00:00
こんにちは。こんにちは。いきなりなんですけど、バックダンサーが自腹でドーム公演を主催するって聞いたら、どう思いますか?
いやー、それはかなり無謀というか、ロックな挑戦ですよね。
ですよね。実は、そんな企画外の挑戦が特撮会で実際に起きていたんです。
今回は、送ってくださった方から共有された資料をもとに、2026年1月から放送されていた完全オリジナル特撮ドラマ、BEAT RUNNERSを深掘りしていきたいなと。
はい。今回のミッションですね。裏方のスタントチームが、自ら製作人になって、完全オリジナルの特撮を作るという、その企画外の挑戦と裏事情を紐解いていく形になります。
私も資料を読んで本当に驚いたんですけど、製作のBOSエンターテイメントって、普段は俳優さんの代わりにアクションをするプロのスタントチームですよね?
ええ、そうですね。
特撮って、スーツ作ったり、CG入れたり、爆発させたり、とにかく莫大なお金がかかるじゃないですか。NHKとかゲーム会社みたいな巨大なスポンサーなしで、どうやって実現したんですか?
あ、そこなんですよね。彼らが取った生存戦略が尺の圧縮なんです。
尺の圧縮ですか?
はい。一応30分枠の番組なんですけど、実質的な本編は毎回10編程度で、前話を合わせてもだいたい90分と、ちょうど映画1本分の長さに収まるように設計されているんですよ。
えっ、ちょっと待ってください。たとえ10分でも特撮は特撮ですよね?尺を短くしたからって、根本的な試験不足の解決になるんですか?
鋭いですね。日本の一般的な特撮ドラマって1年間放送するので、数十時間分の映像を撮り続けるために、巨大なセットや維持が必要になりますよね。
ああ、確かに。ずっと走り続けないといけないわけですもんね。
そうなんです。でも最初から全体で90分って決めておけば、1本のインディーズ映画を撮るのと同じ予算とスケジュールで済むんですよ。その分、アクションの質だけに全集中できるんですよ。
なるほど。薄く引き伸ばすんじゃなくて、一番見せたいアクションに予算を全振りした戦略なんですね。
そういうことです。ただ、東京MX限定放送だったこともあって、送ってくださった方のメモにもある、地方民特撮難民のリアルな悲哀が生まれてしまったわけですが。
いやー、TVerでの1週間限定配信にすがるしかないって、地方のファンは本当に大変だったみたいですね。
ええ。でも、その苦労をしてでも見る価値があったのが、製作人の強みが爆発した後半の怒涛の展開なんです。
あの、強敵のデモリッションに一度敗北するっていう王道展開からの、炎を頭に敷くした巨獣が現れるシーンですよね。
はい。あそこは盛り上がりましたね。
あれ、ゴジラみたいな重厚な東宝系でも、ウルトラマンみたいなスタイリッシュな円焼け系でもない、すごく独特で荒々しい、インディーズならではのデザインでしたよね。
03:00
ええ。そこに忍者キャラクターのハンゾーと渦間が火星に来て、さらに主人公のプレストが星の環境音をサンプリングして力を得るという展開につながっていくんです。
そう、そこなんですよ。私最初、環境音でパワーアップってどういう理屈なのかなって戸惑ったんです。
ああ、アニメの魔法みたいなものかなと。
そうそう。でも、どちらかというと、宇宙の音をサンプリングするDJが最強のドロップを落として会場を寄らすみたいなバイブスですよね。
面白い例えですね。特撮において、特にスタントチームが主導する作品では、緻密な論理よりも身体的な勢いとか視覚的なカタリシスが優先されることがよくあるんですよ。
まさに、理屈の穴をアクションの熱量で強行突破する感じですね。特撮は理屈より勢いで納得するのが正解なんだなって思いました。
その最たる例が、OAキャラクターのTD4の演出ですね。
あ、彼女達ってアイドル的な存在なのに、最小階で命かけて戦闘のすぐ近くまで来て歌ってましたよね。あれ、どうしてあんな危ない演出ができたんですか?普通なら安全なトークから応援させますよね。
それこそが、スタントのプロフェッショナルが自ら監督している強みなんです。
プロの強みですか?
はい。彼らは、どこまでなら安全に、かつ、最も危険に見えるギリギリの立ち位置でアクションを成立させられるかを熟知していますから。
なるほど。裏方としてアクションの限界を知り尽くしているからこその画作りなんですね。
だからこそ、応援する側も物理的なリスクを背負うという、かつてない臨場感を生み出せたんです。
すごいなあ、敵が完全には倒されずに撤退して、プレストの夢に謎の赤い目の男が出てくるのも、シーズン2への強気な布石として最高に熱かったです。
ただ、ここで現実的な問題に直面するわけです。このシーズン1で投資した資金をどう回収し、シーズン2を作る予算をどこから持ってくるかという壁ですね。
うーん、それですよね。なんかアラブの大富豪が、最高なアクションだってポンと出資してくれないかなって私、本気で思っちゃいましたよ。
まあ、その夢を現実にするかもしれないのが、ネットフリックスなどのグローバルな配信市場なんです。
と言いますと?
この作品、予算の都合で人間ドラマのパートが少なくて、アクションの比重が異常に高いですよね。
あ、確かに、もうずっと戦ってますもんね。
実は、それが海外展開においては最大の武器になるんですよ。言語の壁が非常に低いため、吹き替えや字幕のハードルが下がるんです。
あ、なるほど、繋がりました。
さらに、本作の監督は、パワーレンジャーズなどで世界的に知られるアクションの巨匠、坂本博之監督ですから。
弱点だったはずの人間ドラマの少なさが、世界中の誰もが言葉なしで楽しめるっていう強みに反転するんですね。
坂本監督のネームバリューがあれば、海外の特撮ファンも絶対飛びつきますし。
そうなんです。スタントチームの情熱から生まれたインディーズ特撮が、グローバルなビジネスモデルに乗るポテンシャルを秘めているわけです。
いやー、すごくワクワクする結論ですね。
06:00
ここで、送ってくださった方に最後に問いかけたいと思います。
今後の特撮ヒーローの存続を握るのは、国内の視聴者ではなく、世界の配信市場のファンかもしれません。
このビジネスモデルの劇的な変化についてどう感じますか?
日本の特撮が本当の意味で国境を越えるその過渡期を目撃しているのかもしれないですね。
本当にそうですね。
次回の配信もお楽しみに。さようならー。