第二百七十七話『絶えず、変わり続ける』-【伝記映画篇】ボブ・ディラン-
2020-12-19 12:25

第二百七十七話『絶えず、変わり続ける』-【伝記映画篇】ボブ・ディラン-

今年1月、世界が注目している若手俳優のひとり、ティモシー・シャラメが、ある有名ミュージシャンの伝記映画に主演するかもしれないというニュースが全米を駆け抜けました。
そのミュージシャンとは、2016年にノーベル文学賞を受賞したアメリカのシンガーソングライター、ボブ・ディラン。
映画の仮のタイトルは、『Going Electric』。
フォークシンガーの旗手として全米にその名をとどろかせた若きディランが、アコースティックギターからエレキギターに持ち替えるところにフォーカスしたストーリー。
ロックシンガーに転向したことで周囲からの揶揄やバッシングを受けるが、それをはねのけ、ロックとは何かを確立していく姿が描かれる予定でした。
しかし、全世界を襲った新型ウィルスの影響で、撮影は無期延期になってしまいました。
これまでボブ・ディランは、存命にも関わらず、ドキュメンタリーを含め、いくつかの伝記映画が作られてきました。
最も有名な作品は、ディランが初めて公認し、2007年に公開された『アイム・ノット・ゼア』。
この映画の脚本は、破格でした。
6人の俳優がそれぞれ、ボブ・ディランを演じたのです。
6人の中には、ケイト・ブランシェットや、リチャード・ギアもいました。
さまざまな時代のディランの苦悩や成功や恋愛が描かれます。
そこから見えてくるのは、世間の風潮や流行に惑わされない、唯一無二のアーティストの姿です。
『アイム・ノット・ゼア』。
私は、そこにいない。
アルチュール・ランボーの「私はひとりの他者である」という一節を想起させるタイトルが、全てを物語っています。
絶えず変わり続けることによって、成長する。
昨日の自分を壊すことでしか、前に進めないときがあることを、彼は教えてくれます。
来年80歳を迎える音楽界のレジェンド、ボブ・ディランが人生でつかんだ明日へのyes!とは?

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