デスマーチプロジェクトの構造
スピーカー 2
そうですね。ちょっとじゃあ、その流れで第2章をいってみますか。 ほい。
源永さんが今言ってたような話が、この本の全体の構成にも現れてるなって僕は思ってて。
スピーカー 1
うん。
スピーカー 2
第1章が始めになんですけど、第2章が政治なんですよね。
スピーカー 1
ふふふふふ。
スピーカー 2
いきなりこうプロジェクトとはとか、開発生産性をこうやってあげるんだみたいな話じゃなくて、まずは諸悪の根源にある政治の話をしましょうみたいな感じですね。
第2章はどうですか?印象に残ってるところとかありますか?
スピーカー 1
いやー、あのー、登場人物の整理をしてるんですよね。要は政治をするために誰が大事なのかみたいなところで。
デスマッチプロジェクトね、以下の常連、まあ常連っていうのはこうカッコつきで常連って書いてあるんですけど、まあ登場人物としてはオーナー、まあここではプロダクトオーナーっていうとあのスクラムでの意味のプロダクトオーナーっぽくなっちゃうんで、ちょっとそういう意味ではないんですけど、オーナーと顧客と出資者利害関係者スーパーマンみたいなが大体いますよみたいな説明がされてますね。
この中で触れておくというか、やっぱ顧客とか我々が使うユーザーのこともここではちゃんと話をしていて、なんとなくこれぐらいの時代の方に今で我々読んできたときに、ソフトウェア出来上がることが成功であって、出来上がらないかったら失敗みたいな感じのところ多いよねとか、その使われるとこまでみたいな話ってちょっと薄いよねみたいな話は知っていた気がするんですけど、
この中ではやっぱりその顧客がちゃんと使えるかどうかっていうところも話が入っていて、ここはなんかすごく他とちょっと違うなと思ったりとかしながら読んでました。
スピーカー 2
おだしょー 結局お前らが補修もするんやろみたいな目線も入ってたりはしますね。どっかのショーでめちゃくちゃ酷いのがなんか、補修期間までに訴訟されなければ私の勝ちみたいな、そういうやり方やめましょうねみたいな話もあったりとか。
成功と満足度のマトリックス
スピーカー 2
そうか、デスマーチプロジェクトも常連の中で言うと、僕目を引いたのはスーパーマンですね。オーナー、顧宅、出資者、例外関係者、ステイクホルダーみたいなところは、要求を出したり指示というか命令、制約を課してくる側としてデスマーチ的なきつい戦いを強いてくるっていうのはわかるなーっていう気はしたんですけど、
スーパーマンってプロジェクトをどうにかしてくれる人であるはずじゃないですか。デスマーチプロジェクトの常連として欠かせないんだなーと思って。
スピーカー 1
そうですね。これは多分2つの受け取り方があるかなと思ってて、1個はプロジェクトをどうにか成功まで持っていくっていうことは通常の人ではできなくて、スーパーマンがいないとそもそもプロジェクトが成功しないから常連として絶対いるっていうのと。
スピーカー 2
墜落した飛行機の被弾している場所を分析しましたみたいな。
スピーカー 1
そうそうそう。だから失敗して表に出てこないプロジェクトは緊急の対象にはならないので、スーパーマンがいないということはつまり、おっと艦乗り描きは嫌いだねみたいな、そういうオチかなってちょっと思ったりとかしながら読んでましたね。
スピーカー 2
あなたはお前は何も見てない、いいなみたいな。
スピーカー 1
そうですね。
スピーカー 2
あとまあそうですね似たような話として、本当に腕力でどうにかせざるを得ない、そのぐらいコントロールを失っているような状況で、どっかにひどく負荷が偏っているみたいな構図になりがちだよね。要するに誰もまともなことを言えてない状態なんで、その中でも戦える人がいないと、本当に胴体着陸すらできないみたいな感じなんでしょうね。
スピーカー 1
