でもそれでもこんな系すごく質のいいものができるんだって思ったら、全然まだまだ可能性あんじゃんとか思っちゃったんだよね。
っていう感じはしたかな。あと俺は個人的にそこもだけど、俳優陣も素晴らしかったなと思ってさ。
この父親っていうのが姿くらましちゃった父親っていうのが佐藤二郎なわけなんだけどさ、
佐藤二郎といえばバラエティでの活躍とかもあってさ、コメディ俳優の印象が強いけどさ、やっぱシリアスの佐藤二郎もいいよねって思ったよね。
いやシリアスの佐藤二郎、圧があるよね。
冒頭のクチャクチャ食べてて汚らしい感じとかさ、娘に注意されるダメ親父っぷり?いやいいなとか思いながらさ。
でもさ、そっからさ後半にかけるとさ、もうその精神が壊れていっていく様子からの、そっから決死の覚悟で挑んでいく姿。
そのなんかどんどん心情が変わっていく様子がさ、もう天にとるようにわかるよねっていう。
もうそのお芝居が素晴らしかったなと思って。
聞き込まれた。
うん、だからすごくやっぱり魅力のある俳優さんなんだなとも思ったよね。
娘役の伊藤葵さんっていう方、この方ね、名前は存じてはいたんよ俺。
というのも同じく去年か、2021年公開の空白っていう作品があるんだけど、この作品も話題にはなってて、その作品の中でもこの人が出てるのよ。
で、この伊藤葵さんもその映画の中ですごく注目の的を浴びてて、そっからは気にはずっとなってたんよ。
で、そしたらこの作品で出てて、やっとなんかこれもまたやっと見れたなと思ったのは個人的にあんだけど、
いやいい女優さんだなと思ってさ、めちゃくちゃ素朴じゃなかった?
なんかね、ずっと困り顔だなって思って見てた。
うん、それがすごいなんか良かったなと思ってさ。
ナチュラルな感じだよね。
何がすごいかなってさ、ちょっと考えたときに、俺の中で一つこれかなと思ったのが、
あの溶け込み力がすごいかなと思って。
なんかさ、大阪のその下町にそうだし、なんか狭いお家に住んでそうだし、宅教室にいてそうな感じがあるし、っていう女の子じゃない?
まあわかる気がする。
なんかいそうっていう。
うん、いかるわかる。
でさ、あの俳優さんってさ、まあ大概がさ、鼻あるじゃん。
まあイケメン美女とか言われるような人たちって、まあ鼻がある分さ、あのデメリットとして、その場所に溶け込むっていうのがさ、難しいと思うんだよねって思うよ。
すごい、ざっくりな例えの話になっちゃうんだけど、山奥にさ、木村拓也がいる設定の映画があるとするじゃん。
うん。
例えばよ。
まあちょっと慣れ出してきたなと思ったけど。
ちょっと例えばよ。
そんな映画があるかどうか知らんけど。
これを現実に考えた時に、いやこんなかっこいい人山の中におるわけないやんって。
だから、そのどれだけその街に溶け込めるかって俳優にとって大事なことだと思うんだよね。
だから、あの匿名性っていうのがやっぱ俳優にとっては大事だなっていうところはあると思うよ。
それが今回のヒロインの伊藤葵ちゃんはすごくあったなと思って。
最後のシーンもなんか大げさの芝居じゃなくて、スッと泣いた感じが、
ああ、本当にこういう境遇にあった女の子ってそういうふうに泣くんだろうなっていう本物を感じたんだよね。
僕言い方正しいかわかんないけど、スター性っていうところではなくて、
本当に一人の娘、その一人の少女として見ることができるっていうのかな。
この人だからこういうことになったんだって感じじゃなくて、
日本のどこかのスポットを切り取ったらこうなったみたいな感じに見えるというか。
そういう意味でやってる。
そこに芝居を持っていったのはすごいなと思ったんだよね。
俺さ、好きなシーンがあってさ、父親のサトルが失踪して、
娘が探しているときにシスターと出会うところあったじゃん。
っていうのが、担当の教師がシスターを連れてきて、
もうお父さんはいないから、後の面倒はこのシスターが面倒見てくれるよっていうので、
呼んできてくれたんよね。
そのシスターがカエデちゃんっていう名前の女の子なんだけど、
カエデを引き取るよって言ってる最中、むちゃくちゃウザったそうな顔してるんだよ。
そのお芝居っていうのが、ウザいんですけど怒りみたいな顔の演技じゃなくて、
顔には出さないんだけど、心の中でウザー早くどっか行ってほしいんですけどっていう感じなのよ。
早く時間過ぎないかなみたいな。
その演出選んだのは最高だなと思って。
そっから最後にシスターに向かって唾を吐くっていうね。
コントだったら振りがちゃんと効きすぎてるなと思って。
良かったなと思って。
