WEBVTT

00:00:00.000 --> 00:00:01.620
FMヨコハマ

00:00:02.200 --> 00:00:03.220
PODCAST

00:00:04.840 --> 00:00:12.180
コミックアトラス。 皆さんには耳なじみがない言葉じゃろう。

00:00:13.240 --> 00:00:24.960
これは様々な漫画家先生の巡ってきた道のりをお聞きし、 現在までの地図をノルウォブとあなたが、ほんのちょっとだけ

00:00:24.960 --> 00:00:35.340
覗き見させてもらう番組じゃ。 彼らが紡ぐ物語のように、辿ってきた道のりの面白がり方を知れば、

00:00:35.800 --> 00:00:47.320
あなたの世界の見方が変わるかもしれんぞ。 ノルウォブと共に様々な世界の地図を収集し、自分だけの地図帳、

00:00:47.880 --> 00:00:52.140
アトラスを作るのじゃ。 今回のゲストは、

00:00:52.700 --> 00:01:03.680
会える手紙鉢の著者、浅田博之先生。 彼らの地図を覗きにする旅へ、さあ行くもじゃ。

00:01:07.480 --> 00:01:10.160
よろしくお願いします。 よろしくお願い致します。

00:01:11.020 --> 00:01:21.720
浅田先生、リモートで出演いただきましてありがとうございます。 ありがとうございます。すいませんリモートで、あの本当にね、足首を骨折してしまいまして、

00:01:22.580 --> 00:01:32.680
歩けなくなっちゃって、もう是非ね、本当にスタジオに行きたかったんですけど、僕本当30年40年前からあのラジオ聴かせていただいてる

00:01:32.680 --> 00:01:40.780
FM横浜さんなんで、絶対行きたいなと思ったんですけど。 ちょうど収録の5日前ぐらいですかね。

00:01:41.360 --> 00:01:49.220
ぐらいですね。やってしまいまして。 そのニュース聞いた時もう震えちゃって、骨折、大丈夫ですか?みたいになっちゃって。

00:01:51.480 --> 00:01:59.660
めちゃめちゃ痛いです。 痛いですよね骨折。 転んじゃって、あの駅で転んじゃって、ちょっとね子供と一緒に

00:02:00.100 --> 00:02:07.720
早く降りなきゃっていう時になんか転がっちゃってですね。 あの子供に肩を借りて

00:02:10.820 --> 00:02:22.460
家まで帰ったっていう、なんか悲しい。 この痛みの中、ありがとうございます本当。30年FM横浜聴いてるってことは、ずっと神奈川にいらっしゃったってことですよね。

00:02:23.660 --> 00:02:32.360
僕、神奈川から出たことないです。一回も。生まれてこの方。 旅行とかはでもありますよね。 旅行?あ、もちろんもちろん。

00:02:33.060 --> 00:02:40.180
もちろんあります。 住民票は神奈川県から出たことないですね。

00:02:41.540 --> 00:02:51.000
一番最初、生まれた場所とかはどこなんですか。 生まれたのは神奈川県の横浜市の甲北区です。

00:02:51.000 --> 00:03:09.700
甲北区。 ほぼほぼずっと甲北区にいたんですけども、ちょっと施設に預けられたりとかで施薬に行ったこともあるんですが、その後一回ね、本当に漫画館になってから都内に行くかどうかっていう時期もあったんですけど、

00:03:09.700 --> 00:03:21.520
その時にもギリギリ神奈川県に行きたいなっていうのがあって、その時ジャンプのある周囲車が神保町なんですよね。

00:03:22.680 --> 00:03:33.820
そこで一本で行ける田園都市線というのが、半蔵門線から田園都市線で一本で行けるっていうのがありまして、

00:03:34.700 --> 00:03:42.800
その時の月刊少年ジャンプの副編集長が佐義沼駅に住んでらっしゃったんで、俺の近くに住めよって言われて。

00:03:44.760 --> 00:03:51.880
連行遅いんだからって言われて。一本で持って行けるところに住めって言われて。

00:03:53.340 --> 00:03:58.800
で、青幕の多摩プラザとか、あの辺に10年ぐらい住みました。

00:03:58.800 --> 00:04:03.000
じゃあ神奈川出たくないなっていうのは、神奈川好きなんですか?

00:04:03.340 --> 00:04:06.520
神奈川好きですね。大好きですね。

00:04:08.120 --> 00:04:10.980
具体的にどういうところが好きなんですか?

00:04:11.580 --> 00:04:14.800
あのね、なんか中途半端なところ?

00:04:17.500 --> 00:04:18.760
そんなことないですよ。

00:04:20.240 --> 00:04:27.660
いやいや、昔は渋谷とか原宿とかに、いらないと買えないものっていっぱいあったじゃないですか。

00:04:28.860 --> 00:04:32.100
だからやっぱりなんかちょっとずれてるところがあって。

00:04:33.260 --> 00:04:38.200
なんか微妙になんか遅れてるなっていうのが僕は好きだったんですよね。

00:04:39.660 --> 00:04:42.580
それって10代になって気づくんですか?

00:04:43.320 --> 00:04:47.740
10代後半、そうですね、10代後半から20代。

00:04:48.180 --> 00:04:53.260
なんか浦原宿のなんかすごいブーブーがあったりだとかありましたけど、

00:04:53.260 --> 00:05:01.640
そういうのに乗っかっていかないなんか変なところが逆に面白かったなと思って。

00:05:02.540 --> 00:05:12.100
先生ってすごく小さな頃からいろんな、何ですかね、本とか映画とか文化的なものに触れてらっしゃる印象なんですけど、

00:05:12.620 --> 00:05:15.460
一番最初に触れたコンテンツって覚えてますか?

00:05:16.000 --> 00:05:18.220
一番最初に触れたコンテンツ?