下手するとプロジェクトが始まって1ヶ月後にはもう何も作らずに終わるみたいなこととかも全然あるんだなみたいな、実際トーネマルコの本でそもそもプロジェクトの開始にすら至らなかったプロジェクトがあるみたいなことを書いてたりもするぐらいだったんで。
それがやっぱこの2000年ぐらいってシステム開発の経験が、みんなが一回はやったことあるとか、見たことがあるとか失敗しているプロジェクトをいっぱい見たことがあるとか、そういう状態ではなくて手探りでまだまだどんどん新しく新規に入ってくる人がいたんじゃないかなぐらいな感じで読んでましたね。
だからそもそも出資者もシステム欲しいって言っても多分わかんないと思うんですよね、実際何ができるのかとか。
言ったら多分2000年ぐらいの日本って言ったらホームページ持ってるとすごいみたいな世界ですよねきっと。
でもホームページ作らせるって言ってでも経験がない人が多分きっと連れてこられてHTMLを頑張って書くんだけど、これで合ってるのかもわかんないとか、出資者もホームページ作るといいですよって言われたから発注したけど、そもそもこれで何ができるんだっけみたいなとか、そんな感じでみんなプロジェクトやってたんじゃないかなみたいな、そんなふうにことを想像しながら考えてましたね。
スピーカー 2
今ってそれよりはマシになってるってことですか?
スピーカー 1
そうですね、今はより複雑なものになっていて、でもやっぱり業界の成熟度みたいのは上がってると思っているんで、スタートアップでもあれじゃないですか、やっぱり3週目とか2社上場させて次今3社目ですみたいな。
だいたい失敗する場所はここの辺だから先にこれとかやっとかないととか、上場するためにこういう準備が必要だよねとかいう人は多分業界内にどんどんどんどん増えている気がするし、出資者とかも過去そういうプロジェクトをやったことがあって上場してそのお金をもとにエンジェル投資みたいなことをやってる人とかもいると思うんで。
だんだん情報が流通するようにもなったし、経験者もたくさんいるし、何なら更新を育てる余裕があるまでは言わないけども、育てていこうとか業界に若いプレイヤーもどんどん入ってきて、そういう人たちが次の世代になるみたいな感じはだいぶできてきてるんじゃないかなみたいな気はしますね。
スピーカー 2
ってことは成功の確率が上がったとか成功事例が増えてきてるので、やっぱり競争は激化していってデスマッチはなくならないみたいな。
スピーカー 1
そうですね。デスマッチになる要因は変わっていくんじゃないかなみたいな気はしますね。
スピーカー 2
あれだな、難しい問題しか残らないっていうのと同じ構図な気がします。
スピーカー 1
完全にそれだと思います。
スピーカー 2
そうか、デスマッチプロジェクトの常連さんの話をしたんですけど、あとこのプロジェクトの性質みたいな話もちょっと面白いというか興味深いですね。
一言でデスマッチって言ってもなんだろうな、そのプロジェクトが発生している要因、制約とか、中の人の状態、モラル指揮だったりだとか、モチベーションみたいな、技術力みたいな、
そういうのがあって、4つに分けられる満足度と成功する可能性、未熟で4小限にマトリックス書いてるんですけど、満足度って何の満足度でしたっけ、発注者。
スピーカー 1
これは多分参加者だと思って勝手に読んでたな。
スピーカー 2
参加者だな参加者だな。激しく厳しかったけど楽しかったよね、良い思い出だよねとか、成長したよねっていう風になるような満足度とかそういう話ですね。
で、4つ分かれているのが神風型、愛大作戦型、自滅型、猛烈型っていう風になってて、成功する可能性も満足度どちらも低いのが地の如し自滅型なんですけど、満足度が高くて成功する可能性が低いのが神風型ですね。
神風とかデスマとかなんか日本に対する当て付けかっていう気がしなくはないんですけど、自己満とかアウトカーも生んでないけど、俺たちはよくやったぜって言ってるような神風型ですよね。
