KPIを決めても、現場の改善につながらない。
そんなときは、目標と日々の指標、改善施策がつながっていない可能性があります。
このエピソードでは、KPIツリーを使って、最終目標から必要な指標を分解し、どこに課題があるのかを見つける方法を整理します。
たとえば売上を「訪問数 × 購入率 × 客単価」のように分解すると、どの数字が成果を止めているのかを確認しやすくなります。
KGI、KPI、サブKPIをどうつなげるのか。
現状値と目標値の差から、どこを優先して改善するのか。
さらに、KPIツリーを作るだけで終わらせず、具体的な施策や日々の運用へ落とし込む考え方まで見ていきます。
数字を増やすことではなく、目標から逆算して「次に何を直すか」を判断するためのエピソードです。
このエピソードは、Webメディア「ねんごろ」で公開している記事をもとに制作しています。
元記事:
https://nengoro.com/webmarketing/kaizen/assessment/assessment-02/
YouTube:
このエピソードの音声は、生成AIを利用して制作しています。
感想
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えー、ちょっと想像してみてください。あなたは今、ウェブサイトへのアクセス数を倍にするために、数十万円の広告費を継ぎ込みました。
はい。かなり思い切った投資ですよね。
えー、そうなんです。で、見事、目標のアクセス数は達成したとします。しかし月末に蓋を開けてみたら、実際の売り上げはなぜか先月より下がっていた。
あー、それは痛いですね。でもこれ本当によくある話なんですよ。
ですよね。実はこれ、毎日の世にどこかのビジネスで起きている悲劇なんです。そして多くの場合、その犯人は私たちが毎日穴が開くほど眺めている、あのデータダッシュボードそのものに潜んでいます。
そうなんですよね。あの、ダッシュボードにはアクセス数とか、クリック率、今月の売り上げといった数字が、まあグラフと一緒に綺麗に並んでいますよね。
はい。すごく見やすくて、仕事をした気にはなります。
ええ。でもいざ、じゃあ明日から具体的に何を改善すればいいって問われると、ピタッと立ち止まってしまう。なんていうか、数字を集めること自体が目的化してしまって、次のアクションを引き出すためのインサイトになっていないんです。
なるほど。本日の深堀りでは、まさにその悩みを解決していきます。テーマは、KPIトリーを使ったビジネスの成果を確実に伸ばすための試行法です。
はい。とても重要なテーマですね。
ええ。この深堀りを聞きうえる頃には、あなたを悩ませていたダッシュボードの数字たちが、目標達成までの道のりをクリアに示す地図へと変わっているはずです。では、ここを整理していきましょう。そもそも、私たちはなぜ毎日KPIを見ているのに、次にどう動くべきか迷ってしまうのでしょうか?
うーん、最大の罠はですね、数字を一覧表としてバラバラに眺めていることにあるんですよ。
バラバラに?
はい。大前提として、KPI、つまり重要業績評価指標というのは、単なる管理のために集める数字ではないんです。
と言いますと?
最終的な目標に向けて、今自分がどの辺りにいるのか、途中の進み具合を確認するためのものなんですよね。例えば、ウェブサイトの目標が問い合わせの獲得だとしても、問い合わせ数だけを見ていたら、訪問者が減ったのか、ボタンが押されていないのか、原因はわからないじゃないですか。
確かにそうですね。つまり、KPIの一覧表を眺めるのは、車の運転席でスピードメーターとかガソリンの残量、エンジンの回転数をバラバラに見ているようなものですね。
ああ、まさにその通りです。
それぞれの数字が何を意味しているかはわかるけど、なぜ今アクセルを踏んでいるのに車が加速しないのかっていう、エンジンからタイヤまでのつながりが見えなければ、ギアを変えるべきか、ブレーキを踏むべきか判断できませんよね。
ええ、ここで興味深いのは、だからこそ数字同士がどう影響し合っているのか、その関係性を見える化する必要があるということなんです。
なるほど、関係性の見える化ですか。
はい、そこで役立つのが本日の主役であるKPIツリーなんです。
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これは、原因を当てずっぽうに探すためのものではなくて、最終成果と日々の数字とのつながりをもとに、どの順番で確認していけば真の原因にたどり着けるか、それを決めるための論理的な地図なんですよ。
当てずっぽうじゃなくて、確認する順番を決める地図なんですね。
では、その強力な地図であるKPIツリーは、具体的にどう構築していくのでしょうか。ちょっと具体的なケーススタディで考えてみたいです。
ええ、いいですね。やってみましょう。
例えば、私が地元の商店街で小さなパン屋を経営していて、新しくオンラインでのパンの運ばいサービスを始めたとします。
素晴らしい設定ですね。ツリーを作る際は、大きく分けて3つの役割に分解して考えます。それが、KGI、KSF、そしてKPIです。
KGI、KSF、KPIですね。
はい。まず、頂点となるKGIは最終的な成果です。パン屋の例なら、今月のオンライン宅配の売上を20%増やすといったように、対象期間や範囲を明確に決めます。
頂点のゴールですね。じゃあ、そこからどう分解するんですか。
次に、そのKGIのすぐ下にKSFを置きます。これは、成果を達成するために必要な成功要因のことですね。
成功要因ですか?
