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00:00:02.580 --> 00:00:12.580
こんにちは、かねまるです。 プラントライフは、化学プラントの技術者が、化学を軸に皆さんの視野を広げていく番組です。

00:00:14.040 --> 00:00:30.060
今回は、計装というあまり馴染みのない言葉をテーマに話をしてみます。 化学プラントでは、感性室みたいな場所で運転の状況を確認して、問題がないか

00:00:30.060 --> 00:00:40.100
管理されています。 じゃあ、その情報ってどこから持ってきているのかっていうと、それが計装という技術です。

00:00:41.560 --> 00:00:54.340
化学プラントを体で表すと、感性室が脳の部分です。 そして、目や耳、神経に当たる部分が計装というものです。

00:00:55.480 --> 00:01:04.760
そういう大事な化学プラントの感覚器官とか神経に当たる部分について、今回は話をしていきます。

00:01:10.840 --> 00:01:25.640
まず、計装という言葉の意味から考えていきますと、 計測器を装備する,もしくは計測して装備するっていう意味合いを計装と言います。

00:01:26.860 --> 00:01:39.160
計測器はセンサーのことです。 だから、化学プラントの至るところに計測装置、センサーを取り付けるっていう意味合いになります。

00:01:41.160 --> 00:01:51.400
そのセンサーのデータを電気信号で感性室まで届ける。 それが一連の計装という技術にあたります。

00:01:52.860 --> 00:02:01.480
大前提として、化学プラントは外から見たところで何が起きているのかは全くわかんないです。

00:02:02.600 --> 00:02:14.360
ほとんどの装置は鉄やステンレスといった金属製のものです。 その中に液体や気体を入れて反応させたりします。

00:02:15.600 --> 00:02:29.260
身近なもので考えると水筒が結構近いんですけど、 水筒の中身って今どれくらい入っているかって触らずに置いてある状態でわかんないですよね。

00:02:30.880 --> 00:02:35.420
どれくらい保温されているか温度もわからないです。

00:02:36.720 --> 00:02:44.540
そんな感じで容器の中っていうのは何かしらで測定しないとわかんないんです。

00:02:45.800 --> 00:02:53.260
ちなみに水筒については中身の量って持ってちょっと振ったらわかるんですけど、

00:02:54.380 --> 00:03:03.620
化学プラントの容器は何千リットル何万リットルっていうでっかい容器なのでさすがに動かすことはできないです。

00:03:04.760 --> 00:03:09.640
なんなら何十メートルっていう高い塔みたいなものもあるので、

00:03:10.360 --> 00:03:17.900
基本的には置いてあるものに何かセンサーを差し込んで測定をするということになります。

00:03:19.560 --> 00:03:28.200
原理にはよりますけど、すごくごつい体温計みたいな形で先端が少し細くなっているものが多いですね。

00:03:29.520 --> 00:03:33.280
それを装置の中に差し込んで測定をします。

00:03:34.820 --> 00:03:40.040
化学プラントで測定したいものっていうのは大きく4つです。

00:03:41.280 --> 00:03:46.060
温度と圧力と流量と液面です。

00:03:47.720 --> 00:03:53.640
温度はイメージしやすいですね。超高級体温計みたいなのをつけます。

00:03:54.660 --> 00:03:58.460
1本10万円はくだらないでしょうね。

00:03:59.540 --> 00:04:09.120
測定の精度をものすごく高くするために測定原理がそもそも違って材料にプラチナを使ったりしています。

00:04:10.220 --> 00:04:24.060
それに使用する場所が外だったり、化学プラントっていう環境の悪い場所だったりするので、長く使うためにごついものとか壊れにくいものが使われています。

00:04:25.640 --> 00:04:30.260
まさに超高級体温計っていう感じですね。

00:04:32.060 --> 00:04:34.640
今度は圧力計を見てみます。

00:04:35.620 --> 00:04:45.300
化学プラントで圧力を測定する理由っていうのはいろいろあるんですけど、一番わかりやすいのは水圧を見るっていうことですね。