スピーカー 1
覚悟だけはありますみたいな。栄誉とか覚悟とかみたいな、そういう感じですね。
スピーカー 2
で、成功する可能性が高くて満足度が低いのが猛烈型で、これは何ですかね、なんかめちゃくちゃ悪い意味でのすごい大工会計の営業みたいな、ああいう生きた心地はしないけどとりあえず売り上げはめちゃくちゃ立つんですよねみたいな、ああいう感じかなとか。
で、どちらも高いのがスパイ大作戦型ですね。スパイ大作戦型はこれはなんだろうな、僕これデスマッチじゃないと思ってたんですよ。なんだろうな、まだ人間的な感じがするなと思って。
いろいろ辛いけど意味のあることもしてるし、自分たちにとっても非常に手応えもあるしみたいな感じがしちゃうんです。
スピーカー 1
それは多分ね、スパイ大作戦型の例として、トム・クルーズの名前が出てたりとか、スパイ大作戦から連想するものがかっちょいい奴らばっかだから、あいつらクールにやってるし、簡単なミッションではもちろんないかもしれないけど、成功が約束されてるよね感があって、
多分、こいつらが失敗するイメージが湧かないから、そういうイメージになるんだろうなっていう気はしますね。実際には成功確率が高いっていうだけで、失敗をしてるのはいっぱいあるんで。
結果的に成功してるっていうのはデカいな。売り上げは全てを癒すっていうのはある程度深だと思うので。
映画とか出てくるのは良いメンツが揃ってるってことでもあるから、現実はでもそんな良いメンツ揃うわけないだろうみたいなこととか、さっきのこの本の中で言うデスマッチっていうのは、パラメーターの何かが50%を超えている、切っているみたいな感じだと思うんで、
プロジェクト運営の進化
スピーカー 1
すげー良いメンバーいるんだけど、脳機がめちゃくちゃ短いとかっていう場合でも多分デスマッチで、でも多分すげー良いメンツが集まってたら、その短い脳機の中でも何とかしてしまうっていう感じがするんで、それを一般的にデスマッチっていうのかって言われると、ちょっと何反するよねみたいな、そういう感じはありますよね。
スピーカー 2
そうですね、あとあれか、若手企業家が仲間集めて、3人でスタートアップやってて、文字通り人の2倍も3倍も働いてると、さっき言ったパラメーター50%は遥かに狂っているので、あれは成功すればですけど、あれは多分スパイ大作戦型なんでしょうね。
スピーカー 1
そうですね。
スピーカー 2
ちっちゃいマンションの一室にみんなで寝袋持って泊まってみたいな、暖房はないけどパソコンつけっぱなしだから暖かいですみたいな。
スピーカー 1
そうそう、やっぱマンションの一室ですよね、スタートアップのイメージって。
スピーカー 2
マンションの一室でしょうね。
スピーカー 1
あとさっき近所さんが、神風とか地滅とか日本への当て付けかって言ってたけど、猛烈も猛烈社員っていうのが流行語か何かになったはずなんで。
スピーカー 2
猛烈はさすがに翻訳じゃないですか。オリジナルなんだろう。
スピーカー 1
そう、オリジナルなんだろうなってさっき思いながら話を聞いてて。スパイ大作戦も実は何か違うのかな、訳語、元は。
スピーカー 2
山浦さん、いつものヒタチソフトウェアエンジニアリングの山浦津野さんが役者に入ってるんですけど、山浦さんの趣味ってことですかね。
スピーカー 1
その可能性は。でも前半はもう一方の方だった気がする。後書きに1章から4章が山浦さんで、5章から11章が松原担当しましたって書いてあるんで、山浦さんの趣味かもしれない。
スピーカー 2
まあまあまあいいや、それは脱線しちゃったんですけど。そうだから一言でデスマーチって言っても、何ですかね、その外面ビジネス的な意味でのアウトカムとか事業としての成功みたいなところでのグラデーションっていうか幅もあるし、
