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2016-08-12 15:52

第53回「農協正職員の3分の2が提訴 残業代3億請求〜ニュースからみる“未払い残業代請求増加の兆し”〜」

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第53回「農協正職員の3分の2が提訴 残業代3億請求〜ニュースからみる“未払い残業代請求増加の兆し”〜」
弁護士の向井蘭が、経営者の立場に立って、労働法の基礎だけでなく、ビジネスに関する法律の問題をわかりやすく解説する番組です。
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向井蘭の社長は労働法をこう使え
法律のもとで展開されるビジネスの世界
ポッドキャスト社長は労働法をこう使えは
弁護士の向井蘭が、経営者の立場に立って
経営者が知っておくべき労働法の基礎だけでなく
ビジネスに関する法律の問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤和樹です。
向井蘭の社長は労働法をこう使え
向井さん、本日もよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さあ、今日もやっていきたいと思いますが
今日取り扱うテーマというかね、事件があるんですよね。
はい、そうです。
タイトルを申し上げますと
農協生職員の3分の2が低層
残業代3億円請求
これ、いつ出てたやつですか?
これは6月の終わりですね。
27と書いてる事件ですね。
はい、そうですね。
岡山県北部にある人口約10万人の
津山市の津山農協の職員の方々が
200名強
3分の2
3億円
残業代の見笑い分だという風に言っている
総計が3億円ですね。
というこの事件を見て
向井先生がどの切り口で社会を見ているのかというのが重要なわけで
私もその地方出身者で
そうですよね。
人口がもう今4万人来てましたけど
僕が小さい頃は4万人ぐらいあった町で
よくわかりますけども
結構田舎の
田舎ですよ。
訴訟なんていうのはもう
外国の世界
地方からすると
そんな自分が関係あるとは普通の方は思ってないはずなんですよね。
ましてその農協の職員の方は
訴訟を経験したことある方は少ないと思うんですよね。
そうでしょうね。
僕がこのニュース見て思ったのは
昔はおそらくこういった問題は昔もあったんだと思います。
だけど昔は
これは労働組合が関与してる案件ですけども
労働基準監督署という行政庁がありまして
監督署に労働組合が申告をして
03:03
監督署を話し合いに
事実上巻き込んでですね
解決を図るということが今まで多かったと思うんですよね。
正面衝突を避けるというか
訴訟に至る前の段階で
行政の段階で止まると
はいと思うんですが
ところがですね
これは報道されている実態とはちょっと違うかもしれないんですが
実は労基署の指導には
それ自体は強制力はないんですよね
例えばこの訴訟の通りですね
3億円払ってくださいと言った場合に
3億円払わないと
強制的に農協の財産差しを抑えるとか
そういうことはできない
労基準監督署は
ここが税務署と大きな違いなんですよ
税務署というのは
お金はどこに入るかといったら
国にもしくは地方に入りますよね
回収したお金
労基署はあくまでも会社と個人の紛争なので
そのお金は労働者の方に入るんですよね
そうですよね確かに
民事紛争であることは間違いないです
一方で労基法という行政法を守ってないという点では
純粋な民事紛争とちょっと違うんですけど
行政が介入できるんですけど
税金と税務
超税権というのは
もう2000年前
もっと前ですかね
1000年前2000年前ぐらいから
古代国家の時代から
国の一番重要な権限ですよね
場合によっては刑務所に入れることができる
国が成り立たないから
今でも厳しいですよね
ところがこの労働問題の労基法というのは
重大なことではあるんだけど
国家権力そのものが介入する度合いはすごく少ないんですよ
最後は民事でやってくださいと
実はなることが多いんです
特にこの本件では
管理監督者の範囲が問題になってまして
ここはもう反連を積み重なってはいるんですが
労基書としては私が知る限りは
管理監督者の範囲を労基書が定めて
それに従わないから
送刑をして刑事罰求める事例は非常に少ないんですよ
裁判所でやってくださいということになるんです
しかも3億円という金額
これも労基書が介入するには大きすぎるというか
これを払わないと送刑しますよとまでは
ちょっと指導しづらい
場合によっては地方の監督の経営も
06:00
おかしくなってしまう可能性があります
ですのでお呼び越しな時もあるんですよね
申告であればあるほど
でも今働いている方は
権利意識がどんどん敏感になってますから
おかしいおかしいと一回始まると
皆さん伝染してくるんですよね
これ原告の方はガソリンスタンドとか
農協がやってるガソリンスタンドとか
農業指導の営農センターの方とか
そういう方も入っていて
職種もバラバラなんですね
論点もバラバラですよね
非常に複雑で
ちょっと老期症で
話し合いで解決する限界を超えた
それでやむを得ず訴訟になったと
というふうに見るのが素直で
何が言いたいかというと
僕が弁護士になったことで
うちの事務所は未払い残業代訴訟は
最近公演で言ってますけど
年間1件ぐらいですよ
1件2件もないかな
ほぼないですね
びっくりしました
世の中にこんなに蔓延してるのに
訴訟に至るケースあまりない
ところが時代はどんどん変わってきて
訴訟のケースはちょっと分からないんですが
こういった深刻な案件も訴訟になるので
行政から司法に紛争の場が
移ってきてるのは間違いないんですよ
特に未払い残業においては
間違いなくて
次回話すと思いますけど
地方においても労働問題ってのは
弁護士が関与する割合が
増えてきてるのは間違いないんですよね
そういう時代になってるので
これもいつか話そうと思いますけど
労働省の提供する労協の解釈と
裁判所の解釈ってちょっと違うんですよ
全然違うんですよ
厳しさが全然違う
裁判所の方が厳しいですよ
これはお聞きの社労士の先生
違うとおっしゃる方もいるかもしれないですけど
少なくとも僕が関与してる案件では
もう桁違いに違う
経営サイドにとって厳しいってことですか?
