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2025-01-29 23:31

#38 あるはずのない記憶たちを考察する

サマリー

このエピソードでは、記憶の不確かさとすり替わりについて考察が展開されています。特に夢と実際の出来事が混ざり合う経験が取り上げられ、古帳の夢という古字成語を通じて自己認識や存在の意味に触れています。また、記憶が失われやすいことについても議論され、SNS、特にインスタグラムがその補完手段としての役割を果たしています。さらに、祖母やひいおばあちゃんの記憶や認知症の話も交えられ、記憶と感情の関係についての考察が行われています。

記憶の不確かさ
愛の抵抗。こんばんは、あさちゃんです。 しだちゃんです。
この番組は、ちゃんとできないみそじゅふたりが、ゆるりと資本主義に立ち向かう番組です。
はい、ということで、なんか最近、あのアンメット、ドラマのおすすめしてくれたやつ、全部見たんですけど。
どうでした? なんか、めっちゃよくて、最終回、死ぬほど泣いたんだけど。第1話と最終回って、死ぬほど泣いたんだけど。
最高だよね。それ、ドラマとして最高だよね。 いや、ほんと最高だった。もうマジで、めっちゃ泣いたんだけど。
その、記憶にかえついて、結構考えた年明けだったの。そんなこんなで。
で、その記憶について、ちょっと興味深い事象が起きてて、今ね。 自分に?
自分に。 あさちゃんにね。 すり替わってんの。
すり替わってんの。記憶が。 え?
どういうこと?君の名は的な? え?
いや、誰かとすり替わってたわけじゃなくて、夢で見た内容と、過去の実際の出来事がすり替わってんの。私の中で。
ほうほう。具体的にある?
なんか、夫との出会いは、マッチングアプリなんだけども、なんか、なぜか、その、高校のクラスに夫がいたことになってて、
隣のクラスで仲良く、隣のクラスじゃない、隣の席で仲良くなって、収穫旅行の時に付き合ったんだよなーって思ってたの。
だけど、まず、高3のクラスで一緒になって、うちの学校、高3に収穫旅行なくて、高2だから、もう矛盾するじゃん。
それをひっかけに、あれ?記憶と違う?みたいな。この記憶間違ってる?ってなって、
よくよく考えたら、夫は高校まで鳥取にいたし、関東にいないから、もう、記憶が全部間違ってるわけ。
そうだよね。まるっと違う。
まるって意味わかんない状態になって、あれ?ってなって、しばらく、あれ?私、夫とどこで出会ったんだっけ?ってなって、
1時間ぐらい考えて、あっ、マッチングアプリや!みたいな。
だから、今、私の中に蘇ってた記憶、全部存在しない記憶だわっていう状態になったの。
古帳の夢の考察
だから、存在しない記憶が蘇るようになってきてるの、私、今。
なんか病気なんじゃないかって思って、ちょっと調べたりもしたんだけど、病気かどうかはちょっとわかんないんだけど。
それさ、結構、なんていうの、こう、なんか今、ちらっと聞いたのは、1時間ぐらい考えてたって言ったじゃん。
そう、もうろうとしながら、夜じゃないわ、午前中さ、眠い時間あるじゃん。
なんか、うるもーっとしながら考えてて、まあ、だから夢と現実の間ぐらい、夢を映す状態で、ぼーっとたぶん1時間ぐらい、あれ?みたいな。
誰、あれ?夫誰?みたいな状態になってて。
なるほど。なんかそれは、すごいリラックスした状態だったの?気持ちいい感じだったの?
リラックスしてた。
あ、そうなんだ。ほうほうほうほう。
で、なんか、そもそもだけど、もう10年前とか15年前とかの、その中高生の頃の記憶とかって、結構もう普通に思い出せないなって思って。
わかります。それは本当に。
その、ありありと思い出すことって、私割と昨日の夕飯とかですらあやふやなんだけど。
僕もあやふや。
そのなんか、記憶って、なんか中高の時の記憶とかは特に、なんかある一定のメンバーで大体集まる。
同窓会とかでもない限りね。
その一定のメンバーで、で、会うたびさ、大体同じような話すんだよね。
あの時さ、誰誰がさ、こんなことしてさ、みたいな。えー?みたいな。
なんか、エピソードトークの内容として、もうなんか話の展開は覚えてんだけど、記憶としてはもう覚えてなくね?って。
結構あやふやじゃね?みたいな。記憶って何?みたいな。
その、エピソードトークをこすりにこすることによって、本来あった記憶が、エピソードトークに切り替えられてるよね。きっとね。
エピソードトークのストーリーで切り替えられてるよね。どんどん。上書きされてるよね。
エピソードトークを話したエピソードが、なんか、エピソード、この、こんな話した、こんなことあったよね。こんな話したよね。こんな話したよね。こんな話したよね。みたいな。
思い出の事情みたいな。
なんか、思い出の事情参上みたいな感じになっちゃってて。
逆になんかその。
もうなんか原型とどめてないというか。
どっちかと言うと、なんかそのエピソードトークを話してきたみんなの姿を覚えてる感じになってこない?
