よかった、裏話で。
まあすぐには整理がつかないかもしれないので、
じゃあ南口さんから聞きますかね、今回は。
どのシーンが気になっていきますか?
ちょっと複数にはなるんですけど、
ミーティングが複数回描かれるじゃないですか。
そういう意味で複数ですね。
そうそう、ミーティングっていうのが何回か出てくるんですよね。
それで、そもそもこの主人公は精神疾患を装ってるだけであって、
ご本人元気いっぱいなわけじゃないですか。
いきなりネタバレで喋ってますけど。
で、そのシーンとしている緊張感あふれるミーティングが、
その元気いっぱいな人が入ることによって、
なんか急に野球見ようぜみたいになったりだとか、
いや僕は子供じゃないんだってなったりだとか、
そのミーティングっていう物のありようが変わっていくその様が
すごくやっぱ印象的だなって思います。
確かに。いろんなことに影響を受けて中の人が変わっていくんですけど、
それが色濃く出てくるのがその複数回やってるミーティングのところで
いろんなことが起きてくる。
例えばマックマーフィーがそもそも入院する前に
薬並んでもらってるシーンとか流れるんですよ。
あの時ほんとただただ無表情で、
無気力なまま言われるままに渡された薬を飲んでっていうシーンから入って、
で、彼が来て、ミーティングに入って色々言い出すんですけど、
例えば最初のミーティングの中で
最初の発言者になったらどうですか?とかって振るんだけど、
みんなが自分は話したくないとか、何も言うことはないとか、
この何か日課で毎日やっているにもかかわらず、
自分から何かを発言したいっていう気にはならないっていうような
みんなシーンとなってるところに元気満々の人が来るんですけど、
確かにミーティングのシーンって色々印象深いものがありますよね。
みんなシーンとしているのに、いきなりこれは野球を見たいとか言う人いきなり現れるみたいな。
すごい異物っていうのかな、言い方があれですけど、
なんか魂を持った発言が突然投げ込まれた時に、
その波紋がどう広がっていくのかみたいな。
ワールドシリーズ見たいって野球のところで言うんですけど、
重要だと思っているのは、俺は少なくとも挑戦したぞっていうところがあるね。
ありますね。
で、挑戦することに意味があって、できたかできひんかったか結果じゃなくて、
俺は少なくともやろうとしたし、挑戦もしたからなって言った翌日のミーティングが興味深かった記憶なのよ、僕の中では。
野球のミーティングの2回目ですかね。
うん、じゃないかなと思う。
なんかそういう気がします。
で、俺は少なくともやったぜっていうのよ。
違ったら申し訳ないけれど。
でもなんか1回目の野球のミーティングでは、見たいって手を挙げる人少なかったんですけど、
翌日になると少なくともそこに座ってた人は全員挙げるんですよね。
そのマックマーフィーの姿勢が影響を及ぼしているわけですよね、周りにね。
あの映画ってなんかこういろいろ感動のシーンとか考えさせるシーンいっぱいあるんですけど、
僕大概この保安処分の話する時とかに、授業でこの映画を学生と一緒に見るんですよ。ほぼ毎年ね。
しかも多大学の非常勤とかも入れたら年に何回も見るんですけど。
そうですか。
全話見るんじゃないですよ。シーンを絞って撮っていくんですけど。
あの野球見ようっていうシーンで100%泣くんですよね、僕。
いや分かりますよ。
強烈じゃないですか、あそこなんか。
みんなが何の興味もなかったり、でもなんかやろうってしてる人がいるなっていうのに気づきだして。
で、府長さんに対して自分は自分と違うことをやってみたいっていう挑戦をして。
で、仲間がこうやりたいって言ってるのを応援したいなってなったりとか。
で、一人一人もう一人仲間がいいんかなって探してた先にチーフが手を挙げてくれてとか。
で、本当は実際に放送されてないにもかかわらず実況を始めて。
ほんでなんかあれって見えてへんの自分だけなんかなっていう患者の人たちがどんどん出てきて。
で、もしくはマーク・マーフィンがまた精神的に何かが出ているのか、自分が見えてないだけなんかって疑いながら近寄ってくるんだけど。
最終的には全員一緒になんかテレビの前でやったーとかって言って喜んでるじゃないですか。
ね、何も野球やってないテレビでみんなで一つになる瞬間なんですよね、あの人たちが。
そう、だからさっき南口さんが言ってくれたような最終無気力でとか、ミーティングでは何も手挙げたくもないし喋りたくもないよって言ってた人たちが
ちょっとずつこうなんか自分を持ち出してこれやりたいなっていう意見が出てきたりとか。
少なくとも自分は見たことないから見てみた。あのチェズウィッグも野球って自分は見てないけど、ただ昨日見たいって日課と違うことをしたいって言ったし、で自分も見てみたいと思いましたと。
なので今日はそれでもう一度ルーティンを変えるようなことをしませんかって最初に提案してくれたじゃん、2日目の時って。
ああいうなんか周りの人の気持ちを組んでとか、ちょっと一歩踏み出してみたいっていう行動があのミーティングを追っかけて見ていくと、
