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おしゃべり本棚 この時間は福岡のRKB毎日放送のアナウンサーによる朗読をお送りします。
海を忘れた貝殻 ある砂浜にミッシェルという白い白い巻貝がいました。
耳をあてると海の音がします。ミッシェルの家族はみんなそれぞれの海の音を持っていました。
ミッシェルの海の音 弟の海の音
お父さんの海の音 お母さんの海の音
それぞれの海の音 ある時小さな男の子がミッシェルを拾いました。
そしてポッケに入れて持ち帰ったのです。 男の子はミッシェルが大好きで彼をいろんなところに連れて行きました。
ほら ミッシェルを耳にあててごらん
海の音がするんだよ お友達に紹介すると
わーすごい 波の音がする
海だ海だ
ミッシェルはすぐに人気者になりました 嬉しいな
僕の音でこんなに喜んでもらえるなんて 僕で海を感じてもらえるなんて
そう思うとミッシェルは幸せでした いろんな子供たちのお家にお泊まりに行きました
子供たちは毎晩ミッシェルを耳に当て 海の音を聞きながらすやすや眠りました
ところがある日のこと 男の子がミッシェルを耳に当ててみると何にも聞こえなくなっていたのです
あれミッシェル 海の音は
ねぇ 波の音を聞かせてよ
男の子はジダンダを踏みました それが
ミッシェルは町に来てからいろんな音を聞きました 車の音
たくさんの足音 そのうち
海の音を忘れてしまったのです ごめんね
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僕 海の音がわからなくなっちゃった
自分の音が思い出せないんだ 音のしないミッシェルに男の子はぷいっとなって
引き出しの奥にしまってしまいました 暗くて狭い引き出しの中でミッシェルは必死に海の音を
波の音を思い出そうとしましたが 思い出せませんでした
ミッシェルは泣きました 暗い引き出しの中で泣きましたある日
どこからかピアノの音が聞こえてきました おや一つ下の階に引っ越してきた女の子がピアノを弾いているのです
その柔らかく低い音に包まれているうちに その細やかな優しいバレーのつま先のように早く動く高い音に踊らされているうちに
ミッシェルは深い海の底の音や波のうねり 太陽が水面に映す金色のキラキラを思い出しました
ミッシェルは自分の音を取り戻したのです 引き出しの中にミッシェルの海の音が溢れ出します
ピアノの音とミッシェルの海の音が混じり合い 大きくなり
聞いたこともない美しい美しい海の音が 引き出しから
静かな夜に溢れ出す ついに男の子が目を覚まして起きてきました
この音は何 男の子が引き出しを開けるとそこには見たこともない
美しい海が広がっていました その海はミッシェルの
感性という海でした ミッシェルの個性という波でした
彼は彼らしさを取り戻したのです ミッシェルはいつか
海の音を思い出させてくれたピアノの少女に会ってお礼が言いたいな 僕の海に連れて行ってあげたいな
そう思いました
月と少女 月と話せる女の子がいました
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その子は毎晩月と語り合いました 幸せって一体何なのか
生きるって一体何なのか 難しくて答えは出なかったけれど
答えのない問いを雨玉を口の中で転がすように味わって過ごす時間が好きでした ある時
女の子はその問いに答えを出しました 幸せは誰かを愛することです
生きるって 誰かを愛し続けることです
女の子は 恋をしたのでした
初めて人を好きになり毎晩思い詰めたように潤んだ目を夜空に向けました それからは議論になりませんでした
幸せはいろんなことなんだよ 生きるってもっと素晴らしいんだよ
そう月が問いかけても 女の子はある男の子のことだけを思っていました
幸せは誰かを愛すること それだけじゃないのに
生きるって誰かを愛し続けること それだけじゃないのに月は歯がゆかった
そのうち女の子は 幸せも生きることももうどうでもいいなんて言い出して月を困らせました
月はいつものように女の子に問いかけをして議論をして その続きはまた明日
なんて言ってられませんでした 月は女の子のことが心配で夜が明けようとはしていましたが
空がだんだん白んできてはいましたが そこを離れられませんでした
月は何も言いませんでしたけれど 太陽と入れ替わる時間になっても
女の子のそばから離れようとはしませんでした そしてとうとう
月は 太陽の熱で
溶けてしまったのです 女の子はああ
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と声を出しました が
夜になっても 月が生まれ変わることはありませんでした
女の子は月に問いかけをしていたその夜空を見つめながら 今
大きな喪失感に襲われていました ごめんなさい
夜空にはたくさんの星が出ていました 星たちは歌いました
あなたの今の気持ちを空に投げてと歌いました 女の子は
幸せとは何か 生きるとは何か
月が身をもって示してくれた意味をかみしめていました そこにいてくれたこと
毎晩月が見守ってくれていたこと 当たり前のように照らしてくれていたこと
一人じゃなかった幸せは星の数ほどあって 生きる意味は今日も瞬いている
女の子はそれから毎晩 星たちに月への感謝の気持ちを
日々の気づかされたこと 楽しかったこと
嬉しかったことを 報告するように
夜空に向かって 歌いました
咲かないつぼみもあるんだよ 私はつぼみ
咲かないつぼみ みんなが見つめる期待する
いつか咲きたい いつか咲きたい
私はつぼみ 咲かないつぼみ
今か今かと待たれてる いつか咲くはずと見られてる
咲かないつぼみもあるんだよ
咲かないつぼみもあるんだよ 咲いたお花は褒められて
咲かないつぼみは呆れられ 夏が過ぎ去り秋が来て
咲かないつぼみは忘れられ 咲かないつぼみは散りもせず
今日も艶やか和やかだ 咲かないつぼみはある夜不思議な
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夢を見た 咲かないつぼみよ
あなたは未来 未来のまんまを抱えてる
咲かないつぼみよ あなたは秘密
ミステリアスを抱えてる 咲かないつぼみ
あなたは若さ 枯れない夢を抱えてる
つぼみは思った 咲かない不安ではなく
咲かない夢を持ち続けようと 咲かない夢はずっと続く
ずっと 楽しい
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