
分類して 並べたっていう小さな風景からの学びっていう
本があるんですけど これもすげー面白い
なんかこう
すごいささやかで
例えば ベンチが2つ
並んでおいてあるっていう どうでもいいというかすごいささやかな風景なんだけど
まあその感じは全然別の場所にも 知らない人が同じように2つ椅子を置いてたりする
っていうのが並べてみることで たくさん撮って並べてみて それを分類するってことで
なんか人がどう考えて 生活しているのかっていうのがだんだん見えてくるっていう
写真集みたいなのがあって
そこの生活を想像するみたいな
っていうのを通してあの建築とか あとサービスっていうのが
どういうことかっていうのをちょっと考える本
小さな風景からの学びっていうこの本も すごい面白いんですけど
もう一つあのそっと建築を置いてみるとっていう 現代建築家コンセプトシリーズっていう
なんか建築家の人たちが書いているすごい 定型サイズの本があって
このシリーズが全体的にちょっと面白いんですけど その中の井上くん子さんが担当している
外建築を置いてみるとっていう 本があって
これはあのその犬井さんが 建築物を設計するときに
リサーチから考えた過程みたいなのが全部 エッセイ形式で
書いてある
やつなんですけど
なんかこれで例えば新幹線の駅前に モニュメントを作る依頼を受け
井上さんが受けて 現地に行ってみたら
なんかこう田園風景みたいなところの中に すごい現代的な
新幹線の駅と
線路がこう 無頓着に
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隣り合わせになっていてめちゃくちゃ違和感がある 風景だったと
依頼の内容としてはそこに 新幹線の駅開業をお祝いするみたいな感じで
モニュメントを作ってほしいと言われたんだけど
なんかやっぱりそこに もう一つ違和感のあるモニュメントを足してしまうと
それは本当に 周りの風景と駅を全然別のものにしてしまうんじゃないかっていう
考えがあって
その結果 その
民家の形をしたモニュメントを作って でもその民家のモニュメントには
無数の穴が開いていて
遠くから見ると民家みたいなんだけど 近づいていくとモニュメントになるみたいな
ものを作ったっていう話とか すごい
やっぱりリサーチをした上で その場所に合うもの
何か構造物を作るってことが その街とか風景にどういう影響を与えるかっていうことを
考えて 建築家の人って作ってんだなぁっていうのを知ることができて
あとですね文章がやっぱ綺麗なんですよね
なんかすごいロジックが
建築ってそういうものだと思うんですけど
ちゃんと文章がめちゃくちゃ読みやすいんですよね 建築家の人ってこの井上さんに限らず
建築家の人の言葉が読みやすいのは多分
すごくロジカルに 設計されているからだと思うんですけど
めちゃめちゃ読みやすいっていうのも魅力
とか
出すの面白いなぁっていう風に興味を持って
このシリーズの他の建築家の本とか読んだり あと展示とか行って
日本の建築っていうのもこういう風に考えて作られてるんだみたいなのが
だんだんわかってきて それまで全然やっぱりあんまり建築とか興味なかったんですけど
同じようにやっぱこれもデザインの話なよな デザインというのは別に装飾だけじゃなくて本当にサービス
なんだよなぁっていう風に思って
面白がってたんですけど
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もう一冊ちょっと紹介したいのが
長坂嬢さんという方がいて ブルーボトルコーヒーの店内の
内装というかデザインというか とかあとは
ジンズとか
お店のデザインもめちゃくちゃかっこいいんですけど
長坂嬢さんが手がけた 個人の家のリノベーション
っていうのも
多く扱っているみたいで
その個人の家とか集合住宅とか個人の家とかのリノベーションの話が書いてある
B面がA面に変わる時っていう本があって
これもなんかすげー面白いんですけど 例えば
さやまフラットっていう 団地の異室を
リノベーションするっていう時は
予算がないっていうのもあるんだと思うんですけど マジで
これ途中なんじゃないかっていう コンクリートむき出しの
中がひっぺがしたみたいな
リノベーションしてたりとか
でもめちゃくちゃかっこいいっていう
すげーなって
っていうのが載っててすげー面白いんですけど 一つ面白いのが
奥沢の家っていう プロジェクト
2009年に やられたもう10年以上前の
リノベーションのプロジェクト
でこれは個人の家を 改装したっていう
ところの
時に今考えた長坂さんが考えたことがエッセイ形式で またまとまってるんですけど
クライアントからその依頼されたリノベーションする家を 見に行ったら最初は
洋風の洋館 っていう風に言われて
奥沢にある洋館
っていう風に聞かされて
これは結構歴史的な 価値のある建物をリノベーションできるんじゃないかと思ってワクワクして行ってみたら
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ちょっと この本に書いてあるその最初の家の説明を
読んでみたいと思うんですけど
建物は半地下に駐車場と床骨を持ち その上に木造2階建ての住居部分が乗る
外壁には赤レンガのタイルが貼られ 門被やドア、街灯には建材カタログなどでヨーロッパの伝統美を取り入れた
優雅で拡張高いと表現される類の装飾が施されている
中に入っても豪華さを必要以上に演出した装飾が ふんだんにある
そして同じものが二度と繰り返されない 構造も最初木造とは聞いていたものの
あり得ない距離に渡り柱がないリビングを見て 鉄骨像と思わされ
外壁にはパラペットが施され もしや鉄筋コンクリート像と思わされた
つまり仕上がった上からでは全然中身が想像できない いわゆる張りボテ建築だった
ただ小学生の頃このような家をスネオの家と呼び お金持ちの家として羨ましがっていたことを思い出した
そして今もぬけの殻となったスネオの家を前に 放置された桂を見るような寂しさを覚えた
特にサウナ室の予想外の安っぱさには これだったんだと泣けた
一緒に見に来ていたギャラリー青山めぐろの青山さんが このスネオの家を見て薄い贅沢と言っていたがその通りだった
