WEBVTT

00:00:05.360 --> 00:00:08.360
どうも、かねまるです。

00:00:08.360 --> 00:00:20.360
プラントライフは、化学プラントの技術者が、化学や工場に関するトピックを分かりやすく紹介する番組です。

00:00:20.360 --> 00:00:27.360
今回は、「化学系ポッドキャストの日」という企画に参加しています。

00:00:28.360 --> 00:00:36.360
毎月、化学系ポッドキャスト番組が、共通テーマに沿って語る企画です。

00:00:36.360 --> 00:00:40.360
毎回、ホスト番組が決まっています。

00:00:40.360 --> 00:00:46.360
今回のホスト番組は、工業高校農業部さんです。

00:00:46.360 --> 00:00:51.360
そして、共通テーマはストレス。

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ストレス多めな現代社会。

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肉体やメンタル。

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生物や素材への様々なストレス。

00:01:02.360 --> 00:01:07.360
ストレッサーに関するエピソードを募集します。とのことです。

00:01:07.360 --> 00:01:12.360
今回は、粘度の話をしてみようと思います。

00:01:12.360 --> 00:01:22.360
日常生活で、ケチャップが固かったり、蜂蜜が出なかったり、そんなストレスありませんか?

00:01:22.360 --> 00:01:28.360
このストレスの原因は、粘度を知れば理解できるようになります。

00:01:28.360 --> 00:01:36.250
ある程度使ったケチャップは出てこなくなりますね。

00:01:36.250 --> 00:01:40.250
逆さにして叩いたり。

00:01:40.250 --> 00:01:45.250
そうして容器を押さえるとドバッと出てくる。

00:01:45.250 --> 00:01:51.250
出なさすぎたり、出すぎたり、いろんなストレスがあります。

00:01:51.250 --> 00:01:58.250
冬場の蜂蜜は、どれだけ逆さまにしても全然出てこないですよね。

00:01:58.250 --> 00:02:04.250
残りを出し切ろうとしても、いつまでも出てきたり。

00:02:04.250 --> 00:02:12.250
そもそも冬場は固まってて、流れもほとんどないような時ありますね。

00:02:12.250 --> 00:02:15.250
スプーンから落ちなかったり。

00:02:15.250 --> 00:02:18.250
いろんなストレスがあります。

00:02:18.250 --> 00:02:29.250
このトロトロ、ドロドロ、そんなものの正体は、粘度という指標で表すことができます。

00:02:29.250 --> 00:02:35.250
粘度は流れにくさを数値化したものです。

00:02:35.250 --> 00:02:41.250
単位はセンチポアズというものが使われたりします。

00:02:41.250 --> 00:02:51.250
その他には、同じ単位なんですけれどもミリパスカル秒という形で表現もされます。

00:02:51.250 --> 00:02:55.250
粘度は水が基準です。

00:02:55.250 --> 00:03:00.250
20度で1センチポアズになります。

00:03:00.250 --> 00:03:06.250
サラダ油になるとだいたい65くらい。

00:03:06.250 --> 00:03:11.250
とんかつソースは640ぐらい。

00:03:11.250 --> 00:03:16.250
そして蜂蜜は1300。

00:03:16.250 --> 00:03:20.250
もっと上はどんなものでしょうか。

00:03:20.250 --> 00:03:24.250
いちごジャム、これは6000。

00:03:24.250 --> 00:03:27.250
マヨネーズが8000。

00:03:27.250 --> 00:03:34.690
そして歯磨き粉になると3万ですね。

00:03:34.690 --> 00:03:42.690
もっと粘度の高いものが化学物質だとありまして、10万はザラにあります。

00:03:42.690 --> 00:03:49.690
先ほど20度の時の水の粘度という言い方をしました。

00:03:49.690 --> 00:03:54.690
そもそも粘度は温度で値が変わります。

00:03:54.690 --> 00:04:00.690
基本的には温度が上がると粘度は下がります。

00:04:00.690 --> 00:04:06.690
温めるとサラサラになっていくというイメージですね。

00:04:06.690 --> 00:04:12.690
冬場になると蜂蜜や油の流れが悪くなる。

00:04:12.690 --> 00:04:19.690
これは温度が下がって粘度が高くなっているということです。

00:04:19.690 --> 00:04:24.690
ただし、粘度だけではなかったりもします。

00:04:24.690 --> 00:04:33.690
冷蔵庫のような寒さだと結晶化してそれで固体になっているという事例もあります。

00:04:33.690 --> 00:04:39.690
そんなトロトロのストレス、どうやって対処したらいいでしょうか。

00:04:39.690 --> 00:04:45.690
なんとなく経験から感じているんじゃないでしょうかね。

00:04:45.690 --> 00:04:52.690
それは温度を上げるか力を加えるかこの2つです。

00:04:52.690 --> 00:04:58.690
身近な対策、意外と試してるんですよね。

00:04:58.690 --> 00:05:05.690
蜂蜜を湯煎したりケチャップの中を振ったり叩いたり。

00:05:05.690 --> 00:05:08.690
結構正しい対処法です。

00:05:08.690 --> 00:05:14.690
むしろそうしないと対処ってできないんですよね。

00:05:14.690 --> 00:05:23.690
1つ上げるとすれば何か粘度の低い、例えば水を混ぜて粘度を下げてあげる。

00:05:23.690 --> 00:05:30.690
そんなことはできることはできるんですけれども美味しくなくなっちゃいますよね。

00:05:30.690 --> 00:05:39.690
温度をかけると風味が逃げたりしますので、食品は調整が難しいですね。

00:05:39.690 --> 00:05:50.690
先ほどから粘度が高いとろとろしている状態を悪いような言い方をしてますけれども、本当にそうでしょうか。

00:05:50.690 --> 00:05:57.690
一概に粘度が高いことが悪いとは言い切れません。

00:05:57.690 --> 00:06:05.690
特に粘度を重要視しているのはエンジンオイルのような潤滑油です。

00:06:05.690 --> 00:06:10.690
機械に膜を張って摩耗などを減らします。

00:06:10.690 --> 00:06:17.690
適度な粘度がないと機械のところに膜ができないです。

00:06:17.690 --> 00:06:25.690
そのため潤滑油には粘度を上げるような添加剤を入れたりします。

00:06:25.690 --> 00:06:34.690
ですけれども粘度が上がってくると反対に機械の動きというのは悪くなってきます。

00:06:34.690 --> 00:06:42.690
適度な粘度に抑えてエネルギー消費も抑える、そんな調整がなされています。

00:06:42.690 --> 00:06:47.690
身近な粘度が高いもの、シロップですね。

00:06:47.690 --> 00:06:53.690
粘度が高いからこそパンケーキに絡んでくれます。

00:06:53.690 --> 00:07:04.690
水みたいに粘度が低かったらパンケーキにかけたところからどんどん下に落ちていって、裏っかわだけシロップがついてしまいます。

