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今、ヨーロッパで次々と建てられている、ある最先端のサステナブル住宅を想像してみてほしいんです。
環境への負荷が実質ゼロで、カーボンネガティブまで実現していて、しかも最新のモダンなデザインを備えている家なんですけど。
最近すごく話題になっていますよね。
その家の屋根の素材って何だと思いますか?
最新技術を詰め込んだソーラーパネルとか、リサイクルされた特殊な金属とかを想像するじゃないですか。
まあ普通はそう考えますよね。
でも実はこれ、ただの乾燥した草なんですよ。
そうなんですよね。私たちがアニメの昔話とか、歴史の教科書でしか見ないような、あの古いイカ用の象徴がですね、
今、現代建築が抱える最大の課題に対する最も合理的な回答として、世界中で大ブームを巻き起こしているんです。
いやー、ちょっと信じられないですよね。
というわけで、今日私たちが深掘りしていくのは、まさにこの草の屋根の世界です。
手元にはですね、現場で活躍する職人さんの熱意あふれるインタビューから、世界遺産である白川豪の建築学的な構造分析、
そらには屋根業者のリアルな専門ブログとか、全国にある高級色のレビューまで、実に多様な情報が揃っています。
かなり幅広い資料が集まりましたね。
ええ、これらを紐解いていくと、単なるノスタルジーとは全く違う驚くべき科学と合理性の塊が見えてきたんです。
あなたが次に家を建てるとき、あるいは旅行で古い街並みを歩くとき、この屋根を見る目がもう180度変わるはずですよ。
間違いなく変わると思います。知識として知っておくだけじゃなくて、
私たちの未来の暮らし方を根本から考え直すきっかけになるような非常にパワフルなテーマですよね。
そうなんです。ただ、この深掘りを進めるにあたって、いくつか特別なキーワードがあります。
今回は以下の読み方を絶対に覚えておいてくださいね。
おっ、大事なルールですね。
はい、いきますよ。
まず、かやぶき屋根はかやぶき屋根、がっしょうづくりはがっしょうづくり、わらぶきはわらぶき、そしてまたそどはさす、です。
かやぶき屋根、がっしょうづくり、わらぶき、さすですね。
はい、バッチリです。準備はいいですか?
では、さっそくひも問いでいきましょうか。まずは一番根本的な疑問からです。
はい。
そもそもかやって何なのか?というところなんですけど、私ずっとかやという名前の植物が生えているんだと思っていたんですが、違うんですよね?
そうなんですよ。そこをよく誤解されるんですが、植物学的にかやという単一の植物は存在しないんです。
え?存在しないんですか?
はい。ススキとかヨシといったイネ科の多年草などの草生をかやと呼んでいるだけなんですね。
へー、草生だったんですね。
ええ。地域によってジンリキとかウシバで運べる範囲で手に入りやすい丈夫な草を屋根の材料として工夫して使ってきたという、そういう歴史的な背景があるんです。
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つまり、その辺に生えている高い草の寄せ集めってことですよね。
ここで私がどうしても不思議なのが、ただの乾燥した草の束からなぜ雨が漏れないのかってことなんです。
あー、そこは確かに直感に反しますよね。
ええ。これ私なりの例えなんですけど、家全体に巨大な天然のゴアテックス、つまり防水透湿素材のジャケットを着せているようなものなんじゃないかなって。
おー、その例えは本質をついていますね。天然のゴアテックスという表現はまさに的確です。
あ、本当ですか?
ええ。ここで非常に興味深いのがその防水のメカニズムなんですよ。
かやぶき屋根を下から見上げると、草と草の間にわずかな隙間がたくさん空いているのがわかりますよね。
はいはい。なんかスカスカに見えますよね。強い雨が降ったらあそこから一発で水浮ししになりそうな気がしますけど。
直感的にはそこから水がポタポタ落ちてきそうなんですが、実はまさにその隙間があるからこそ水が内部に浸透しないんです。
え?隙間があるから浸透しない?どういうことですか?