00:05:18.220 --> 00:05:22.800
漫画とか映画とかそういったジャンルで言うと、衝撃を受けたのに近いかもしれないですけど。

00:05:23.780 --> 00:05:33.080
でも多分ね、やっぱり僕の世代だと本当に手塚治虫先生だし、藤子不二雄先生だし、

00:05:33.740 --> 00:05:41.700
もっと身近に入っていった、明日の女王とか道場先生のご存知ですか?

00:05:42.940 --> 00:05:48.580
まあまあ、貧乏で不良でみたいなものが多かったですよね。

00:05:49.160 --> 00:05:51.740
銀河鉄道39っていうのもあるんですけど。

00:05:52.160 --> 00:05:57.640
それは自分にとってはすごくクラシックな漫画、絶対もうみんな知ってる漫画たちだと思うんですけど、

00:05:58.720 --> 00:06:02.520
何だこれはみたいな感じで登場したんですか?それとも結構当たり前にあって。

00:06:03.520 --> 00:06:14.420
なんかね、昔って本屋さんで立ち読みができたんですよ。朝から夜まで立ち読みができたりする。

00:06:15.280 --> 00:06:16.260
ひどい話。

00:06:18.500 --> 00:06:29.340
そこからたくさんの漫画を立ち読みで読んでいた中で、すごく響いたものとかそういうことですかね。

00:06:29.340 --> 00:06:37.960
だから手塚先生の日の鳥とか、子供ながらに何だこれはっていうすごい衝撃を受けたりもしたので。

00:06:38.840 --> 00:06:48.120
小学生の時にそういう時間がたくさんあったってことですか。立ち読みする時間がたくさんあったなっていうところなんですかね。

00:06:48.620 --> 00:06:54.080
そうですね。本当に今うちも子供が小学校6年生ですけど、

00:06:54.080 --> 00:06:59.460
習い事がいっぱいでなんかこう、僕より忙しい人なんですよね。

00:07:01.140 --> 00:07:13.260
なんて大変なことやってんだろうなって思うんですけど、やっぱ僕らの小学生の時は時間が本当になんか夢のようにたっぷりあった気がするんで。

00:07:13.260 --> 00:07:24.280
先生がその施設に入っていた時期もあったって、聖夜の方にいたっておっしゃってたと思うんですけど、その時期がその小学生ぐらいってことなんですかね。

00:07:24.800 --> 00:07:28.140
そうですね。その辺もそうですね。

00:07:31.560 --> 00:07:48.180
ちょっと親に問題があって施設に預けられて、2年半ぐらいいたんですけど、そういう中で一緒に暮らしている子供たちが自分の思考じゃない本もたくさん持ってるわけですよ。

00:07:49.040 --> 00:08:00.940
女の子もいたりするとキャンディーキャンディーがあったりとか、自分では絶対買わないような本も読めたので貸してもらったりとかして、そういうのもすごくいい刺激になりましたね。

00:08:01.240 --> 00:08:10.040
他のインタビューとかを読ませてもらっていると、映画もその時期にたくさん見られていたっていうふうにお伺いしたんですけど。

00:08:12.420 --> 00:08:29.700
でもね、昔はそのレンタルビデオもないし、なかなか流行ってるロードショーとかには高くていけないので、落ちてきた三本立てみたいなやつを安いところで見るみたいなことが多かったです。

00:08:29.700 --> 00:08:46.720
こういった話聞いてると、漫画も映画もたくさん吸収してらっしゃるなと思うんですけど、例えば運動の方に行くとか、いろんな道というか楽しみ方はあったと思うんですけど、その中でも映画とか漫画とかに夢中になってたって感じなんですかね。

00:08:46.720 --> 00:09:03.900
いやでもやっぱりね、小学生の時は野球が大好きで、野球選手になりたくて、ちょうどサッカーっていうのが少し上がってきた時だったんで、サッカー選手にもなりたかったし、あと僕は何よりプロレスが大好きで。

00:09:04.100 --> 00:09:04.500
プロレス?

00:09:04.500 --> 00:09:28.460
はい、プロレスラーになるぞみたいな、血まみれになりながら、おーみたいなのをやりたいみたいなのがあったんですけど、なんですかね、あんまり体が大きくなくてですね、やっぱり野球なんかこうやっててもね、リトルリーグの三軍だって言ってる子がものすごい球投げてたりだとか、

00:09:28.460 --> 00:09:40.860
好きで打ち込めることみたいなところで絵を描いたりとか、物語作ったりっていう方にシフトしていった感じですかね。

00:09:41.140 --> 00:09:48.020
それは作品を見てる中で、俺もやってみようって思ったっていうところからなんですかね。

00:09:50.040 --> 00:10:07.520
何ですかね、やっぱり自然に、この部屋の中でできることじゃないですか、絵を描いたりっていうのは、自分の何か気持ちをそこに落とし込めたりするので、なんか気持ちよかったんでしょうね、きっと。

00:10:08.240 --> 00:10:11.180
あと上手いって褒められたっていうのが結構大事だと思います。

00:10:11.780 --> 00:10:13.200
それ最初に褒められたのはいつなんですか。

00:10:13.940 --> 00:10:16.140
最初に褒められたのは幼稚園の頃です。

00:10:16.260 --> 00:10:16.840
幼稚園?

