00:01
DogsorCaravanプレゼンツ、Run the World
リタイアしたかもしれないですけど、本当にその瞬間はもう最高な気持ちでした。
そのコースが行き止まりだとかっていうところが、実は後にわかったのが幻覚だったっていう。
ルカは世界一のトレイルランナーだなっていう。
DogsorCaravanプレゼンツ、Run the World
ポッドキャスト番組にRun the Worldへようこそ。お相手はDogsorCaravanを運営している、Koichi Iwasaです。
最近このRun the Worldの新しいエピソードをお送りしていませんでしたけれども、引き続き続けていきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。
さて、今回のゲストですけれども、大阪大津さんです。
スペイン、カナリア諸島のグランカナリア島で開催されるトランスグランカナリア。
こちらはヨーロッパのトレイルランニングのシーズンによりつけるビッグイベント、大人気のイベントですよね。
そのトランスグランカナリアで行われる265キロのスーパーロングディスタンスのレースがありまして、360度っていう名前ですね。
スペイン語だと360ºというレースがあるんですけれども、現在25歳でこのレースに挑戦した大阪大津さんが現地にいらっしゃるところを捕まえて、その感想をちょっと聞いてみたいと思います。
大阪大津さん、お疲れ様です。
お疲れ様です。ありがとうございます。
トランスグランカナリアのイベント自体はまさにこの週末にかけて進んでいるところで、今225キロの選手がコースを進んでいるところですけれども、
大阪大津さんはすでにスタートしたのが何曜日でしたっけ?水曜日?
水曜日。3日前にスタートしてということで。
今265キロのレースって簡単に紹介したんですけど、どんなイベントなのか、大阪大津さんのお話をどんな紹介してもらえないですか?
まずレース名の通り島を一周するというものが大会の特徴なのですが、
もう一つ一般的なレースと違うところはコースマーキングがないところでして、それも大会側がアナウンスしているのですが、
GPSウォッチだけでは到底ビュートが見つけられないような箇所がだいたい半分以上ありまして、
03:00
実際にはGPSウォッチプラス携帯にGPXビューアーとかを入れて未来体制で進んでくださいとアナウンスされているのですが、
やっぱりこの大会、このレースの中心的になるのがものすごいコースを見つけるのが難しいレースになっておりまして、
なので特徴としては島を一周するプラスルートは自分で打ち付けて進んでいくというところになります。
今回で3回目か4回目、3回目でしたっけ、4回目になるのかな。
多分4回目。
4回目ですよね。
最近私たちにもなじみのあるものだと、このUTMBにPTLという長いアドベンチャー的なイベントがありますけど、
そういうのに近いのかな、自分でナビゲーションするところもコースマーキングがなくてナビゲーションしないといけないというところが近いような気がしますけれども、
トレイラーニングの上級版というべきか、そういうアドベンチャー性のあるイベントということなんでしょうかね。
コースもじゃあそうすると、ダンスグランカナリアのコース、僕も走ったことあるわけじゃないんですけれども、
いろいろなバリエーションがありますけれども、大沢さんも過去2度かな、もうすでにダンスグランカナリアのアドベンチャーとか走ってますよね。
やっぱりコースは全然そういうのとは違う、全然テクニカルで想像もつかなかったようなコースということなんですか。
そうですね、過去に出た42キロと65キロに関しては一般登山道を使っていると思うんですよね。
一般的にルートがあって、コースマーキングがあって、ただ360度の場合はそういったところも通ったりするのですが、
ナビゲーションしながら一般登山道も通るけれど、だいたい半分かそれより少ないかぐらいの区間はもう道がないところですね。
本当に道がない、せいぜい大海側のスタッフの方が道を作るために木をちょっと踏みつけてギリギリ一人分通れるぐらいのところなので、
実際にコースになっているところは、もう全然ナビゲーションしてもわからないようなところでした。
今までそういうのって初めてですよね。
そうですね、初めてでした。
いろいろあるんですけど、今回完走を目指したけれども、結果としてはどうだったんでしたっけ?
