こんにちは、趣味はなんでもむしゃむしゃDJいしかわです。むしゃむしゃラジオは、週2回ゲストをお招きして、趣味のお話を聞いています。
知らない人の知らない趣味を聞くと、毎日の景色の中に新しい発見があるかも。そんな日々の解像度がちょっとだけ上がる番組です。
嫌いなものってありますか?僕ね、ネタバレがすごい嫌いなんですよ。何度かこのむしゃラジオでも話したことがあると思います。
ただ、その嫌いなものって、なんで嫌いなんだっけって、ちゃんと向き合ったことありますか?今日はそんな僕の嫌いなものに向き合うお時間です。
それでは本日もDJいしかわのむしゃむしゃラジオをいただきます。
早速ゲストをお呼びしましょう。今回のゲストはこの方です。
映画ポッドキャスト、天下五面の映画話をやっております。鹿島と申します。よろしくお願いします。
鹿島さん、ご無沙汰しております。よろしくお願いします。 どうもご無沙汰してます。
前回出ていただいたのが114回の平成ガメラの時ですよね。そうですね。
2年ぶりぐらいになるのかな。ぐらいですかね。2013年の頭ぐらいですかね。
2023年の頭ぐらいですかね。はい。23年2月に出ていただいてたんで、あ、もうそんなになります?
あ、そっか。その頃はね、別のポッドキャストをやっていて。
ポップ増水というポッドキャストをやっていたんですけれども、今一人で映画系のポッドキャストをやっておりまして、それ以来ということで。
楽しみにしてました。ありがとうございます。また来ていただいて。それを聞くと、なんかあ、そっか。2年経ってんのかっていう感じもしますね。
そうですね。今回初めて聞くリスナーさんもいらっしゃると思うので、簡単に自己紹介をお願いしてもいいですか。
えっと、私カシマと申しまして、基本的に映画のポッドキャストをずっと配信しております。
新作映画を取り上げて、まあでもない、こうでもないと。ちょっとレビューみたいなことをやって、皆さんとコミュニケーションを取ろうかなという感じでやっております。
で、僕自身は東京の映画学校とかを出たりして、映画を作ったりとかいう経験もあって、今はお話しするのが好きなもので、今こういう配信とかをやっているという感じですね。
なんで基本的には、やっぱ趣味といえば映画っていう感じの人間です。
もう、喫水の映画好きって感じですね。
まあまあ本当の喫水にしてはね、人には比べたら全然まだまだですけれども。
そうなんだ。じゃあ今日も映画の話なのかななんて思いつつ、本日カシマさんに持ってきていただいた趣味は何ですか。
はい、そもそも映画を見るって何なのかを考えるです。
樫村 はい。
映画って監督がいますよね。
樫村 うん。
監督の演出によって違ってくるんですよね、テンポの感じとか。
樫村 うん。
例えばですよ、まあ桃太郎って話を誰かがするとします。
樫村 はい。
その時に、まあ昔々、昔っつってもまあだいたい500年、まあ300年、まあ平安時代とか、まあなんかそこら辺の感じは結構曖昧でいいと思うんだけど、
まああのおじいさんとおばあさんがいて、まあだいたい60歳くらい。まあ今に関しては若いけど、まあ当時にしたら結構長生きなのかな。
うん。で、まあおじいさんが山へ芝刈りに行って、芝刈りっていうのはね、あの今、今の芝じゃなくて、あのよく燃えるね、その燃料にするための芝みたいなことを言ってる人がいる、例えば。
樫村 うんうん。
で、もう一人は、まあ昔々、あのおじいさんとおばあさんが住んでて、で、おばあさんが川に洗濯に行ったらね、桃が流れてきて、それ持って帰ってきて、で、おじいさんと一緒に割ったら中から男の子が出てきてね、