だから派手すぎない芝居をするんだよね。
いいよね。
そこがすごいなと思って、今後ちょっと注目していきたい女優さんだなと思った。
で、あとは連続殺人犯の清水博也。
好きな俳優の一人なんよ俺。
いわゆるカメレオ俳優って言われる人なんだけど、
俺この人に出会ったのは多分千早振るなんで。
確か全部で3作千早振るあるんだけど、確か1作目から出てたと思うんだけど、
その主人公の千尋、広瀬すずちゃんの敵役の須藤昭人っていうキャラクターを演じてたんよ。
これが原作ではというか、キャラクターとしてはドSでめちゃくちゃ嫌なキャラクターなんよ。
嫌なことを言うキャラクターなんだけどちゃんと強いみたいなキャラクターで。
これがキャスト陣の発表段階の時に、原作と見た目が違っててさ、
当時はどうなんだろうなって疑心悪気だったんだけど、
いざ映画見てみるともう解釈一致だったんよ。
もうね、原作を読んでいた、思い描いてた通りの須藤昭人が目の前におるっていう感じになってさ、
あーすげー俳優さんがおんだと思って、そっから何作か見てんだけど、
基本的にはこの人いいなーってなってる、俳優さんの一人。
あんまドラマの印象はないんだけど、映画では何本か出てて、
どれも素晴らしいなーって思ってる俳優だったんだけど、今回もやっぱいいなーと思ったって感じかな。
俳優陣あたりで何か思ったところあったりする?
どの辺まで喋っていいの?今回は結構ネタバレありでいく感じで。
ゴリゴリ?
主演はその3人だと思うんだけどさ、
3人って言っていいと思うんだけど、
犯人に殺される役のさ、女の子いたじゃん。
メガネの?
メガネの。
あの子がなんかね、いいんだよなー。
あの子もよかったねー。
これは役なのか、そういう役だからそうなってるのかわかんないけど、
これから死のうとしてるのにさ、ひょうひょうとしてるんだよね。
それがなんかさ、妙に逆にリアルだわって感じたというかさ、
全然オドオドしてなくて、もう殺されたい殺されたいって願ってる。
で、それも狂ったように殺されたいって願ってるんじゃなくて、
早くしてくんない?みたいなさ、
主人公の楓とはまた違うタイプの現代っこっぽさっていうか、
が出てる感じがなんか面白いなと思ったかな。
なんかああなるのかなとはちょっと感じたんだよね。
だからそういうところを含めて、
演技自体にはなんかあんまり違和感はあんま感じなくて、
見入ったっていう感じかな、お話自体に。
あとキャラクターにそれぞれに魅力を感じるっていうところだったかな。
俳優陣しかり、その俳優陣の演技は素晴らしかったなと思うよね。
ちょっとまた別の角度からになるんだけど、
俺ロケーションがすごく良かったなと思ってて、
この舞台が大阪の西成藍林地区っていうところなんだけど、
そこで実際に多分撮影してるとは思うんだけど、
何が良かったかなっていうところを改めて考えたときに、
その下町感がいいなと思って、
地元の大阪っていう、路上で地べたに座ってるおっさんとか、
普通になんかこの人エキストラなんかどうなんかなみたいな人がおったりとかしてて、
すごくいいなと思って。
なんか曲がりしてる感があったんよね。
スタジオではないっていうところなんだけど、
自分が映像を作ってる側で、
制作とかもしてるっていうのもあって、
ロケーションとかも探しに行ったりとかしたりとかするんだけど、
スタジオって綺麗すぎるんよ。
私、外での撮影とかも、
ロケーションのコーディネーターさんっていう人がいたりするんだけど、
ロケーションのコーディネーターさんを使ってない感じもするなと思ってて、
ああ、そうなんだ。
これは多分映像屋あるあるだと思うんだけど、
スタジオとかロケ地で、
その気持ち感あるとなんか泣いたりすることがあるんよ。
泣いる。テンション下がる。
例えばだけど、河川敷といえば玉川とかさ、
AVの話になっちゃうんだけど、プールといえばあそこみたいな。
そういうのをロケーションすると、
ちょっとなーってなったりすることがあったりするんよ。
場所の方が気になっちゃうってことね。
今度は自分の手で殺したっていう、
良くないことだけど報えることができたっていうところが、
なんかあったのかなっていうところがあって、
なんかいいなと思ったんだよね。
心境の変化というか。
だからこの映画でさ、
ハッピーエンドっていうか、
だからハッピーエンドって言っていいのかどうかが分からないなと思っていて、
どこに寄り添ってみるべきなんだろうこれはって思ったんだよね。