はい。売上を増やすためにどんな状態が必要かということです。
例えば、パンを買いたいと思っている地元の人がサイトに来ていることとか、限定のクロワッサンの案内が見つけやすいこと、あるいは注文フォームがシンプルで迷わないことなどですね。
なるほど。あ、でもちょっと待ってください。ここで少し疑問なんですが。
はい、何でしょう。
なぜ、まにそのKSF、つまり成功要因というステップが必要なんですか。
売上を増やしたいなら、直接サイトのアクセス数を増やすとか、購入ボタンのクリック数を増やすといった具体的な数字のKPIに直結させたほうが、手間が省ける気がするんですが。
ああ、そこですね。実はそこが多くの人がつまづく落とし穴なんですよ。
落とし穴ですか?
ええ、まにKSFという状態の定義を挟まずに直接数字を選ぼうとすると、人はどうしても見慣れた指標や、今自分がやりたいアクションに引っ張られてしまうんです。
アクションに引っ張られるというと?
例えば、とにかくクリック数を増やすという数字だけを目標に置いたとしますよね。
はい。
すると、購入ボタンを派手な赤色にして点滅させたり、今すぐ買わないと損、みたいな煽るような言葉を並べたりするかもしれないじゃないですか。
ああ、やりがちですね、それ。
確かにクリック数は増えるでしょうけど、不審感を持ったお客さんは最終的な注文をせずに帰ってしまって、結果的に売上は下がってしまう。これが先ほどオープニングでお話しした悲劇の正体なんです。
ああ、なるほど。完全に手段が目的化してしまうんですね。
そうなんです。だからこそ、単なるアクションではなく、サイトの案内が顧客にとって親切で分かりやすい状態になっているかというKSFをまず定義する。
06:02
はいはい。
そして、その親切な状態が実現できているかを測るための指標として、最終的にKPIを置くんです。この順番を踏むことで、間違った方向に全力疾走してしまうのを防げるんですよ。
目的と手段のズレを防ぐための必須のクッションなんですね。では、そのパン屋のKPIツリーにおいて、指標同士の関係はどうつなげばいいですか?
上位の指標と下位の指標は、できるだけ計算式で説明できる形にするのが背負いです。
計算式ですか?
ええ。売上であれば、サイトの訪問者数×コンバージョン率×平均単価のように掛け算で表します。
あ、ここで専門用語が出てきましたね。コンバージョン率について初めて聞く方のために、簡単に紙砕いて説明してもらえますか?
はい。コンバージョン率というのは、お店に入ってきた人のうち、実際に商品を買ってくれた人の割合のことです。
割合ですね。
ええ。100人がサイトを訪れて、そのうち5人がパンを買ってくれたら、コンバージョン率は5%になります。
つまり、ただのウィンドウショッピングで終わらせず、どれだけ実際の行動に結びついたかを示す成績表のようなものですね。
まさにその通りです。これらが掛け算でつながっていると、売上が落ちた時に、人が来ていないのか、来てはいるけど買っていないのかが一目でわかるようになります。
なるほど。それはわかりやすいですね。
ただし、計算式を作る際に絶対に注意すべき点があります。それは指標の単位を揃えることなんです。
単位を揃える?
はい。例えば、ユーザー数とセッション数を混同してはいけません。ユーザー数は訪れた人の数ですが、セッション数は訪れた回数なんです。
ああ、なるほど。
1人の常連さんが1日に3回サイトを見に来たら、ユーザーは1人ですが、セッションは3回になりますよね。ここを混ぜて計算すると、コンバージョン率などの実態が完全に歪んでしまいます。
なるほど。同じアクセスという感覚で扱ってしまうと、後で計算が合わなくなるわけですね。
そうなんです。さらに、もう3つ重要な概念があります。それが、知恵指標と先行指標です。
知恵指標と先行指標、どちらもダッシュボード上のデータですよね。どう違うんですか?