中にいた人、中にいた人っていうかちゃんとそのプロジェクトを生き残った人っていうのがどういう印象を受けるかっていうのでも、制約とか条件がきついっていう意味でのデスマーチっていうインターフェースは持っていても、インターフェース性質は持っていても、諸々の条件によっていろんなバリエーションがあるよねみたいな話ですね。
スピーカー 1
そうですね。しかもなんとなくこれを読みながら、2000年前後だし部活行経営みたいなとか、DNAのナンバー3の部活行経営って本があって、当時スタートアップとしてどういうことをやってたのかとかいう話が載ってて、すごいめちゃくちゃ働いてて大変だけど、もちろん当時は大変だったんだろうけど、今から振り返ったらいい思い出みたいな感じもあって。
なんかデスマーチイコール全てが辛い。辛くてもうなんかどうしようもできないみたいなイメージもあるけど、一方でこういうスパイダー作戦みたいなタイプは大変だけど俺たちやってやったぜみたいな、なんかそういう感じはやっぱあって、それを含めデスマーチっていうのかみたいな感じはありますね。
スピーカー 2
そうですね。生存者バイアスではあるんですけど、今は生き残れば英雄ですからね。
デスマーチプロジェクトの性質
スピーカー 2
そこら辺も含めてさっき言ったデスマーチプロジェクトに参加する理由、能動的に参加するっていう意思を持ってそこにいる人かもしれないし、嫌だけど期待するものが大きかったから足突っ込んでみるかっていう人かもしれないし、なんかいろいろあるよねっていう中で、これプロジェクトの性質、この4分類をこの本の中に出してるのってそういえば何でなんだっけと思ったんですけど。
スパイ大作戦型ならOKみたいなそういうこっちなんでしたっけ。
スピーカー 1
どうなんですかね、なんかあんまりただ単にこういうことがわかったっていうことだけかなという気がしますね。なんかその後にスパイ大作戦型はなんか研究がちらほらあった気がしますけど、他にはあんまりなかったような気がするんで、すべてが大変つらいものではないよっていうだけということなのかなみたいな気はしますね。
スピーカー 2
あとあれか、どういう流れ、どういうコンテキストで発足したプロジェクト化によって、この4分類のどこに落ち着きやすいか的な話は少し触れられてるのか。
スピーカー 1
そうですね。
スピーカー 2
まあまあでも自滅型は避けたいですね。自分がマネージャーとかやるんだったらせめて神風型にしたいかもしれない。
スピーカー 1
そうですね、満足度は多少上げて。
スピーカー 2
これなあ、マネージャーの評価は上がらないけど多分利息率は上がらないんで、まあまあまあっていう。
スピーカー 1
そうですね、だから左下からどういうふうに登ってスパイ大作戦型に今の状態を変えていくかみたいな、そういう戦略がもしかしたら考えられるとか。
あと、この後ろの方にちょっと書いてあるのが、全員が全員同じように思っているわけではないよみたいなこともあるんで、
まあ多分そのプロジェクトの中にいる人にとっては、俺はめちゃくちゃやってやったぜって思う人もいるし、いやうまくいかなかったなって思う人もいるだろうから、全員が全員同じではないっていう話もありますね。
なので、まあもしかしたらマネージャーの視点からすると、そのプロジェクトに対してうまくできたとか、満足度が高いか低いか、成功するっていうのもプロジェクト自体のもちろん成功失敗はあるだろうし、個人がトライして成功失敗とかも、
まあこの本でそこまで考えていってるかどうかわからないけども、実際にはあると思うので、
じゃあその参加しているメンバーがどういう気持ちでいるのかみたいなところを探る上では、もしかしたらこのプロットは使えるのかなっていうふうに思っておりましたね。
政治の重要性
スピーカー 1
そうですね、いやなんか、いやですねデスマーチは奥が深いみたいな、あんまり考えたくない地面になりますね感想コメントが。
スピーカー 2