もう元気に育ったからちょっと鬼退治いってこいつって鬼退治いかせたんだよねっていう人もいるわけですよ。
で、これって同じ話なんですよ。
樫村 はい、そうですね。
でも全然違うじゃないですか。
樫村 はい。これがストーリーテリングか。
これがストーリーテリングですよ。
樫村 はい。
つまり肉体性を伴ったお話、見せ方っていうのが、その監督ごととか俳優ごととかによって変わってくるんですよね。
樫村 うん。
で、そこの面白さがあるわけですよ。
樫村 はい。
例えばどしろうとか桃太郎を朗読したって多分まあ不運ぐらいですよ。
樫村 うん。
でも一流の俳優とかがめちゃめちゃ漢字を込めて朗読したら多分すっげえ面白いんだと思うんですよ。
樫村 そうですね。
うん。これがそのストーリーテリングの力ですね。
樫村 はい。
で、ストーリーテリングで見ると逆に言うとそのネタバレがあっても面白いんですよ。
樫村 うんうん。
だってその大事な肝のところまでどうやって持っていくかっていうところがすごく面白い。
樫村 ああ、そっか。
それをすごい楽しめるようになるんですよね。
樫村 途中式が楽しめるっていうのはそういうことですよね。
そうなんですよ。だからそのネタバレとかオチとかそれだけに注視するんじゃなくてそこまでの過程を楽しんでいこうぜっていうのがまあストーリーテリングで見ていこうっていう話ですね。
樫村 うん。なるほど。
うん。
樫村 すごい説得力だ。
本当ですか。
樫村 はい。
じゃあストーリーテリングはわかったと。
樫村 はい。
っていうとじゃあ次どうしようって言ったときに一応ですね僕のこのじゃあ映画を見るとは何かというところに入ってくるんですよ。ここからねステップ3なんですけど。
樫村 はい。
今までのところのストーリーテリングで見るっていうのは小説とか漫画とかでもいいわけですよ。
樫村 うん。
漫画だったらコマの大きさどうやってとかどういうデフォルメをしてっていうとまた面白さ変わってきますよね。
樫村 そうですね。
鬼滅の刃だってクレヨンしんちゃんの絵柄で描いたら全然雰囲気も変わるしみたいなことですよ。
樫村 うんうん。
じゃあじゃあ映画ですよ。映画はどうしようっていうときにステップ3として撮影と編集を見るって言うんですよ。
樫村 おお、プロっぽい。
まあね、まあねっていうかプロではないですけどですね。
樫村 はい。
やっぱこれは映画にしかない面白みだなっていうところでお話ししたいんですが、今からですねちょっと小難しい話をします。
樫村 はい。
ざっくり映画の歴史をちょっとお話しします。
樫村 おお。
映画って、あの石川さん映画ってできてどれぐらいだと思いますか?
樫村 映画、え、実写の?
実写の映画、はい。
樫村 確か、ワーナーとかディズニーが100周年とかってつい最近言ってたんで、
はい。
樫村 え、100年ぐらいですか?
100年ぐらい。あ、まあちょっと近いですね。
樫村 うん。
映画はだいたい130年なんですよ。
樫村 ああ130年。
はい。まあ新しいんですよ。人類の歴史からするとだいぶ。
樫村 そうですね。1世紀分ぐらいしかないですもんね。
そうなんですよ。小説とか演劇の方がはるかに、だって1000年2000年以上前からやってますから。
樫村 そうですね。
ね、映画の誕生をお話しすると、1840年頃には写真の技術と開発がね、発展が進んで、
で、1枚のフィルムから写真ができるんですけど、これをたくさんつなげていっぱい見せると、
動いてるように見えるぞっていうことを発見した人がいて、
樫村 うん。
で、それをもとにですね、まあ1枚だけじゃなくて、いっぱい撮って映像を見たくないっていう人が増えたんですよ。