06:06
221キロ地点でリタイアですね。
僕的にはリタイアって言葉はあまりピンときてなくて、世界王者に真っ向勝負で挑んで、221キロで潰れたっていう感覚。
世界王者に挑んで、僕はもう全力を尽くして潰れただけの話だと思っていて、
リタイアという形ではあるんですけど、僕の今の気持ちとしてはもう最高な気分ですね。
スタートが、コースが毎年違っていて、
今年のスタートはロケンヌブロというグランカナリア島の一番のランドマークだと思うんですけど、
そこからスタートって多分タンスグランカナリアの歴史の中では初めてじゃないかと思いますけど、
写真を見ましたけれども、すごい印象的なスタートですよね。
スタートからトラッキングを見てましたけれども、
今話があったこの大会で2度優勝しているルカパピという有名人ですよね、タンスグランカナリアでは。
彼と並んで走っていたように見えたんですけれども、
それは最初から王者に挑戦していこうと、自分を試そうという気持ちがあったんですか?
まず今回のレースの目標は優勝することでした。
ズバリ優勝だったと。
そう思ったきっかけが3年前ぐらいに、初めてスカイランディングのレースに出た時に、
その場で僕は8位だったんですよね、MSIGランダムで初めて海外レースに出て、
その時に松本大さんが僕の目の前で海外図で圧倒して優勝した。
優勝して表彰台に上がっているところを見まして、
その瞬間に僕の中で世界で活躍するアスリートになりたいという新たな夢が芽生えて、
09:03
その時からも世界で活躍することが自分の中でトレーランディングやスカイランディングをやる中での目標になりまして、
ただその時点ではグランカナリアの360度に出るとは思ってなかったのですが、
やっぱりこの大会に出るようになって、
もともと初めて42位に出た時もこのレースが自分の人生を変えるかもしれないと直感的に思って、
やっぱり行ったこともないこの地に来て、
翌年もこのレースに出るべきだと思って競合選手と一緒に走って、
その時からこの360度というカテゴリーは別世界ではあったのですが、
いつかは出たいなと思っている自分がいました。
ただ昨年の春ぐらいになった時に、
来年はグランカナリア360度に出るべきじゃないかと直感的に思って、
そこですぐ思った目標は優勝したい。
むしろ3年前に立てた目標で3年以内に世界一を取ろうと思っていて、
それがこのグランカナリア360度だと僕は思って、それから優勝を目指して練習をしてきて、
そこの世界一を目指すというところから、スカイランニングの50キロのレースでした。
そこから27キロの方か、そっちの方か。
そういう強い思いを胸に、決意を胸にスタートしたということですが、
ずっとその213キロのところまで食らいついていったという感じですか、
あるいはもっと楽しい感じだったんですか、
昨年優勝したルーカーパピーさんとはどんな感じで進んでいたんですか。
まず最初にこのレースに出るにあたって、僕の不安要素が2つありまして、
1つがやっぱりコースマーキングがないというところで、
そこで正直僕は困っていたのですが、
12:03
どうしようかなと思って、GPSの時計を使っただけじゃわからないって、
やっぱり海外選手の評価にも書いてあったりしていたので、
そこらへんがちょっと僕の不安要素だったんですけど、
今回土井さんとか小野さんとかをサポートされている橋爪さんという方が、
力強い。
そうですね、すごいトップ選手をサポートされている方に、
まずサポートをお願いしまして、実際やっていただけるというところで、
そこですぐにルカに橋爪さんが連絡をしてくださりまして、
橋爪さんというのはフランスにお住まいで、
ヨーロッパのトレーラーニングの事情とか、
日本人のサポートをしてくださったりされていたりするので、
その辺はすごくネットワークをお持ちだということなんですね。
実際そこでルカにコンタクトを取っていただいて、
ルカのレースの進め方とか、
いろいろこのグランカナリア360の特徴とかを聞いていただいて、
結構ルカ自身も気にかけてくれるような状態で、
結果グランカナリア360についたら一緒に試走をして、
他の選手もいたのですが、ルカが試走に誘ってくれてという流れで、
このレースに挑んだので、
やっぱりこのレースで、
このレースの優勝が一番近いのはルカだと思っていて、
実際に一緒に試走とかして特徴をつかんだ状況で、
最終的に作戦としては優勝を生み出す上では、
ルカについていくのが一番優勝できる方法だと思っていたのと、
ただやっぱりナビゲーションが本当に難しいので、