00:10:17.620 --> 00:10:27.800
幼稚園の時に先生に、長谷くん絵が上手いねって褒められて、多分そこでスイッチ、何かのスイッチが入ってたと思います。

00:10:28.320 --> 00:10:34.120
自分にとっての何ですかね、特技というか、できることは絵だっていう。

00:10:35.020 --> 00:10:37.680
それ体がちっちゃかったっておっしゃってたじゃないですか。

00:10:38.240 --> 00:10:38.480
はい。

00:10:38.740 --> 00:10:42.840
そういうのはやっぱりクラスの中でもとか学校の中でも前から何番目みたいな。

00:10:43.380 --> 00:10:54.100
そうですね、わりと前の方だったと思いますし、やっぱりね、なんか家庭環境が良くなかった、きゅうりばっかり食ってたんで、なんかね、あんまり大きくなんなくなって。

00:10:54.960 --> 00:10:56.460
水分ですもんね、きゅうりはね、やっぱ。

00:10:59.100 --> 00:11:00.280
夏野菜ですかね。

00:11:00.360 --> 00:11:06.300
夏野菜、確かに。このシーズンに一番いいと言われてる。ちょっと家庭のお話として欲しいなと思うんですけど。

00:11:06.960 --> 00:11:07.160
はい。

00:11:07.960 --> 00:11:11.500
親元にいて、で、一度施設に入る。

00:11:11.500 --> 00:11:12.300
はい。

00:11:12.880 --> 00:11:16.940
どのタイミング、何歳ぐらいの時にその施設の方に行ったんですか。

00:11:18.200 --> 00:11:22.580
小4の終わりぐらいから6年生の卒業までですね。

00:11:23.360 --> 00:11:28.960
2年間。いわゆる思春期っていうものが入る時期ですよね。

00:11:30.580 --> 00:11:30.980
そうですね。

00:11:31.440 --> 00:11:37.540
大人になっていくというか、その時共同生活をしてるってことなんですかね。

00:11:37.960 --> 00:11:45.260
そうですそうです。6人部屋で暮らしてました。

00:11:45.460 --> 00:11:46.180
6人部屋。

00:11:46.540 --> 00:11:47.640
6人部屋で。

00:11:48.100 --> 00:11:50.580
その中で学年とか一緒なんですか。

00:11:51.040 --> 00:12:03.660
学年もバラバラで、下の子の面倒を見なきゃいけなかったりとか、あと隣の部屋が女子の部屋だったりとか、なんかこういろいろな何かがこうあります。

00:12:03.800 --> 00:12:04.500
確かに。

00:12:05.320 --> 00:12:09.480
ちょっと大人びってしまいそうな環境だなと思うんですけど。

00:12:10.600 --> 00:12:20.840
ずいぶんその時にいろんな影響を受けたというか、その時のことが自分の中の基礎になってる気がしますね、本当に。

00:12:21.180 --> 00:12:26.400
相部屋で一緒に過ごす中で絵も描いてらしてっていう感じなんですかね。

00:12:26.760 --> 00:12:30.640
そうですね、遊び時間に絵を描いたりとか。

00:12:31.520 --> 00:12:45.120
なんかね、規律がすごくあったのでそこは、朝起床したら掃除をしてとか、なんかもう時間が全て決まっていて、なんか若干刑務所みたいなんですけど。

00:12:46.160 --> 00:12:47.280
言葉で聞くと。

00:12:47.800 --> 00:12:56.140
でもなんかそこのね、預けられてる子どもたちがすごいなんかこういい子たちで、でも寂しいじゃないですか。

00:12:56.380 --> 00:13:05.920
親と離れて暮らして、小一とかで親と離されてしまって暮らしてるんで、なんかね、そういうのもすごい響いたというか。

00:13:06.820 --> 00:13:25.820
先生がいつおっしゃってたのかな。何かのインタビューで、幼い頃から自分はここにいていいのかなって思って生きてきたってお話ししてらっしゃってて、居場所が欲しかったってお答えになってたインタビューがあって。

00:13:26.460 --> 00:13:44.400
実際こう漫画を見てる中で、会えるとか、すごくそれを感じる漫画だなぁとは思っていて、それはもうずっと先生がちっちゃい頃から感じたことを表現したっていうイメージなんですかね。

00:13:44.400 --> 00:14:02.920
そうですね、本当にそうだと思います。ずっとね、自分はね、どこ行ってもよそ者だなっていうふうに思って、割とね、今でもこの鎌倉市に横浜市から引っ越してきて、それもずっと思ってるんですよ。

00:14:06.360 --> 00:14:20.360
だから一生そういう感じなのかなと思うんですけど、何かものすごくホームの人っているじゃないですか。何かそういう人が羨ましくて、どうしたらそういうふうになれるのかなっていうのは考えながら。

00:14:21.140 --> 00:14:33.340
そうじゃない子たちはたくさんいる数で、その子たちと自分をちょっと投影させて描こうかなっていうのがアイルだったと思うんです。

00:14:33.800 --> 00:14:47.880
いまだにそれを思われるっていうのは、ご家族がいらっしゃるし、自分の場所があってたくさんの人に作品も届いている。でもどこか自分はまだよそ者かもしれないって思ってしまうっていうことなんですかね。

00:14:49.040 --> 00:15:09.900
何ですかね。なんか読んでいただいてる方とはものすごいつながってる感じがすごくするんですけど、単純にこの場所で生きていて、コミュニティにしっかり入れてないっていう、そういう疎外観的なものっていうのがずっとあるのかなっていう気はしてます。

00:15:10.860 --> 00:15:20.200
その疎外観がベースにありつつも、でもこの瞬間は自分はここにいていいんだなって思った時もあったですかね。

00:15:20.620 --> 00:15:31.120
もちろんそうです。その施設にいた時はもうここから出たくないと思ったぐらい、そこにいたいなっていうふうにはなってましたね。

00:15:31.480 --> 00:15:39.020
それは小学生の後、大きくなっていく中で、そういった場所は各年代ありましたか。

00:15:41.720 --> 00:15:52.620
なかったわけではないんですけど、やっぱりそこまでの濃いフォームにならなかったっていうのはありますよね。

00:15:53.160 --> 00:16:00.540
やっぱり短いじゃないですか。3年でまた移ってしまって、3年でまた移ってしまってみたいな感じだったので。

00:16:02.360 --> 00:16:18.340
逆に言うと、漫画家になるために登校して、アシスタントに18歳で先生のところに入ったんですけど、もうここを逃げ出したら俺は終わりだなって思ったんで。