そうだよね。
そうだよね。なんかさ、トリッキーでこんな話したよね。みたいな。したしたした。みたいな感じになってて。
はい。なんかね、最近その話を聞いて、やっぱもう頭の上に思い浮かんでたのは、あの、古帳の夢って知ってます?
え?なにそれ?
ローソーシソーって、こう、ローシソーシってソージっていうのかな?
ソーシがソージっていう本で書いた、あの、古帳の夢っていう古字成語みたいなのがあるんですよ。
それはもうざっくり言うと、そのソーシさんが夢の中で、こう、帳として、古帳としてひらひらと飛んでたと。
で、ひらひら飛んでたら、パッと目覚めてみたら、ま、果たして自分は帳になった夢を見ていたのか、それとも実は夢で見た帳こそが本来の自分であって、
今いる自分、目を覚ましたと思っている自分が、帳が見ている夢なんじゃないかと。
あー、今が夢かもしれない。
そうそうそうそう。だから、っていうのを聞いて思いました。それ何が言いたいかというと、
いや、そういうなんかその、なんだろう、自分は人間なのであるみたいな、そういった目的とか意識とかに縛られない自由な境地で生きていこうぜっていうところを言いたいんだけど。
そうそうそうそう。なんだか、なんか今聞いてて、いや、もしかしたら、今こう、あさちゃん喋ってるのが今夢見てるかもしれない。わけですよ。
忘却と記憶の違い
あー。
なんで、なんで今が夢じゃないって言えるの?夢っていうか、夢とか、なんだろう、記憶と今の違いって何なんだろう、真実。
確かに、なんか哲学的な問いかけになってきた。
そうだね。なんかさ、記憶、僕もそんなに物事覚えてる方じゃないんですよ。
あー。
で、よくあるのが、旅行行ったけど、旅行先誰がいたっけって覚えてないんですよ。
あー、なるほどね。めっちゃわかるわ、それは。
最近あったのは、そのパートナーと一緒にこう、最近旅行行きたいねみたいな、国内の旅行どっか行きたいねみたいな話をしてるときに、長野県の松本に行こうみたいになった。
うんうん。いいね、松本。
そんないいところあるし、こんな素敵な高原もあっていいよねみたいな話をしてるときに、僕つい去年かな、か一昨年行ったのよ、松本。
で、そのときに、あ、松本行ったよねって言っちゃったの。
あー。
で、え?あれ?私行ってないよみたいな。え?え?俺誰と行った?みたいな。
で、松本の記憶はすごいあるの。ほんとに。
うんうん。
旅行行って、で松本駅降りて、なんかね、蔵、大きい蔵に中に入ってるラーメン屋さんでラーメン食べてとか、
あと、銭湯行って、もう老舗の銭湯行って、あったかくして過ごしたとか、
なんか素敵な本屋さんがあって、朝から、朝7時から本屋さん行って、コーヒー飲みながら本読んだとか覚えてるわけ。
だけど、そこに誰がいたか覚え、覚え出せないわけ。
怖い怖い。
そう、怖いじゃん。で、え?誰と行ったっけって話してて、やっぱ相手もさ、え?前の彼女とかなの?みたいな不穏な空気になってくるわけ。
で、スマホ見て思い返してたら、誰も写ってないわけ。
え?一人で行ったの?
そう、一人旅してたの。
怖いんだけど、ほんとに。
怖いじゃん、なんか。
怖いよ。
ほんと、え?一人で行ってたんだ、自分みたいな。
確かにそれで思い出したのは、一人でゲストハウス泊まったの覚えてるし、
一人で宇津久次ヶ原っていう高原行って、ちょうどブルブル震えながら、寒くてブルブル震えながら、一人死にそうになりながら下山したの覚えてるんだけど、
それまで全くそれ忘れてたから、誰かと行ったと思ってて。
なんかさ、それと結構、今さ、忘れちゃうっていう方向で話してるじゃん。
忘れられないみたいな。
はいはい。
あれって不思議じゃない?
ね。忘れられない。
なんか、さすがに今はもうないけどさ、なんか忘れられない人みたいな。
はい。
あるやん。
あれって何を忘れてないの?って思うときない?
