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英国ドラマタイムへようこそ。この番組は、イギリスの歴史ドラマが大好きな私が、ドラマや映画のおすすめ、ロケ地の秘密、当時の暮らしまで深掘りしてご紹介しています。物語の背景を知ると、作品がもっと楽しくなります。

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今日は、映画やドラマの世界から少しだけ離れたテーマでお届けします。

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先月、ダウントンアビー・グランドフィナーレを見に映画館に行った時のことなんですが、そこでまもなく公開される嵐が丘の映画の予告編を見たんですね。

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それを見ていた時に、ふっとある人のことを思い出しました。

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私がイギリスに留学していた頃、とても世話になった女性で、私のイギリスのお母さんのような存在で、友人でもあり、そして英語の先生でもある人です。

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そこから色々な記憶が蘇ってきて、私が今こうやってカントリーハウスのことや美術のことなども、イギリスで学んだ日々があってのことなんですが、その時代にとても世話になった人です。

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今日は、その人との出会いの話をしたいと思います。

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彼女のこと、ここではJさんと呼びますね。

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Jさんと出会ったのは、私が20代の頃です。

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イギリスで英語を学ぶために語学学校に通っていた頃です。

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私は最初の2ヶ月はロンドンで、その後の2ヶ月はもう少しのどかな場所で学びたいなと思って選んだのが南部の港町のプリマスでした。

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その語学学校では土曜日にバス旅行があって、健康の街とか歴史的な場所を巡るんですね。

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その旅行の印刷をしていたのがJさんだったんです。

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彼女の英語はとても美しくて聞き取りやすくて落ち着いていて、目的地での説明なども本当に知的で品があって、この人素敵だなと思ったのを覚えています。

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当時の私は語学学校で午前と午後の両方の授業を通っていたんですね。

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でもほとんどの生徒が午前中だけで、午後は自由な時間を過ごしていました。

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だから午後は生徒が少なくて活気もなく、レベル分けも曖昧になってしまって、私はちょっと不満を感じていたんですね。

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せっかくお金を払ったのに、これではもったいないなと思っていたんですが、そうして私はちょっと無謀なことをここで考えました。

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Jさんに英語を教えてもらえないかなと直接お願いしたんですね。

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今思うと本当に大胆だったなと思うんですけれども、彼女は語学学校の教師でもなかったですし、

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学校の生徒を個人的に教えるのは難しいと最初は丁寧に断られたんです。

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でも私はそこで食い下がったんですね。

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なぜだかわからないんですが、この人から学びたいなという気持ちが強かったんです。

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私はこういう直感をとても大切にしています。

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結局彼女は英語を教えるという形ではなくて、本を一緒に読んだり、お茶を飲みながらお話をしましょうと提案してくれました。

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少しだけお礼をお支払いする形で、週に2回彼女の家を訪れるようになったんです。

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当時のJさんの家はプリマスの街の丘の上のような場所にあって、サンルームから街の景色が見下ろせて遠くには海が見える素敵な場所だったんですね。

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そこでお茶を飲みながら本を読む時間、穏やかな午後の時間でした。

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その最初に用意してくれていたのが、嵐ヶ丘の英語学習者向けの本だったんです。

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物語の名場弁が抜粋されて、レベル別に書き直された本なんですね。

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私が読んで発音を直してもらったり、文の意味を教わったり、もろんて姉妹の話やイギリス文学の背景を聞きました。

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今思えば、それは英語の勉強というものではなくて、彼女からイギリスの文化を学んだり、物語の世界にどう向き合うかというのを教えてもらっていたんだなと思うんですね。

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その後、私は一度日本に帰国して、翌年再びロンドンにやってきました。

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大学進学に向けて準備を始めたんです。

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それから私たちはずっと手紙のやり取りを続けました。

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大学生活は正直に言っても本当に大変だったんですね。

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一番苦労したのは、やはり英語です。

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大学の専攻は西洋美術史だったんですが、そこで絵画の歴史やイギリスのカントリーハウスなどを学んだんです。

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だいたい1学期ごとに2つか3つの科目を学ぶんですが、それぞれの科目で2つの小論文を書かないといけなかったんですが、

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書くべきことは頭の中にちゃんとあって、それを書いていきたいんですが、

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自分の英語ではうまく伝えられないことが本当に悔しかったんですよね。

