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「井戸を掘った人」竹入義勝さん逝去に想う
2023-12-28 12:08

「井戸を掘った人」竹入義勝さん逝去に想う

元RKB解説委員長 飯田和郎
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00:23
イリカミネ
毎週木曜日のこの時間は、飯田和郎のブラッシュアップです。
さあ、年内最後の放送となりました、今日のグローアップですけども、今年最後の飯田和郎のブラッシュアップ、どんな話題でしょうか。
年の瀬になると、この1年間で亡くなった方の顔を思い出しませんか。
そうですね。
身近な家族、親戚とか、お世話になった人とかですね。もちろん誰もが知っている有名人もそうですよね。
私もですね、実はこんな人に、このような人みたいに、こんな新聞記者になりたいっていう先輩がいたんですよ。ずっと憧れて目標にしてた方なんですけどね。
その方が、今年病気で亡くなりました。
私は結局、努力と能力の不足でそこまでなでなかったんですけど、やっぱりですね、そういうことを思い出すこの季節ですよね。
今日は、師匠が昨日伝わってきたある方の話をしたいと思います。
20年間にわたって、公明党の委員長を務めた元衆議院議員、竹入義勝さんが、23日、肺炎のため福岡市内の病院で亡くなりました。97歳でした。
竹入さんは、公明党が衆議院に進出した1967年1月の総選挙で初当選。
翌2月、41歳の若さで、公明党の第3代委員長になりました。
連続8回当選し、1986年12月に委員長を退任するまで、公明党の一時代を築きました。
また、竹入さんは中国への訪問を重ね、日中国交正常化にも貢献しました。
つまり、竹入さんは公明党の統制を拡大させたというだけではなく、中国との国交正常化にも一役買ったということですよね。
ということは、飯田さんですから、竹入さんが中国との間で話した橋渡し役について。
中国にはこんなことわざがあります。水を飲むときは、井戸を掘った人の苦労を思い出せ。
先人の努力に感謝しようよという話ですね。
私は思うんですけど、あの時、竹入さんのあの動きがなければ、国交正常化にはさらに時間がかかってしまったんじゃないか。
そういう場面があります。
あの時、あの場面、あの動きってどういうことなのか。
まずは歴史のおさらいなんですけど、第二次大戦で中国では内戦に勝った共産党が1949年に中華人民共和国を作りました。
03:11
一方の内戦に負けた国民党は台湾に逃れて、台湾で中華民国を継続させた。
日本は1951年にサンフランシスコ公和条約を経て、主権を回復した。
合わせてここで日米安全保障条約を結んだので、日本の戦後外交というのは完全にアメリカを起軸になっています。
日本はアメリカとともに台湾に存在する中華民国を支持して、1952年の4月には日韓平和条約を承認しました。
ただ国際社会の中では台湾ではなくて中国を国連に加盟させるべきという動きが加速した。
それが1970年代です。アメリカも中国との関係改善に乗り出す。
日本国内にも中国との国交正常化を求める声も高まってきた。
一方でこれまで通り、台湾との関係が遅くなってはならないという勢力も特に自民党の中にいました。
そういう状況の中で、1972年の7月に田中角栄さんが自民党の総裁、総理大臣になりました。
田中角栄さんは中国との国交正常化に積極的だった。
そうなんですけど、実は田中さんは総裁選挙の時は国交正常化すると言ったんですけど、
ある意味それは総裁選に勝つための一つの道具だったんですよ。
いざなってしまうと、正常化に失敗したら自分のマイナスになると。ややお呼び越しになっちゃったんですよね。
で、公明党の竹入委員長の出番と。
そういうことなんです。でも外交関係のない国同士の場合は、政府ではなくては非公式のパイプが機能することがありますね。
そのパイプの一つが竹入さんでした。公明党は当時野党です。野党も独自の外交を進めていました。
竹入さんが中国を訪問したのは2回目なんですけど、1972年の7月25日。田中内閣誕生の2週間余り後だったんですよね。
竹入さんは中国の当時の首相だった朱雲来と3日連続して会談しました。
中国は田中内閣誕生をきっかけに、これは国交正常化のチャンスだと認識して、竹入さんと真剣に向き合ったというわけなんですよ。
その時の会談はうまく進んだんですか?