その写真の技術が発展していって、今から130年前の1895年にですね、フランスにいるリュミエール兄弟っていう兄弟がいまして、
樫村 はい。
もともと写真家なんですけど、この人たちがシネマトグラフという装置を開発したんですよ。
樫村 うん。
これは映写機、今の映写機と一緒ですね。だからスクリーンにバーンと光で映して、そこにフィルムを何枚も何枚も連続して動かして、
その映写機にスクリーンに映ってるものをみんなで見るっていう、まあ映画の基本スタイルを確立したんですよね。
まあちなみにですね、1888年に発明王のエジソンいますよね。
エジソンがその動画を見る機械のアイデアを考案して、1891年にキネトスコープっていう装置も作ったんですよ。ほとんど同じ時期に。
これは1.2メートルぐらいの箱があって、その中にフィルムが入ってるんですよ。箱には覗き穴があって、そこを覗くと映像が見れるっていう、一人用なんですよ。
樫村 あ、一人用なんですね。
一人用なんですよ。だから一人用の映像機械を作ったエジソンと、みんなでスクリーンで見るっていうのを作ったリュミエール兄弟っていうのがいて、
まあ映画でいうとリュミエール兄弟が映画の父みたいなね、扱いなんですけれども、
彼らがですね、まあその機械を作りましたよ。映画の機械を。でも作っただけじゃなくて、やっぱり撮らないとどんなものですよっていうのが。
樫村 伝わんないですね。
もう一人しかできないじゃないですか。で、そこで撮った代表的な作品が、ラシオタ駅への列車の到着っていう映画があるんですよ。
樫村 へえ。
これは1895年の映画なんですけど、50秒ぐらいのサイレント映画で、フランスの街のね、ラシオタっていうところにある駅に到着する蒸気機関車を撮ってるんですよ。
樫村 はい。いい。
この映画の何がすごいって、この映画のすごいところ言いますね。
樫村 はい。
カメラがありますよね。で、奥から列車がやってきて、停車して、乗り込んだり降りたりする人々がカメラの前をピュンピュン横切るんですよ。
樫村 はい。
何がすごいかわかんないでしょ。
樫村 うん。あの、旅行に行った時に撮った動画みたいな感じのものですよね。
ですよね。そう感じますよね。
樫村 うん。
YouTubeとかで全然見れるんで、調べて見ていただいたらいいんですけど、何がすごいん?って多分思うんですよ。
樫村 はい。
でもね、そもそもの話しますよ。
樫村 はい。
1895年だと思ってくださいよ。
樫村 はい。
動いてることがすごいんですよ。
樫村 うんうんうん。
ね。だから、その動画、つまり映画っていうのは、動いてることが一つの価値なんですよ。
樫村 うんうん。
で、こんなにすごいんだってみんな思ったわけです、当時の人たちは。
樫村 はい。
当然だから、新しいメディアができると、みんなそれを発展させていきたいじゃないですか。
樫村 うん。
で、物語を作って、それを興行として売ってお金儲けしようという人たちが出てくるんですよ。
樫村 うんうん。
当時はね、演劇はあったんで。
樫村 うん。
演劇をそのまま撮って、セリフは字幕とかで見せるっていう風に作ってたんですね。
樫村 うんうん。
音がないですから当時。
樫村 うんうん。
しかしながらね、カメラの位置っていうのは、基本的に客席の位置で、客席の目線で撮ってたんですよ。
樫村 ああ、定点のみ。
そうですね。で、俳優の前身を基本的には撮ってたんですよ。
樫村 うん。
アップとかもありますけれども、基本的には前身を撮ってたんですよ。
樫村 うん。
それだと、演劇と何が違うんだって思いません?
