日経電子版「マネーのまなび」のPodcastです。アメリカ出身タレントのREINAさんがリスナーと一緒にお金のイロハを学んでいきます。解説は日経マネー編集長の中野目純一です。
今回のテーマは「新NISAで始める配当生活」です。配当利回りの高い銘柄を買い、配当を長期にわたって受け取る高配当株投資。インカムゲインを狙うこの投資法は個人投資家の間で根強い人気があり、配当だけで悠々自適の生活を送る「配当長者」も誕生しています。来年から新NISAが始まることで、その人気は一段と高まりそうです。
高配当株投資の人気が高いのは、低金利が続いていて預金ではわずかな利息しか得られないからです。銀行の1年定期の利息は高くても0.2%程度で、100万円を1年預けても利息は2000円。税金を取られたら利息は1600円に減ってしまいます。一方、日経平均株価の構成銘柄の平均配当利回りは予想ベースで2%(8月29日時点)。配当利回り2%の株を100万円分購入したら配当は年2万円で、NISA口座で買えば2万円がまるまる受け取れます。今のNISAには5年、20年など非課税運用期間に制限がありますが、新NISAなら無期限なので、株を保有している間はずっと、面倒な手続きなしで配当を満額受け取れるのです。
もっとも、新NISAにも注意点はあります。例えば、新NISAの非課税投資枠は格段に大きくなっていますが、一定の制限はあることです。新NISAで株が買える成長投資枠の上限は年240万円。また生涯投資枠を株だけで埋める場合の上限は1800万円ではなく、1200万円になります。毎年240万円の枠をフルに使うと5年で1200万円に達してしまいます。高配当株を毎年いくら買って何年で生涯投資枠を使い切るのか、自分の投資余力や投資スタイルを勘案して決めなければなりません。注意点はこの他にもあるので、番組の中でポイントを押さえていきましょう。
番組後半の人気コーナー「REINAのFunny Japan」では「タクシーの自動開閉ドア」を取り上げました。日本では標準となっていて誰も不思議に思わない自動開閉ドアですが、海外では実はアジアの一部の国を除いて普及していません。そのため、REINAさんによると「日本を訪れる友人たちは初めてタクシーの自動開閉ドアを目にし、一様に驚く」のだそうです。なぜ日本では全国的に広まり、なぜ海外では広まらなかったのか。その歴史的な経緯を中野目編集長がひもときます。話はそこから日本の産業の成り立ちに関する考察へと展開しました。
なお今回の「高配当株投資」について、さらに詳しく知りたい方はこちらの日経電子版の関連記事もお読みください。