00:04:46.760 --> 00:04:53.560
音符を使って水とかいろんな液体を押し出して違うところに運ぶのが基本です。

00:04:54.640 --> 00:04:58.640
その時にどれくらいの力で押しているかっていうのを測ります。

00:05:00.000 --> 00:05:09.740
圧力の一番よくやる測り方ですと、ダイヤフラムっていう弾力性のある膜があるんですけど、

00:05:11.180 --> 00:05:20.560
その膜を装置のところに取り付けておいて、力がかかったら少しべこってへこむ感じを測定します。

00:05:22.060 --> 00:05:26.640
膜がたくさんへこむほど圧力が高いって考えられますので、

00:05:27.360 --> 00:05:30.700
そのへこみ具合で圧力を判断します。

00:05:32.380 --> 00:05:34.340
今度は流量の話。

00:05:35.420 --> 00:05:39.620
液体とか気体の流れている量を測定します。

00:05:40.980 --> 00:05:46.160
1分間に何リットル流れていますかっていう情報を収集するんですけど、

00:05:47.320 --> 00:05:50.020
わかりやすいのが水車みたいな原理ですね。

00:05:51.080 --> 00:05:55.160
川の流れに合わせて水車がくるくる回ると思うんですけど、

00:05:55.860 --> 00:06:00.560
それと同じで羽車がついた流量計っていうのがあります。

00:06:01.600 --> 00:06:06.500
1分間に回った量で何リットル流れたっていう換算をしています。

00:06:07.940 --> 00:06:15.840
流量計は使う場所でいろいろ制約があるので、測定原理が特にたくさんあります。

00:06:17.420 --> 00:06:22.000
液体が流れることで発生する渦の数を数えたり、

00:06:22.000 --> 00:06:29.740
微弱な電気を測定したり、超音波で測定したり、さまざまです。

00:06:31.240 --> 00:06:39.140
私たちが使う水道のメーターについては、羽車が回ってその量を測っているみたいです。

00:06:40.380 --> 00:06:44.520
最後に化学プラントで見ているデータ、液面です。

00:06:45.880 --> 00:06:48.680
あまりイメージがつかないかもしれないんですけど、

00:06:48.680 --> 00:06:54.780
容器の中にどれくらいの高さまで液体が入ってますかっていう意味です。

00:06:56.300 --> 00:07:03.980
基本的にはセンサーを使って液の高さを見ているんですけど、見たいものは液量ですね。

00:07:05.280 --> 00:07:10.720
今どれくらい入っているのか、あとどれくらい入れられるのかっていうのを見ます。

00:07:12.140 --> 00:07:16.360
実は液面の高さは圧力で測定します。

00:07:17.580 --> 00:07:22.760
先ほど話した圧力計と同じ原理がよく使われておりまして、

00:07:24.060 --> 00:07:31.160
装置の下の方にダイヤフラム、膜をつけて、その水圧で測ります。

00:07:32.580 --> 00:07:36.900
高いところまで液体が入っているほど圧力が高いので、

00:07:37.420 --> 00:07:45.760
その圧力の高さを液面の高さとして換算して、さらに液量として換算します。

00:07:46.920 --> 00:07:55.200
液面だけややこしいんですけど、測定するのは何キロパスカルっていう圧力が測定されて、

00:07:56.100 --> 00:08:06.280
そのデータを基に自動的に、だいたい何キロパスカルだったら何メートルの高さまで液体入ってますよっていう情報が得られます。

00:08:07.860 --> 00:08:19.200
装置の直径がこれくらいだから、直径と高さを使って体積を計算することで何リットル入っているかっていうのがわかるようになります。

00:08:21.370 --> 00:08:33.030
いろんな測定データがあって、いろんな測定方法があって、そのデータってどうやって感性質に伝えていると思いますか。

00:08:34.490 --> 00:08:39.930
例えば流量だったら、これくらいはねぐるま回ってるんですけどっていうデータ。

00:08:41.030 --> 00:08:45.610
圧力だったら膜がこれくらいへこみましたよっていうデータ。

00:08:46.610 --> 00:08:52.470
ただそういう情報を伝えられても、感性質側はイメージつかないですよね。

00:08:53.210 --> 00:09:02.430
もうちょっとわかりやすい数字で教えてくれっていう話になるんですけど、その情報を伝えるための世界標準があります。