結局やってること自体は犯罪、人殺しには変わりないわけよ。
それはそうなんだけど、
じゃあそれって今日本だとこうしかできないからこうだよねっていう状況なのかもしれないし、
安楽死ができないからね。
だからそれは良かったねって言っていいのかどうなんだろうって思う映画だったかな。
さとろが自分の手でやっと絆できたっていうところがあって、
やっと殺すことができたっていうので一つクライマックス終わったんだなって感じたんだけどさ、
そこである種のハッピーエンドかなと思ったらさ、
その後ちょっとまだ話が続いてて、
一度潰れてた卓球場も復活するよね。
そうしたらまだ連絡取っていなかった自殺志願者リストの中にの人が、
娘の会でって知った時ゾワッとしたよね。
俺まだやるのと思ってさこの映画。
今さっきハッピーエンドの感じだったんだからさもういいじゃんと思ってさ。
エピローグ始まったなって思ってたのよ。
そしたらあれまだ終わらないぞみたいな。
なんかもっとやべえのぶち込んできてるような気がするぞと思って。
これ最終的には2人で真珠エンドになるのだけどうしてもやるでと思ってさ。
と思ったら最後卓球の打ち合いの超長回しシーンには泣いたよね。
いやー最後の最後まで油断ならねえと思って。
そこはヒヤッとした。
緊張したわあれは。
っていうのがあったかな。
これは知ってる人は知ってると思うんだけど、
正直最初のファーストシーンのカットでなんとなく終盤の展開を予想できたんよ俺。
父親のサトルがスローモーションで謎にトンカチを振ってるシーンがあるのよ。
スイングの練習をしてたね。
これがポンジュノの母なる照明っていう作品に似てるのよ。
これがこの作品では冒頭でお坊ちゃんが草原で謎のダンスを踊ってるのよ。
今回の探すの片山監督はポンジュノの女監督をしてたことがあるのよ。
っていうことを考えると、
つまりトンカチで振ってる謎の動きっていうのは母なる照明のオマージュっていうことがわかるなと推測できますよ。
この母なる照明の謎のダンスっていうのはクライマックス後の話なんよ。
とリンクするのよ。
これはトンカチを振ってるこの謎の動きにはちゃんと意味があるなっていうのはわかるよ。
そうすると、そのトンカチで何か殴るんじゃないかっていうのは考えられる。
でもさすがにあの動きがトンカチでストを殴るための横演習だとは思わなかった。
そこにもちゃんとリスペクトあるなと思って、なんかいいなと思って。
あれはなんか多分初めて、全く母なる照明を知らない人には謎の時間だったんだろうなと思ってさ。
っていうのは感じたかな。
これトータルでの話になるんだけど、
これカズキさ、この作品123分あるんだけど、長いと思った?短いと思った?
短いと思ったよ、俺は。
この120分、まあ2時間よね。
映画で言うとまあまあ長い方には分類すると思うんだけど、
まあ長かったけど、退屈はしなかったよねっていう。
そうね、なんかこのシーン何だろうみたいな、いらんみたいなのはなかったかな。
まあいわゆる目が離せないという言い方なのか。
ずっと見てて飽きなかったし、次の展開も気になったし。
割とあっという間の2時間ちょいだったかな。
この作品さ、すげえ長回しが多かったと思うんやけど、
その退屈には感じなかったっていうところが。
そうだね、確かに。
話の展開力がちゃんとあって面白かったんだろうなとは思うんだけど、
その話の展開をより面白くしてるのが、
その俳優のお芝居だなというふうに思ってて、
それがこの作品の映画の特徴なんかなと思ったんや。
だから言ったら、ジャンルで言うならミステリー作品だと思うんだけど、
ヒューマンドラマの要素も結構多いじゃん。
だから登場人物たちが何を考えているのかを大事にしてたと思うし、
それがヒューマンドラマ部分だと思うよ。
それを捉えるのに長回しが最適だとは俺は思うよね。
俺は個人的に長回しが大好きなんだけど、
長回しの俺すげえいいなって思う部分が、
その空間を閉じ込めることだと思って、
その場所の空気感、例えばだけど、
夕日がだんだん沈んでいくグラデーションだったりとかさ、
鳴り響くチャイムの音の感じとか、
臭いがしてきそうな黙々と煙が上がっていく焼き鳥屋の匂いとかさ、
っていうことが長回しには込めることができるし、
その俳優面で言うと、話し合う相手と喋りながら、
コロコロと変わる思考の様子が手に取るように分かったりとか、
その俳優の息遣いとかっていうのが、
その空間をリアルにさせてくれると思ってて、俺は長回しが。
そこが魅力なんじゃないかなっていうふうに思うよね。