話されたら終わりだという気持ちで。
それは分かります。
レースに出た人数を見たんですけど、スタートしたのは72人ということですよね。
しかも70時間とか80時間とかかけて多くの選手が進むわけだから、
すごい差が開きますよね。
前には見えないということが当然あるわけだから、
話されたら分からなくなっちゃうと。
15:00
というのもやっぱり日本で使っているGPS時計だと、
かなりやと拾わないところがほとんどでして、
まずGPSウォッチはほぼ役に立たない状態で、
あとは携帯のところでも一応現在は拾ってルートは見れるのですが、
それでも目の前がヤブとかだったら本当に分からない状態。
なのでもうスタートしてすぐに。
このコースは思想の時点でも思っていたんですけど、
本当にヤバいコースだなと思って。
思想していれば全部分かるあれではあるんですが、
現実的に大会のコースが発表される2週間から10日前に
ギンチリは最大限の努力をしても厳しい状態だったので、
やっぱり作戦としてはルカについていく。
でも曲がり角一つでも、ルカが曲がったら数秒以内に曲がり切らないと
姿を見失ってしまうというところで。
その辺はルカも容赦ないわけですか。決して緩めたりはしてくれない。
いや、ルカ自身もやっぱり元々すごい優しい性格、優しい人でして、
結構一緒に走ることを楽しんでくれたりだとか、
あとは一緒に走ってるので気にかけてくれる場面もありまして、
ただやっぱり最初のイメージ通り優しい人だなとは思いつつも、
やっぱり世界王者ならではの風格をすごい感じて、
勝負どころをここでもう後ろ突き放すというところの場面の走りとか表情が本当に、
世界のトップに君臨するトレイルランナーなんだなっていう、
そのオーラを僕はすごい感じながら走っていて、
もちろん本当にルカもいろんな面がありまして、
やっぱり優しく気にかけてくれたりとか、あとは楽しそうにしていたりとか、
あとは逆にスーパーとか寄れるレースであるので、
街に降りたらあえて冷たい飲み物とか固形物を買うことによって、
より逆にその方が早いということもやっぱりルカは知っているので、
そういったところもいつも入ったりして、
ホッピーとかもしたのですが、
やっぱりそういう優しくてレースを楽しむという人柄なのですが、
18:07
本当に勝負どころの、もう王者の風格は半端ではなかったです。
なので、やっぱりいろんな一面を見ながら、
221キロ、僕がレースが終わるまで、
30数時間ともにしていて、いろんな場面を見ました。
そうすると学ぶことは多かったということになるんですよね。
挑戦を辞めた、リタイアじゃないということなんで、
途中でルカについていけなくなったところっていうのは、
あんまり話したくない思い出なのかもしれませんけど、
どんな感じだったのか、もし聞かせてもらえたら貴重な経験だと思うので、
教えてもらえますか。
まずは今回の、今回というか、ルカ自身が不眠で走るランナーでして、
寝なくても走れるランナーというところで、
当初、自分は2時間くらいは寝たほうが、やっぱりそれがベストだなと思っていたのですが、
やっぱりルカについていくならば、もう睡眠は取れない。
けれど、逆に自分のペースに合わせて睡眠を取ろうとすると、
まずコースナビゲーションをしながらルカに追いつくことは不可能だと思っていたので、
やっぱり僕がこのレースで優勝するためには、
もう本当にルカについていくことだと思っていたので、
僕もほぼ不眠でこのレースに挑みました。
実際にはそれが最後に影響しました。
体的には正直途中で若干足が痛くなったり、
足がボロボロになる場面もあったのですが、
割と足の調子は最後も回復してきて、
ある意味ここまで動きが良くなくてもいいんじゃないかというぐらい、
すごい調子が上がっていました、体の状態的には。
ただ200キロぐらい、208キロぐらいのバルゼキージョという英都があって、
そこから一山、22キロで累積1000メートルちょっとぐらいの山を越えたら、
21:07
もう最後の32キロは唯一失踪した場面だったので、
そこまで行けばこの状態なら行けるだろうという気持ちでいたのですが、
その身体の状況とは別に、
不眠で走った影響がすごく大きくて、
だいたいバルゼキージョの208キロに着く手前の200キロぐらいから、
幻覚が見え始めてまいりまして、
幻覚が見えてるってことも自分は気づかず走っていました。
というのもめちゃめちゃ走ってるつもりなのに、
GPSを見るとほぼ進んでいない。
一応ルカにはついているのですが、めちゃめちゃ速く走ってるつもりなのに遅い。
で、ルカについて言ってるのですが、