00:07:04.690 --> 00:07:09.690
もっと粘度が高いものといえばハンドクリームですね。

00:07:09.690 --> 00:07:17.690
ハンドクリームのようなとろみがあるものというのは皮膚に留まって保湿してくれます。

00:07:17.690 --> 00:07:23.690
結局は用途に対してちょうどいい粘度が大切です。

00:07:23.690 --> 00:07:29.690
高すぎても低すぎてもストレスが発生します。

00:07:29.690 --> 00:07:33.690
粘度を調整するものをいくつか紹介します。

00:07:33.690 --> 00:07:40.690
増粘剤と粘度指数向上剤という2つがあります。

00:07:40.690 --> 00:07:46.690
増粘剤は粘度を増加させる役割があります。

00:07:46.690 --> 00:07:55.690
食品だと裏を見てもらうとキサンタンガムという物質が入っていることが多いです。

00:07:55.690 --> 00:07:58.690
ぜひ見てみてください。

00:07:58.690 --> 00:08:06.690
このキサンタンガムというのは単純に粘度を上げるだけではないんですよね。

00:08:06.690 --> 00:08:11.690
力を加えると粘度が下がります。

00:08:12.690 --> 00:08:16.690
ギソ性流動と言ったりします。

00:08:16.690 --> 00:08:20.690
ドレッシングに入れるとどうなるでしょうか。

00:08:20.690 --> 00:08:25.690
使う前にドレッシングを振ったりしますよね。

00:08:25.690 --> 00:08:37.690
あれは水と油の分離を減らしているという役割ではあるんですけれども、少し科学的な調整が入っています。

00:08:37.690 --> 00:08:45.690
ドレッシングを振るとギソ性流動というものが起こって粘度が下がります。

00:08:45.690 --> 00:08:49.690
つまり混ざりやすくなります。

00:08:49.690 --> 00:08:56.690
サラダにかけた後は粘度が上がって野菜との絡みが良くなります。

00:08:56.690 --> 00:09:04.690
使うときは粘度が下がって、食べるときは粘度が上がっている。

00:09:04.690 --> 00:09:07.690
便利な特性を持っています。

00:09:07.690 --> 00:09:17.690
粘度を調整する増粘剤ともう一つ、粘度指数向上剤というものがあります。

00:09:17.690 --> 00:09:22.690
粘度は温度によって値が変わります。

00:09:22.690 --> 00:09:32.690
なるべくどんな温度でも同じぐらいの粘度にしたいとき、そんなときに粘度指数向上剤を使います。

00:09:32.690 --> 00:09:41.690
粘度指数というのは温度によって粘度が変わらない特性を数値化したものです。

00:09:41.690 --> 00:09:47.690
先ほど話に出ました潤滑油でも使われています。

00:09:47.690 --> 00:09:57.690
ある温度のときは潤滑性があるけど、機械を使っていって温度が高くなると潤滑性が悪くなる。

00:09:57.690 --> 00:10:01.690
そういうものは使いにくいですよね。

00:10:01.690 --> 00:10:09.690
ですのでなるべく使用温度範囲で粘度が変わらないもの、そういうものが求められます。

00:10:09.690 --> 00:10:17.690
粘度指数向上剤は細長い形状の分子、よくポリマーと呼ばれたりしますね。

00:10:17.690 --> 00:10:20.690
そういう分子が使われます。

00:10:20.690 --> 00:10:26.690
細長いので分子同士が絡み合ったりします。

00:10:26.690 --> 00:10:33.690
温度が低いときは紐が凝集して絡みにくくなっています。

00:10:33.690 --> 00:10:36.690
毛玉みたいな感じですね。

00:10:36.690 --> 00:10:45.690
反対に温度が高くなると紐が広がっていってお互いが絡みやすくなります。

00:10:45.690 --> 00:10:49.690
網目構造ができるようなイメージです。

00:10:49.690 --> 00:10:54.690