はい。日本側が前提条件にしたのは2つあります。
1つは中国に日米安保体制を容認させること。
もう1つは中国が日本に対しての賠償請求を放棄すること。その核役が欲しいと。この2つだったんですよ。
確かに井田さんが説明したように、日本の外交というのはアメリカと行動を共にすることが基軸になっていましたけれども、そのために日米安保体制というのができたわけですけども、
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賠償請求については、戦争の間って日本は中国大陸で多くの人命、そして財産を奪ったという歴史の事実があるわけですよね。
それに関する中国側の反応というのはどうなんですか?
朱恩来はこう言いました。日米安保条約には触れません。
もう1つ、賠償請求権も放棄します。これは毛沢東主席も了解しています。
つまり、日本と中国の間で国交を正常化する時に共同声明を作りますね。
その中には、日米安保体制には言及しません。
もう1つ、この共同声明の中には、日本に対する賠償請求を放棄します。宣言します。
そう、確約したんですよ。
こういうふうに朱恩来は言い切ったわけですよね。
ある本を紹介しますけど、中央大学の先生で、服部良次先生、教授がいらっしゃいます。
この人の著書にタイトルが、「日中国交正常化」という、ずばりそういうタイトルの本です。
賠償請求を放棄すると言った時の朱恩来の言葉を聞いた竹入さんの後に、こんなふうに回想しています。
500億ドル程度払わなければいけないかと思っていたので、全く予想もしない回答に体が震えた。
朱首相の言葉がジーンときた。日本の心を読んでいた。
日本側に仮に払う気持ちがあっても、中国側が賠償問題を言い出せば、自民党側がまとまらなくなることも見抜いていた。
これは朱恩来さんの見抜く力というのはすごいなと思いますけど。
竹入さんはその会談結果を日本に持ち帰って、田中閣営総理に伝えたということですか?
そうなんです。ただし中国側はこの朱恩来の発言を正式な文章にはしてなかったんですよ。
だから竹入さん側は必死になって会談の中で書き取ったんですよね。
そして中国側に示して、これで間違ってないか?これで間違ってないか?って何度も何度も確認したんです。手書きのメモを。
これはニュアンスであっても、正確でなければ後から話が違うじゃないかってことになるわけじゃないから。
8月の初めに竹入さんは田中総理に会ったんですよね。
手書きのメモを元に朱恩来の示した共同声明の案や会談記録を見せたわけですよ。
そこで田中総理と竹入委員長との間でこんな発言がありました。
私は田中閣営総理を読ませてもらった。この記録のやりとりは間違いないな。
竹入さんは一字一句間違いない。中国側と厳密に称号してある。
間違いないな。お前は日本人だな。
何を言うか、正真正銘の日本人だぞ。
わかった。中国に行く。
これなんですよ。それまで積極的ではなかったですね。
田中首相はこれで自ら北京に乗り込んで正常化交渉に臨んだわけですね。
09:05
そういう決断をしたわけです。このメモがいわゆる竹入メモと言われてまして、
メモとはいえ正常化交渉のため双方が合意できる点を文書にしたのはこれが初めてなんですよ。
田中総理が中国へ行ったのが翌月の9月。
難しい交渉だったようですけども日中共同声明が発表されて国交正常化の扉が開いたということですかね。
そうですね。これは1972年の9月ですから既に51年経ってますよね。
大きな交渉ごとっていう、特に外交交渉の場合はタイミングや登場人物のキャラクターや
様々な要素がうまくマッチしてまとまるわけですよ。
竹入メモもその一つだと思います。
この竹入メモがなければおそらく違った展開になってるんじゃないかと私は思いますね。
そのメモを手に。
手にしてなかったかもしれない。
そのメモを手に帰国した人が亡くなったということなんですね。
このニュース聞いてやっぱりつくづく考えにふけちゃいますよね。
このコーナーでも私は今年も何回も日中関係の難しさとか問題点を指摘してきました。
竹入メモから半世紀が経過して、日中双方のリーダーも当然大変わりしてるし、考え方も変わりました。
ただですね、いがみ合ってるだけじゃ前には進まないわけですよ。
ほんとその通りですね。
そんな時、そんな今だからこそ私は最初に井戸を掘った人、
必死になって走り回って汗をかいた人、
こういう努力を検証してみて、今やるべきこと、できることをみんなで考えてみたいと思いました。
ほんとそうですよね。
こういうパレスチナのこととかウクライナのこととか考えてみても、何とか対話ってできないのかなって。
そうした交渉についてしっかり努力をしまずやってほしいなと思うんですけどもね。
ここまで井戸和夫のブラッシュアップをお送りしました。
井戸さん、年内今日が最後となります。
本当に今年もお世話になりました。
来年もよろしくお願いします。
来年もよろしくお願いします。
数学教師芸人の高田先生だよー。
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