1. 心理師わたるんのカウンセラジオ
  2. #5.不安なことに振り回されな..
2024-08-23 09:05

#5.不安なことに振り回されないようにするには?

例えばSNSのデマに不安を煽られてしまったとき、どうにか対処しようと焦るけど、結局あまり成果を得られず疲れてしまったこと、皆さん一度は経験したことがあるかと思います。そんな「不安」と「行動」のつながりについてカウンセラーがちょこっと解説してみました。


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皆さん、今週も1週間お疲れ様でした。 公認心理師・臨床心理師のわたるんと申します。
この番組カウンセラジオでは、病院勤務の現役カウンセラーが、日常のことから人生設計諸々まで、いろんなお困り事の解決に役立ちそうな心理学・カウンセリングの豆知識を言うとお伝えしています。
今回もタイトルの通りなんですが、皆さん不安に振り回されて疲れてしまったことって、経験したことありますでしょうか。
例えば、「流行りのウイルスには納豆が効くらしい。早く買わないと売り切れてしまう。」と、デマに踊らされてしまったりとか、
「もうすぐ地震が来る。どうしよう。」と、SNSで情報を漁るだけ漁って1日が終わったりとかですね。
こんな風に不安に思うことをどうにか対処しようとして、でも結局あまり成果を得られず疲れたこと、皆さん一度は経験したことあるんじゃないかなと思います。
これ、さっき例に挙げたウイルスだとか地震だとかっていうトピックについて、不安に思うのは当然のことだし、真っ当なことなんですが、
その対処の方が不安って感情に支配されている行動になっているって状態なんですね。 どういうことか少し詳しく説明していきます。
では、カウンセラージをやっていきましょう。 じゃあですね、そもそも不安って感情はどういう感情なのかっていうのをお話しします。
まず不安に限らず感情というのは僕たちの命を守る何かしらのメッセージを送る機能を果たしています。
例えば怒りは自分の大事なものことが脅かされているというメッセージを送っているし、
悲しいは君は大事なものを失ったんだよというメッセージだし、 楽しい嬉しいはいいぞもっとやれというメッセージだったりします。
じゃあ不安は何なのかというと、今君に危険が迫っているよというメッセージになります。
例えば暗い森の中を歩いているときに前の方からガサッと音がしたら、皆さんどう思いますでしょうか。
クマがいるとか、この世ならざる者が出てくるとか、とにかく不安になるような想像をするんじゃないかなと思います。
ここであ、ポケモンかなと思ってワクワクする人はあまりいないんじゃないかなと思います。
そんな風にクマかなとかこの世ならざる者かなと思って不安になるとどうするかというと、
まあその場から逃げたくなりますよね。 そんな風に起こり得る危険から身を守る機能を果たしているのが不安という感情なんです。
人間が狩猟生活をしていた時代は本当にクマや危険な動物が出てきて、命の危険に晒されていたことがあったはずですからね。
そういう時はしっかり役割を果たしていたと思います。 ただ現代は狩猟生活と比べて少し複雑な社会になってきました。
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森を歩いててガサッという音がしたなんてシチュエーションに出会うよりも、世界のよくわからない要因で自分が持っている資産お金の価値が乱高下するなんて
シチュエーションに出会う方が多くなっているわけです。 あの多分投資とかしている方は、最近の日経平均株価の下がりように不安になった方もいるんじゃないでしょうか。
もちろん僕もその一人なんですけれども、ちょっとスリルがありましたよね。 森の中でガサッとした音を聞いたら逃げれば解決するんですが、自分が住んでいる国の株価の乱高下に対応するのはちょっと難しそうですよね。
そうなんです。今は不安という感情を湧き起こす問題を解決する方法を見つけるのが少し難しくなっているんですね。
それを踏まえて最初の話に戻しますが、皆さん、流行りのウイルスには納豆が効くらしい、早く買わないと売り切れてしまうとデマに踊らされてしまったりとか、