00:09:03.690 --> 00:09:11.370
ものすごく簡単に言うと、測定した結果を電気信号にして送りましょうっていうことなんです。

00:09:12.430 --> 00:09:19.310
化学プラントで使うセンサー類が高いのは、この関係もあるんですけど、

00:09:20.430 --> 00:09:29.210
物理的に測定したセンサーのデータを電気信号に変換するためのいろんな装置が入っています。

00:09:30.750 --> 00:09:32.890
もちろん電子基板も入っています。

00:09:34.030 --> 00:09:43.130
でもそれだけじゃなくて、いろんな物理的な情報を電気信号に変えるところまではいいんですけど、

00:09:44.390 --> 00:09:48.930
その電気ってすごく微弱なもので弱かったりするんですよね。

00:09:50.490 --> 00:09:57.270
だから感性質まで届けるために電気の強さを増幅させたり、

00:09:58.290 --> 00:10:04.390
世界共通の電気信号の形に変換したり、そんなこともしています。

00:10:05.610 --> 00:10:09.610
じゃあ世界標準って何なのって話なんですけど、

00:10:10.650 --> 00:10:19.870
基本的には4mAから20mAの範囲で電流を流してくださいねっていう基準があります。

00:10:21.250 --> 00:10:26.050
センサーから情報を受け取る側は電流計がついています。

00:10:27.490 --> 00:10:32.470
センサーからの情報が4mAだったら0%。

00:10:33.690 --> 00:10:41.430
反対に20mAも流れたら100%と考えましょうっていう意味合いです。

00:10:42.150 --> 00:10:47.150
1個例を出しますと、圧力計を考えます。

00:10:48.670 --> 00:10:55.190
センサーを買うときは何が0%で何が100%なのかを決めて買います。

00:10:56.270 --> 00:11:04.790
分かりやすい数字で出しますけど、圧力計が0kPaのときに0%、

00:11:05.650 --> 00:11:10.390
100kPaのときに100%として買ったとします。

00:11:11.390 --> 00:11:16.790
そうすると圧力計が0kPaを測定したら、

00:11:17.210 --> 00:11:21.790
自動的に4mA流れるような回路が組まれています。

00:11:23.050 --> 00:11:29.730
反対に圧力計が100kPa、100%を測定したときは、

00:11:29.790 --> 00:11:34.190
自動的に20mAが流れるように作られています。

00:11:35.810 --> 00:11:38.770
これは途中の値ももちろんそうで、

00:11:39.490 --> 00:11:45.850
半分の圧力、50kPaのときは12mA流れるようになっています。

00:11:47.010 --> 00:11:54.010
こうした4から20mAの共通の電流信号にすると、

00:11:54.130 --> 00:11:59.350
何がいいのかというと、圧力とか流量とか、

00:12:00.290 --> 00:12:06.230
全然違う情報を同じ信号として手に入れることができます。

00:12:07.470 --> 00:12:10.530
だから完成率がいつも受け取っているのは、

00:12:10.530 --> 00:12:16.010
0から100%のうち何パーセントですかという情報だけなんです。

00:12:17.230 --> 00:12:22.030
受け取る情報はすごく簡素になってわかりやすくて、

00:12:22.190 --> 00:12:27.990
あとは完成率側で、この番号の信号を受けたときは圧力ですよ。

00:12:28.790 --> 00:12:37.850
そしてこの圧力は何kPaから何kPaまでの範囲で情報を送ってくれますよというのをすべて登録しておきます。

