第九十五話『世の中を見る力』-【横浜篇】評論家 草柳大蔵-
2017-06-24 12:10

第九十五話『世の中を見る力』-【横浜篇】評論家 草柳大蔵-

評論家、ジャーナリスト、ノンフィクション作家の草柳大蔵(くさやなぎ・だいぞう)は、神奈川県横浜市に生まれました。
彼の座右の銘と言われているのは、『遍界かつて蔵さず』。禅の言葉です。
遍界とは、宇宙、私たちが生きている世の中のこと。
つまり、もし私たちに何か見えていないことがあるとすれば、それは隠されているからではない。
自分がちゃんと見ていない、あるいは、見方がわからないだけだ、という意味です。
この世の出来事には、全てそうなってしまった理由がある。
自分がしてしまったミスや過ちも、あるいは誰かの行動も、ちゃんと見れば、必ず原因や発端がある。
草柳が、その生涯を通じてやろうとしたことは、もしかしたら、我々がきちんと見ていないものを明らかにすること、あるいは、見方を教えることだったのかもしれません。
野球解説者、野村克也は、言葉の大切さを草柳に教わったと言います。
「指導者が部下に思いを伝えるときには、言葉が重要になる。言葉の持っている力を最大限に使わなくてはいけない」。
野村はそう教えられました。
彼が南海ホークスの監督を解任されたとき、現役を退こうと草柳に相談したところ、こう言われました。
「君はまだ若い。人間は、『生涯一書生』だから、ずっと勉強を続けるべきだよ」。
野村克也はその言葉を聞き、『生涯一捕手』一生を野球のポジションのキャッチャーに捧げる覚悟を持ったのです。
言葉をおろそかにしてはいけない。
もっともっと勉強して、自分の言葉を磨くこと。
そうして野村は名監督としてチームを優勝に導いてきました。
週刊誌の草創期に言葉を武器に闘ったジャーナリスト、草柳大蔵が、その人生でつかんだ明日へのyes!とは?

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