そうですね、あと奥が深い昇降群ってやつもあるんで、そういうこと言っておきましょう。奥が深いって言っておくとなんかそれっぽくなるっていうのもあるんで。
スピーカー 1
いい質問ですねみたいな。
スピーカー 2
でもまあ第2章の政治はそんな感じですかね。
スピーカー 1
そうですね。
スピーカー 2
そうだな、まあでも結構この本本当にめちゃくちゃ、いわゆる始めにが終わってすぐに政治の話してるんで非常に重要視してるというか、
絶対に無視できない感じはあるからこそ強調してるんだろうなっていう気はしますし、
第2章のタイトルが政治っていうだけで、なんか割とずっと政治の話は出てくるので。
スピーカー 1
そうですね。
スピーカー 2
っていうところで第3章行きますか。
スピーカー 1
行きましょう。
スピーカー 2
政治の話が終わって次は交渉の話が出てきますね。政治じゃねえかっていう。
スピーカー 1
広くとるとこれも政治じゃんみたいな。
スピーカー 2
でもだからマージしないでそれぞれ独立して扱うべきだって判断するほどその政治とか社会的な問題っていうのがデスマーチの本当に根本根っこにあるっていうような感じなんでしょうね。
スピーカー 1
そうですね。
スピーカー 2
第3章の交渉はこれな。
第3章の冒頭の1行じゃない2行だけちょっと読み上げたいんですけど、
デスマーチプロジェクトのマネージャーが会社上層部と予算やスケジュール、開発リソースの交渉をする場合、結果は簡単に予測できる、プロジェクトマネージャーが負けるっていう風な出だしで始まる章ですね。
スピーカー 1
まあそうですよね。これがうまくいってればそもそもつまり予算は半分にならないし、納期も半分にならないしとか言うはずなんで。
スピーカー 2
そういう中でどういう風にして少しでもマシな条件引き出すかとか情報を引き出すかとか、デスマーチやるような環境でよくありがちな交渉のパターンみたいなのが紹介されている章ですね。
スピーカー 1
そうですね。
スピーカー 2
この章から学んだことありますか、アゲインさん。嫌な質問の仕方をしたら。
スピーカー 1
あれですね。交渉の方法がいろんな交渉の仕方があって、交渉の方法の中でも何パターンというか、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10パターンぐらいあるんですよね。
その中でバッファーを積むといい、バッファーを込めて考えましょうってやってると、結局そのバッファーは見破られたりするんで、交渉失敗するとお前これバッファー積んどるからもっと短くするぞみたいなことになって、辛いことがいっぱい起きるぞっていうことが書いてあって、やっぱバッファーを乗っけていろいろ仕事するのってちょっと辛いなっていう気持ちになりましたね。
スピーカー 2
そうですね。見破られる。なぜならその上司を昔使ってたやり方だからだみたいな。
スピーカー 1
そうそうそうそう。
スピーカー 2
これ交渉の方法10パターンというか10通り書いてあって、どれがお勧めとかそういう話なんでしたっけ。上司と信頼関係を結んで誠実に話しましょうが本当は一番やるべきなんでしょうけど。
スピーカー 1
どっちかというとやっぱりアンチパターンみたいな感じなんじゃないですかね。
スピーカー 2
アンチパターンというかこういう交渉の仕方、上司なのかクライアントなのかっていうのはあるかもしれないですけど、こういうふうにしないと自分たちの希望条件を通せないっていう時点でデスマッチへの呼び声が聞こえますよみたいな、足突っ込みかけてますよみたいなそういう雰囲気はありますね。
スピーカー 1
もともとこれの出典はプロジェクトマネジメントのコンサルタント、ロブ・トムセットの論文の中で出てくるパターンを列挙しているということですね。今読むと。
これがもしかしたら実はプロジェクトマネジメントのコンサルタントって書いてあるから、ITにのみならずあちこちにいろいろあるのかもしれないですね。