00:16:21.360 --> 00:16:24.000
これはもう命かけてやるしかないなみたいな。

00:16:24.000 --> 00:16:40.740
ここを逃げ出したら終わりだなと思ったっていうのは、その環境が良かったってことですか。それとも自分の中で、今自分の状況から抜け出すためにはここでしっかり牙になきゃダメだなって直感で感じたっていうところなんですかね。

00:16:41.260 --> 00:16:48.960
やっぱり漫画家になるっていう夢があったので、これを逃げ出したらもう俺は終わりだなっていう。

00:16:49.500 --> 00:16:51.040
その夢は叶わないぞって。

00:16:51.820 --> 00:17:02.800
そうですね。もう他のものになるしかないなっていうことになるじゃないですか。これだけはもう捨てないように、もう必死でこうしがみついていこうって思いましたね。

00:17:02.980 --> 00:17:06.500
漫画家になろうって思ったのは一番最初いつ頃なんですか。

00:17:07.980 --> 00:17:15.740
漫画家になろうって最初に思ったのは本当にその幼稚園の時に褒められた時、先生に褒められた時です。

00:17:15.740 --> 00:17:25.420
それも例えば絵描きとかいろんなその絵っていうものを扱う仕事ある中で、漫画だったのは漫画が好きだったからですか。

00:17:25.700 --> 00:17:27.520
漫画しか知らなかったんですよ。

00:17:28.820 --> 00:17:29.220
なるほど。

00:17:30.280 --> 00:17:37.760
はい。まあなんかアニメーションはねやってましたけど、なんかそれを一人でできる人はあんま思ってなかったんじゃないかな。

00:17:38.300 --> 00:17:41.720
自然と漫画家になりたいって言ってたってことですかね。

00:17:41.720 --> 00:17:46.380
そうですね。だから漫画家っていうのは本当に幼稚園の頃からずっとありました。

00:17:47.960 --> 00:18:00.560
その子供の夢みたいなスタートから、それこそさっき言った逃げ出したら漫画家なれないぞって思うくらい現実的になるまでの時間が結構空くと思うんですよ。

00:18:01.460 --> 00:18:06.540
本当に筆を取るぞって決めれたタイミングっていうのはいつ頃なんですか。

00:18:06.540 --> 00:18:22.580
いやもう多分そうですね、最初の投稿作を書いたのが17歳とか18歳なんですけど、もうその時ですね、多分もうこれでなんとか作っていかないと。

00:18:22.920 --> 00:18:28.620
これを自分の職業っていうか、やりたいことにしていかないとっていう。

00:18:29.000 --> 00:18:31.680
それ以外の仕事を考えなかったんですか、その時は。

00:18:31.680 --> 00:18:36.420
バイトとかね、いろいろやってましたけど、すぐ辞めちゃうんですよね。

00:18:37.480 --> 00:18:38.660
それはまたどういう。

00:18:39.160 --> 00:18:50.760
でも結局やっぱ本気になれないっていうか、別に自分がやらなくてもこれいいんじゃないっていう、なんかそういうことだったと思うんですけど。

00:18:52.500 --> 00:18:54.800
いや、ダメな人だったんですよ。

00:18:56.320 --> 00:19:02.140
逆に17歳までの期間で必死になれたことってあったんですか。

00:19:02.940 --> 00:19:04.260
えっとね、あんまりないですね。

00:19:06.600 --> 00:19:17.680
オートバイが好きだったりとか、ありましたけど、ただね、それで何が将来に結びつくかっていうとそういうわけではない。

00:19:17.680 --> 00:19:30.800
ただ逃げ出してただけだと思うので、そうやって向き合ってなんかこうやったっていうのは、やっぱもう本当に自分には漫画しかないんだなっていうふうには、もう17、8ぐらいには思いましたね。

00:19:31.120 --> 00:19:37.240
ずっと絵を描いてらっしゃったってことですか、その小学生、いやもっと前か、幼稚園から。

00:19:38.000 --> 00:19:40.080
うん、絵はね、ずっと描いてました。

00:19:40.800 --> 00:19:42.540
それをどこかに発表するでもなく。

00:19:43.280 --> 00:19:56.040
僕より上手い子は必ずいましたし、そういう中でただ、なんていうのかな、絵は2番目だけど、漫画として描いたら俺は1番だぜみたいな。

00:19:57.120 --> 00:19:58.720
そういうのがちょっとありましたね。

00:19:58.780 --> 00:20:01.120
あいつは絵は上手いけど漫画は描けないだろみたいな。

00:20:01.720 --> 00:20:07.920
そうですね、絵は上手いけど、その漫画で面白いって思われるのは俺の方だっていうふうに思って。

00:20:07.980 --> 00:20:10.020
その自信はどこから湧いてたんですか。

00:20:11.320 --> 00:20:16.940
なんですかね、そういうマインドでなんとかやってこれましたね。

00:20:17.460 --> 00:20:22.240
それ物語を作るっていうところも、自分は好きだったからっていうのもあるんですかね。

00:20:23.200 --> 00:20:25.800
そうですね、そこはすごく大きかったと思います。

00:20:26.100 --> 00:20:30.720
物語も作ろうって思ったのはどのくらいからなんですか、年齢的には。

00:20:31.600 --> 00:20:32.760
もう一緒ですね。

00:20:34.520 --> 00:20:37.420
セットで始まってるんですか、物語で描いてたってことですか。

00:20:37.420 --> 00:20:38.840
セットです。

00:20:40.560 --> 00:20:58.320
だから、1個だけすごく綺麗な絵を描くとかっていうよりかはテンポとか流れで見せて、1ページ2ページのテンポがあるとすごくいろんな感情が生まれるというか。