なんか、もう声とかさ、私結構すぐ忘れちゃうんだよね。
はいはい。
なんか記憶の中で声から忘れるみたいな。
はい。
なんかサイレントとかでも、なんかドラマのね、サイレントとかでもなんかやった気がするんだけど、声が思い出せないみたいな。
で、新しくも聞けないから、あの声もう聞けないみたいなのだったと思うんだけど、
なんか、誰かのことをずっと忘れられなくて苦しんでる人って、たまに観測されると思うんだけど、
あれは一体何を思い出しているのかっていう。
あれわかんないね。
結構怖くない?
本人はさ、だってめっちゃ困ってるわけで忘れられなくて。
うん。
だけど、すごいあやふやなものを忘れ、あやふやな。
え、何忘れられないんだろう?
何を忘れられてないんだろうね、っていう。
だってさ、あの、お互いそれなりにさ、あさちゃんも僕もそれなりに、なんていうの、その、恋の一つや二つはしてきたわけじゃないですか。
そうね。
だいたい忘れてない?そうでもない?
いや、うん、忘れてるけど。
あ、もちろん、その、誰とこう一緒に過ごしたとかは、もちろん覚えてるけど、たまになんか、あ、そういえばみたいなくらいで思い出す感じじゃん。
そうね。
なんか、忘れられなくて震える夜過ごすとかないよね、もう。
確かに。でもなんか、その、私さ、あの、てかやっぱ特集でさ、あの、ポッドキャストずっとやってるから。
はいはいはい。
その、いまだにさ、もう5年前ぐらいだけどさ、4年前ぐらいか。
その、めっちゃ失恋したときの、私の肉声が残ってるんだよ。
はい。
さめざめと泣いてるやつ。
はい、最高ですね。
それとかを聞くと、もう忘れちゃったエピソードとかをずっと喋ってるから、一生懸命。
あー。え。
あ、そんなことあったわ、みたいな。
話したことも忘れてるってことだよね。
いや、さすがになんか、多少は覚えてるんだけど、思い出すっていうことをしないと、思い出さないんだけど、
でもたぶん忘れられなかった当時は、思い出すっていう作業をしなくても、すぐに。
引き出せてたんだ。
引き出せるぐらいの手元に、その記憶を一生懸命置いてたんだと思うんだよね。
はいはい。
気づいたら引き出しに入ってて、新しい服着てたら、なんか古い服が引き出しの奥の方に気づいて入っていくみたいな感じで、
気づいたら奥の方に入ってたんだけど、当時はその服ばっかり着てたから、この服ヘビロテだなーみたいな感覚だったと思うんだけど。
で、それこそタンスの奥に結局その洋服行っちゃうから、虫に食われて、ところどころ忘れちゃってるわけですよ。
そうそう、忘れちゃってるのよ。
再現できないじゃない。
インスタグラムの役割
あさちゃんでいう、思い出すための装置としての、ボイスメモというか、ポッドキャストかって考えると、
僕はそれがインスタグラムですね。
あー、なるほどね。記憶喪失としてのインスタグラムね。
そう、インスタにこの人と遊んだとか、この人と会ったっていうのを忘れたくないから載せ続けてる感じ。
なるほどね。
たまにインスタ見返すの。手軽にできるから。
それ見返すと、あ、この人と会ってた。あの人と遊んだ。
じゃあ今度旅行行った時にこの人にちょっと連絡してみようかなとかってなるから、
なんかそうやって、そうだね、それは結構意図的にインスタに流すようにしてるかもしれない。
やっぱだから気をつけないと記憶って失うんだなって思った。
そうだね。
今話してて。
記憶装置みたいなものを、例えばアンメットで言う日記みたいなさ。
そう。
あ、アンメット繋がった。
アンメットで言う日記、私で言うポッドキャスト、しなちゃんで言うインスタグラム的な記憶装置がないと、やっぱある程度相当強い記憶じゃないと思い出せなくなるんだね。
認知症の影響
だってさ、相当強い記憶だとしても薄れてくよね。
でも、私なんかひいおばあちゃん、昔生きてたんだけど、みんな生きてると思うんだけど、先祖代々、しいおばあちゃんって誰にでもいるから、みんな生きてたと思うんだけど昔は。
ひいおばあちゃんがボケてずっと同じ話してたんだけど、女学生の頃に川辺の道を友達と歩いたみたいな話を一生してたのよ。
もう一生というか余生、余生ずっとしてたみたいな。
もう一生というか、私がひいおばあちゃんの話聞くみたいな。
もう私のことが誰だかほとんどよく分かってない状態になっても、女学生の頃に友達と歩いた帰り道楽しかったなーみたいな話をずっとしてて。
でもそれって記憶だったのかな?エピソードトークだったのかな?楽しかったなーみたいな。
でももうさ、ボケちゃってんだよかなり。
それは記憶なのかな?