厳しい厳しい
結局これ判決出せますからね
付加金入るとこれ6億円ですよね
監督省できないですよここまで
やらない
付加金っていうのは?
未払い残業代に対して最大100%っていうのかな
追加して払うように
罰金じゃないんですけど
民事上の罰金のようなもので
09:00
実際に未払い分払うのとは別の
関係ないところで発生する費用ってことですか?
そうです
懲罰的に払う
払ってない場合ですね
ということで
やっぱりなと思わせる内容ですね
これから増えると思いますね
やっぱりなというのは
未払い残業において
行政の段階で
労基署とかが処理でききらないよ
案件というか
国民の方々も
権利主張だったり情報も増えていく中で
労基署が処理しきれないので
訴訟の方に移行してきてしまう
というケースが増えてくる
一つの氷沢の一角だろうみたいな
そうですね
あとはですね
これは憶測ですけども
賃上げの側面もありますね
どういうことですか?
というのは
農協ちょっと分かりません
この千山農協の経営状態
ただ人口は減っているのは間違いない
ということですよね
そうすると組合も減っているし
扱う農作物の量も減っている
これからまずちょっと増えることは考えられない
選挙の特番やってたのも見ましたけど
参院選の次分ですからね
本日の終了
もうすごいですよね演説は
もう減りますと
30年後には3分の1になりますだったら
小泉慎二郎さんの演説も
もう減るは間違いないと
減ることを前提に考えようと
減っても幸せになるよう考えようと
ただし
収入も人口3分の1だったら
農協もガタッと減りますよね確実に
給料を上げられないですね
そうですよね
減る可能性が高い
新しく採用費としないので
労働時間はむしろ増えている可能性もある
そういう不満が
設置してるんじゃないかなと思います
これだけ働いてるのに上がらない
職員の方々の不満とか
溜まってるもののネガティブな感情の
蓄積の話をするんですね
賃金もあると思いますよ
中国そうは言っても
今どのくらい上がってると思います平均賃金
一定規模以上の外資企業
どのくらい上がってるか賃金
毎年
こんなに上がってない日本の中での
去年の日経企業の平均
上がったと思います
調子悪いですよ
パーセンテージ
110%
10%
そこまでいかないか
言い過ぎました
6%
中華系の調子良いところは
10%15%
当たり前ですね
6%と不満があるパーセンテージですよ
10%だったらまあいいかな
そういうところにある
そのくらいやっぱり違うんですよね
12:02
中国そうは言ってもすごく伸びてますよ
おそらくなかなか農協で
毎年6%とか
まあないでしょうね
日本でそんな上がってるとこ
他にあるんですかって感じですよね
ということで
今後は増えるんじゃないかな
縮小していくからどんどんどんどん
生活水準下げられないじゃないですか
増えますよ
その分は不満ですからね
じゃあ農協辞めて
自分じゃあ外資経験機関転職して
1500万年収もらう
それはちょっと難しいですよね
確かにね
そうですね
難しいですよね
非現実的な
じゃあ隣の農協移籍して
給料倍
まあちょっと難しいですよ
変わらない可能性もありますしね
どんどんどんどん
うちに溜まってくるんですよ
っていうものが
こういう形で出てくる
ある種のストライキっていうかね
昔の
なるほど
そんな感じですよね
労働を守るとかっていう
環境を守るんじゃなくて
自分たちの給料を保持するための
一つの一手としてこれかという見方
一つのやっぱり
おかしいと
今のままでは
ストライキね
確かに
これ増えますよこれから
残念ながら
10年20年30年
なるほど
こんな感じで
最後に
っていう増えるだろうことは
想定されるからこその
ご助言をいただきたいなと思うところです
ご助言というかね
増えるだろうということを
まず知るということが
一つの助言なんでしょうけど
おそらく農協の財政状態は
まだ余裕があると思ってるじゃないですかね
働いてる方は
なるほど
ちょっと分かりませんけど
開示をして話し合ってるんだったらいいんですけど
開示してない場合は
誤解してる可能性ありますよね
経営状態はね
一職員の方々が分かる
普通に考えたら分かんないでしょうからね
中国人の人はね
別に悪口言うじゃなくて
現実として
会社のために働くっていうのは
分かんないんですよ
感覚がそもそも
分かんない
冗談があって
僕最近笑った冗談があって
欧米人は株主のために働く
中国人は金儲けのために働く
日本人は会社のために働くっていう冗談
なかなか心理な感じがする
そうでしょ
大好きなんですよ
昔の豊かだった頃のイメージがあるから
農協は分かんない
そうですよね
ちょっと誤解してるんじゃないかな
そんなにもう
危機的な状況であればね
今からきっちりオープンにして
言わないと
ちょっと
抑えられない
抑えられない可能性が高い
なるほど
この農協正職員3分の2が低層
残業代3億円請求というものを見て
そう見ると
これから確実に
残業代未払いに関しての
行政処理ではなくて
訴訟も増えていくだろうというのが
15:00
大きなポイントでしょうか
訴訟も増えるし
深刻な案件も増えるんじゃないかな
という気がします
なるほど
毎度毎度
一つ一つのニュースから
そう見るのかと
騙されると思うんですが
今日も非常に勉強になりました
本日もありがとうございました
ありがとうございました
本日の番組はいかがでしたか
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