00:20:58.980 --> 00:21:00.440
漫画はリズムなんでやっぱり。

00:21:00.580 --> 00:21:03.460
先生、音楽とても好きじゃないですか。

00:21:03.460 --> 00:21:08.240
それは音楽とも同じくらいの時期に出会ってたんですか。

00:21:10.140 --> 00:21:22.060
でも、漫画を本当に成り上げにしたいっていうふうに思い始めた時に、洋楽も好きだったんですけど、邦楽をものすごい聞こうと思って。

00:21:22.060 --> 00:21:43.140
で、歌詞がすごく僕は気になって、常に邦楽の人の歌詞をたくさん見て、洋楽も大役があるやつを必ず買って、どんなことを表現してるのかなっていう、すごく研究した時があります。

00:21:43.460 --> 00:21:46.980
言葉が好きっていうのもあるんですかね。

00:21:47.800 --> 00:21:59.480
鎌倉市に越してきたその一つに中原中也っていう詩人の影響がありまして、彼が暮らした鎌倉で暮らしてみたいっていうのもあって、

00:22:00.120 --> 00:22:10.900
言葉一つ、たった一つの一行、たった一行に何年もかけて突き詰めているみたいな、なんかそういうのが好きだったんで。

00:22:10.900 --> 00:22:23.100
だから歌詞っていうのもすごくそのミュージシャンの方がどんな言葉を使ってどんなふうに表現するのかっていうのをすごく研究しましたし。

00:22:23.400 --> 00:22:31.320
今、漫画、映画、音楽ってなった時には文学とか詩とかっていうものにはもう出会ってたんですかね。

00:22:31.320 --> 00:22:40.340
そうですね、僕の世代だとやっぱりなかなかたくさんの作品に出会うっていうのは難しくて、

00:22:41.880 --> 00:22:47.780
本当に楽器文庫だとか図書館だとかで読むしかなかったので、

00:22:48.480 --> 00:22:56.600
そういう中で宮沢賢治とか中原中也っていうのに出会って、好きなミュージシャンを見つけるのと同じ感覚ですよね。

00:22:56.600 --> 00:23:07.940
この詩がちょっと来るぞみたいな、なんかそういう、この曲が響いたみたいな、なんかそういう感じで文学と出会ったっていうのがありますね。

00:23:08.260 --> 00:23:17.220
長谷先生本当にすごく横断的にいろんなものを楽しんでいるというか、摂取しているような印象があって、それは。

00:23:18.460 --> 00:23:22.180
うなかったからじゃないですかね、やっぱり娯楽が。

00:23:22.820 --> 00:23:23.260
なるほど。

00:23:23.780 --> 00:23:31.140
今ほど何も溢れていないので、もうわずかなそれをなんか拾っているしかなかったっていうのもありますね。

00:23:31.380 --> 00:23:34.200
娯楽を探してたっていうのもあるんですか。

00:23:34.820 --> 00:23:43.100
そうですね、好きなものをなんかこう見つけるのに、まあ選択肢が本当にそんなになかったと思うんですよ、昔は。

00:23:43.800 --> 00:23:48.960
今はね、もううちの子供とか見てるともうYouTube朝から晩まで見たりとかですね。

00:23:48.960 --> 00:23:56.100
まあそれで、それでもなんか足りないみたいな感じになってるんで。

00:23:57.000 --> 00:24:07.560
やっぱ一番その影響がというか、これ自分の表現の根幹に乗ってなかなちゅうだなって思うですか。

00:24:08.300 --> 00:24:15.880
なんか結局10代半ばから後半になんか出会ったものが一番好きなんですよね。

00:24:17.440 --> 00:24:21.920
そこから離れられないっていうのがやっぱりあって。

00:24:22.600 --> 00:24:29.900
今はあの時に感じたものが今あるかっていうとそうじゃないと思うんですけど、全く。

00:24:30.520 --> 00:24:37.480
僕はだって今55歳になってて、昼夜はもうね31ぐらいで死んでますから。

00:24:37.880 --> 00:24:44.520
やっぱりあの時に出会ったものっていうのがすごく大きかったなっていうのは思います。

00:24:44.520 --> 00:25:01.020
浅田先生がよさもの感というか、疎外感もずっとありながら、何か満たされないもの、渇きみたいなのを満たすためにいろんな作品とかに触れてたんですかね、当時は。

00:25:02.000 --> 00:25:12.540
何なんだろうな、なんか作品、自分が信じられるものを探していたっていう感じはありますよね。映画にしろ言葉にしろ。

00:25:12.540 --> 00:25:21.940
それは周りの、例えば大人とか先輩とか、そういった人たちにはなかったからってことですか。

00:25:24.260 --> 00:25:33.040
もしかしてそうかもしれないですね。そこまで、そうですね、そうかもしれない。

00:25:33.040 --> 00:25:44.000
なんか、そうですね、提示してもらってたらもしかして違ってたかもしれないんですけど、そういうところで探していたところはありますね。

00:25:45.160 --> 00:25:56.640
逆にこう、周りに話してもなかったりしたんですかね、その自分の内面とかを、会議する場所がなかった、会議する人みたいなのを定めてなかったってことなんですかね。

00:25:57.460 --> 00:25:58.420
かもしれないですね。

00:26:06.070 --> 00:26:16.970
そういう、自分の中の自信になるものみたいなのを求め続けていく中で、がむしゃらにというか、ただひたすらに生きてきたっていう感じなんですか。

00:26:17.910 --> 00:26:20.530
そんなに一生懸命じゃなかったと思うんで。

00:26:21.210 --> 00:26:23.050
わかんねえって思いながら生きてるみたいな。

00:26:23.830 --> 00:26:29.870
そうですね。ただ、もうやりたいことは決まってたんで、本当に10代後半には。

00:26:30.030 --> 00:26:33.470
一歩踏み出していく何かが必要だった。

00:26:34.450 --> 00:26:52.330
もう覚悟だけですよね。もう自分ができるプロレスラーにも野球選手にもなれないし、漫画家でじゃあ生きていくんだったらもう腹くくって、もうこれでやるんだっていう、そういうことですよね。

