タスとヒクの生活
第1話 タスとヒク
昔々、タスとヒクが住んでいました。
毎日、タスは病死ばかりに、キクは川へ洗濯に行きました。
タスの力は足していくことです。
シバをどんどん足していきます。
キクの力はいらないものをなくしていくことです。
服の汚れをなくしていきます。
第2話 仲間
ある日、二人の前にカケルが現れます。
カケルの力は、起こったことを二倍、三倍と増やしてくれることです。
ある日、三人の前にワルが現れます。
ワルの力は、起こったことを二分の一、三分の一に減らしてくれることです。
四人は仲間になりました。
第3話 シバが足りない
困ったことが起きました。
山のシバが足りなくなったのです。
残り少なくなったシバの前で、カケルが
「こいの、こいの!」
と呪文を唱えると、シバがどんどん増えていきました。
これでもう、シバで困ることはなくなりました。
第4話 川の氾濫
また、困ったことが起きました。
大雨の後、川が氾濫しそうになったのです。
あふれそうな川の前で、ワルが
「ぺんの、ぺんの!」
と呪文を唱えると、川の水がどんどん減っていきました。
これでもう、洪水で困ることはなくなりました。
第5話 畑の広さ
この国では、畑の取り合いで争いが起きないように
決まりがありました。
それは、前の年の収穫量に合わせて
翌年の畑の広さが決められる、という決まりでした。
しかも、広さの確認がしやすいように
畑は真四角でなくてはなりません。
第6話 困った事情
国に決められた広さが、400平方メートルとかだったら
1.20メートルと、すぐわかりますが
200平方メートルとかでは、難しい計算でした。
皆が困っていると、平穂、金と名乗る人が現れました。
どうやら外国の人のようです。
平穂は
人よ人よに
と、呪文を唱えると
わかりました。1.14.1421356メートルです。
と、答えました。
第7話 蔵の大きさ
また、この国では、蔵の大きさ争いが起きないように
決まりがありました。
それは、前の年の収穫量に合わせて
翌年の蔵の大きさが決められる、という決まりでした。
しかも、大きさの確認がしやすいように
蔵はサイコロ型でなくてはなりません。
第8話 助っ人参上
国に決められた大きさが、8000立方メートルとかだったら
1.20メートルと、すぐわかりますが
2000立方メートルとかでは、難しい計算でした。
みなが困っていると、立方、金と名乗る人が現れました。
また、外国の人のようです。
立方は
1.259
と、呪文を唱えると
わかりました。1.12.5992104メートルです。
と、答えました。
KQは、実は兄弟。
Kホート、立方は、言いました。
実は私たち、金家の兄弟なんです。
みなさんの役に立てて、よかった。
みなは、金家の他の家族の話、
例えば髪を緑に染めている、大金とか。
丸い顔で、支持するのが得意の、
旧、金の話で、盛り上がりました。
第10話 ジョギングコース
この国では、健康のために、毎日、
ジョギングしなければなりません。
走る距離は、年1回の健康診断の結果によって、決まります。
コースは、丸い形でなければなりません。
真ん中の棒から張った、ロープを一周させて作ります。
第11話 ロープの長さ
ただ、ロープの長さが、問題です。
例えば、コースの長さが、一周500メートルと決められたら、
ロープの長さは?
みなが困っていると、円周、律、と、
名乗る人が現れました。
円周は?
3.14
と、呪文を唱えると、
わかりました。ロープの長さは79.5775387メートルです。
と、答えました。
第12話 好物は
ところで、円周は、お菓子が好きです。
円周の好物は、貝生地と貝生地の間に、
カイナップルとリンゴを挟んだお菓子。
そうです。みんな大好き。
貝パイナップルアップルカーイ
です。
第13話 またいつか
こうして、みんな、平和に暮らしましたとさ。
あ、言い忘れてましたが、この国の名前は算数国です。
周りには、国語国、生活国、他にも色々な国がありますが、
その話は、またいつかしたいと思います。