1. その感動、言語化するまで発酵中。
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2023-07-02 04:55

父のことを書こうと思う。by note

※この放送はstand.fmのAIテキスト読み上げ機能で作成されています。

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https://note.com/sonogashira/n/n3869ae0c308e
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サマリー

stand.fmでノート記事を読み上げてくれる機能が付いていると聞いたので、試しに投稿してみました。彼はもうすぐ亡くなられる予定です。

父の人生と家族の関係
stand.fmでノート記事を読み上げてくれる機能が付いたので、試しがてら投稿します。
この文章は父が亡くなる前に込み上げた思いを書き出したのだけど、とても自分らしいと思ったので選びました。
父のことを書こうと思う。彼はもうすぐ死ぬ。
昨年、水蔵がんが見つかって手術をしたけど、がんが残った。
抗がん剤治療も効き目がなくて、チューブを入れて血管を傷つけるほどのより強い薬に頼るのは自然じゃないと断った。
そう遠くない未来、彼はいなくなる。そんな彼は、今72歳になる。
僕は30歳の時の子供で、一人しか子供はいない。
彼が学生の頃に両親は亡くなり、姉夫婦の家に遺葬をして大学を卒業、外資系石油会社に入って経理の仕事を務め、すぐに母と結婚。
ちょうど僕が社会人になる年には転職をしてオランダの商社へ、転じてこれがプーマの日本法人になった。
そこで財務部長として定年まで勤めた後は、少しの間は会社の顧問みたいな仕事をしていたが、今は母と悠々と過ごして好きなゴルフに通っている。
水蔵岩は、進行しても最後の近くまでは元気に過ごすことが多いんだよと穏やかな眼差しで言う。
比較的豊かだった白髪頭は、抗がん剤の影響ですっかりと剥げ上がった。
まるでドラマでもなぞるようだ。昔から穏やかでポジティブな人だ。
外資系の石油会社に入ったのは、死亡していた保険会社には保証人がいなくて入れなかったからだ。
入った先でも営業志望だったけど、経理部に配属されて20年以上努め上げる。
でも英文会計に詳しいおかげで50歳でもいい転職ができたと話す。
物心ついた時、彼が平日に家にいた記憶はない。
週末もよく仕事をしていた。勤勉で真面目な印象。
僕が中学受験で勉強をしていた時は、会社で使うからと英語の勉強に通っていた。
大人になっても勉強するのがおかしかった。
休日は、僕が昼頃に起きると、同じマンションのテニス仲間と夫婦で行ってきたのに出会う。
それから午後に家族で買い物に行って、人混みには不機嫌になる。
そして、だらだらする僕に怒る。でも、声を荒げることはなく、不機嫌層に離れている。
大人のたしなみとして、大声で感情を表すことに耐えているように。
今の僕と一緒だ。その慎み深さが、ずっと愛されていると感じてはいたけど、打ち解けていない壁を感じていた。
父のことを考える時、宇宙飛行士をテーマにした名作、プラテネス、の一節をよく思い出す。
ヒロインのユーリが幼い頃に拾われ温かく育ててもらった実家から帰る道で愛を伝えられてないもどかしさを嘆くシーンだ。
僕が40歳を迎える前に自分を見つめ直した時期、悲しさを感じて彼に訴えたことがある。
ある日、突然息子から、幼い頃にかまってもらえなくて寂しかった、と告白される父親。
電話の向こうは、一体どんな顔だったんだろう?
彼は、冷静に今度飲みに行って話を聞こうと言った。
いつも僕を否定することはなく、特に社会人になってからは、一人の人間だった。
いつも僕を否定することはなく、特に社会人になってからは、一人の人間として扱い、接してくれる。
よく空回りするこちらの思いを、氷氷と過ごして、温かく迎え入れる。
ただそこに安心できる存在でいてくれる。
それにどれだけ救われているのか、愚かな僕は導かれた後にしか気づかない。
気が付けば、彼の触手だったケーリに親近感が湧いて、ケーリの人をお客にする仕事をすんなりとしていた。
転職先に困った時、彼が転職する時の当時流行りだったソフトバンクの高級食を一個だにせずに自分に合った仕事を選んだのに勇気付けられて、自分の性格に合う仕事を選んだ。
休日に息子を一人の人間として接する時のやりとりは、すっかり彼と同じだ。
僕にも息子ができて、一緒に遊びに行く。
孫とのやりとりをことのほか喜ぶ。
最近の経済の話題をひとしきり話す。
そういえば、父が社会人になった息子と飲んだり仕事の会話をするのが夢だ、と聞いたのも母からで、本人から聞いたことはない。
幸いにも、僕が告白した後に、彼が病気になる前に、その夢は何度か叶えた。
先日、相談があると言われたので一人で訪れた時、母も用事で出かけていて、二人きりで話した。
死後のお金の話
話したのは、死んだ後のお金のこと。
死んだ後のお金のこと。
詰まるところ、しっかりと貯金があるから安心しろということ。
事実だけが確かなものでしっかりと残せるもののように、隅々まで、曖昧なところなく、淡々と話す。
冷たいわけじゃなく、正確でありたいから感情的ではないだけ。
これは、そういうものなのだ。
僕の中にある心がうなずく。
04:55

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