樫村 うん、そうですね。
しかも音ないし。
樫村 うん。
樫村 今で言うと、ほんと配信、そのライブやってて配信で見れるよ、みたいな感じのに近いですよね。
うんうん。
樫村 映画というよりは。
そうなんですよ。
樫村 うん。
じゃあ、なんか新しいことできねえかなって。
樫村 うん。
みんなが模索してた時に、映画にしかできなかった表現が生まれたんですよ。
樫村 うん。
それが編集なんですよ。
樫村 うん。
つまり、演劇とかは編集できないんですよ。
樫村 ああ、そうですね。
そうですね。
樫村 やりっぱなしみたいなことですね。
そう、やりっぱなしじゃないですか。
樫村 うん。
でも、映画っていうのは撮って、別のものを撮って、また別のものを撮って、それを一歩につなげることができるんですよ。
樫村 うんうん。
編集によって、全く別の映像、違う映像をつなげて、新しい意味を持たせることができるんですよ。
樫村 うんうん。
これが映画、映像にしかできないことなんで、
今まであった演劇とか小説とか漫画とか、そういうものとは違う価値をやっと生み出せたっていう歴史があって。
樫村 ああ。
まあね、この小難しい話が続いてますけれども。
樫村 はい。
樫村 いや、興味深いですよ、でもめちゃくちゃ。
なんとですか。
樫村 うん。
じゃあ、たとえ話を、
樫村 うん。
こういうこと、例えばこういうことですよっていうのをちょっとお話したいんですけど、
樫村 うん。
例えばですね、川辺に、想像してくださいね、川辺。川辺がありますよ。
川辺にですね、60歳ぐらいの男と30歳ぐらいの男が並んで、椅子に座って2人で釣りをしています。
2人は会話もしません。普通に近くにいるんだけど、釣り糸を垂らしてるんですよ。
で、それが映像1ですね。
で、カットが変わりまして、そうすると川の向こうにですね、かわいい女性が歩いてるんですよ。
で、映像が戻ってきます。
そうすると、今度は60歳ぐらいの男だけが釣りをしています。
っていう映像があった時に、これは多分30歳ぐらいの男が声かけに行ったのかなって思うじゃないですか。
じゃあ最初の映像は一緒です。60歳ぐらいの男と30歳ぐらいの男が並んで釣りをしています、川辺で。
じゃあ次、サラリーマンがいっぱい乗っている電車が映る映像が流れます。
また戻ってくると、60歳ぐらいの男が1人で釣りをしていると、この30歳ぐらいの男は多分仕事をしてるのかなって思うじゃないですか。
じゃあ最後に、また2人で並んで釣りしてますよ。
そしたら、また別の映像が変わったら、お墓が映ってます。
で、戻ってきたら、60歳ぐらいの男が1人で釣りをしている。
っていうと、あ、30歳ぐらいの男が死んじゃったんだって思うじゃないですか。
頭とケツの映像って一緒なんですよ。
だけど真ん中を変えるだけで、意味が全然変わってくるじゃないですか。
今まで演劇を撮ってたっていうと、俳優がお芝居をするのを撮ってたんですけど、
これは俳優はただ釣りをしてるだけなんで、
まあ釣りをするという芝居はしてるんですけれども、
基本的には映像に芝居をさせてるんですよ。
これがその映像の強みなんですよね。
なるほど。
カットを変えるだけで物語が紡がれるっていう。
これが編集と撮影の強さなんで、
ここに注目して見てみると、
いや、すごいことやってるっていうことに結構気づくんですよ。
今まで見てきた英語も。
なるほど、わかります。
何の映画だったかな?
アニメーションなんですけど、最近見たやつ。
ロボットドリームズとかですか?