これを物理学的には導水効果と呼ぶんですけれども、雨水が地の表面に当たると水の表面張力によって水滴は草の茎の表面とか草同士が重なり合った細い隙間を伝って下へ、下へと滑り落ちていくんです。
なるほど。急な角度がつけられていることで水が内部に染み込む前に重力で一気に排水されてしまうという仕組みなんですね。
あー、水を無理やりせき止めるんじゃなくてスムーズに逃がすための道を作ってあげているんですね?
その通りです。さらにですね、ススキやヨシといったイネ科の植物の茎には天然の油分とシリカ、つまりK3というガラ質の成分が豊富に含まれているんですよ。
シリカですか?
はい。これが天然の強力な撥水コーティングとして機能しているので、草自体が水を吸い込んで腐るのを防いでいるんです。
素材自体が最初から水を弾くコーティングを持っていると、すごいですね。そういえば似たような言葉でワラブキというのもありますよね?
ええ、ありますね。
これも同じような草の屋根に見えますけど、メカニズムは違うんですか?
もう決定的に違いますね。ワラブキはイネや麦のワラを使うんです。ワラは茎が短くて中に空気を多く含むので、ふかふかしていて保温性は非常に高いんですよ。
ああ、温かそうですね。ただ柔らかいがゆえに水を含みやすくて、耐久性は10年から15年程度しかありません。
なるほど。意外と短いですね。
一方でかやぶき屋根に使われるススキなどは茎が硬くて油分も多いので、一度吹けば30年から40年、環境によってはそれ以上も長持ちするんです。
同じ草でもジャケットの生地としては全くの別物ってわけですね。
ええ、そういうことです。
さて、素材の驚くべき機能がわかったところで、次は形に注目したいんですけれども。
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はい、形ですね。
かやぶき屋根と聞いて多くの人が思い浮かべるのが、白川豪の合掌作りに見られるような極端に急勾配な屋根ですよね。
そうですね。まるで両手を合わせて合掌しているような形から名付けられた非常に美しい構造です。
ええ、ここでなるほどって思うのがですね、屋根の形を形作っているのがサスと呼ばれる丸太を三角形に組んだ構造なんですが。
ええ、サス構造ですね。
私ずっとあれは雪国特有の重い雪を滑り落とすためだけのデザインだと思ってたんです。
でもそうそう読んでいくとそれだけじゃなかったんですよね。
はい、雪対策だけではないんです。
実はあの巨大な屋根裏が家の中の巨大な工場として機能していたって知ってすごく驚いたんですよ。
そこが合掌作りの最も論理的な部分なんですよね。
幕末から昭和初期にかけて白川村などの産幹部では養産業、つまり絹の原料となるカイコの飼育が村の経済を支える生命線だったんです。
カイコですね。
ええ、限られた平地しかない厳しい環境で生産性を上げるために村の人々はあの巨大な屋根裏の空間を2層から4層のフロアに分けて、そこをまのぼとカイコの飼育工場としてフル活用したんですよ。
待って、ということはですよ、人間の居住スペースの真上に何万匹という虫の工場があったわけですよね。
はい、まさにそういう状態です。
それって人間が住みやすい家を作ったとより、虫、つまりカイコにとって最高の環境を作るために、家の形そのものを設計したってことですか?
そうなんですよ。完全に逆転現象が起きていたんです。カイコって非常にデリケートな生き物でして、常に新鮮な空気と適切な日照、そして温度管理を必要とするんですね。
なるほど。
一般的な日本の民家って屋根の4方向に傾斜があるよきともづくりなどが多いんですが、合掌づくりは本を伏せたような形のきつまづくりを採用しています。
はいはい、横から見ると大きな三角形になっている形ですね。
ええ、これによって屋根の両端の三角形の部分、つまり妻側に大きな窓を開けることができて、風と光を建物の隅々まで通すことができるんです。
でもそんなに風通しがいいってことは、冬は人間にとっては地獄のように寒いんじゃないですか?だって雪国ですよね。
そこで登場するのが、1階にあるイロリなんです。
ああ、イロリ。
人間のいる1階で火をたくと、その暖かい空気が格子状になった天井を抜けて、上層階のカイコたちを温めるんです。
なるほど。
同時にイロリの煙が屋根裏全体に充満することで、カヤの内部に防虫効果と防腐効果をもたらして、屋根自体の寿命を劇的に伸ばすという仕組みなんですよ。
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うわあ、完璧なエコシステムじゃないですか。
1階の熱が上の階の虫を育てて、その煙が屋根を守る。無駄が一切ないですね。
本当にそうなんです。
1935年にドイツの著名な建築家であるブルーのタウトが、白川号を訪れた際、この構造を見てですね、建築学上合理的であり、かつ論理的であると大絶賛したんです。
ブルーのタウトが?
