ビル・ゲイツの巨額寄付
さて今回はですね、ビル・ゲイツ市のちょっと驚きの発表について、掘り下げていきたいと思います。
はい。
自身のほぼ全財産、約30兆円、ドルだと2000億ドルですか。
すごい額ですよね。
これを今後20年間で寄付する、という内容です。
そうですね。
情報源は、ゲイツ市自身のサイトでの発表を報じた記事ですね。
この、なんとか桁外れの計画。
うーん。
その背景にある考えとか、具体的な道筋を探っていきましょうか。
はい。
まずこの30兆円って金額ももちろんすごいんですけど、
ええ。
私が特にうーんって思ったのは、計画の終わり方なんですよ。
あー、なるほど。その点ですね。
ええ。これをちょっと暇解いていきましょうか。
ええ。まずこの寄付、主体となるのはゲイツ財団ですね。
財団。
はい。ビル氏と元妻のメリンダ氏が2000年に設立した。
2000年ですか。
ええ。すべての生命は等しい価値を持つ、という信念が基本にあるんですね。
なるほど。
で、今回の計画の背景にゲイツ市が影響を受けたって公言してる人物がいまして。
ほう、どなたです。
19世紀の鉄工王、アンドリュー・カーネギーです。
カーネギー。へー。具体的にはどんな影響を。
えっとですね、1889年の富野福音っていうエッセイがありまして。
富野福音。
はい。ここで興味深いのは、カーネギーが単に善を勧めただけじゃなくて。
ええ。
富裕層には社会に資産を還元する責任があるんだと説いた点なんです。
責任ですか。
ええ。これって当時の、まあ今も少しありますけど、富は個人のものっていう考え方に対するある種の挑戦状みたいな。
なるほど。挑戦状。
エッセイの中にはですね、このように裕福なまま死ぬ者は羽塾を受けて死ぬっていうかなり強烈な一節もあるんですよ。
えっと羽塾を受けて死ぬ、それは相当強い言葉ですね。
そうなんです。ですから芸一氏が裕福なまま死んだと言われたくないって語る背景には、まあこういう哲学があるわけですね。
いやあ、そういうことですか。でも今回の発表で私が一番驚いたのは、やっぱり財団を最終的に解散させるっていう点なんですよね。
哲学と戦略の変化
ああ、そうですね。
これって最初からの計画だったんですかね。
実はそこが今回の大きな変更点なんです。
あ、変更点なんですか。
はい。当初は自分たちの死後数十年で財団は終焉を迎えると考えていたそうなんですが、それをぐっと前倒しにしたんですね。
前倒し。
主要な活動への投資を加速させて2045年の12月31日までっていう明確な期限を設けて。
期限を。
はい。目標を達成したら財団を解散させるという計画です。
なるほど。解散ですか。
総額2000億ドル以上っていう目標額は市場とかインフレにも左右されますけど、この期限設定っていうのは残された時間で特定の目標達成に資源を集中させるぞという強い意思の現れでしょうね。
なるほど。期限を切ることで集中力を高めるみたいな。
そういうことだと思います。
2025年っていうのが財団設立25周年とかマイクロソフト設立50年で芸術史自身も70歳。
そうなんですよ。節目が重なるんですね。
いろんな節目が重なるんですね。それにしてもこれまでの財団の活動規模っていうのも相当なものでしたよね。
まさにこれまでにも感染症の予防とか治療、あとは農業開発、貧困層への金融サービス、水とか衛生環境の改善とか。
幅広いですね。
多岐にわたる分野でもすでに100億ドル以上、日本円で15兆円を超える規模の投資を行ってきてるんです。
15兆円。すでにですか。
だから今回の巨額寄付っていうのは、これらの実績を踏まえて、さらに特定の課題解決に焦点を絞って加速させるということになるわけです。
これらの分野って、例えば感染症対策とか、なんか遠い国の話のようですけど、実は我々の生活にも間接的につながってる問題でもありますからね。
確かにそうですね。これまでの活動実績があるからこそ、今回の加速とか集中戦略っていうのが意味を持ってくると。
その通りだと思います。今回の発表の確信をまとめると、まず1、寄付の圧倒的な規模ですよね。
それから2、カーネギーに影響を受けた富の還元っていう哲学。
そして最も戦略的だなと思うのは、3、活動期間を限定して財団解散というゴールを設定したこと。
ゴール設定。
これは単なる全活動の継続じゃなくて、明確な目標達成に向けた、なんていうか、期間限定の集中投資っていう非常に大胆な戦略転換と言えるかもしれないですね。
なるほど。期間限定の集中投資。では、これは全体として何を意味するんでしょうか。
そうですね。
最後に、これを聞いてくださっている皆さんにちょっと考えてみてほしい問いがあるんです。
何でしょう。
これだけの巨額の資金が2045年までという限られた期間に、地球規模の特定の問題解決に向けてものすごく集中的に投下されるわけじゃないですか。
そうですね。
これによって私たちは具体的にどんな変化を目の当たりにする可能性がありますでしょうか。
この集中がもたらすそのポジティブな影響とか、あるいはもしかしたら予期せぬ波及効果とか、そういうことについてぜひ想像力を働かせてみてほしいなと。
なるほど。非常に大きな問いかけですね。考えさせられます。