これはビジネスにおける時間差の概念なんです。知恵指標の知恵は遅れていくと書きます。
パン屋の売り上げや最終的な注文数というのは、私たちがサイトを改善したり宣伝した後に、結果として遅れて現れる数字ですよね。
はい。後からしか確認できない結果ですね。
対して、先行指標は先に行く指標です。
先に行くんですか?
ええ。例えば、特定の商品ページがどれくらい長く読まれているか、あるいは商品を買い物カゴに入れた人の割合などです。
これらは最終的な売上が確定するよりも前の段階でリアルタイムに変化するんですよ。
ああ、なるほど。
結果を待つのではなく、この先行指標の動きを見れば、最終的な売上をある程度予測して早めに手を打つことができるんです。
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つまり、最終的な売上結果が出てから慌てるのではなく、途中の買い物カゴに入れられた数という先行指標を見ていれば、
お、今週はクロワッサンがよくカゴに入っているから最終的な売上も伸びそうだぞ、とまあもってわかるわけですね。
そういうことです。
いやあ、ここからが本当に面白いところなんですが、いざ私たちがこのKPIツリーを作ろうとすると、現場で必ずと言っていいほど落ちる罠がありますよね。
ええ、たくさんありますね。
その代表が、要素の漏れや重複をなくすミーシーという枠組みに囚われすぎてしまうことじゃないでしょうか。
おっしゃる通りです。
あの、ミーシーって論理的思考の基本としてよく言われますよね。ダブリなく漏れなくというやつです。
はい、よく研修なんかで習いますよね。
でも、これを完璧にやろうとすると、パン屋のあらゆるデータ、例えば天気とか気温とか競合店のチラシの数まで全部ツリーにぶら下げなきゃいけなくなって、
巨大で複雑な壁一面の図が出来上がりそうです。
ええ、それこそが罠なんです。
原因を幅広く洗い出すロジックツリーと、日々の行動を決めるためのKPIツリーを混同してしまっているんですね。
ああ、目的が違うんだ。
そうなんです。
KPIツリーに全てのデータを載せると、かえってどこから手をつければいいのか見えなくなります。
実務において指標を選ぶ基準は、完璧な民心かどうかではなく、その数字を見た後に私たちの次の行動や判断が変わるかどうかなんです。
行動が変わるかどうかですか?
はい。
例えば、パン屋のサイトでスマホからのアクセスとパソコンからのアクセスを細かく分けて計測したとします。
はい。
でも、どちらからアクセスされても、お店として打つ手が全く同じなら、わざわざ指標を分ける意味はありませんよね。
判断が変わらない数字は思い切ってそぎ落とす勇気が必要です。
なるほど。
完璧な網羅性よりも実用性を優先するんですね。
他にも陥りがちな罠はありますか?
はい。目標設定の質を落としてしまう罠ですね。
これを防ぐための観点がスマートです。
スマート。
よく聞く言葉ですが、具体的にどういうことでしょうか?
英語の頭文字を取ったものですね。
明確か、測定可能か、達成可能か、上位目的と関連しているか、そして期限があるかの5つです。
なるほど。でも、なぜこのスマートの要素が消けるとうまくいかないんでしょうか?
心理的、あるいは現場の仕組みとしてどういう悪影響があるんですか?
うーん、人間の心理として曖昧な目標は行動を麻痺させるからなんですよ。
行動を麻痺させる。
ええ。例えばパン屋のスタッフに来月はサイトをもっと使いやすくしようと伝えたとしますよね。
はい。よくあるスローガンですね。
これでは誰がいつまでに何をすれば使いやすくなったと判断できるのか分かりません。
スタッフは何から手をつければいいか迷ってしまって、結局何もしないか効果のないデザイン変更に時間を費やしてしまいます。
12:02
確かに使いやすいの基準は人によって違いますからね。
一方でこれをスマートな指標に変換して、今月末までに買い物加護から決済完了までの離脱率を5%下げると設定したらどうでしょう?
ああ、全然違いますね。
対象が明確になり、数字で測れ、期限もあります。
するとスタッフは決済画面の入力項目が多すぎるから減らそうという具体的なアクションに直行できるんです。
曖昧なスローガンではなく、明確な条件をつけることでチームのエネルギーを一つのボトルネックに集中させることができるんですね。
その通りです。さらに言えば、データをひとまとめにしすぎる罠にも注意が必要です。
ひとまとめにしすぎる罠ですか?
はい。パン屋の例で言えば、毎日お昼ご飯にパンを一つ買う地元の学生と、会社のイベント用に月に一度100個のパンをまとめて注文する法人顧客がいたとします。
はいはい。
この2つのアクセスを同じ顧客としてひとまとめに計算してしまうと、コンバージョン率も平均単価も実態を表さなくなりますよね。
ああ、なるほど。全く違う行動パターンを同じカゴに入れてしまったら、間違った分析になりそうです。
そうなんです。
では、こうして誤解や罠を乗り越え、洗練されたKPIツリーが出来上がったとします。これを実際の業務の中で、どう結論となる改善につなげていけばいいのでしょうか?