ええ、単なる装飾のためではなくて、生きるための機能と物理的な必然性が、そのままあの美しいシルエットを生み出しているというわけです。
いやあ、すごいですね。でもそこまで計算し尽くされた究極の建築なら、なぜ今の日本ではほとんど見かけなくなってしまったんでしょうか。そんなに理にかなっているなら、もっと残っていてもいいはずですよね。
うーん、そこはですね、やはりロマンだけでは語れない厳しい壁があるんです。最大のターニングポイントは、1950年に制定された建築基準法ですね。
法律ですか?
ええ。都市部などの防火が必要な地域では、燃えやすい屋根材を使って新築することが事実上禁止されてしまったんです。
ああ、なるほど。
そして、何より維持コストの問題が大きいです。現代において、かやぶき屋根を全面吹き替えようとすると、材料の調達から人件費まで含めて、1軒あたり約2000万円もかかると言われているんです。
2000万?いや、それって家をもう1軒建てられる金額じゃないですか。
そうなんですよ。しかも、それを施工できる熟練の職人さんも、全国にもう100人程度しか残っていないというデータもありますし。
じゃあ、1000度代々のかやぶき屋根を受け継いだものの、2000万円なんてとても払えないという家族は、もうなくなく家を取り壊して、さらちにするしかないんですか?
いえ、そこでですね、屋根業者の間で広まっているかやぶきの缶詰と呼ばれる非常に現実的で興味深い解決策があるんです。
缶詰?えっと、草を金属でパックしちゃうってことですか?
まさにその通りです。カバー工法とも呼ばれるんですが、既存のかやぶき屋根の上から、ガルバリウム鋼板などの軽くて錆びに強い金属屋根をすっぽりとかぶせてしまうんです。
えっと、それって、美しい日本の原風景みたいな外観をツルツルの金属で完全に隠しちゃうってことですよね?
そうなりますね。
いくら維持費を抑えるためとはいえ、なんというか魂を売ってしまったような、すごくもったいない気がしちゃうんですけど。
やっぱりそう思いますよね。景観保全の観点からは、今でも賛否が分かれる方法なんです。
ただ、物理的な構造面から見ると、これは極めて理にかなった延命処置とも言えるんですよ。
延命処置ですか?
ええ。金属屋根をかぶせても、内部の分厚い血の層はそのまま残りますよね。これが、超高機能な断熱剤と吸温剤として機能し続けるんです。
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ああ、なるほど。
さらに、金属屋根と血の間に適切な隙間を開けて換気を保つことで、血が湿気で腐るのを防ぐことができるんです。
つまり、外観は変わってしまっても、家としてのゴアテックスのインナー機能はずっと生き続けているわけですね?