えっとね、君の色っていう。
君の色、すみません、不勉強で。
山田尚子監督っていう、今女性監督ですごく有名というか、
心情を描くのが素敵ですよねっていう監督さんがいらっしゃって、
男の子と女の子の気持ち的な距離感を表すのに、
電車の吊り革を持つ手とかが少しずつ近づいていってるみたいな、
手だけのカットとかを入れていて、
どんどん親密になっていってるんだなみたいなのを、
そこで吊り革で表現するんだって思ったんですよ、映画を見てて。
なるほど。
そういう部分をストーリーで描くだけではなくて、
人の顔が見えてない部分でもそれが表現できてるっていうところにすごいなって思ったんですけど、
これ多分編集の力ですよね。
そういうことです。
おっしゃる通りで、その映像を、
すいません、僕本当に不勉強だからその映画見てないんですけども、
お話聞くに、多分最初は吊り革が離れてるカットがあって、
いろいろ物語が進んでいくと、また同じような電車があると1個近づいてる、
また別のことがあると2個近づいてるみたいなことになってるということですよね。
そうですそうです。
これですよ、これこれ。
これって、俺お前のこと最近いいなと思ってんだよとか、
俺たちって仲いいよなとかセリフとか一切なしに全部が伝わるじゃないですか。
ここですよね。
そうですね。なんかおしゃれですよね、そして。
おしゃれおしゃれ。
で、映像ってそれを、もう実は用語があるんですけど、
これ反復って言うんですよ。
同じことを何回もやる。
反復していって変化を見せていくっていうのがその映像メディアの面白さなんですよね。
はい。
だからまさにこの吊り革の反復があるわけですよ。
ここに気づくと、あ、なんかいいの見たぞみたいな気持ちになりますよね。
で、これは例えば、さっき言ったネタバレ論で言うと、
この人たちが仲良くなるんだよっていう、仲良くなるんだよでは表すことができない面白さなんですよ。
そうですね。
だからまさにね、そういう、なんかこういうの使ってんだみたいなことを思ってほしいし、
また後、むしろその映像で物語を伝えるって一瞬でわかるんですよ。
なんでだんだん吊り革が近づいてくるときに、
俺たちって仲良いよなって一言言うと、もうその一言余計じゃないですか。
いらないいらない。
うんうん。
なんかわかりきったこと言っちゃって、なんだこいつみたいな。
ちょっと興ざめな感じありますもんね。
そうなんです。
だからその映像で物語を語る、だってサイレント映画の歴史だって長かったんで、
もう十分にサイレントで物語を伝えることなんてできるんで、
そこをちょっと注目してみるといいんじゃねっていう感じなんですよ。
いいですね。
僕、これが自分にとって役に立っているのかわかんないですけど、
ちょっとその仕事関係で動画、YouTube的なものもやってたりとかして、
以前やってて動画編集みたいなものをすることがあったんですね。
はい。
で、動画編集を自分でやってみると、
なんか商品を紹介するとかっていう動画なんですけど、
やってみると、ここでアップにした方が伝わるだろうなとか、
ここにテロップ入れた方が伝わるだろうなっていうのが、
やってみると、今までダラダラ見てたYouTubeが、
あ、こういう工夫があったんだなって気づくことがあったりするのと、
あとは、最近は3ヶ月に1回ぐらいラジオドラマを作っていて、
ムシャラジオの中で、で、その脚本を書いたりすることもあるので、
このセリフよりもこの音を入れた方がいいなっていうのを、
自分で素人ながらにやってみることで、
ドラマとか映画とかを見てて、
あ、ここはそういうふうに演出、編集とかの部分でやってるんだなっていう、
気づける、何ですかね、目線が少し、
やってなかった頃よりは今の方が気づけるっていう部分があるので、
この見方は自分でちょっと映像とかいじってみたり、
台本書いてみたりとかっていうので、
より見えてくるものはありそうですね。
そうですね。作ってみると凄さが分かるみたいなことって、
往々にしてありますよね。
でもなんかこう、映画なんてのは、
言っても映画評論家みたいな人が偉そうに色々喋ってますけど、
基本的にはなんか面白いと思ったことを偉そうに、
