チューリング第3弾です。今回は「チューリングの論文は無限に長いテープを準備するところから始まった」「まだこの世にないコンピュータの限界を示した」「無限ループを検出することは原理的に不可能」など、チューリングの主要な功績である「決定問題」の論文についてゆるく解説しました。
【目次】
「ブラックボックスはお前だ」と言い合う闇の回は仕方なかった
チューリングの論文は「無限に長い機械」から始まる
チューリングマシンあるある「だから何?」
この機械は以前に出てきた「アレ」と同じ
論文のスゴさは「コンピュータの限界」を示したこと
「アルゴリズムで書けない」って何?
「ブラックボックスはお前だ」と停止性問題
次回テーマは「チューリングの功績の原体験」
【参考文献】
○『エニグマ アラン・チューリング伝(上)』
○『エニグマ アラン・チューリング伝(下) 』
→この世で一番詳しいチューリングの伝記。上下巻で1000ページぐらいある。どうしてもチューリングについて詳しく知りたければこちらを。
○『暗号解読(上・下)』
→世界一おもしろいサイエンスライター(私見)であるサイモン・シンが書いた、超エキサイティングな暗号の歴史と仕組みの本。歴史ドラマは熱いし、仕組み解説は好奇心をくすぐられます。最高。
○『チューリングの計算理論入門』
→安定のブルーバックス。チューリングマシンについてざっくり理解したいならオススメ。なんとなく雰囲気が分かります。
○『チューリングを読む コンピュータサイエンスの金字塔を楽しもう』
→チューリングの論文を全文引用しながら丁寧に読解する本。難しいがおもしろい。この手の骨太本には珍しく、うんちく力が高い。前提知識の説明でうんちくメモを取りまくった。
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【堀元見プロフィール】
慶應義塾大学理工学部卒。専門は情報工学。WEBにコンテンツを作り散らかすことで生計を立てている。現在の主な収入源は「アカデミックに人の悪口を書くnote有料マガジン」。
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【水野太貴プロフィール】
名古屋大学文学部卒。専門は言語学。 某大手出版社で編集者として勤務。言語学の知識が本業に活きてるかと思いきや、そうでもない。