はい。職人たちの中には、これをタイムカプセルと呼ぶ人もいるんですよ。
タイムカプセル、いい言葉ですね。
ええ。取り壊してしまえば、もうそれまでですが、金属の缶詰にしておけば、数十年後にまた、かやぶき屋根の価値が見直されて、経済的な余裕ができた時に、金属を剥がして元の姿に戻すことができるからです。
ああ、そういうことですか。文化を未来へ履歴するための苦渋の、しかし希望のある決断なんですよね。
確かに、壊してコンクリートにしてしまったら、二度と元には戻りませんもんね。
未来へのバトンタッチャだと聞くと、ちょっと見え方が変わってきます。
そうですよね。
ただですね、日本ではそうやって法律やコストの壁にぶつかって苦境に立たされているわけですが、実は一歩世界に目を向けると、全く逆の現象が起きている。ここが今日の深掘りのハイライトですよね。
ええ。ヨーロッパでの爆発的な盛り上がりは、日本の現状を知る者からすると驚異的ですらありますね。
この世界的トレンドを牽引する一つの象徴として、ソースの中に、神戸を拠点に活動する塚壁職人、佐賀育也さんのエピソードがありました。
はい、非常に興味深い方ですよね。
彼、もともとは音楽のDJをやっていたそうで、山の中のイベントに地下足振りを履いた遊びに行ったら、そこで職人の親方に、お前いい足振り履いてるな、使えるかもしれないってスカウトされたらしいんですよ。
いやあ、伝統工芸の世界への入り口としては、あまりにも肩はぶれで面白いですよね。
本当ですよ。で、佐賀さんは当初、何でも自分でできる100の行を持つ白象になりたいって親方に語ったそうなんです。
でも、自分にはまだ3つくらいしかできることがないと。
そうしたら親方が、かやぶき屋根を吹く技術の中には、その100の行のうちの10の行が含まれているぞ、と答えたそうなんです。
その10の行というのが深いんですよ。
あ、深いんですか。
ええ、ただ屋根の上で草を縛るだけではありませんからね。
どの季節に、どの斜面で育った草が強いかを見極める気候を読む力。
適切なタイミングで刈り取って、カビさせずに乾燥させる植物学的な知識。
なるほど。
そして、釘を1本も使わずに、建物の構造に合わせてロープワークだけで屋根を編み上げていく工学的な技術。
もう全てが繋がっているんです。
すごいですね。その自然の素材を編み込むという技術が、今ヨーロッパで最先端の建築として取り入れられていると。
はい。
オランダやデンマークでは、かやぶき屋根のモダンな家とか公共施設が年間数千軒というペースで新築されているそうですね。
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ええ、数千軒ペースです。
でもちょっと素朴な疑問なんですが、ヨーロッパだって果樹は怖いですよね。防火の基準とかってどうやってクリアしているんですか。
ここがまさに現代技術と伝統の融合の素晴らしいところなんですよ。
オランダなどでは屋根の下地として不燃性の耐火ボードを敷き詰めて、その上に極めて高い密度でかやを圧縮して固定するんです。
圧縮するんですか。
はい。血をぎゅうぎゅうに詰めることで内部の酸素を遮断して、万が一表面に火がついても中まで燃え広がらないように設計されているんです。
なるほど。酸素がなければ燃えないですもんね。
ええ。さらに見えない場所に最新の防火スプリンクラーシステムを組み込むことで厳しい現代の建築基準をクリアしているんですよ。
伝統的な素材の弱点を現代のエンジニアリングで完全に克服しているわけですね。でもなぜ彼らはそこまで手間をかけて草の屋根にこだわるんでしょうか。
それはですね、これをさらに大きな視点で捉えると見えてくるんですが、かやぶき屋根がサーキュラーエコノミー、つまり循環型経済の究極の完成形だからです。
循環型経済ですか。
はい。鉄やコンクリートは製造過程で膨大な二酸化炭素を排出しますよね。しかし茅屋は育つ過程で光合成によって二酸化炭素を吸収してくれます。
ええ。
そして屋根としての数十年の役目を終えた後は解体して畑に撒けばそのまま上質な肥料となって土に変えるんです。
ああ、そのまま土に。
建設から廃棄まで環境負荷がゼロどころかマイナスになる。これほど現代の持続可能性の理念に合致した建材は他にないんですよ。
だからヨーロッパの富裕層とか環境意識の高い人々がこぞって最新のデザインでかやぶき屋根を導入しているんですね。
その通りです。
茅屋さん自身もオランダでかやぶき屋根にする技術を学んで、それを日本の神戸にある美容室の外壁に持ち込んでいますよね。