分子同士が絡み合うと粘度が高くなっていきます。

00:10:54.690 --> 00:11:02.690
話をまとめると、温度が高くなると普段は粘度が下がってしまうんですけれども、

00:11:02.690 --> 00:11:08.690
粘度指数向上剤のおかげで高めの粘度を維持してくれます。

00:11:08.690 --> 00:11:19.580
粘度の高いものというのは力を思いっきりかけると抵抗力が増していきますよね。

00:11:20.580 --> 00:11:29.580
そんな力のかけ方と抵抗力というのは物質によって挙動が異なります。

00:11:29.580 --> 00:11:37.580
主にはニュートン流帯と非ニュートン流帯の2つに分かれます。

00:11:37.580 --> 00:11:43.580
ニュートン流帯は水や油などです。

00:11:43.580 --> 00:11:49.580
抵抗力が力をかける速度に比例していきます。

00:11:49.580 --> 00:11:58.580
細かい話は抜きにして、思いっきりかき混ぜると抵抗力が増していく、そんなイメージを持ってください。

00:11:58.580 --> 00:12:07.580
非ニュートン流帯はケチャップのような加える力で挙動が変わるものです。

00:12:07.580 --> 00:12:13.580
ドレッシングの時のように振ると急にサラサラになる。

00:12:13.580 --> 00:12:22.580
そういった気まぐれの挙動があります。 その挙動によって種類が分かれます。

00:12:22.580 --> 00:12:25.580
大きく3つです。

00:12:25.580 --> 00:12:29.580
1つ目がギソ性流帯。

00:12:29.580 --> 00:12:37.580
先ほど増粘剤の時のキサンタンガムという物質で紹介しました。

00:12:37.580 --> 00:12:43.580
力を加えると粘度が下がる、そんな挙動を示します。

00:12:43.580 --> 00:12:48.580
2つ目がビンガム流帯です。

00:12:48.580 --> 00:12:56.580
普段は固体みたいな挙動を示して、力を加えると動き出すようなもの。

00:12:56.580 --> 00:13:02.580
身近なものだと歯磨き粉やバターがありますね。

00:13:02.580 --> 00:13:11.580
固体のような硬さはなくて、触ると動き出すような、そんな流帯ですね。

00:13:11.580 --> 00:13:19.580
普段は固体みたいになっていますけど、力を加えて変形する、そんな物体です。

00:13:19.580 --> 00:13:24.580
最後に3つ目がダイラタント流帯です。

00:13:24.580 --> 00:13:28.580
これは意外と知っている方多いんですよね。

00:13:28.580 --> 00:13:34.580
加える力が大きくなると粘度が高くなる。

00:13:34.580 --> 00:13:39.580
片栗粉を溶かした水が代表的です。

00:13:39.580 --> 00:13:47.580
大きめの水槽の中に片栗粉を溶かした水を入れて、その上を走る。

00:13:47.580 --> 00:13:55.580
そうすると水の上を走っているような、そんな実験を見たことはないでしょうか。

00:13:55.580 --> 00:13:59.580
これがダイラタント流帯です。

00:13:59.580 --> 00:14:06.580
ちょっと言葉が難しいですけど、大きくは3種類です。

00:14:06.580 --> 00:14:10.580
力をかけると柔らかくなるもの。

00:14:10.580 --> 00:14:17.580
普段は固まっていて、力をかけて柔らかくするもの。

00:14:17.580 --> 00:14:20.580
力を加えて硬くなるもの。

00:14:20.580 --> 00:14:24.430
この3つですね。

00:14:24.430 --> 00:14:31.430
せっかくなので、化学プラントに与える粘度の影響というものを最後に紹介してみます。

00:14:31.430 --> 00:14:35.430
いろんなストレスがあるんですよね。

00:14:35.430 --> 00:14:44.430
化学の現場ではポンプを使って配管を通して別のところに液体を送ります。

00:14:44.430 --> 00:14:51.430
粘度が高いと流れが悪くなって送る時間が伸びてきます。