当然、ルカはルート通りに進んでいて、僕は後ろにいるけれど、
なぜか同じような道を通ってるっていう感覚になって、
で、これ同じとこ通ってないかって、もちろん似てる場面もあるんですけど。
同じところっていうのは、もうすでに通ったところをまた通ってるんじゃないかっていう風に自分が感じるところですか。
とりあえずちょっと異変は感じていて、
でも間違ってないんだっていう感じで今度、
エイドの手前まで結局何とかたどり着いたって感じで。
もうその時点で足とかじゃなくて、足は元気になってて、
もうなんか脳の問題ですかね。
やっぱ不眠で走ったので、
身体の体感している感覚と頭で考えているものが一致していないっていう。
まずそこでちょっと自分自身も何かおかしいなとは思っていたんですけど、
ひとまずルカとは絶対離れたらもう最後なので、
後ろについてで最後、
エイドの手前の直都のところで、
若干僕がもう気緩んで、
ちょっとルカを見失ったんですよ。
エイドの手前なのでもういいかなと思って。
そこが割とめちゃめちゃ難しいところで、
実際に進んだら道がないところで、
後に聞いたらもうルカも無理やりコースを突っ込んで、
一旦軽く下って登ったっていう、
すごい難しい場所があったんですが、
そこでもう僕が本当にルートわからなくて、
ちょっと思考が停止しかけてるっていうことはあまり認識してなくて、
24:01
こんな危険なとこ通れないわと思いながら何とか、
ルートを探りながら登って、
エイドに着いて、
それがバルゼキ城。
バルゼキ城の208キロ。
そこでの判断が、
運命、結果を左右したと思います。
というのも、後ろから3番手のガルシレアという選手が猛追していて、
結構超ウルトラ界では有名な選手だと思うのですが、
すごい猛追してきていて、
ルカ自身もそれを知っていて、
その手前でルカも割とダメージを受けていて、
結構足もボタボタしている状況で、
交差の途中でバルゼキ城の5キロくらい手前で座り込んだ場面があって、
僕もコースがわかるならば先に行きたいとは思ったのですが、
ちょっとそれも危険なので、
一旦ルカを待って行ったのですが、
そこで次のエイドでルカが優勝を目指していたので、
やっぱり少しルカも疲労は見えたのですが、
もうすぐに出ると言っていたので、
僕もすぐに補給と次のエイドまでの準備をして、
出なければいけないという状況で、
逆に後ろからエステバンが来るまで寝ていたら、
優勝は厳しいかなと思ったのと、
さらに4番手あたりを待つとすると、
もう確か3時間くらいですか、
3時間半くらい用意と相手手です。
相当なリードしていたので、
そこまで行くと確実に優勝はできない。
しかもこの場面、トップにいるという場面で、
3時間半プラスで用意の選手がピットインしたら、
30分くらいいると思うので、
その状況で次の選手まで待つという判断は、
僕はできなくて、
ならば、ここの22キロだけ全力を尽くして、
最後のラスト32キロにあるエイドで、
32キロくらい、34キロだったかな、
それくらいにあるエイドで、
もうちょっと休もうと思って、
最後のエイドからのコースは、
だいたい思想で分かっていたので、
そこならばいくらでも、
27:00
特に最後の下りとかも、
ダウンヒルには自信があったので、
いければとは思って、
エイド着いたら、
今回のエイドもルカに合わせて出発するという、
選択を僕はして、
明らかに睡眠不足ということは分かっていて、
かといって足は全然残っている状態だったのに、
やっぱりついていくという判断をして、
登っていったのですが、
そこからがなかなか酷くなっていって、
特にルカが、
今までは割と会話したりもしていたのですが、
もう全然表情が変わって、
ちょっと登りで横に並んだりすると、
もう優勝しか狙っていないという話もしていて、
もう本当に勝負にかかっている状況で、
バルゼキジョからの累積1000メートルぐらいの
行き上りが始まって、
200キロ走ったとは思えないようなペースで、
もう劇的にペースが上がりました。
その時点で、僕も呼吸が乱れるようなペースで、
結構粘っていたのですが、
いつもとちょっと違うのが、
ルカに対してちょっとペース早くないかと
言っている自分がいて、
ルカに対してちょっとペース早くないと言っていて、
別にレース自体その人のペースで進めばいいものなのに、
なんかルカにペースを落としてくれと言っている自分がいて、
これじゃあもう僕は完走難しいみたいな感じで、
すごい思考がちょっと異変があって、
でもルカはすごい良いペースだと言って、
