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ねえ、いきなりだけど、想像してみてほしいんですよ。
洗剤お願いします、ってメッセージだけがポンってスマホに届く状況。
ああ、ありますよね、そういうの。
ですよね。どこの誰からの連絡かもわからないし、キッチン用なのかトイレ用なのかも全然書かれてない。
聞いてるあなたも、こういう情報不足のSOSに振り回された経験一度はないですかね?
ええ、受けたった側はどう動けばいいかわからなくて、完全にフリーズしていますよ。
今回の深掘りではですね、そういった日常の小さなイライラをAIを使ってどう劇的に解決できるかを探っていきます。
はい、今回の情報源は20棟以上のシェアハウスを運営するLLC-HOUSEのリアルな業務改善レポートなんです。
20棟って結構な肝ですよね。
そうなんですよ。で、実はこの担当者さん、プログラミングなんて全くのど素人だったんです。
それなのにAIを相棒にして、このストレスフルな発注業務を完全自動化しちゃったっていう話なんですよね。
なるほど。まずですね、そもそもなんでその情報不足のSOSが起きていたのかというところからお話しましょうか。
うんうん、そこ気になります。
シェアハウスではもともと、備品の発注に入居者専用のLINE公式アカウントを使っていたそうなんです。
あー、LINEですか。確かにLLC何々洗剤が切れましたとかマジックリンお願いしますみたいにみんな自由記述で送ってきちゃいますよね。
そうなんです。自由記述だから表記揺れがひどくて。
これってなんだろう、初めて行くレストランでいきなりいつものって言って店員さんを困らせてるようなものですよね。
まさにその通りですね。でもこれ決して入居者さんが悪いってわけじゃないんですよ。
え、違うんですか?
はい。LINEっていう日常のコミュニケーションツールを業務に転用したことによる構造的なミスマッチなんですね。
構造的、なるほど。
LINEって普段思いついた順に短い言葉でポンポンやり取りするじゃないですか。
確かにチャット感覚だから必要な情報が抜け落ちちゃうんだ。気軽さが裏目に出たってことですね。
そういうことです。そこで著者は自由記述によるミスをなくすために選択式の独自のGoogleフォームへ移行する決断をしたんです。
Googleフォーム?
はい。ただですね、全物件共通のフォームにしてしまうと、今度は入居者が物件名を選び間違えるっていう新たなリスクが生まれちゃうんですよ。
20等もあると絶対間違える人いますよね。結局これどこのシェアハウスの注文って確認する手間は変わらない気がするんですけど。
ですよね。そこで著者が編み出したのが、各物件専用の物件名が最初から入力済みのURLを作るという解決策でした。
最初から入力済み?
はい。それを作ってQRコードにして、各シェアハウスに貼っておくんです。入居者はQRを読み込んで、品目を選んで送信するだけですね。
おお、すごい。それなら入口の段階でミスを100%防げますね。でもちょっと待ってください。
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はい、なんでしょう。
その独自の自動化システムってどうやって作ったんですか?だって著者ってプログラミング初心者なんですよね。
はい。本人は自称ガスドスロートと言っています。
ガス?
ガスというのはGoogle Apps Scriptの訳ですね。Googleのアプリ同士を連携させて自動化するためのプログラミング言語のことなんですけど、
うんうん。
著者はコードを自分で書く代わりに、生成AIのGeminiを使ったんですよ。
え?AIにコードを書かせたってことですか?でも専門用語もわからないのにどうやって指示出ししたんでしょう?
ここがすごく重要なポイントでして、著者はプログラミング言語ではなくて、日常の言葉で自分の抱えているストレスをそのままGeminiにぶつけたんです。
日常の言葉でそのまま?
はい。カレンダーの予定が発注以来で埋め尽くされて困るから、その日のオーダーをトラックとベルのアイコン一つにまとめたいといった具合ですね。
なるほど。トラックとベルのアイコンに。
はい。するとAIがその人間の不満をですね、ちゃんと機能するギャスのコードに翻訳してくれたわけです。
へー、それはすごいですね。じゃあ夜にケビン・スペーシーが出ている海外ドラマとかを流し見しながら、たった数日でシステムを完成させちゃったっていうエピソードも納得がいきます。
本当にそうですね。ちなみにスラックへの通知設定で無限ログインループっていう謎のエラーが出たときもですね。
無限ログインループ、なんか怖そうなエラーですね。
ええ。その時もAIにそのまま相談したら、Chromeをシークレットウィンドウで開けってアドバイスされて。
えっと、そんなことで?
そうなんですよ。それで一瞬で突破したらしいです。
まさかのシークレットウィンドウ。いやでもですね、AIが書いたコードをそのまま使うのって後々システムが動かなくなったりするリスクはないんですか?
ああ、それは。
素人だとメンテナンスできないんじゃないかってちょっと心配になっちゃうんですけど。
非常に鋭い指摘ですね。ただ、この事例の革新って完璧なシステムを作ることではないんですよ。
というと?
現場の一番の課題を言語化して、とりあえず解決するスピード、ここにあるんです。
なるほど。スピード重視なんですね。
ええ。コードの仕組みは分からなくても、なんかここがおかしいとかこんなエラーが出たっていう症状さえAIに伝えられればですね。
伝えられれば?
AI自身が修正案を出してくれるんです。つまり、今の時代の自動化の鍵っていうのは、プログラミングを学ぶことではなくて、
ではなくて。
現場の課題を的確に言語化する力なんですね。
なるほどな。言葉にして伝えるだけで、AIがエンジニアの代わりに手を動かしてくれるんですね。
聞いてるあなたも、日曜や仕事の中で、仕方なく手作業でカバーしている非効率ってありませんか?
結構あるんじゃないですかね。
ですよね。それ、実はAIにちょっと愚痴るだけであっさり解決しちゃうかもしれないってことですよね。
ええ。課題に直面している現場の人間自身の手で劇的な業務改善ができる。これは非常に大きな変化ですよ。
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本当にそうですね。じゃあここで最後に聞いてるあなたに考えてみてほしいことがあります。
はい。
プログラミングの知識ゼロでも、誰もが自分専用のシステムを構築できる時代。
もし世界中のすべての人が自分だけのAI開発者をポケットに持ったら、私たちの仕事の定義そのものは一体どう変わってしまうのでしょうか?
次回の業務で面倒な作業にぶつかった時、ぜひこの問いを思い出してみてくださいね。