で、それの極致とも言える部分が、やっぱ最後の卓球の打ち合いのところだと思うんだけど、
その打ち合いの中でその球が鳴って、
小さい室内に反響するよね、その音が。
2人はほぼ喋れないから、もう何喋るんだろうと、
視聴者はその緊張状態の中はもうただ待つっていう状態になるよね。
で、よく見えないよね。
2人の表情を追ってるというより、フィールドを追ってるっていうような感じでなってて、
そのよく見えない2人の表情を何とか見てる人たちは読み解こうとするんよ。
数少ないその言葉の意味を視聴者はちゃんと理解しようと咀嚼するんよね。
で、ようやくその話の内容に理解できたときに、
正面の絵に変わって娘の楓が泣いてる瞬間を見ると、こっち号泣しちゃうんよね。
だから、このためのフリにちゃんと聞いてるなと思うし、
この長回しがすごく魅力的に映ってるなと思ったよね。
でも、一方で長ったらしくさ、回してると飽きてしまう側面もあるよね。
だからそこはテンポいいシーンも入れててさ、
例えばだけど闘争シーンとかすごくカット切り替えてバンバン入り替えてたりするんよ。
っていうのをちょいちょい挟んでたりとかしてて、
全体を通してバランスを整えてるなと思ってて。
これ個人的にだけど、ワンカットの秒数を記録していっていくだけでも、
なんか面白いものが見れるんじゃないかなと思ってて。
要はワンカットワンカットの秒数を全部測っていって記録していっていくと、
なんかリズム感になってるような気がするんよ。
確かに、環境ついてるかもね。
そう、ある波っぽくなってるような気がするんよ。
それがなんか面白いリズム感になってそうな気がするなと思って。
それだけでも、やらないけど測ってみても面白いんじゃないかなと思ったよね。
っていうリズム感もあるし、
あと、娘の最初の視点は娘視点。
で、中盤では殺人犯の目線。
で、最後にはお父さんの目線っていう、
その見方を大きく変えて、
その新しさっていう、飽きさせない新しさっていうのをちゃんと作ってたなっていうところもあって、
そこもいいなと思ったよね。
だからその物語の作り方もいいけど、
なんかそれ以上になんか、
その監督の持ってるリズム感もいいなって個人的には思ったよね。
作品が面白いのはもちろんだけど、
この作品だから好きっていうよりは、
多分他の作品を撮ってたとしても、
まだ見てないその三崎の兄弟とかも、
多分面白いんだろうなとか感じるっていうのは思ったところかな。
引きの絵のサイズ感がいいんだろうなっていう気はするよね。
だから空気を映すのが上手いっていうのかな。
その辺なんか意外と、
時をかける少女とかに近いかなと思ったんだよね。
作品も結構比較的、
ロングショットが多かったりする作品なんだけど、
序盤はね、確か。
だから夏の香りが作品とかめちゃくちゃするんだなとか、
そういったものがちゃんとこの作品にもあるなと思ってて、
大阪の下町間とかがちゃんと閉じ込めてることができるなとか、
すごく感じた。
だからといって、長田らしく感じない、
すごくテンポ感のあるところを感じると、
やっぱポンジュノのパラサイトとかの、
そのテンポ感にもある意味似たようなものは感じるなとか思った。
声優の方を、
邦画の基準にしてくんねえかなっていう。
言うても、
ポップっちゃポップなさ、
リズム感だったことない?
そうね、なんか、
昔の日本映画の長回し感ではない感じ?
本当に昔の日本映画ってさ、
長回しあるけど、
長いっていう日常感が伝わってくるんだけれど、
ちょっと飽きちゃうような今だったら、
長さではあるのよ。
自分から探しに行かないといけないっていうかさ、
面白さの部分だったり詳細のところ。
けど今回の探すは、
そういう感じでもない、
気楽にっていう言い方が正しいのかわからないけど、
普通の娯楽作品の映画として、
一級品だと思うし、
ちゃんと世界へ誘う、
あの感じの長回しの長さ?
かなとは思うね。
だからこれを基準にってなると、
それしてくれるならぜひしてほしいけど、
相当ハードル高いよ。
相当ハードル高いと思う。
相当技術がすごいんだろうなと思うけど、
それぐらいは言ってほしいなって正直思うかな。
確かにこれが受け入れられるようになる方が、
やっぱり素晴らしいような気がするなとかは思うよね。
これぐらい面白いって言ってくれる日本人がいるってことだったら、
まだ可能性あるのかなとか、
韓国に続けじゃないけども、
まだまだやるんだぞっていうのはすごく感じるかなと思ったかな。
別に言うて内容はすんげー重いけど、