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本職は編集者のエイドリアン太郎が1日1テーマを決めて10分話すpodcastです。第11回目は「作品が湛える哀しさ」について話してみました。 #チェンソーマン #カイジ

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はい、皆さんこんにちは。エイドリアン太郎です。
10分1テーマのお時間になりました。
この番組は、私エイドリアン太郎が
興味のあるテーマについて
1日10分話すという内容になります。
本日のテーマはこちら。
作品が称える悲しさについて
はい、というわけで始まりました。
えーと、今日のテーマは作品が称える悲しさについてなんですけど
なんでそんなことを思ったかというと
まずですね、ちょっと今ある作品が展開に行き詰まっていて
どうしたもんかなっていうので
かなりいい切り口みたいなことを提案しないといけないなという状況でして
そんな時はちょっと心にガソリンが必要だということで
チェンソーマンを前回読み直してたんですね。
チェンソーマンは僕にとって読むガソリンみたいなところがありまして
読んでると頭から電の粉が出て
腕から電の粉がジャギンって出るみたいな
そんな気持ちがするわけですけど
めちゃくちゃ面白いのが読んでてですね
で、言ったんですけど、9巻でちょっと手が止まったんですよね。
9巻っていうのはある日、すごい悲劇的な展開がある巻で
読もうとしたら悲しくて涙が出てくるみたいな感じで
ちょっと一旦休憩するかみたいになったんですけど
感動して泣くことはよくあるんですけど
これも本当に9巻初めて読んだ時にもそうだったんですけど
作品読んでて悲しくて泣くってこと結構珍しいですよね。
で、思えばこのチェンソーマンツ作品も
本当に全体的に悲しさが溢れてるんですよね。
ギャグ満載でめちゃくちゃ勢いあって
読んでてすごい楽しい漫画なんですけど
全部のキャラクターがみんな悲しさをたたえてるんですよね。
例えばですけど、まずキャラクター出てくるキャラクターが
ほとんど全員貧乏なんですよね。
で、ちょっとしたシーンなんですけど
今日も読み直しててすごい感心したっていうか
そっかこんなあったなと思ったんですけど
本当脇役の脇役みたいな男がですね
主人公のデンジ君がトイレでゲロ吐いてるところを解除してるんですけど
その時にですね、吐かせるのうまいだろって言って
俺母ちゃんが仕事が帰ってきて酔っ払ってる時よく手伝ってたからさ
みたいなことがサラッと書いてあるんですよね。
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なんかこう、おそらく貧しかったりとか
ちょっとその辛い境遇なんだろうなっていうことが
やっぱりそこからも伺い知れるわけですよね。
そんな感じですね。
もうそのキャラクターたちの境遇みたいなことが
後ろ暗い境遇、悲しい境遇みたいなことがですね
回想でがっつり書かれることもあれば
ちょっとしたやりとりの中でもすごく入っていて
みんな悲しいんですよね。
で、ちょっとそれを見ていてですね
チェンソーマンは少年漫画なんですけど
僕は青年漫画的な少年漫画だと思っていて
僕はまあすごいざっくりと
少年漫画と青年漫画の違い何?って言われると
少年漫画は夢を描いて
青年漫画は現実を描いているっていう風に
僕の中で分類してたんですけど
それは少年漫画の読者である少年は
まだ社会とかの現実に直面をしていなくて
どういうことが自分ができるかみたいなことに
夢を広げられる状態であると
それに対して青年漫画の読者である大人はですね
現実に少なからず直面してきて
みんな傷を負っていると
なので主人公とかが
作品の中で現実に直面していると
そこに対して共感するっていう風に
ざっくりと理解してたんですけど
チェーンソーマンを読んで
現実って言葉もすごいふんわりしてたなって
思い直しまして
現実じゃなくて悲しみなんじゃないかなと思ったんですよね
チェーンソーマンの悲しみについて考えると
僕の中でチェーンソーマンを読んでて
感じる悲しさっていうのが
この言葉はすごいぴったりくるんですけど
群毛巨像拍子っていう言葉なんですけど
あんまり差別的な言葉だから多分あんまり今
活字とかでは載らない言葉だと思うんですが
群毛って言ったら目が見えない人の群れですよね
がですね大きな像を拍子するっていう話で
それはインド発祥の言葉らしくですね
像なんでインドなんだろうなと思うわけですけど
たくさんの猛人がですね
像を取り囲んでいろんなとこ触ってると
ここゴワゴワしてるとか
角触ってる人はなんかパイプみたいだぞとか
なんか毛があるとか触ってたら
毛だらけだぞとかみたいな感じで
みんな意見が合わないわけですよね
そういう様を表して群毛巨像拍子って言うんですけど
結構ね調べてみたら
仏教とかインドの中とかでも
使われる地方とかによって意味変わるらしいんですけど
僕らが一般的にこの群毛巨像拍子っていう時は
仏教のルーツだと思うんですけど
仏教の中ではですねやっぱり
教養がないものはその全体像を把握することができない
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っていう意味で使うみたいなんですよね
この教養がないものはその全体像を把握することができない
っていう悲しみみたいなものを