でももう半端じゃないスピードで、
バーティカル200キロ超えて、
バーティカルキロメーターなスピードで上っているという、
本当に王者の走りで、
たまたま僕はもうちょうど足が回復した状態だったので、
一番上までは実際に弱音を吐きながらもついていった状態でした。
ただそこでもう本当に幻覚でしたね。
上り切ってすぐ下るはずなのに、
GPSを見ても全然下りが始まらないです。
自分がその時見ていて全然始まらないと。
30:01
はい、もう上り切って下りになるはずなのに、
上ってちょっと下ったら横に逸れて、
また上りをルカが案内するんですよ。
もう少し上るぞみたいな。
ただその山が薄暗いバカでかいものすごい大きな山で、
ここ上るのかってすごいメンタルやられて、
上って下ったら今度また山脈をトラバースみたいにして、
またバカでかい山が出てきて、
なんだこれやみたいな。
グランカナリアにエントリーした時も、
簡単にゴールできないですって、
やっぱり主催者からメッセージが聞いたので。
今回の265キロのデュエルに当たっているわけですよね。
はい、もう本当に困難があるので、
簡単にはゴールできませんので、
最大限の努力をしてこのレースに来てくださいって、
やっぱりメッセージを思い出して、
これがこの厳しさなのかって思って、
それから下って行ったら道が分からなくなって、
でもGPS見るとコースもあっているんですよ。
ただしずっと進んでいるのに、
全然ルカに追いつかない。
ずっと進んでいるのに、
ルカが僕と全く同じペースで一定の間隔でずっと走っているのに全く追いつかない。
で、GPXを見ると下るはずなのに下ってないんですよ。
で、現在地を見ても、
こんだけ進んでいるのに1キロも進んでないというより、
動いてないんですよ、全く。
全く動いてなくて、
今度ルートちょっとだけ微かに進んでいったら、
ルート上であるにも関わらずコースが全部行き止まりに見えて、
そこからもう下るためのルートを探すという作業が差し掛かって、
本当にもうそこらへん一帯を見ても分からなかったので、
プラスでライト、
ライトは腰と頭につけていたのですが、
夜間走なので腰と頭につけていつも通りやっていたのですが、
腰のライトがすぐ消えたんですよ、
ルカを追っている最中。
なのでこれはやばいと思って、
頭にあるライトを一番薄暗いタイプにして、
ちょっと温存切れたらまずいので、
33:02
していて、結局そこの右往左往している途中に、
ちょっとこれライト切れたら、
モバイルバッテリーあるけど、
ちょっと状況的に厳しいなと思って、
そこでだいぶ焦りも出てきた状況でして、
ものすごい爆風が吹いていたので、
リバークシートを取り出しながら行動し始めて、
本当にもうこのままだと、
ちょっと厳しいから夜明けまで待とうという判断、
そこは冷静な判断が割とできて、
その時点で元切った道を若干戻り始めて、
そっちの方でセルトとか、
やっぱり筆記部屋を持っていたので、
結構風が吹いていたので、
風があまり当たらない場所で、
セルトを広げて服を着込んで、
結果的にリバークです。
リバークといってもものすごい長い時間、
夜明けまでしたつもりなんですけど、
時間にして20分ぐらいです。
すごい短かったんですけど、
ものすごい長く感じて、
ものすごい長い時間リバークしているつもりでも、
たかが10分、20分の話であって、
翌日もこの状況でレースを、
実際に制限時間はものすごい残っているので、
まだ関門とか全くかかっていない。
むしろ順位的にはたぶん4番ぐらいだったと、
3番ですね。
それだけのことがあっても、
まだ順位的には3番っていうのを、
3時間半離れたので認識はしていたんですけど、
もう危険を犯してまで、
あとは周りに心配とか迷惑をかけてまで、
レースを続ける意味はないと思って、
思った通りにトップを走り続けて、
220キロまで来て、
あと少しではあったのですが、
やっぱり途中でレースをリタイアするってことに、
全く僕は躊躇がなくて、
本当に忙しい気持ちでしたね。
全力を尽くして、
夢の舞台に立って、
36:05
リタイアではありましたけど、
来てよかったなって、
その時も思っていて。
ちなみに今データを見ていたんですけれども、
バルデ器場に着いたと思って、
金曜日のスタートから40時間経って、
金曜日の深夜0時、午前1時20分頃に行ったんですよね。
だから今ずっとお話しされたのは、
本当に深夜の真っ暗闇の中のお話ですよね。
ルカがものすごい勢いで登っていくとか、
そういうのが全部真夜中の真っ暗闇の中でのお話で、
壮絶なお話だと思いますけれど。