スピーカー 2
確かに確かに。
スピーカー 1
建築だったりもそうかもしれないしとか。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
これをじゃあちょっと現代風に読み換えるというか、この交渉みたいなところをもしうまくやろうと思ったらどうやるのかなみたいなとか思うと、まずチーム内の合意を取っていくみたいなのが大事だよなみたいな。
チームとして今何を大事にしたいかみたいなところとかで、QCDSみたいなところで例えばトレードオフスライダーやってみようとか、自分たちはこうしたいと思っている。
ステークホルダーと話をする上でチームの方針としてはこうですみたいなことを正しくというか粛々とやっていくしかないんじゃないかなっていうのはちょっと思ったりしてましたね。
スピーカー 2
会話の余地がある場合に限るって感じじゃないですか、それ。
スピーカー 1
そうですね。
スピーカー 2
そうなんですよね。
スピーカー 1
あとはこういう状態をどうやって避けるかみたいな、こういうところに突っ込んでいかないようにするために機器察知能力を高めていくしかないみたいな、そんな感じはしますよね。
スピーカー 2
あとはさっきのバッファーを積んで交渉していくみたいなのが良かれと思って、結構意外とやりがちなものも含まれてるかもなっていう気がしますし、
雑にとうまく活かすと、形式的には似たようなことをやってるけど建設的なフィードバックをもらうのに使えるかもなとかっていう話もほらほらと書いてあって、
これ名前だけ読んでも絶対伝わらないんですけど、中国式水滴攻め型とかは建設的な話につながりそうな余地がありそうだと思ったんですよねって言っても、
多分この名前のせいで絶対に説明しないと訳がわからないので。
スピーカー 1
すごくざっくり言うとあれですかね、全部作ってドーンとやると大変なんで、中間成果物みたいなものを毎週毎週出していって、それを見せながらそれを作るのにほら1日遅れてるでしょ、
つまり全体の1割の部分を作って1日遅れてるってことは全部で10日遅れるよねとか、その遅れ度合いをちゃんと伝えていくみたいな、だからプロジェクト全体を早い段階から伸ばしていくみたいなところですね。
水滴を落とすようにちょっとずつ出していく。でもこれすごく現代的だなっていう気はしますね。結局今わかってる情報から予測をするとこれぐらい遅れる。
期待してたものよりは完成は後ろにあるよ、じゃあスコープを落としますか、期日を伸ばしますか、みたいなことをその都度判断していくっていう意味ではすごく現代っぽいですよね。
スピーカー 2
そうですね、そうですねって言いながらあれですね、組織パターンで言うとなんか、スケジュールを少しずつ少しずつリスクしそうだな、アンチャパターンだなっていう気がしました。
スピーカー 1
そうですね、なんかどうでもいいとこずっとレビューしてずっと遅らせるみたいになると、いつまで経っても物ができないみたいなこととかは、こういうのやってると聞かれないんで、自転車小屋の屋根の色何色にするって言って、いや早く自転車小屋欲しいんだけど、みたいなことが発生するみたいなことはありますね。
スピーカー 2
あとはあれか、小出しにしていくとか、そのなんだ、ちっちゃいのを積み上げていって、ほらこんなに大きな問題になってますよねっていうのを知らしめようっていうやり方っていう風に考えると、なんだろうな、失敗した場合にはなんか揺れがえる状態というか、
また細かいこと言っているな、結局大丈夫なんでしょう的な感じに捉えられて、結局相手を動かせないみたいな、そういう失敗の類型にもハマりそうだなとかちょっと思いましたね。
スピーカー 1