この時こんなミーティングの発言だったな、この時こんなミーティングの発言だったなっていうのが見ていけてすごくいいですよね、あれ。
すごくやっぱり何々したいって思うってこと自体がエネルギーがいることだと思うんですよね。
与えられた場所で言われるがまま彼らは生きてたわけですよね。
でも自分のしたいことに出会うって素晴らしいことだっていうのは現れてますよね。
ミーティング山口さんはどうですか。
チーフが手挙げてくれたところが、なんかチーフの変化っていうんですか。
私結構この映画としてチーフっていう存在が気になっていて、初めてのなんかチーフの変化というか、だったのが印象的。
野球のところね。
確かにみんなちょっとずつこうミーティングで変わっていくんだよって言うけど、確かにチーフはミーティングに入ってないけど、
マックマーフィーがこうしようぜあしようぜって時に手挙げてくれるっていうのは、確かにミーティングのシーンでありながらミーティングに参加してないチーフの変化も見れると。
結構しかも大きな変化ですよね。あそこで挙げてくれるって。
劇的にこのミーティングが変わっていく。今もちょっとずつはね本当は無気力な人がこういうふうにしたいなって意思表示をするようになってたところで強く抗議し始めるところがあるんですよミーティングでも。
僕がこの映画のいくつかある中の衝撃というか一番考えさせるところとして刑事制作上も考えさせるところがプールにいるところなんですよ。
であれなんかレクレーションの一部を映しているようで、車椅子のおじいちゃんがライフガードっていうかなんかつけながら入っていったりとかしているときに、そこのシーンとしてはなんかプールの端っこにこうもたれかかっているマックマーフィーに対してセキュリティガードの主演の警備員さんが棒でつついてもっとあっちで真ん中で泳げ叩いて、
でその棒をマックマーフィーが取り上げてすぐ返せよって言うんですけど、でなんかこうちょっとねおちょくる感じでフレフレとかってやって、でこの警備の人が怒るっていうか取り返したときにマックマーフィーに対してお前何してんねみたいなあったときにさマックマーフィーが出たらすぐ仕返しに行くから、この中ではお前偉そうにしてて俺は言うこと聞かなあかん立場におるけどこの後出たらお前に仕返し行くからなっていうシーンがあって。
で警備員の人がはそれいつのことやねって言うんですよね。お前が出る頃にはもうヨボヨボのじいさんやからなって言うんですよ。
でマックマーフィー自身はもともとはねあの最初冒頭でおっしゃってくださったように南口さんがねおっしゃってくださったように本人はもともと暴行罪とか未成年に対するあのせこいがあったかどうかっていうので刑務所というか刑罰を受けてたところからそういうところが嫌だからわざとこう精神障害を患ったような
フリをして病院に来ててでもともと刑罰としていないといけないのは確か60何日かぐらいなんですね。
67日か何かだったでしょ。で本当なら刑罰として受けてるならば67日やったからこの病院もその刑務所が嫌やからその病院にわざとおかしくなってフリして来たけどその病院も入院してるのは67日間ぐらいかなと思っていたら
そのシーンでプールのシーンでその警備員の人にお前が出る頃はヨボヨボのじいさんになった頃やっていうわけですよね。
ってことは刑務所として刑罰を受けるのと精神病院に入院するのとでは出る時期が違うってことは明確に出してるシーンなんですよ。
初めて知ったっていう顔をしますよね。何の話みたいな顔をする。
知らなかったね。そもそもねマクマーフィン自体は本当にこの病気ではできてるんじゃなくてそれを装って刑務所をわざとサボってやれと思ってあそこに来てるわけですよね。
ですぐ出れると思ってたのがその府長なり病院の人の移行次第でいつ退院できるかわからへんってわけですよ。
これは実はポイントで刑事政策とか犯罪学の一番のポイントなんですけど刑罰っていうのは犯罪に対してだけ課せるわけですね。
で犯罪はいろんな要件があるんですけど基本的には過去に起きてしまったことの責任を取るのが犯罪と刑罰の関係になっていて
でこの犯罪じゃないものに対しては刑罰を課せれないわけだからじゃあその人たちは何をしても自由なんかっていうと実は刑法に書いてあって違法なんだけど
責任取れない人っていうのは犯罪が成立してないから刑罰って課せれないわけですよ。
じゃあ刑罰を課せれない人にはじゃあどうしてるかっていうと処分っていうのを課すんですけど
この処分は子供に対してやるあなたまだ大人じゃないのでその責任を取るような年齢じゃないので教育してあげますねと
これがあの名作第5回で言った少年の手続きの話なんですけど
今回はその少年じゃなくてもう一つ過去の責任は取れないんだけど将来自分を傷つけたり他人を傷つけたりしないように治療してあげますねっていう将来の危険性に介入するっていう処分があるんですね
これが法案処分と言われるようなものだったり治療処分と言われるような処分というものなんですけど