はい。もはや昔の家ではなくて最先端のモダンデザインとしての価値なんだなと。
はい。
はい。
ノスタルジーで守るのではなくて新しい価値観のど真ん中に再廃棄しているんですよね。
ええ。
いや、ここまで聞いてかやぶき屋根の魅力にすっかり取り憑かれたリスナーの方も多いと思います。
ええ。
とはいえですよ。よし、今から家を草の屋根で建てようっていうのはいくらなんでもハードルが高すぎますよね。
では、私たち現代人がこの最先端の伝統を体験したり生活に応用したりするにはどうすればいいんでしょうか。
実はですね、古いかやぶき屋根イコール隙間風だらけで寒いという常識を覆すようなリノベーションが日本でも次々と生まれているんですよ。
あ、住友林業の事例はまさにそれでしたね。築200年のかやぶき屋根の古民家を現代の生活に合わせてフルリフォームしたというお話で。
はい。素晴らしい事例ですよね。
先祖代々の立派な大国柱とか、親戚が集まるための二松月の和室いった伝統的な空間はそのまま残しつつ、建物の足元を鉄筋コンクリートで補強して耐震性を確保している。
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さらに床暖房やIHキッチンなどの最新設備を導入しているんですよね。
はい。この事例が示しているのは、最新の設備とかやぶき屋根がもともと持っている自然の空調機能が、実は現代のテクノロジーと非常に相性が良いということなんです。
相性が良い。
ええ。先ほども触れた通り、分厚い土の層は最高級の断熱材なんですね。
昔の家は寒かったのは、床下や壁の隙間風が原因だったんですか。
はい。なので、床や壁の断熱を現代の基準でしっかりと行い、床暖房を入れれば、屋根の分厚い土がその熱を煮らさずに、魔法瓶のように家全体を暖かく保ってくれるんですよ。
なるほど。夏は涼しくて、冬は暖かい。まさにハイブリッドな快適空間ですね。
そうなんです。
もし自分で住むのは難しくても、宿泊施設としてならすぐに体験できますよね。
徳島県の祖谷にある、ちいおりなどの高級かやぶきな派のレビューを見ると、外観は歴史を感じる総合なかやぶきなのに、一歩中に入ると洗練されたモダンなソファーがあって、
いろりの日を眺めながら、最新の空調と水回りでくつろげるそうなんです。
一度その空間に身を置いてみるとですね、草という自然素材がもたらす深い静寂と空気の柔らかさに本当に驚くはずですよ。
いやー、行ってみたいですね。さて、今日は草の屋根を切り口に様々な角度から深掘りしてきました。
単なる昔の家だと思っていたかやぶき屋根が合掌づくりに見られるような極めて論理的な構造であり、そして現代の環境問題に対する最も理にかなったアンサーであることが見えてきましたね。
ええ。古いものを遅れていると切り捨てるのではなくて、その裏にあるメカニズムを現代の技術とどう掛け合わせるか、そこに未来のイノベーションの種が隠されているんですよね。
本当にそうですね。リスナーのあなたの身の回りにある、もう古臭いと思い飛んでいるものの中にも、実はまだ誰も気づいていない未来の解決策が眠っているかもしれません。
ええ。
最後に、今日学んだことを踏まえて少しだけ視点を変える考え方を提案させてください。これは非常に重要な問題を提起しています。
はい。
現代の私たちが便利に住んでいる鉄筋コンクリートや特殊な化学建材でできた家、これらは絶対に朽ちない強くて永遠のものだと私たちは信じて疑いませんよね。
そうですね。頑丈ですからね。
しかし、何十年かして寿命を迎えたとき、それらは地球上で分解されることのない巨大な産業廃棄物の山になってしまいます。
一方で、ただの草と縄だけでできたかやぶき屋根の家は、薬名を終えればそのまま崩れ落ちて、次の新しい命を育む卑怯な土になるんです。
ええ、自然のサイクルですね。
私たちがこれまで追い求めてきた、絶対に変化しない永遠の素材というのは、実は地球というシステムの中では最大の弱点であり、
逆に、いつか必ず土に還る儚い素材こそが、本当の意味で永遠に循環し、生き続ける究極の建築なのではないでしょうか。
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次に美しい芝生やススキの揺れる原っぱを見たとき、少しだけその足元の循環について考えてみてください。
土に還るからこそ永遠であると、私たちの持つ強さの定義を根本から崩す、素晴らしい問いかけですね。
ありがとうございます。さて、今回の深掘りはここまでです。
次回もまた、見慣れた世界の裏側にある、あなたの常識を崩すような知識の旅へご案内します。
お楽しみに。