怖くない?認知症とかってやっぱめっちゃ怖いね。またちょっと視点変わるけど。
そうだね。それでいくと、僕の祖母ももう亡くなってるけど、それこそ生きてた頃は、もうずっと僕のことを14歳くらいに思ってたから。
あんた、彼女はできたのかい?って3分に1回聞かれてたから。毎回違う答えしてたんだけど。
でもその時に印象深いのが、母親?
僕はその祖母は母方の祖母だったから。
母親と祖母と3人でそういう話してると、必ず母親が、「わーちゃん、分かってんでしょ?」って言うのよ。
シュート、彼女いないのよ!とか。
分かってるのになんで何回も聞くの?とかって声かけてて、でもおばあちゃんは、「はぁ?」みたいな顔してるの。
で、あともう1個良かったのは年齢。シュート何歳?って聞いた時に、僕本当に意地悪だったから、本当に幅広く14歳から45くらいまで言ってたの。ランダムに。
混乱するだろ。
だけど、それも3分に1回聞かれるから。
だって、45って答えた3分後にまた聞かれて、22とかって言ったりすると、反応がやっぱり変わってくるわけよ。
そう見えるな、みたいなものはあるし、やっぱり40代とかになると、「なわけないでしょ?」みたいな感じになってくるんだけど。
でもやっぱりその時も、「おばあちゃん分かってんでしょ?」って母が言うから、でもおばあちゃんずっと、「はぁ?」みたいな顔してて、なんかすっとボケてるのかなってずっと思ってた。
なんかもう、認知症になるとさ、ボケてきちゃうみたいな感じになるとさ、本当のこと言ってんのか嘘か真ことか分かんなくなってくるじゃん。
確かに。
記憶も本当かどうかみたいな。
そうね。記憶が本当かどうか分かんないみたいな感覚はもう既に結構達し始めてるから。
認知症になったら夢見てんのかな?
可能性あるな。認知症始まってるんじゃない?もしかして。
でももしかしたらそれがね、本来の姿かもしれないからね。人としては分かんない。自由になるための一歩かもしれないから。境地として。
アンメットではさ、ちょっとネタバレ入っちゃうかもしれないから今見てるよって人は気をつけてほしいんですけど、強い感情は忘れませんみたいなくだりあったよね。
ありました。最高でしたね。
あれマジで泣いたんだけど、記憶じゃなくて感情を覚えてんのかもね。
そのおばあちゃん、ひいおばあちゃんの女学生の頃帰ってた帰り道めっちゃ楽しかったよね。楽しかったよねーの感情だけ覚えてんのかもね。
夢とかもさ、あのめっちゃ怖い夢見たとかさ、めっちゃ楽しい夢見たとかさ、割と感情がメインじゃない?不思議だったとかさ。忘れられないみたいなのもさ、その時の幸せだった気持ちを、記憶っていうよりかは気持ちを忘れられないのかもね。
今聞いてて、なんか一つ自分の中で踏み落ちたことがあって、みんな記憶記憶って言ってるけど、記憶ってさ、みんななんか動画みたいな感じで覚えてるわけじゃないじゃん。
覚えてない。動画では全くない。
どっちかっていうとさ、写真じゃん。
写真、映像かすらされてないかも。
なんかうすらぼんやりみたいな、なんかもやがかった雰囲気みたいな。
雰囲気だけかも。
って考えると、なんか僕やっぱそれ風景に似てると思ってて、今聞いてて思ったのはその強烈な感情とか気持ちとかで出てるから、やっぱ心象風景なんだと思うのよ。
あーなるほどね。
だから、おそらくその、もちろん僕もなんだろう、その記憶、印象深い出来事とかあったし、でも具体的に色合いとかは覚えてないし、もやがかってるのもたくさんあるし、あんなことあったよなーみたいな感じで、ある程度、ある程度っていうか、こんなことあったよなーっていうのをおぼろげに覚えてるくらいだから、
だから本当なんか、心象風景というかなんか、そうだね、あの、エモいタッチの風景でくらいしか覚えてない。
はいはいはい。
だから、記憶、なんか今聞いてて記憶って気持ちっていうのはなんかすごいなんか負に落ちた。
そう。
記憶は、
やっぱアンメットは正しいんだよ。
そうだよ。すごいよ。
アンメットはいいね。
アンメットをみんな見てくれ。
見てくれ。めっちゃいい作品だったね。
それを思いながら、記憶についてまた、思いを馳せてほしいね。
ということで。
お後がよろしいようで。
お後がよろしいようで。
はい、ということで。
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それでは、
また来週。
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