そうですね、結局スプリントレビューで適切なフィードバックをもらい、顧客と今後のスケジュールとか見通しについて対話しましょう、今後のプロダクトについて対話するっていうところがうまくいかないと、大体失敗するみたいな、そんな感じだなって思いながら。
スピーカー 2
そうですね、そんな感じの交渉ゲームの方っていうのが語られていて、あとあれか、この交渉のセクションで言うと、この条件飲んでくれないんだったらすぐに自粛してやりますよみたいな切り札を使えばいいよ的な雰囲気が結構ありますよね、このエドワード・ヨードンからそういう雰囲気がありますよね、いつでも辞めてやるみたいな。
スピーカー 1
そうですね。
スピーカー 2
そういう交渉の仕方もあるよっていうふうに書いてますね。
スピーカー 1
交渉失敗の場合は、その場合は会社を辞めよう、本書では何回もって書いてますね。
まあでもこの円とかやっぱどうなんですかね、アメリカっていう雇用の流動性が高いからそういうことがやりやすいのか、日本だとどれくらい現実的なのかみたいなとかいうのは差し引いて読むまわないといけないのかなとかちょっと思ったりとかしましたけど。
その後、この本の中の例だとアメリカでも1980年代までは一生働ける職場という雰囲気がある大企業にたくさんの技術者が勤めていたっていうかあって、就寝雇用ってことではないんだろうけど長くここに勤めるんだろうなぁみたいな空気はあったらしいけど、
その後結構それはすぐになくなり、結構辞めたりとか敗北になったりしたみたいな話があって、これってでもなんか今の日本でもだんだんこっちに近づいてるよなぁみたいな気持ちもちょっと読みながら思いましたね。
スピーカー 2
そうですね、だから居残るのが適切か離れる方が安全かみたいなのは自己責任や例みたいな雰囲気になってきますよね。
スピーカー 1
あとちょっとここの章で読んでて、自分はよくやるやるというかよく考えるやつなんですけど、許容し得るトレードオフっていう説があって結構面白いなーって思ったりしましたね。
どういう話をしてるかっていうと、交渉するときに例えば9月1日絶対マストみたいに言ってるけど、ちょっと仮に9月5日に完成するとしたらなんで移動できないんでしたっけとかいうその意図みたいな、9月1日マストですみたいなのを意図を聞き出すみたいな。
もしこれプロジェクト失敗したら9月2日にいきなりもう倒産制限しますみたいなことを聞いてみましょうとか、これはだいぶ意地悪な質問だと思いますけど。
スピーカー 2
これ意地悪いんですよね。
スピーカー 1
あと80対20パレートの法則かな。全機能の80%を処理する20%の重要なプログラムをリリースできたとして、残りの20%削れません?みたいな話とかをして、作るものを減らすことできないかって聞いてみるとか。
ソフトウェアプロダクトの開発
スピーカー 1
うちのチームのメンバーは良くて早くて安いものを作ると思ってるんだけど、3つを全部飲むってすごく難しいんだけど、もしその2つしか実現できないんだったらどうしますとか。
その質問によってどうにか2つに押し込めようってよりは、何を大事にしてプロダクトをソフトウェアを作りたい、動かしたいと思ってるかみたいなところを聞き出すためのテクニックだなって思ったりとか。
成功は保証しないんだけど、できる限りのことはやるんだけど、どこが一番大事だと思ってるのか。記述だったり機能が全部揃うことだったりとか。
いうようなことをどんどん聞き出すみたいなことがここには載っていて、割と自分はそういうことも考えたりするんだけども、この本読んで、なるほどそういうものがあるんだって思ったら、
引き出しが増えてプロジェクトマネジメントするときにそこが役立つんじゃないかなっていうふうに思ったりとかしましたね。
スピーカー 2
ここめちゃくちゃ建設的ですよね。ちゃんとトレードオフを同じステージに立って認識を合わせようとしてるとか、ベストを突く隙はありますよみたいな雰囲気が。
スピーカー 1
そうそうそう。
スピーカー 2