00:26:54.310 --> 00:27:07.590
都内に行ったら流されていったと思うんですよ、結構。流行りとかにもパーッと流されていったと思うんですけど、そこに何かちょっとした距離感があって、

00:27:12.170 --> 00:27:21.690
若干田舎者根性みたいなところがあるのがちょうどいいなっていうか、これが神奈川ものみたいな感じです。

00:27:22.150 --> 00:27:23.570
これが神奈川もの。

00:27:24.950 --> 00:27:35.430
もうちょっとね、中央に行ってると僕も、俺横浜県生まれたら死にたいなことを言うやつになってると思うんですけど。

00:27:36.150 --> 00:27:48.070
ちょうど横浜の文化資本みたいなものに触れつつも、ちょっとこう負けねえぞとか、やってやるぞみたいな気持ちも持つ場所にいたってことですかね。

00:27:48.570 --> 00:27:56.610
そうですね。微妙になんかあのちょっと横浜県ではなかったんで。そうなんですよ。

00:27:57.590 --> 00:28:03.110
17で決めて、でもそれ最初に賞に出したんですかね。

00:28:03.880 --> 00:28:20.230
投稿で一応ね、雑誌社に持ってって、それをまた再投稿という形で雑誌に送ってですね、月刊少年ジャンプというところで賞をいただいて、そこからですね。

00:28:20.690 --> 00:28:36.490
その時って、まず覚悟を決めて、人の評価に晒されるぞみたいなタイミングではあるじゃないですか。そのタイミングで腹をくくるのかなって思うんですけど、そのくくれたのは何がトリガーだったんですか。

00:28:36.490 --> 00:28:52.410
いやもうそれしかない。投稿作書くのもやっぱり時間かかるじゃないですか。漫画ってやっぱりもうすごい時間がかかるんで、バイトも辞めて、その作品に集中したんですよ。

00:28:52.950 --> 00:29:04.250
まああのオートバイをその時買ってたんで、毎月ローンがあったんですけど、俺もうバイト辞めちゃったから賞に入らないと、もう払われないぞみたいな。

00:29:05.890 --> 00:29:09.670
そういう意味で、ちゃんとケツに火をつける状況を作った。

00:29:10.610 --> 00:29:17.310
そうですね。もうこれは書き上げて送って形にならないと、もうダメだみたいな。

00:29:17.310 --> 00:29:18.410
日記もサッチもいかないぞと。

00:29:20.090 --> 00:29:21.550
終わりだわと思って。

00:29:21.670 --> 00:29:23.870
それが入賞したってことですよね。

00:29:23.870 --> 00:29:33.730
そうですよ。もう入賞して準優先とかいただいたんで、溜まってるローン全部そこで一括で。

00:29:34.610 --> 00:29:38.230
その時の気持ちってどんな気持ちだったんですか?

00:29:38.230 --> 00:29:51.430
いやもうやったぜですよね。作品が評価されたし、その作品も雑誌に載せていただけるっていう風になって、バイクのローンも払えて。

00:29:52.490 --> 00:29:55.190
まあもう始まったぞっていう感じでしたね。

00:29:55.430 --> 00:30:00.730
喜びっていうのはやっぱこれまで感じたことないくらいのものだったんですかね。

00:30:01.890 --> 00:30:12.190
そうですね。もうここ、そこにもう行きたかったので、スタートラインに立てたっていう喜びがすごくありましたね。

00:30:12.630 --> 00:30:28.130
それって、自分の人間を知らない人が自分の作品を評価してくれて、君は面白いって言ってくれたことって、かなり大きいことなのかなって思うんですよ。

00:30:28.130 --> 00:30:30.350
大きいですね。

00:30:31.170 --> 00:30:37.590
その一番最初に幼稚園で褒められたことぐらい大きなことだったんですかね。

00:30:39.470 --> 00:30:49.270
もう同じぐらいのあれですよね。本当にスタートラインですね。本当にいろんな意味で。

00:30:49.750 --> 00:30:53.770
これは始まるぞと人生が。また新しい。

00:30:54.230 --> 00:30:59.370
それまでは去ってますからね。ミュージアンの方もそういう時があると思いますけれど。

00:31:00.590 --> 00:31:07.890
そうですね。今振り返りたくないような時期はたくさんあるんですけど。

00:31:09.310 --> 00:31:12.110
その後アシスタントに入ったりもするんですか。

00:31:12.110 --> 00:31:24.830
僕デビューしてからその作品を見てくれた編集さんが、君の家の近くに先生がいるからそこに行きなさいって言われて。

00:31:25.610 --> 00:31:30.790
そこで2年半ぐらい修行させていただいて。

00:31:31.090 --> 00:31:39.730
さっき言ってた逃げ出したらもう漫画家になれねえぞっていうのは、スタートしてるからここで止まっちまったら一生止まるんじゃないかみたいな。

00:31:39.730 --> 00:31:48.710
そうですね。バイトとかすぐぶっちぎりがちじゃないですか。

00:31:49.330 --> 00:31:51.430
それぞれですよ。

00:31:55.210 --> 00:32:03.470
もう行かない、今日行かないみたいな。そういう適当なことをやってきたので。

00:32:04.150 --> 00:32:10.650
いやでもこれは絶対にできないと思って。何が何でもやり抜くしかないと思って。

00:32:11.750 --> 00:32:14.770
浅田先生がちょっと不良だっていうのは伝わってきましたね。

00:32:17.950 --> 00:32:29.290
そう思うと小学校の頃の共同生活のタイミングと2年間のアシスタント生活っていうのは大きいポイントではあったんですか。分岐する。