っていう風に書いてあって なんかその
金持ちが 金持ちというか本当はそんな金持ちじゃないかもしれない人が
建てた
薄い贅沢のようなすごい張りボテの建築を前に すごいがっかりしたと
でもこの家について調べれば調べるほどどんどん その張りボテさんのところに
面白くなってきちゃって
それを
なんかこう新しく中古で買った 施工主のクライアントの方と一緒になってそれを面白がって
この家をリノベーションしていくって話なんですよね
そこのいろんな工夫があるんですけど最終的にはめちゃくちゃ かっこいい家になるんですけどでもそのかっこよさっていうのはその家を否定した
かっこよさ 壊して作り替えるとか
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全然無視するとかじゃなくて その張りボテさを
むしろ
かっこいい
かっこいいというか この街でこの家が建ってたってことを
生かしながら
そうですねだからこの街この家のことだけを考えるんじゃなくて この街にこの家が建っているってことを他の住民も見ているわけなので
そのことも考えながらリノベーションをしていくんですよね
例えばそのあたりは最後に書いてあるんですけど
ちょっと読み上げてみると
まるで夏休み明けの隣の子が可愛くなっていたときに感じる感覚に近い どこが可愛くなっているかがすぐにはわからないが気になって見ているうちに少しずつ小さな変化に気づく
リノベーションは周辺に住む人からしてもそれに近い楽しみ方がある もちろんいきなりの美人転校生も良い
ただその期待は大きくその期待のハードルは高い そう考えるとすでにそこにあり記憶にとどまり不自由な形も簡単に無視すべきことではない
そして手の加え方によってはその不自由さがあるからこそかっこよくなる
っていう風に 言っててリノベーションっていう
なんか 既存の形を引き継ぐからこそできる可能性みたいなのが
この本では語られてたんですよね この文章の
セクションの見出しのところが 僕たちの身の回りにあるものは本当はかっこいいっていう風に書いてあって
さっきの団地予算がないのでひっぺがして作ったようなリノベーションも
なんか今まで無視してきていたかっこ悪いと思っていたものが 実はすごく
本当はかっこいいんじゃないかっていう風に考える キッカケになったって書かれていて
面白いなぁと思ったんですよ なんか自分の話に戻ってちょっと考えてみると
テパボーっていうその会社は 今までデザインが武器
そのロリポップを出した時は
ビジネス向けのサービスがいっぱいある中で 個人向けに
特化して 低価格で
レンタルサーバーを提供するっていう
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打ち出したことで それはすごいデザインだったなぁと思っていて
ただペパボのサービスって たくさんあって
それを全部メンテナンスするのも本当に大変な仕事ですけど
なんか僕が入った頃というか最初にペパボした頃のペパボと
今のペパボってやっぱりちょっと変わってきていて
古くなっているものもたくさんあるなぁと思っていて それは正直にそう思うんですけど
例えばもう今スキューモーフィックな ぶっくりとしたボタンみたいなのを見ると
なんかこう言いもしれないような 古さっていうのを感じたり
すると思うんですけど
そういった昔のデザインとかなんかこうメンテナンスされないで放置されているものって
めちゃくちゃかっこ悪いなぁと思っていて
もちろんそれを使っているユーザーの方もいて なかなかこう
ちょっとずつ変えていくメンテナンスしていくって他にないかなとは思うんですけど
なんかこう そんなこと誰にも言ったことないけど
黒歴史っぽいようなデザインだったのかなって考えてた時期もあったんですね
でも なんかそれってそれを否定するのもやっぱおかしいな話で
かつてその当時 サービスを通じてやってきた
すごい世の中を面白くしたっていうデザインだったんだよなぁと思うと
それはインターネットの歴史を形作る めちゃくちゃかっこいいものにやっぱ思えてきたんですよね
なんかウェブサイトとかウェブサービスとか よくリニューアルって言うんですけど
それって
なんかそのサイトの中のことしか見てないなと 言い始めてこういう建築家の方の言葉とかを読んでると
まあウェブを通じて事業を展開している サービスを提供しているんですけど
でもそれって同時に ウェブっていうみんなの公共の場所に
リソースを提供していることでもあるんだよなぁと思って そう思うと
建築でいうところの街の中に建物が建つみたいな感じが
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ウェブサイトなんだよなぁっていうふうに思ったりすると
まあ今の時代に合うようにリノベーションを ウェブもやっていかなきゃいけないんじゃないかなというふうに思いましたね
具体的には何をするかというと例えば 実装の
とか 表面的なデザインのベストプラクティスだったり
あと アクセシビリティを担保するということは それはデザインシステムで解決をして
その上で きちんとユーザーのことを知って体験を設計し直して
まあそんなことはですね当たり前なんですよね そんなことはすごいことじゃなくて当たり前っていう前提の上で
かつてロリポップが 世の中に向けてやったように
サービスを通じて
社会をもっと面白くしたり 世の中をもっと面白くするっていう影響を
デザインでやっていきたいなぁって
ちょっと改めて 思うところでした
というわけで ちょっと長くなっちゃったんですけどもあの
gmoペパボデザイナーアドベントカレンダー2020の1日目は シカがお送りしました
明日は いつもお世話になっていて尊敬してやまない
ペパボが誇るスーパーデザイナーの一人 デザイン戦略チームの静香さんにバトンを渡したいと思います
お楽しみに というわけでここまで聞いていただいてありがとうございました
私はこれを食べるのが好きです。
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