こっちは子供と違ってその責任を取る能力がないので治療してあげます将来危険なことをしないためにと
これ将来の危険性って誰がどうやって判断すんねんとかいつこれ治ったって言うねんっていう大問題を抱えるわけですよ
で刑罰は起きてしまってることなんで例えば1万円のもの取りましたとか5万円のもの取りましたとか2週間のケガさせてしまいましたとか
起きたことに対する責任で罰があるから罰はもう終わりも決まってるんですよ
懲役1年とか50万円の罰金とかこれもう終わりなんですよ過去の責任取ったらおしまいだから
将来の危険ってさっきも繰り返しますけど誰がこの人また将来なんかすんねんって決めるのかっていうポイントと
プールからミーティングで治療一番見てほしいところです僕この映画で
今の丸山さんのその大事なポイントをもう一個ほら退院するのかどうかみたいな会議を当然本人抜きで
そうなんですよ
そこがさあ丸山さんが言われたみたいに誰が治ったって決めるのかとか
あの会議もなかなか強烈だったでしょ
と思うんですよ
最初から例えばそこの病院の院長先生って疑ってますよね君は本当は病気じゃないんじゃないかと
であそこ言語とか日本語でもそう書いてあるんですけどとりあえず検査すると
精神に何かしらの障害があるから送られたっていうより
刑罰で入ってたところが判断つかないんで本人はこう言ってるしこういう件も見られるから
お宅でちゃんと検査してほしいってあの州立病院に送られてくるんですよ
オレゴン州立病院に
で数週間かけて検査しますねって言ってるんですねあの期間で
で最後に最後というか延長というかそのまま入院させるかどうかの会議が開かれてるんですけど
あそこなかなか衝撃的じゃないですかなんかそれっぽい先生方がいて
クレイジーじゃないとかデンジャラスとかそんなことで決まんのっていう
そうでしかもほら最後に誰の発言で決定されるのかっていうところがね
なんていうの
本当はもうみんながそこにいた精神科医みたいな人たちが判断する人がみんなそうだって言ってる中
でも院長先生は本当かなって疑ってて一番彼を理解する人なり
一番身近に感じて一番サポートできる人が皮肉にも一番嫌われてるんだっていうんですよね
でそれは誰だってなったらいやここの府長さんですよと
ラチェット府長っていう人が君はどう思うんだっていうシーンがあるんですけど
その今丸山さんが言われたすごい大事なシーンの一連の中に
そのいつこの人はもう出ていいかどうか会議っていうのが取り行われるじゃないですか
その今言われたいつ直ったのかとかそこをね
結局誰に決定権があったのってところが結構ちょっと重要だと思うんですよね
そこでちょっと私の気になったシーンをご紹介させていただきたいというかなんですけど
その決定権を持っていた府長さんなんですけど
権限は院長やろうけどね
本当はね
で居残ることになったきっかけを作った発言をしたのが府長さんだったんですけど
私はその府長さんが南口さんおっしゃったミーティングのシーンとかで
府長さんの顔面がこうパッと抜かれるシーンが連続であって
その府長さんの表情とかあとそのミーティングでの発言とかで
府長さんは一体何を考えてミーティングに出たり
この会議に出たりしているのかっていうのがすごい気になって
その会議のシーンが一番初めにえって思った府長さんに対して思ったところで
なんかすごいいい感じに言ってるけど
このシーンはこの言葉のシーンは何なんだろうっていうのが
彼はここから出しても他に迷惑をかけるだけだから
この病院にいるのが一番なんですって言った言葉の本当のその府長さんの気持ちっていうのが
これはどう南口さん僕は本心やと思うんだけど
私も多分だってすっごく自愛に満ちた表情をしているように見えるから
本当に自分の役割というか
もうちょっと多分補足した方がいいのが
その決定するのに影響を与えたシーンって
みんながなんかもう病気なんじゃないか違うんじゃないかって議論してる中で
一番の理解者は府長なのにもかかわらず嫌われてるんだってところがあって
そこで院長としてはもう刑務所というか病院から退院させて
本来いるべきだった施設に戻すべきだって思ってたんだけど
府長さんはそれはちょっと自分としては嫌だと
別にあれはマクマーフィーが嫌いだからとか
あいつに対してなんか嫌がらせしてやれとかそんなことは全くなくて
ここで彼らの問題行動に自分たちは対応できないっていうので丸投げしてしまうと
誰かが関わって誰かが彼に介入していかないといけないものを
自分たちは手放して他の人にその問題を押し付けているだけであって
それはなんか自分がやらないといけないことを放棄しているんじゃないかと
なので彼にはちゃんと自分が正面から向き合ってあげないと
これはあげないとというか自分が向き合うことが自分の責務であって
彼の立ち直りとかをサポートしたいと思ってあれを言ってるように見えて
ここがまた人間の怖さというか裏表があって
結局僕はここで何が言いたいかというと
だからあいつに対して仕返ししてやれとか恨み返してやりたいとか
なんか嫌いな奴やからこうしてやれっていうんじゃなくて