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2023-04-17 09:19

読書ラジオ#『1ミリの後悔もない、はずがない』一木けい

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1ミリの後悔もない、はずがない (新潮文庫) https://amzn.asia/d/9LjujiK

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こんばんは、ゆうこです。このチャンネルでは、私の読書ログや日々の学びを音声配信しています。
今日は、1ミリの後悔もない、はずがない、一木けいさんの小説について話してみようと思います。
俺、今、すごく、やましい気持ち。
ふとした瞬間に、フラッシュバックしたのは、あの頃の恋。
出来立てののどぼとけが美しい切り払いの時間は、私にとって生きる実感そのものだった。
逃げ出せない家庭、理不尽な学校、非力な子供の自分。
誰にも言えない絶望を乗り越えられたのは、あの日々があったから。
切払、今、あなたはどうしてる?
忘れられない恋が閃光のように突き抜ける、究極の恋愛小説。
ということで、この本の表紙はですね、男性ののどが写っていて、そこにピンクの文字で書いてあります。
1ミリの後悔もない、はずがない、書いてあるんですね。
今話したような、あと書きのように、若い女の子のあるあるの恋愛小説というかね、なのかなーなんて思ったんですよ。
ちょっとアウハル的なね。いやー、油断してました。
これはですね、読んだらすごい世界を見せられるというか、すごいところに連れてってくれるような小説でした。
まず冒頭始まるのは、主人公のユイがですね、イカをさわく描写から始まるんですね。
イカの胴体に手を突っ込んで軟骨を引っ張り出す。
残っている内臓を全部出そうともう一回手を入れたら、内臓と一緒に出てきたのは魚だった。
イカが魚を飲み込んだまま釣り上げられていたんですね。
そんな衝撃的な描写から始まるこの小説は、のどがメタファーになっています。
そののどが感じさせる印象としては、どこか生々しいというかね、生々しさを感じさせます。
それは、のどの奥に詰まったような後悔の記憶だったり、のどに小骨が刺さったようなずっと違和感があってチクチクする後悔のようなことを表現しているような気がしていて、
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このタイトルにもなっている通り、一ミリの後悔もないはずがない。
ここに出てくる登場人物の後悔のストーリーなんですよね。
主人公のユイにとっての後悔は、霧原だったり父に対するものです。
ユイは貧困の家庭にあり、父親は生活保護を受けている。
かつては自分に暴力をしてきた。
本来であれば救いの手に手を差し伸べてほしい教師からも大罰をされる。
そんな理不尽な家庭、学校、生活の中でユイは青春時代を過ごすんですね。
そこに見えるのは単なる女子中学生の青春の恋愛話ではなくて、
社会課題というか家庭の問題、教育現場の問題の中で追い詰められていく女の子の等身大の恋愛というものが再構成された6編の短編集になります。
ユイと周りの人の物語が連作となっているものです。
この理不尽な世の中、中でじっと息を潜めてせり上げてくる息通りだったり、かつての後悔、喉元まで込み上げていく思いというのが、
喉という寒欲を持ち入れば、喉に詰まるような、喉にせり上がってくるような、
でも喉元を過ぎてしまえば熱くなくなってしまうような、もしくは喉から手が出るほど欲しいものだったり、
そういう喉をメタファーにして、当初人物の後悔が綴られていくストーリーになります。
その中でユイは、過酷な環境の中でも、私は流れを変える人になる。
自分が置かれたこの環境を自分で変えていく、そういう人になるという強い意志を持った女の子ですね。
ユイが中学生から母になっていく過程で、その周りの人の物語とともに短編になっています。
ユイにとっての後悔は、かつての希望だったキリハラとの思い出とその別れ、
その記憶というのは後悔でもあり、自分が生きていく上でのある種お守りのようになっていたのかなと思います。
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もう一つは、ユイの父ですね。生活保護をして、自分としては捨てたい父、一方でやっぱり捨てきれない、
でも自分としては子供だから何もできない、そういう父への後悔を抱えてユイは母親になっていくわけです。
最後のシーンですね、そのユイが持っていたキリハラとの記憶、後悔がある種形になって、
ラストシーンというか、お迎えるんですけれども、そこでは思わず涙が出てしまうような、私の中でもこみ上げてくるものがあってですね、
本当に最初はアオハルの青春小説なのかなと思ってて、油断していたんですけれども、
一気に引き込まれ、最後は感動させられるというような、すごい小説でした。
一喜計算は他にも、全部許せたらいいのにっていう小説も出されているようなので、それも読んでみようかなと思います。
最後にですね、ユイがこの物語の中で、読書好きではあるんですけれども、その中でも一番大切にしていた本として、
有島武雄の小さきものより大きいものより大きいものより大きいものより、
小さきものよ、不幸な、そして同時に幸福なお前たちの父と母との祝福を胸にしめて、
お前たちの母との祝福を胸にしめて、
小さきものより大きいものより大きいものより大きいものより、
小さきものよ、不幸な、そして同時に幸福なお前たちの父と母との祝福を胸にしめて、
人の世の旅に登れ、善とは遠い、そして暗い、しかし恐れてはならぬ、
恐れないものの前に道は開ける、行け、勇んで。
小さきものよって、これは結衣が父に言って欲しかった言葉として作中で紹介されています。
未来に向けて強く踏み出していこう、踏み出していかなければならないと思わせてくれるような、
そういう心の力強さと感動を与えてくれる小説でした。
究極の恋愛小説ともありますけれども、ぜひいろんな人に読んでいただきたいなと思う本でした。
ということで今日は、1ミリの後悔もない、恥ずかない、という一期計算の本について話してみました。
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今日も最後まで聞いていただいてありがとうございました。
ではでは。
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