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2023-01-14 57:21

フランスかぶれ・悪筆・懐古厨。綴りの変遷理由が意外すぎる。#194

発音回の後編です。「フランス語の影響でgが入ったlaugh」「筆記体が読みづらいからoになったwomen」「昔の言葉にあこがれてtiになったnation」など、ghotiが「フィッシュ」になった変遷について話します。


【訂正と補足】

「フランス語の2文字セットが輸入された」と言っていますが、フランス語では<gh>や<wh><sh>は確認されてないとのことです。フランス語から借りてきたのは2文字目に <h> を組み合わせるという発想であって、<gh> や <wh> という2文字セットそのものは英語側でこしらえたと推察されています。

「high の”ヒーヒ”の語末の”ヒ”が消えることで、前の母音が代償長化する」と言っていますが、長くなるということは「ヒーー」ということであり(事実上はそれだと長くなりすぎるので「ヒー」にとどまりました)、「ハイ」となるというのはまた別の「大母音推移」と呼ばれる近代英語期にかけての変化です。つまり、「ヒーヒ」→「ヒー(ー)」→「ハイ」という数百年がけの変化でした。


【目次】

ghはなぜfと読むのか

ノルマン征服によるフランス語の影響

元始、womanはwifmannであった

womenはなぜ「ウィ」ミン?

ghotiの尾ひれはハイカラ

英語史の鉄人-堀田隆一先生


【発音の歴史的変遷についての台本監修】

堀田隆一先生

https://note.com/chariderryu/n/na772fcace491


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【堀元見プロフィール】

慶應義塾大学理工学部卒。専門は情報工学。WEBにコンテンツを作り散らかすことで生計を立てている。現在の主な収入源は「アカデミックに人の悪口を書くnote有料マガジン」。

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noteマガジン→https://note.com/kenhori2/m/m125fc4524aca

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【水野太貴プロフィール】

名古屋大学文学部卒。専門は言語学。

某大手出版社で編集者として勤務。言語学の知識が本業に活きてるかと思いきや、そうでもない。


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・OtoLogic様 https://otologic.jp/

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