ツリーが最も進化を発揮するのは目標が未達だった時なんですよ。
達成できなかった時ですか?
はい。例えば、今月のパンの宅配売上げが目標に届かなかった。この時、ツリーがないと宣伝チームの努力が足りないとか、パンの味が落ちたのではと感情的な犯人探しが始まってしまいます。
ああ、ありますね。誰のせいかという話になりがちですよね。
しかし、KPIツリーがあれば、責任の所在よりツリーのどの階層で数字が落ちているかを客観的にたどることができます。サイトへの入流数が足りなかったのか、クリック率が落ちたのか、フォームで離脱したのか、感情を配して問題箇所を特定できるんです。
なるほど。冷静に分析できるわけですね。そして、改善策を実行した後は、どうやって効果を確認するんですか?
変更した場所に最も近い数字から順番に確認していきます。例えば、注文ボタンを大きくしたとしますよね。
はい。
その翌日に、いきなり最終成果である売上げを見るのではなく、まずはボタンのクリック率が上がったかを見るんです。
なるほど。もし、クリック率は上がっているのに売上が増えていないなら、ボタンを大きくした作戦自体は成功しているけど、その先の決済フォームの入力しづらさなどに別の問題があるとピンポイントで分かるわけですね。波紋がどこまで届き、どこで止まったかが見れると。
まさにその通りです。そして、このツリーはチーム全体で共有することで最大の武器になるんですよ。
チーム全体で?
ええ。広告を出す人、サイトを作る人、実際にパンを焼く人、それぞれ日々見ている数字や視点は違いますよね。
15:05
そうですね。立場が違いますから。
でも、KPIツリーがあれば、自分の担当している数字が最終的な売上げのどこにつながっているのかを全員が俯瞰できます。
つまり、これは全体として何を意味するのでしょうか。視点は違っても見ている地図は同じということですよね。
これがあれば会議で、いやこっちの数字の方が大事という無駄な対立も起きなくなりそうです。
ええ。本当におっしゃる通りです。
KPIツリーとは単に上司に提出する報告書のフォーマットではなく、チーム全員のベクトルを合わせる共通の言語であり、PDCAサイクルを回すための羅針盤なんですね。
そうなんです。日々見ている数字をただ眺めるのではなく、次に確認する場所と次に試す改善を決めるために使う。これこそがKPIツリーの真髄だと言えます。
いやー素晴らしいですね。ダッシュボードに並ぶ数字は一覧表ではなくツリー状のつながりで把握すること。
いきなりアクションから数字を決めるのではなく、KSFという成功要因を経由して目的を見失わないこと。
そして完璧な網羅性を求めるのではなく、自分の次の判断を変える数字だけを残していくこと。これが本日の重要なポイントでした。
はい。ここまで論理的なツリーの構築についてお話ししてきましたが、最後に一つ、資料の枠を超えた問いを皆さんに投げかけたいと思います。
問いですか?
これは重要な問いを投げかけています。私たちがこのKPIツリーという枠組みを極めれば極めるほど、一つの大きな危険性が生まれます。
危険性。なんでしょう?
ツリーが成功になればなるほど、私たちはKPIの数字を達成すること自体を自己目的化してしまいがちなんです。
ああ。
クリック率を0.1%上げることに夢中になるあまり、その通じの向こう側にいるパンの香りを楽しみにしている本来の顧客の顔が見えなくなってしまう。
どれほど緻密なツリーを作っても、最終的にサイトを訪れ、クリックしパンを買っているのは人間です。
人間ですね。
ええ。人間の感情や文脈を、私たちはこの無機質なツリーの数字の中からどう読み解き、感じ取るべきなのでしょうか?
深い問いですね。論理的な地図を手に入れたからこそ、その地図の上を歩いている人を見ることを忘れてはいけない。
数字は事実を教えてくれますが、その奥にある感情までは計算式では表せませんからね。
ええ、そうなんです。
さて、あなたが明日パソコンのダッシュボードを開いたとき、そこにある数字はどう見えるでしょうか?
ただの無機質な羅列ではなく、目標へと続く一本の木の枝葉として、そしてその先にある顧客の顔と繋がって見えるはずです。
ぜひ、あなた自身のビジネスのツリーを描いてみてください。
それでは、本日の深掘りはここまでです。また次回お会いしましょう。
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