なんか理屈込めて言ってるだけなんで、
で、その面白いって言ってるのは何なんだろうって言うと、
つり革の手が近づいてて面白いと、
粋だなとか、そういうことなんですよ。
なるほど。
そうそうそう。だからさっきも言いましたけど、
つり革の手が近づいている。
じゃあ俺たちって最近いい感じだよなっていうセリフがあると、
冷めるみたいな話がありましたよね。
でも多分お話だけ見ると別にどっちでもいいんですよ。
でもどっちの方がかっこいいっていうことですね。
だからお話を見ていると満足かもしれないけど、
なんか映像で見てると不満足みたいなこととか。
で、あと映像で見てるとかっこいいんだけど、
お話だけで見るとちょっとよく分かんないなってなっちゃう。
っていうのが、例えばさっき言った、
その評論家とか映画をたくさん見てる人との
乖離なのかなっていう感じがするんですよね。
なんでずっとその先人たち、ここ100年の先人たちはですね、
その横長の映像で、
いかに縦方向の動きを撮るかっていうことに挑戦してたんですよ。
つまり物が落ちるっていうのに挑戦してきたんですよ、ずっと。
それをどう面白く撮るかと思うと、
ダンサー・イン・ザ・ダークってやっぱり落下もあるじゃないですか。
そういう映画史的なことも込みで、
めちゃくちゃこう行き届いてる映画なんで、
もしまたね、この石川さん含めこのポッドキャストを聞いて、
ダンサー・イン・ザ・ダーク見てみようかしらって思う人は、
そこも注目してみるとめちゃくちゃすごいと思います。
いやもうダンサー・イン・ザ・ダークももちろんのこと、
今後見る映画の見方がちょっと今日本当変わるお話だったなと思います。
よかったですね。
もう解像度を上げていただいた感じがすごくしますね。
いやもうこれで解像度を上げると、解像度を上げるって自分が言うと偉そうですけども、
例えばいわゆるネタバレみたいなのに一騎一遊することもなくなるんですよ。
今日聞いたお話の中で一個だけネタバレは僕やっぱり嫌なんですよ。
それはいいですよ、結構ですよ。
そこでストーリーが損なわれるとは思ってないですし、
映画自体も素晴らしいものであることは変わりがないと思ってるんですけど、
知らなければ100点満点中100点を狙えたかもしれない映画体験の中で、
すでに90点満点にされている状態でいくのが嫌だなっていう気持ちはちょっとあって、
せっかくだったら映画で100点取れたかもしれない、
100点の気持ちに慣れたかもしれないのに、
先に10点分聞いちゃったせいでマックスが90点になっちゃったなっていうのが嫌っていうのがあるっていう感じですね。
僕がネタバレが嫌いなところは。
それもね、とてもわかるんですが、あえて言い換えさせてもらうと。
ありがとうございます。
僕はお話がネタが割れてることで100点満点から満点が90点に下がってしまうのは、
それはね、映画によると思うんですよ。
例えばなんですけど、UR SUSPECTSっていう映画、マックス映画でも取り上げられてましたけど、
僕はこれは結構典型的なネタバレ禁止映画だと思うんですよ。
そうですね。
最後のオチに全てをかけてるんで。
でも正直言いますね、僕はあの映画面白くないと思うんです。
それはびっくりはします。
でもそこまでに至るまでがあんまり面白くないっていう。
言わんとしてることはわかります。
つまり、あれ何分あるかわかんない。100分なのか120分なのか。
我慢が必要なんですよ。
するまでに。
で、たぶんひっくり返るってことはもうみんなわかってるんで。
てことは、言葉選ばず言うと、あんまり真剣にお話を終わらなくてもいいんですよ。
なんで、もうそうなってる時点で、まず映画としてダメじゃないっていう気持ちがあるんですよ。
でも物語を知ってても、お話、オチを知ってても、その100点満点が90点満点にならない映画があるんですよ。
そっちの方が偉いっていう感じなんですよね、僕としては。
そうですね、それはなんかわかる気がします。
そうそう。で、ネタバレが嫌だっていう気持ちはわかるけど、
ネタバレがあって魅力が落ちる映画ももちろんあるんだけど、
でも魅力が落ちない映画もあるし、魅力が落ちない映画の方がよくできた映画なんじゃないの?