00:12:38.950 --> 00:12:41.310
これのすごく便利なところは、

00:12:41.970 --> 00:12:49.310
同じ電気信号、配線を使って新しい圧力計を買ったときも同じなんです。

00:12:50.710 --> 00:12:56.870
0kPaから200kPaまで測定できますよっていうのを買ったときに、

00:12:57.750 --> 00:13:02.510
送られてくる信号は4から20mAの同じものです。

00:13:03.710 --> 00:13:06.190
あとは完成率側で、

00:13:06.610 --> 00:13:09.890
200kPaに増えたのねっていうことで、

00:13:10.050 --> 00:13:14.550
設定値を100から200に変更するだけで終わります。

00:13:15.850 --> 00:13:20.510
パーセントで情報を伝えているっていうのがすごく大事なとこです。

00:13:22.330 --> 00:13:24.270
ちなみになんですけど、

00:13:25.010 --> 00:13:29.410
4から20mAってものすごく中途半端じゃないですか。

00:13:30.510 --> 00:13:34.750
なんで20までなんていう話ももちろんあるんですけど、

00:13:34.750 --> 00:13:40.150
一番気持ち悪いのは0から始めてくれよって話じゃないですかね。

00:13:41.470 --> 00:13:49.150
0から20mAにしたら半分は単純に10mAって簡単に計算できるんですけど、

00:13:50.250 --> 00:13:57.010
4から20の半分は12って何かわかりにくいんですよね。

00:13:57.970 --> 00:14:00.630
ここまでわかりにくくしても、

00:14:00.830 --> 00:14:03.650
4から始めたい理由っていうのがありまして、

00:14:05.010 --> 00:14:08.890
0mAというものに意味を持たせたかったんです。

00:14:10.390 --> 00:14:15.570
0っていう数字に2種類の意味が実はあるんですけど、

00:14:16.870 --> 00:14:19.630
本当にちゃんと測定できてるけど、

00:14:20.490 --> 00:14:25.010
例えば液体が流れてない、0ですよっていう情報と、

00:14:26.110 --> 00:14:33.470
実際は流れてるけど電気信号を伝える電線が切れてて、

00:14:33.970 --> 00:14:38.690
つまり断線してて電気が伝わっていなくて、

00:14:38.930 --> 00:14:41.050
0mAっていう場合もあるんです。

00:14:42.090 --> 00:14:48.430
つまりはちゃんと0なのか、壊れて0なのかがわかりにくいんです。

00:14:49.850 --> 00:14:52.010
それをはっきりさせるために、

00:14:52.010 --> 00:14:59.990
ちゃんと0の時は4mAの信号を実際に流しておきましょうっていうことにしました。

00:15:01.530 --> 00:15:05.410
実際に断線して電気が流れなくなった時は、

00:15:05.790 --> 00:15:10.830
ずっと4mA流れていたところから0に変わってしまうので、

00:15:11.410 --> 00:15:15.350
それで断線したんだなっていうのがわかるようになります。

00:15:21.690 --> 00:15:24.750
今回は計算の話をしてみました。

00:15:25.430 --> 00:15:31.150
化学プラントの安全・安心を支えるような設備たちでして、

00:15:31.290 --> 00:15:35.850
まさに感覚器官・神経といって差し支えありません。

00:15:37.170 --> 00:15:44.970
一応補足しておくと、今回話した420mAの信号だけじゃなくて、

00:15:46.030 --> 00:15:52.690
1から5Vで電圧で信号を送りましょうっていう種類もあったりとか、

00:15:53.670 --> 00:15:59.610
温度計だと抵抗値、つまりオームの値を測りましょうとか、

00:16:00.570 --> 00:16:04.870
流量計だと歯車が一周するたびにカチカチさせて、

00:16:05.430 --> 00:16:10.810
そのカチカチの数を数えましょうっていうパルス流量計みたいなものもあったり、

00:16:11.490 --> 00:16:12.890
いろいろ種類はあります。

00:16:14.170 --> 00:16:20.790
今回はすごく一般的で共通して話せる420mAの信号の話をしました。

00:16:22.030 --> 00:16:28.990
こういう大量のセンサーと信号が何百頭張り巡らされていまして、

00:16:29.610 --> 00:16:34.350
でも意外と気づかない円の下の力持ちみたいな感じです。

00:16:35.570 --> 00:16:38.490
ちなみにそのセンサーが何百頭あって、

00:16:39.650 --> 00:16:45.470
それを10年20年って使っていくと、もちろん劣化してくるんですよ。

00:16:46.570 --> 00:16:52.190
その劣化があると、なんかデータがおかしいなっていう感じになってきて、

00:16:52.990 --> 00:16:58.010
私の方で原因を調査して対策を考えたりするわけです。

00:16:59.410 --> 00:17:03.530
だいたいただ劣化しただけっていうのはほとんどなくて、

00:17:04.550 --> 00:17:12.730
製品の作り方が悪くて二次災害的にセンサー側にも悪影響を与えたりとかっていうことも多いです。

00:17:13.810 --> 00:17:21.750
毎日よくわかんない異常に対して原因を調べて、特定して、対策して、大変です。

00:17:22.810 --> 00:17:30.190
そうやって私たちの化学製品が支えられているんだなっていうことは覚えておいてもらえると嬉しいです。

00:17:31.630 --> 00:17:33.110
今回はここまでです。

00:17:33.790 --> 00:17:37.870
プラントライフでは、化学や工場に関するトピックを扱っています。

00:17:38.930 --> 00:17:43.690
配信は毎週水曜日と日曜日の朝6時を予定しています。

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番組への質問やご感想は概要欄のお便りフォームからお待ちしております。

00:17:51.830 --> 00:17:54.470
XのDMでも大丈夫ですし、

00:17:55.390 --> 00:18:00.110
ハッシュタグプラントライフをつけて感想を言っていただいても大丈夫です。

00:18:01.370 --> 00:18:05.930
お便りとか感想とかもらえると嬉しいので、ぜひお願いします。

00:18:07.230 --> 00:18:09.610
それではお聞きいただきありがとうございました。