チェンソーマンからすごい感じるんですよね
それはそのデンジ君がまずものすごいバカですよね
教養がなくて
女の子とキスすることとかしか考えてないみたいな感じで
もう本当にねその仕事そんな安い給料でやることじゃないだろう
みたいなことをめちゃくちゃやってたりするわけですけど
だからこの世の断りみたいなことは何もわかってないんですよね
なんですけど
だからこそなんですけど
知らないところで利用されているかもしれないわけですよね
それはやっぱりまんまと利用されててですね
すごい悲しいことに巻き込まれていくんですけど
その悲しさですよね
このわからないことの
わからないから自分がやってることの意味もわからない
が頑張っているが
それが一体どういう影響を及ぼしているかもわからないという悲しさなんですよね
でなんかこれはやっぱりこうなんていうんですかね
この悲しさってなんか知ってますよね大人だったら
この世の断りとかわかんないじゃないですか
なんで株価上がるのとか下がるのとか
これってどういうことになっているのかなみたいなことは
全然わかんないわけで
そんな中でですねめちゃくちゃ振り回されているわけですよね
今コロナとかでもそうですけど
その中で必死にですね
みんな日々頑張っているときやっぱり悲しさを感じるわけですよね
そういう悲しさをちょっとこう
チェーンソーマーを読んでいると早期させられるんですよね
なんか本当にしかもストーリーとしてですね
なんか軍網挙動表数という話に
ちょっとなぞらえて言うとですね
でんじくんは何もわかんないんですけど
何もわかんないなりに触れているものはあるわけですよね
パワーちゃんとかアキくんとかに対して
ちょっと触れて触ったりとかして
実際ほんと触ったり一緒に寝たりするんですけど
そうするうちにこの世がどういう断りでできているのか
っていうのはわかんないんだけど
触れているところは確かに何かあるぞと
すごいこの自分の手の範囲だけのすごい小さい範囲だけなんですけど
その手で触れている範囲だけには確かなものがあるなって言って
その尊さに気づいていくみたいなストーリーになっているんですよね
もうすごいいい話だなと思うんですけど
やっぱりですねなんかこうそのね
わかんないけど触れているものぐらいは確かだよねっていうことですよね
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そこに取っ掛かりがあるよね
この悲しさの中で生きる取っ掛かりがあるっていうようなテーマだと思うんですけど
だからすごいチェーンソーマン大好きですって話なんですが
じゃあ他の青年漫画とかどういう悲しみなんだろうなってことをちょっと考えてたんですけど
例えばカイジとかは僕がちょっと考えるカイジの悲しみっていうのは
自分の心の正解と世界の正解が違うっていう悲しみなんですよね
カイジにはこういう展開がすごく多くて
カイジは自分の直感とか良心に近いようなもので動いてて
こうするといいんじゃないかと思うんですけど
それはですね世界の正解からするとですね甘いですよね
甘いからものすごく低体面を見るんですよね
じゃあですねその世界で正解をつかめとるには
自分の心の正解を無視して
自分がですね忌み嫌っているものすごい汚い大人のようなことをやらなきゃいけないのかっていうので
やったりもするんですけど
でもギリギリのところで自分の心の正解みたいなのに引きずられても出たりもするんですよね
それがなんかこう思わぬ正解を引き寄せることができて
奇跡みたいなものを一瞬引き寄せることができて
良かったやっぱり自分の心のままに生きればいいんだと思ったら
やっぱりそういうことはなくてすごい低体面を見るんですよね
世界の正解の方に打ちのめされるみたいな
いうような話の展開が多いんですけども
そんな感じですね
なんかやっぱり自分がこうだと感じるっていうことが
自分にとって正解じゃないっていうことの悲しさですよね
そういうものを描いてるんだなと思いました
なんでそうやってですね
作品の中で描かれている悲しみっていうのを見てると
自分の中の悲しみっていうのに気づくわけですよね
となるとですね
作品の中の人間が自分自身にも見えてきますし
自分と切り離しては考えられなくなるんですよね
そういうこうなんというか
テクニック的なことでいうと
そういう共感をさせるテクニックみたいなものを
青年漫画っていうのは持ってるんだなとも思いましたね
だから今まで青年漫画の特徴っていうので
現実っていう言葉をキーワードにしてて考えてたんですけど
やっぱりまだフワッとしてたなと思って
悲しみっていう言葉にフォーカスして
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作品っていうのを見てみようと思いましたし
今ね
さてこの作品のこのキャラの展開どうしようみたいなことを
考えるときにですね
この作品ってそもそもどういう悲しみをたたえているんだろう
この悲しみを
このキャラクターはどういう悲しみを抱えているのか
この悲しい世界の中で
っていうことを考えると
これは結構
なんか思いつきそうだぞって感じはしたんですよね
なのですごい抽象的な話ではあるんですけど
ちゃんと仕事の中で
いいヒントになりそうだなというふうに思いました
本日は以上ですありがとうございました
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