00:32:29.290 --> 00:32:35.430
そうですね。でもアシスタントってものすごい濃密なんですよ。

00:32:36.190 --> 00:32:40.490
1ヶ月あったら25日ぐらい先生の家に泊まってて。

00:32:41.250 --> 00:32:41.650
ほぼ。

00:32:45.690 --> 00:33:07.830
昔、今と違って昔ブラックな企業ですので、80時間ぐらい起きてて、2時間寝てその後70時間仕事してまた2時間寝てとか、恐ろしい生活があったんですか。

00:33:07.830 --> 00:33:18.530
その時に一緒に働いてるアシスタントをやってる子たちとか、ずっと漫画の話しかしないっていう。

00:33:19.730 --> 00:33:30.490
その2年半ぐらい、もう漫画のことしか考えてない。どうやって漫画家になってどうやったら面白い漫画を描けるのかみたいなことしか話してなかったので。

00:33:32.190 --> 00:33:33.390
しかも寝れないし。

00:33:33.870 --> 00:33:35.430
しかも寝れないし。

00:33:35.430 --> 00:33:39.310
ほぼ共同生活に近いですよね、その状況って。

00:33:39.850 --> 00:33:42.470
そうですね、もう完全に共同生活ですね。

00:33:42.470 --> 00:34:05.590
そういった、いわゆる家族みたいなものじゃなくて、いろんな人たちが集まってくる場所での生活っていうのがキーになってるっていうのは、やっぱり作品とかっていうところにも投影されてるのかなっていうふうに感じるというか。

00:34:06.450 --> 00:34:23.750
おのおのの事情があって、おのおのが自分のために生きてて、でもそいつらがあるタイミングで同じ場所にいるとか、同じ目的を持つとかっていうことに対する、なんて言ったんですかね。

00:34:24.530 --> 00:34:34.250
先生の中での光というかきらめきというか、そこに対する希望みたいなものがあるのかなっていうふうに感じたんですが。

00:34:36.330 --> 00:34:44.890
そうですね、みんなだから目標同じ漫画家になりたいっていう人たちが集まってるわけじゃないですか、常に。

00:34:45.270 --> 00:34:59.350
で、その中で考え方がそれぞれ違ったりとか、なんか俺はこういうのが正しいと思うみたいなやつがいたりとか、全然違うよみたいな、なんかそういう戦いもあったりとか、

00:34:59.350 --> 00:35:17.890
お前間違ってるみたいなのもあったりとか。でもずっと漫画の話なんですよ。漫画のことだけを考えて生きて、他のこと本当に何にもなくて、もうご飯食べたら漫画とか。

00:35:18.850 --> 00:35:24.810
もう常にずっとそういう状態だったので、あれはもうすごい長い合宿でしたね。

00:35:24.810 --> 00:35:33.490
長い合宿ですか、2年間も。しかも睡眠時間考えたら2年を超えてる可能性ありますもんね、その活動時間で言うと。

00:35:34.110 --> 00:35:40.790
活動時間おかしい。昔はね、本当にそれがあっても当たり前だったんですよね。

00:35:41.170 --> 00:35:59.530
手紙鉢会える、どちらでもすごく最後というか、一つの目標に向かう時の全員が一緒の気持ちじゃなくてもいいというか、なんかその感覚っていうのはあんまり体験したことない感覚だったんですよ。

00:35:59.990 --> 00:36:00.830
そうなんですか。

00:36:00.830 --> 00:36:13.850
全員の意思が違うけど、なぜか走るとか一緒みたいな感覚っていうのはそういうところなのかなっていうふうに今話しながら思ったというか、なんかうまく言えないですけど。

00:36:14.310 --> 00:36:22.650
そうですね。そこまでの足並み揃えたチームで生きてきてないっていうのはあるかもしれないですね、確かに。

00:36:22.650 --> 00:36:33.170
それぞれの考え方があって、でも同じように踏み出していこうよみたいな。なんかそういうのはあるかもしれないですね。

00:36:33.170 --> 00:36:52.570
漫画家ってやっぱり個人のものなので、本当にそれぞれやってる感がすごいあって、だからダメなんだよとかいう話にもなるんですけど。

00:36:54.590 --> 00:37:07.230
なんか先生が手紙鉢を書かれてる時に、必ずコミックスの頭のところで、全てに先立つものは心だっていうのが始まると思うんですけど、

00:37:09.050 --> 00:37:24.130
それは先生にとって心っていうものがとても大事だっていうことを感じたから、そういったものを一番のモチーフにして、全てに先立つものって言葉がすごく印象的だったんですね。

00:37:25.690 --> 00:37:26.050
ありがとうございます。

00:37:27.750 --> 00:37:35.030
それはどういう先生の中で経験なのか、いろんな咀嚼があったのかなっていう。

00:37:40.030 --> 00:37:49.670
手紙鉢っていう作品は、ちょっとジャンプっぽい漫画を書かなければっていう使命の中で書いたものなんですけれども、

00:37:49.670 --> 00:37:59.950
でも自分に寄せたら、戦いのバトルの面白さとかあって、あまり得意じゃないですよ、僕。

00:38:01.470 --> 00:38:15.810
だから何ができるのかなっていうところで、心っていうモチーフを出して、それが書くになったんで、これは心の物語だけにしようと思って。

00:38:15.810 --> 00:38:26.830
あれはだから心が基本に全てにあるっていうのは、最初から最後までこの物語の全部ですっていうことなんで、ずっと頭に入れてたんですけど。

00:38:27.390 --> 00:38:37.890
バトルを描くのが別に得意じゃない、でもその時に心をモチーフにしようって、自分の大事にしてることだから、これなら伝わるだろうって感じなんですか。

00:38:37.890 --> 00:38:48.650
さっきおっしゃってたジャンプっぽい作品にしようって思うときに、ジャンプっぽい作品っていうところと浅田先生自身の人間っていうところが、当たる部分が心だなって思ったってことなんですか。