もうすぐ地震が来る、どうしよう、とSNSで情報を漁るだけ漁って1日が終わったりとかして、不安に思うことをどうにか対処しようとして、でも結局あまり成果を得られず疲れてしまったことありませんでしょうか。
こういう行動というのは、一見ウイルス対策とか地震対策に聞こえるかもしれませんが、実際はウイルスや地震から身を守れというメッセージを送っている不安という感情を一刻も早く落ち着かせるという行動であって、
目的が不安を和らげることにすり替わっていて、微妙に問題解決になっていないことが多いんです。
ちなみにこの強い感情を和らげようとする行動を感情駆動行動と言います。駆動というのは四輪駆動とかの駆動ですね。感情に借り立てられる行動ということです。
感情に任せて行動することは、現代社会では役に立たないことの方が多かったりします。
その時々の感情による震度差を和らげようと行動しようとすると、その場は少しだけ嫌な感情を和らげることはできるんですが、長期的には問題解決になっていないということが多いんですね。
例えばさっきのウイルス対策に役に立つかもしれないものをとにかく集めて人安心するとか、
地震が来る不安を和らげるためにひたすらSNSを見るとかですね。
これらの行動は実際は問題解決としてあまり役に立っていない感じがしますよね。もっと冷静な状態だったらウイルス対策に役立つものの根拠を調べてみたりとか、
災害対策であらかじめ準備しておけるものを調べて実際に買ったりするはずです。
こんなふうに少し一歩引いて見てみれば、割と自分の行動が役に立っているのかどうかわかるものなんですが、感情の下中にいる間はなかなかそうはいかないですね。
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じゃあ、そういう強い感情に振り回されているときにどうすればいいのかというのを2つご紹介します。
まず一つ目は、自分の行動が物事の解決に役に立っているかどうかを見直す癖をつける、です。
これはまあ、これができれば苦労しないよという感じでもあるんですが、一歩引いて自分のことを冷静に見ることができれば、不安と意味のない行動との悪循環を変えることができます。
なので客観的に自分を見るというのはやっぱり大事なんですね。
それでもう少し手っ取り早いのを2つ目に挙げるんですが、それは今までしてきた行動と逆の行動を取るということです。
例えば、いろいろSNSで情報を調べて情報に踊らされているんだったらSNSを見ないようにするとか、
ウイルス対策に走り回ってるなら一度走り回るのをやめてゆっくり過ごしてみるとかですね。
これは今までと全然違う行動を取ることで自分の考え方や思考も変わる可能性があるということと、
実際にその方が問題解決につながる可能性もあるということで役に立つと言われています。
なので例えば不安なことがあってでもその問題をうまく解決できてないと感じるときは、
今までの逆の行動を取ってみるということだけでも意識できるといいかもしれません。
これは災害とかそういう不安だけでなくて、人間関係や仕事に関する不安でも同じです。
不安の悪循環に陥っている方がいたら、ぜひこれだけでも頭の片隅に置いておいていただけたら嬉しいです。
さてみなさん今回はいかがでしたでしょうか。
今回の話をまとめると、不安に振り回されてるっぽく感じたら今までとはちょっと違う行動をしてみようということになります。
とはいえこういう強い感情の下中にいるときはなかなかうまく解決方法を見出せないのが普通ですし、
うまく解決方法を見出せたら僕らカウンセラー必要ないですからね。
そうですね時には不安の下中にいることも仕方のないことというか、そんな自分も認めてあげることも大事かもしれませんね。
不安に振り回されても自分に優しくやっていきましょう。
最後にもしよければこのエピソードがいいなと思ったら星5評価をしていただいたり、何か心理師に聞きたいことがありましたらお便りフォームまでメッセージを送っていただけると嬉しいです。
では今回はここまで。おやすみなさい。
ここまで聞いてくださってありがとうございました。また次回をお楽しみに。
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