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一度彼女に論文の英語を添削してほしいとお願いしたことがあったんです。

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本当に今思うと何という厚かましいお願いをしたんだろうなと思うんですけれども、

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その論文の下書きとそのテーマになっているドイツの画家の美しい聖母子像の絵が載っている本のページをコピーして手紙に入れて送ったんですね。

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彼女も困ったと思いますよ。私だって今日本語でそんなお願いをされてもちゃんとできるか自信はないですもんね。

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でも彼女は添削して送ってくれて、私はそれを見て打ち直して提出したんです。

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そしたら当然ですが教授に呼び出されて、論文の内容は良いがこの英語は誰かに書いてもらったのかって聞かれました。

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私は正直に話したんですね。今回は点数を上げるがこれは良くないと言われました。

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その後は当然ですが自分の力で書き続けました。

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徹夜をしたり潰れそうになる日もたくさんありましたが、彼女はその間もずっと励ましてくれましたね。

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そして大学の卒業式にもプリマスから電車を乗り継いで来てくれて、私の家族と一緒に出席してくれたんです。

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知っている人がいない場所で英語で学び続けて卒業したことは本当に素晴らしいことだよって家族に伝えてくれたそうです。

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Jさんは年齢的に私の母と近い年代の人ですね。若い頃は客室乗務員をしていて、結婚してご主人についてパリに渡って、そこでは秘書として働いていたようです。

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イギリスに戻ってきてからは大学に入ってまた学び直して、そこから詩や舞台を書いたり、詩集も出したり、コンテストで賞を取ったり、ラジオや劇場に出ている、本当に精力的に好きなことで活動している人です。

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だからこそ彼女は私にも他の人と違うことをしなさい。あなたならできる。頑張りなさいと振り返ればずっと励まし続けてくれていたなと思いますね。

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今は手紙からメールに変わったんですが、彼女とは今でも連絡を取り続けています。そして二度ほどプリマスにも行きました。

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最近では3年前に行ったんですが、その時は一緒にカントリーハウスにも行くことができました。

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彼女たちのご夫婦の新しい家にもお伺いしたんですが、なんとそこはイギリスでも結構有名な画家がかつて住んでいた場所だったという話も聞いて、その時の面白い話などはノートでも書いていますので、もしご興味があれば読んでみてください。

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さて、あの時、私がJさんに声をかけようと思った直感、もしあれがなかったら、今こうしてポッドキャストで語っている私はいなかったかもしれません。

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それは大げさですけれども、直感ってなんとなくの気分とか根拠のない思いつきではなくて、ずっと自分の中にあった願いを感じ取れる感覚なんじゃないのかなと思っているんですね。

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あの頃のJさんと会った私は、きっとちゃんとした英語を学びたかったというのももちろんありますし、教養のある人から学びたかった。

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表面的じゃない時間を過ごしたかった。イギリスの文化に深く触れたかった。

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語学学校はそれはそれでよかったんですが、実はもっと適切な英語ではなくて、生きたイギリス文化を学びたいなとそう欲していたものがすでに自分にはあったんだろうなと思うんですね。

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だからJさんを見た時に、この人だってわかったんだろうなと思っています。

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今日の話はそんな思い出のお話でした。最後まで聞いてくださってありがとうございました。

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さて最後に2月のオンラインお茶会のお知らせです。

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2月のテーマはティー文化。英国ドラマでおなじみの優雅なアフタヌーンティー。

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実は夕食までお腹が空いて待てないという切実な悩みから生まれたというのはご存知でしたが、今回はその優雅な習慣を広めた女性と彼女が過ごした貴族の邸宅についてお話しします。

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そしてダウントンハビーに登場する様々なティータイムを実際の場面を見ながら比べてみたいと思います。

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前半の30分は私が写真を見てお話しして、後半はお好きな飲み物を片手に皆さんとおしゃべりする時間です。

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ティータイムに関することを気軽にお話ししたいなと思っています。

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開催日は2月21日土曜日の夜8時から9時です。

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締め切りは2月13日になります。

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詳細とお申し込みは概要欄のリンクからどうぞ。

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お会いできるのを楽しみにしています。

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さて次回はリーチャートン家シーズン4でベネディクトとソフィーが過ごした素敵なコテージのロケ地についてご紹介したいと思います。

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どうぞお楽しみに。