いや、9月2日に倒産を宣言するのですかっていう、あんまりちくちく言葉で聞かなくてもいいんじゃないみたいな感じはあるんですけど。
スピーカー 1
そうそう。
スピーカー 2
結局そういうことですもんね。この9月1日っていうふうに設定したデッドラインっていかなる意味を持ってるんですかみたいな。そこって引き出さなきゃいけないよねっていう感じはありますもんね。
スピーカー 1
そうです。9月1日にCMを打つから。9月1日にCMを打つのに9月1日に稼いだとダメですけど。
スピーカー 2
8時間後にCM打つから。
スピーカー 1
早く高速化してねみたいな感じになっちゃうけど、でも結局なんで1日になってるんだっけみたいなことをもう一回、ハッとさせられるような質問をうまく投げかけられるかっていうのは交渉する上では大事だったりしますね。
話聞いてもらえないとね。いや契約で決まってるから9月1日でよろしく以上みたいな感じで終わっちゃうかもしれないですけどね。
スピーカー 2
賢い愚者って感じですね。
スピーカー 1
確かに。
スピーカー 2
同じ説でいうと僕76ページにあるんですけど、見積もったパラメーターの一つ変えると言われ、その幅が10%以内なら他のパラメーターをその分増やして創作する。
10%を超えると他のパラメーターに対してN2乗分の1の法則の影響が出るっていうふうに書いてあって、別にこれなんか数式のインパクトとかどうでもよいかなと思うんですけど、
10%以内だったら結構微調整で頑張るけど、そこを超えてくると壊滅的な影響が出るからやり方捉え方変える必要があるんじゃないかみたいな感じのことが書かれていて、結構ここは少しハッとしましたね個人的には。
スピーカー 1
これはきっとこのヨードンがコンサルティングやっていろいろ見てきた中で、大体これぐらいの通知が変わると結構プロジェクトがやばくなるとか、うまくいかなくなっていくみたいなことを多分経験的に感じ取って、
そのための手打ちをするためにはどうしたらいいかみたいなところを法則性を考えてみたっていうところだと思うんで。
スピーカー 2
ゲームのルールが変わる意識値みたいなのが絶対にどっかにあるよねっていう雰囲気ですよね。
スピーカー 1
そうですね。確かに10%か。12ヶ月から半分の6ヶ月にいけようと言われて、チームの日程が半分になったから人数倍にするぞではなくて4倍にしましょうみたいな感じで。
確かにな。あるいは右手と左手の両方で同時にコーディングできる超人プログラマーを雇うために予算を4倍にしようって書いてあって。
スピーカー 2
これよくわからなかったね。
スピーカー 1
右手と左手で別々のコーディングをするってことなのか。
スピーカー 2
タイピングって話じゃない。両手でタイピングできるとかそういう話じゃないですもんね。
今までの延長性像で考えて微調整でどうにかできる範囲を超えてるからなっていう認識をお互い持っておこうぜみたいな。
それって例えば両手でコーディング同時にできる人です。本当に探しますみたいな。
しかもこれめっちゃ面白いなと思ったのが、右手と左手両手で同時にコーディングできるだから生産性2倍にしかなってないですけど。
予算4倍だからコミュニケーションコストとかそういう話があるのかみたいな。パソコンも一台でいいだろうなみたいな。
スピーカー 1
数字が合ってるのかみたいな感じがしますよ。
面白いですよね。
N以上分の1の法則に信頼がなくなっていくのではみたいなこの後ろの打速のせいで。
スピーカー 2
余計な冗談のせいで。
でもそうなんかこの本ちょいちょいあれですよね。なんかユーモアがまぶしてあるというか。変な冗談ちょいちょいありますよね。
スピーカー 1
ありますね。やっぱこう飛ぶで丸拳というか。
同じ感じのとこにいるからノリが近いのかなって勝手に思ったりとかしながら読んでましたね。
確かに。まあでも第3章そんなとこですか。
そんな感じですかね。