00:14:51.430 --> 00:14:58.430
場合によっては粘度が高すぎると送れないなんてこともあります。

00:14:58.430 --> 00:15:04.430
粘度が高い時というのは混ざりも悪くなりますね。

00:15:04.430 --> 00:15:09.430
いろんな材料を入れて容器の中で混ぜます。

00:15:09.430 --> 00:15:13.430
そんな混ざりがすごく悪くなってきます。

00:15:13.430 --> 00:15:18.430
コーヒーにミルクを入れたりするとわかりやすいんですけれど、

00:15:18.430 --> 00:15:22.430
ずーっと円を描きながら混ぜるよりも

00:15:22.430 --> 00:15:29.430
クロスさせたりして流れをちょっと乱すような方が混ざり良くないでしょうか。

00:15:29.430 --> 00:15:35.430
粘度が高いとあまり乱れるようなことがなくなってきまして、

00:15:35.430 --> 00:15:39.430
ずーっと同じところを回ってしまいます。

00:15:39.430 --> 00:15:45.430
そうすると材料同士の混ざりが悪くなってきます。

00:15:45.430 --> 00:15:49.430
成分のムラが発生してしまいます。

00:15:49.430 --> 00:15:57.430
そして実は、粘度というのは熱の伝わりやすさに関係しています。

00:15:57.430 --> 00:16:01.430
粘度が高いと熱は伝わりにくいです。

00:16:01.430 --> 00:16:08.430
粘度が高いと外から温めても内側が温まりづらくなったり、

00:16:08.430 --> 00:16:12.430
反応温度の制御が難しくなってきます。

00:16:12.430 --> 00:16:20.430
こうしてうまく送れなかったり、混ざりが悪かったり、加熱ができなかったり、

00:16:20.430 --> 00:16:23.430
いろんなストレスがかかってきます。

00:16:24.430 --> 00:16:31.430
大体は温度をかけたり、何かに溶かしたりして対処します。

00:16:31.430 --> 00:16:37.430
とは言っても、ハチミツのような固いものもあります。

00:16:37.430 --> 00:16:45.430
そんな時は力の強いモーターを使って思いっきり送ったり混ぜたりします。

00:16:45.430 --> 00:16:54.430
最後に改めて身近なものがどれくらいの粘度かということを紹介してみます。

00:16:54.430 --> 00:16:59.430
すべて20℃ぐらいの粘度だと考えてください。

00:16:59.430 --> 00:17:02.430
水が1です。

00:17:02.430 --> 00:17:06.430
サラダ油は65。

00:17:06.430 --> 00:17:11.430
とんかつソースが640。

00:17:11.430 --> 00:17:15.430
ハチミツが1300。

00:17:15.430 --> 00:17:18.430
ケチャップが1800。

00:17:18.430 --> 00:17:22.430
マヨネーズが8000。

00:17:22.430 --> 00:17:27.430
そして歯磨き粉が3万です。

00:17:27.430 --> 00:17:35.430
身近なものが大体どれくらいかなというので一度見てみてください。

00:17:35.430 --> 00:17:39.430
ドラゴンボールで言うスカウターみたいですね。

00:17:39.430 --> 00:17:42.430
はい、今回はここまでです。

00:17:42.430 --> 00:17:48.430
プラントライフでは科学や工場に関するトピックを扱っています。

00:17:48.430 --> 00:17:58.430
毎週水曜日の朝6時に定期配信していますので、通勤時間や朝の準備などにお聞きください。

00:17:58.430 --> 00:18:04.430
番組へのお便りは概要欄にあるお便りフォームから投稿ください。

00:18:04.430 --> 00:18:12.430
プラント技術に関する専門的な内容はけむはくというブログで解説しています。

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それではお聞きいただきありがとうございました。