その登りの場面は事実ではあるのですが、
今、先ほど話したライトが消えるだとか、
コースが行き止まりだとか、
っていうところが、
実は後に分かったのが幻覚だったっていう、
動いていないだとか、
ライトが消えるだとか、
携帯の充電が落ちるだとか、
すべて実は幻覚によるもので、
後に橋爪さんに聞いたら、
1時間ぐらい動いていなかったっていうところで、
動いていない場所がほぼ山頂付近ですよ。
そのエイド施設に出てから、
1000メートル近くにバーティカルキロメーターのような登りを濁りきって、
ようやくあとは下るだけだというところなのに、
実際にはそこで足が止まっていたということなんですかね。
っていうところから、
ルカはおそらく下り始めているのに、
僕はその場で止まって、
その幻覚を見ていたんじゃないかっていうところで、
ウルトラトレイルで幻覚を見るっていうのは、
ものすごい有名な話だと思うのですが、
今回の場合ですと、
木が人に見えたりだとかそういうものじゃなくて、
止まっているのに進んでいる気持ちになって、
けどGPXを見ると進んでいないっていう、
感覚の狂いがありまして、
状況的にそういったことが起きていました。
39:24
昨日の夜とか一夜明けて、
その経験をしてもう一夜明けて、
少しは気持ちが落ち着いたとはいえ、
まだ自分の中でもいろいろ振り返って噛み締めるような思いで、
今お話していただいたのかなと思うんですけれども、
またそうすると、
もう一度このグランカナリアの265キロをやってみようという気持ちはありますか?
あるいはもう今回さっきおっしゃっていたように、
やることはやったと、すがすがしい気持ちだと、
まだ先のことはあまり考えていない、
どんな気持ちですか?
将来このトランスグランカナリアをもう一度チャレンジしてみようという風に思ったりしますか?
もちろん僕は来年このレースに出て、
優勝するという未来があると自分で感じているので、
来年また360度に出て、
もうすでに優勝すると思っています。
ただ今年は厳しい宣伝を受けたということかもしれませんけど、
これで大きくいろんな経験が積んだことで、
また来年に行かせますよね、きっとね。
今年はもう正直悔しいという、
一見これまでの過程を考えると悔しいリタイアに感じるかもしれないですけど、
全然僕は悔しい気持ちがなくて、
本当に最高な経験ができて、
宣伝を受けたというよりかは、
本当に最高のレースを走って、
すごい楽しかったです。
ここが一つ優勝を目指して走っていたのですが、
僕の気持ちの中でレース中に変化がありまして、
ルカが僕に与えてくれたものは本当に大きくて、
優勝するには最後にルカを抜かなければいけないけれど、
でも僕は万が一ルカに勝てる体力が残っていたとしても、
ルカには勝ちたくないという気持ちが最後の方に生まれていて、
するなら、できるのならば同着ゴール、
42:06
またはもう僕は安全に最後に行って、
ルカに優勝してもらいたいという気持ちもあって、
優勝するべき人物はやっぱりルカだと思っていて、
ルカにゴールテープを切ってほしいし、
無敵だと思っていたルカにも苦しい場面もあったし、
いつも笑顔でいたり優しくして、
大会前からもう3週間くらい前から島に入って、
街のスーパーとかの場所とかも確認していて、
その時点ではコースは詳細は出ていないんですけど、
通る街を確認したりとかしていて、
準備をしてきて、それだけ強い気持ちで挑んで、
なのにも関わらずやっぱりペースが合うならば
ついてきても大丈夫だって言ってくれていたので、
やっぱり僕の気持ちの中では、
3年間世界一を取りたいって思っていたけど、
僕はもう勝つべき選手じゃないなって本当に最後の方はちょっと思って、
気持ちの中で変化もありましたね。
もちろん優勝はしたかったですけど、
ルカは世界一のトレーニングランナーだなっていう気持ちで、
僕はまだ経験を積んでいかないといけないんだなってすごい感じましたね。
最後に話のまとめに、
細田さん自身のこれまでとこれからっていう感じなんですけど、
2017年の12月のトランスランタウンの話、
トランスランタウンじゃないな、
MSI G50の話があって、
2017年のことだったと思うんですけれども、
以来国内でもまた海外も積極的にアジア、ヨーロッパ、
積極的にいろいろ走られてるじゃないですか。
まだ25歳ですよね、細田さん。
その若さでいろいろ挑戦されてるんだけども、
去年から100マイルとか長いのにも挑戦されてると思うんですよね。
今、自分としてはどういうふうにやっていきたいと思ってるんですか?