っていう提言みたいな感じですね。
だから結構、僕も言われるんですよ、やっぱり映画のポッドキャストとかやったり、
いろんな人と交流したりすると、ちょっとネタバレやめてくださいみたいな。
え?みたいな。よくない?みたいな。
だって僕、ジョーズのお話ししてて、ジョーズってスティーブン・スピルバーガーとってサメが出る映画ですけど、
ネタバレやめてくれって言われたんですよ。
え?だって男たちが出てきてサメ退治するんだよ?って。
もうネタバレもクソもないじゃんっていう。
それはそうですね。
それは、男たちが出てきてサメを退治するっていうこと以外に面白がいっぱい詰まってるからいいのに。
それだけになってると、ちょっとこう、なかなかあれだなって思うんで。
そういうことか。
嫌だっていうのはわかるんですけど。
同じ体験があったというか、ネタバレしてしまう側という意味では、
20代の会社の女の子が、今頃ドラゴンボールを読み始めたっていうタイミングに、
どう?そろそろ1回ぐらいはもう願い叶った?みたいな話を振ったことがあるんですよ。
え?ドラゴンボールって最後の最後で初めて揃うんじゃないんですか?ネタバレですみたいな感じのことを言われて。
そっか、ドラゴンボールが何回も揃うっていう話は、そこから入ってなかったのかっていうのがあって、
でもドラゴンボールの面白さってそこじゃないよっていうふうには思ったりしたんで。
そうですよね。思いますよね。そういうことです。
もしかしたら僕が言うのも、もしかしたらドラゴンボールの面白さってそこじゃないよっていうのも、
もしかしたらある種傲慢なのかもしれないですよ。
そうですね。
でも、でもこっちの言うこともわかってよって気持ちもあるっていう。
はい、わかります。
だってそうなんだもんっていう。それより鳥山明の漫画表現の方がすごくない?
だってギャルのパンティーだよみたいな。どうでもよくない?みたいな感じですよね。
でもそうですね、映画にしろ漫画にしろそうですけど、いろんな視点を持った方が楽しめるっていうのは、
より楽しいと思う体験が、バロメーターが増えるっていうことだと思うので、
それには越したことがないですよね。
そうですね。やっぱりありとあらゆる、ありとあらゆる芸術とか趣味とかって、
まずじゃあ何から始めたらいいかみたいな、よく知るためにっていうとやっぱり歴史を知ることだと思うんですよ。
で、漫画だってこういう漫画表現があって、なぜ手塚治虫があんなに偉大なのかとか、
杉押春はなんであんなに偉大なのかみたいなこととかを知っていくともっとより楽しいみたいな。
藤本達喜があんなに受けているのはなんでだみたいなこととかも込みで。
みたいな感じで、その映画っていうのもこういう歴史を踏んできてるからこういう表現なんですよっていうのが入ると、
今僕が言ったみたいなざっくり、超ざっくり、スーパーざっくり映画史ですけども、
それだけでもだいぶ面白さが変わるんじゃないかなと思って。
いや、ありがとうございます。
いやいやいや。
いや、ほんと面白かった。
でもそういうネタバレもありかなっていうふうに、これで気持ち変わった方もいらっしゃると思うんですよ。
で、もちろんそういう映画見るときに失敗したくないなって思う人とかもいるじゃないですか。
はいはい。
で、面白いものを教えてほしいとか、鹿島さんはどういうふうに見たのかなっていう感想を聞きたいとか、
そんなときにおすすめのポッドキャストがあるんですよね。
そうなんですよね。天下五面の映画話っていうポッドキャストなんですけれども、ご存知かな。
鹿島っていう男がやってるんですけれども、一人で。
毎週新作映画を取り上げてお話ししております。
基本的にお話のこと、ネタバレトークって全部書いてあるんですけど、
でもよくよく聞き返したらあんまりお話のことを言ってないなっていうことに気づきまして、
ここの撮影がいいとか、ここのカットがいいとか、
あとこういう映画から実は引用してるんじゃないかとか、そういう話ばっかりしてるんで、
だからネタバレトークとは書いてますけど、
もしかしたら見てない映画でも聞いてみるとちょっとこう面白いかもしれないので、
そういう映画について小難しいことをなるべく簡単な言葉でしゃべろうと思っているポッドキャストがありますので、
ぜひともみなさん、天下五面の映画話よろしくお願いいたします。
