14世紀に約30年間をかけて世界各地を巡ったイブン・バトゥーダの足跡と、彼の口述記録である『大旅行記』の歴史的意義を解説した資料です。彼はモロッコから中国まで、当時のイスラーム文化圏の広範なネットワークを活用し、法学者としての地位を背景に驚異的な距離を移動しました。本書は、当時の政治情勢や社会風俗、食文化にいたるまでを網羅しており、中世の世界を知るための第一級史料として高く評価されています。また、旅先での結婚や苦難といった人間味あふれるエピソードが記されている点も、この記録の大きな魅力です。マリーン朝の命により編纂されたこの書物は、14世紀イスラーム世界の豊かさと多様性を現代に伝える貴重な遺産となっています。
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