00:38:50.470 --> 00:39:00.390
本当にそうです。心をモチーフにバトルをするんであればできるなっていう、そこですね。

00:39:00.390 --> 00:39:12.950
能力バトルみたいなものってすごく当時流行っていて、もうちょっとしっとりとして染みるものにしたい。

00:39:12.950 --> 00:39:20.250
だからバトルがメインじゃなくて、バトルが終わった後、何か心が見えてそこをメインにしたいっていう。

00:39:21.670 --> 00:39:26.290
だから本当に戦いはメインじゃない漫画だったんですよね。

00:39:26.610 --> 00:39:30.510
まあそこがあんまり良くない。ジャンプ的には良くないじゃないですか。

00:39:31.450 --> 00:39:36.090
そんなことない、そんなことないです。手紙鉢をお書きになったのは、おいくつぐらいなんでしたっけ。

00:39:37.070 --> 00:39:45.050
手紙鉢は、会えるが終わってからね、36、37ぐらいだと思うんですよ。

00:39:45.050 --> 00:39:53.810
だからもう割と最後の少年漫画かなって思いながら、そこから10年ぐらいやるんで、

00:39:54.370 --> 00:40:05.670
だからちゃんとお茶の間に届けたいというか、大人も子どもも楽しんでもらえるといいなっていう感じで考えたんですけどね。

00:40:06.810 --> 00:40:10.970
実際お子さんが手紙鉢とかって読んだりされたんですか。

00:40:11.810 --> 00:40:12.470
読んでないです。

00:40:12.590 --> 00:40:13.230
読んでないんですか。

00:40:13.230 --> 00:40:14.570
読んでないです。

00:40:15.030 --> 00:40:16.470
それは読ませないですか。

00:40:17.710 --> 00:40:22.950
いやあんまり読んでほしくないかなって気がしますけどね。まだまだいいかなって。

00:40:23.110 --> 00:40:23.950
なるほどなるほど。

00:40:24.890 --> 00:40:28.370
すみません、これを絶対聞きたかったことが1個あって。

00:40:29.310 --> 00:40:39.630
そのペッツのコメンタリーで先生が書かれてた、自分の人生において人の嫌な部分をたくさん見てきた。

00:40:40.710 --> 00:40:49.090
だからそれを書くのに何の喜びも感じない。人はみんな本当は優しいよって書きたいのはそれだけかもしれないっておっしゃってて。

00:40:49.830 --> 00:40:49.950
はい。

00:40:50.970 --> 00:40:57.370
先生がこれまで、今回全然話してない方もたくさんいろいろあったと思うんですけど、

00:40:58.850 --> 00:41:08.250
それを書かずに、描かずに、いや人優しいんだよって伝えたいって思うのって何が根底にあるんですかね。

00:41:09.050 --> 00:41:19.890
いやあ、なんかダークなものも面白い、じゃあ面白いですけど、それを描く人たくさんいるじゃないですか。

00:41:20.130 --> 00:41:37.650
それをまああえて自分は突き詰める必要はないと思っていて、できるだけ、難しいけどもっといいもんだよっていう、その人は。

00:41:37.650 --> 00:41:44.090
いいのを書きたいなっていうのは基本的に僕にはありますね。

00:41:44.730 --> 00:41:51.070
それは先生が受け取ってきた作品からそういうものを感じたからですか。

00:41:51.810 --> 00:42:01.770
それもあると思います。少年漫画ってそういうもんなんで、もちろん影の部分はたくさんあるんだけども、

00:42:02.330 --> 00:42:10.350
一番大事にしているのはその前向きな何かがそこにあるっていうのが大事だと思っているんで。

00:42:11.650 --> 00:42:24.550
だからこれは僕は少年漫画ジャンプっていう場所で描いてきた時に、もうこれしか描きたくないなっていうふうに思ったものでもあるんですよね。

00:42:25.130 --> 00:42:34.110
表には出してないけどものすごいダークなもののネタを描いたこともあるんですけど、なんか出すべきじゃないなっていうか。

00:42:34.390 --> 00:42:39.730
それは最初にジャンプっていう場所を通ったからなんですかね。

00:42:40.550 --> 00:42:50.750
多分でもそれは自分が少年時代に読んだ作品から受けた影響だと思います。単純に。

00:42:51.470 --> 00:42:53.930
そこで自分がパワーをもらってた。

00:42:55.490 --> 00:43:06.290
夢を見せてもらったっていうのが大きいので、それをへし折るようなものを描きたくないっていうか。

00:43:07.650 --> 00:43:11.030
ありがとうございます。いろんな話をさせてもらって。

00:43:11.030 --> 00:43:19.310
なんかこのコミックアトラス最後に先生から僕にこの場所に行ってほしいって宿題をもらってるんですけど。

00:43:20.750 --> 00:43:22.810
本当にうちに遊びに来てください。

00:43:23.010 --> 00:43:23.630
いいんですか。

00:43:24.670 --> 00:43:25.350
もちろんです。

00:43:29.710 --> 00:43:39.210
さっき中野の話をしたから、鎌倉の呪福寺の参道をぜひ歩いてみてください。

00:43:39.850 --> 00:44:00.090
鎌倉は今観光客ものすごく多いんですけど、呪福寺とかはすごい人が少なくて、たぶん1本入るとだいぶ空いてる感じがありますんで、そこへ行ってうちに遊びに来てください。

00:44:01.550 --> 00:44:02.870
嬉しすぎる、それは。

00:44:03.370 --> 00:44:10.990
呪福寺、承知しました。まずはそこに行かせてもらって、先生のところに行かせてください。

00:44:11.930 --> 00:44:12.810
ぜひぜひ。

00:44:13.450 --> 00:44:14.410
今日は本当にありがとうございました。

00:44:15.290 --> 00:44:16.510
ありがとうございました、本当に。