やっぱり世界の頂点に立つっていうようなことが、
45:02
やっぱり一番のモチベーションになってるっていう感じなんですかね。
特に今年は出る種目も決めていて、
まず一つがグランカナリアと同じような超ウルトラトレイル、
100マイル以上の距離をまず今年の目標にしておりまして、
あともう一つ今年やりたいことは100マイルレースで優勝することですね。
なので今年は超ウルトラトレイルと100マイルレース。
来年になったらまた距離を変えてみようと思っておりまして、
詳しいレース名とかは決めてはいないのですが。
ちなみに直近でこれからグランカナリア終わって、
次はどんなレースなのか、どんな長距離を走ろうと思ってるんですか。
まずこの次に開催されればUTMFにエントリーしているので、
まずそこで日本人トップを取りたいと思いながら、
一応グランカナリアのレースもあったのですが、
そういった思いも持ちながらこのトーキレーを走ってきました。
なのでまずはUTMF。
その次に夏にまた超ウルトラトレイルを走りたいと一つ思っていて、
正確なレースはまだ決めていないですが、
一応7月あたりにまたロングレースで走りたいですね。
今度はちゃんとコースマーキングがあるレースに出たいです。
その後に唯一決めているのが深夜都合楽の100マイルですね。
やっぱ去年魅力的なレースだと出る前から感じていたので、
CCCの帰国後1週間後で相当身体的にきつくて、
序盤からちょっとものすごい苦しい走りにはなってしまったのですが、
やっぱりそこで手応えを僕自身感じまして、
これはまともに調整したら100マイルも出るんじゃないかって、
その時は6位ではあったのですが、ちょっと手応えを感じ始めたので、
来年は深夜都合楽で優勝をするという目標をすぐさまそこで考え始めました。
都合量がすごいというか熱量がすごいなと聞いているだけでも、
48:11
すごい1年後になりそうだなというか、
若さがあるからそんなに疲労とか関係ないのかもしれないけど、
くれぐれも怪我とかそういうことを気をつけてやってもらえればと思いますけれどもね。
じゃあ長谷さんどうも時間をいただいてありがとうございました。
また活躍したレース方楽しみにしています。
ありがとうございました。
グランカナリア島にいらっしゃる佐田剛史さんとのインタビューを聞いていただきました。
若干25歳、私彼と初めて会って話したので、
グランカナリア彼が初めて行って、
42キロのレースに出た時だと思うんですけれども、
若い人だからすごいモチベーションを持った人が出てきたなというふうにびっくりしましたけれども、
まさか数年後にはこの一番長い265キロを極めようというところまでに至るとは思っていませんでした。
一足飛びにいろんなことを経験しているお世話さんです。
お話聞いていただいたように、
なかなかまだいろんな経験を伴わない中では苦戦したというふうに言うと、
彼はそんなことないというふうに言うと思いますけれども、
いろいろ大変だったなと思いますけれども、
いろんな経験したということを見守ってあげられたらいいなと、
私なんかは偉そうなんですけど、思う次第です。
このポッドキャスト番組ランザワールドでは、
トレードランニングに関わるいろんな方をお迎えして話を聞いていきたいと思っています。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
ランザワールド、お相手は岩澤光一でした。