概要欄にリンクも貼っておきますので、ぜひみなさん聞いてみてください。
よろしくお願いします。
楽しかったです。ありがとうございます。
こちらこそありがとうございます。
ちょっといい回になったな。
というわけで本日のゲストは鹿島さんでした。ありがとうございました。
はい、みなさんありがとうございました。
鹿島さんに評論とネタバレをお伺いしました。
映画の見方って確かにいっぱいありますね。
そしてただストーリーが面白かっただけじゃなくて、
こういうところに気づけたらより映画って楽しいんだろうなと思います。
今もね、僕結構見に行きたい映画溜まってるんですよね。
なかなかね、映画の時間を用意するっていうのができてないんですよね。
ちなみに今見たいなと思っているのが、
機動戦士ガンダムジークアックス、グランメイゾンパリモンみたいな、
室町ぶらいもちょっと気になってるし、
あとなんだっけな、すごい見たいのがあったんだけどな。
もう終わってるのかな。
見たかったなって思っている映画が見れないまんま、
いつの間にかサブスクに上がってたりとかするので、
それはそれでね、ちょっとラッキーだなと思ったりするんですけど、
できればね、映画館で見たいですよね。
サムライストリッパーも見たいなという時間が取れずにいますが、
ちょっと今日鹿島さんとお話しして映画館行きたいなと思いました。
そして鹿島さんが配信しているポッドキャスト、
天下五面の映画話、概要欄にリンク載せておきますので、
ぜひご覧ください。
そしてですね、鹿島さんが以前やっていたとおっしゃっていた
ポッドキャスト番組ポップ増水がですね、
今YouTubeで復活しています。
以前に収録した回とかも音源アップされているらしいので、
ぜひYouTubeの方、リンク貼っておきますので、
ご覧いただければと思います。
映画って見た後、誰かと語られたくなりますよね。
そんな気分を盛り上げてくれるポッドキャスト番組です。
というわけで、本日の趣味線流。
本当に末端も末端ですけれども、
自分自身でもオーディオドラマを作っていたりとかすると、
細かい部分にこだわりを入れたくなるんですよね。
気づいてくれなくてもいいから、自己満足でもいいからと、
自分だけわかるような設定を入れたりとかするんですけれども、
おそらく映画館に行ってみる映画なんかは、
本当にすごいレベルで、そういうこだわりがあると思います。
例えば、主人公がヒロインに渡す書類の、
その書類ですら、その小道具を作る人の思いとかが
ふんだんに入っていると思うんですよね。
その設定を考え、この会社の設定だったら、
こういう書類だろうとかって考えていると思うんです。
そういうものに全て気づけたら、すごい楽しいでしょうね。
もちろんそれは、残念ながら難しいことではあると思うんですけれども、
そういう細部に魂は宿っていると思います。
そういう点に気づけると、編集だけではなく、
ネタバレとかだけではなく、
いろいろと映画を楽しめる部分なんだろうなと思います。
もちろん、そんなこと気にしなくていいから、
とにかく2時間楽しんでほしいって作っている側は思っているんでしょうけどね。
お客様は神様ですという考えに似ている気がします。
気づかなくていいから、とにかく楽しんでほしいって思っている作り手側と、
いやいや、観客だということにアグラを書いて、
ただ見るだけではなく、あなたたちの意図に気づきたいですよっていう
観客としてのマインド?
全ての人がそうである必要は全然ないですけど、
なんかそういうものを持って、映画を楽しみたいなと思いました。
というわけで、いつものゲスト募集です。
どんな趣味でも構いません。番組に出演してみませんか?
あなたの好きなものの話を聞かせてください。
ムシャラジに出演してみてもいいよという方、
Xでムシャラジと検索していただき、
出てきたアカウントをフォロー、そして固定している投稿にいいねお願いします。
そしたら僕の方からDMを送りしますので、日程調整して収録しましょう。
Xやっていないよという方、メールもご用意しております。
メールアドレスはmusharadio.com
ムシャラジオはmusharadioです。
皆様からのフォロー、いいね、DM、メールお待ちしております。
収録に際してはZoomを使用しております。
いわゆるオンライン会議というものですが、
カメラは起動してもしなくてもどちらでも構いません。