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2024-02-19 08:40

35. 小説「本心」はオススメです

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平野 啓一郎「本心」を読み終わったのでその感想を話しています。

「本心」特設サイトhttps://k-hirano.com/honshin

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#声活

サマリー

このポッドキャストでは、2021年に刊行された小説「本心」が紹介されています。物語は近未来の日本が舞台で、AIによって再現された亡くなった母のバーチャルフィギュアを通じて、様々な社会問題や自由死というテーマに触れながら、主人公の青年が成長していく様子が描かれています。

小説「本心」の舞台設定
じゃあ、収録を始めていきます。 モックアップラジオ、略してモックラです。よろしくお願いします。
いやー、花粉が舞い始めましたね。 僕は花粉症なので、非常に辛い時期になってきました。
何日か前にニュースで、速報、東京都でスギ花粉の飛散開始。 去年より1日早く、みたいなタイトルで出てたんですけど、
なんかちょっと笑っちゃって、何でかっていうと、東京都でスギ花粉の飛散開始。 飛散なので、花粉が広まりましたよーっていうことなんですけど、
なんかこう、誰かが花粉を撒き始めました、みたいな。 なんかそういうニュアンスをなんとなく感じちゃって、人間界の誰かが花粉の飛散を始めました、
みたいな風に感じちゃって、花粉症の実としては、おいおいやめてくれっていうような感じを思って、ちょっと面白かったっていうのがありました。
今日は、小説の本心っていう作品を読んで、ちょうど昨日読み終わって、とても良い作品だったので、それの紹介をちょっとしたいなというふうに思っています。
本心っていうのは、作者が平野圭一郎さんっていう方が書かれた本で、2021年5月に刊行された作品ですね。
今wikipediaで見てて知ったんですけど、今年映画化されるみたいですね。
それもあって、もしかしたらいろんな評判とか、この名前を見かけるようになって、それでちょっと興味を持って1月購入をして、ちょこちょこ読んで読み終わったという感じですね。
どんなお話かっていうと、この本心の特設サイトがあるので、ここに書かれてある初めの文章を少しだけ引用したいと思います。
2040年代を生きる母を亡くした一人の青年の物語です。
彼はAIによって再現された母によって、その悲しみと孤独の慰めを得ようとします。
母の情報を学習したそのバーチャルフィギュアが、自由死を願い続けた母の本心を語ることを恐れつつ期待しながら。
ということで、ちょっと近未来の日本の話っていう感じですね。
いくつかの観点で感想を言いたいなというふうに思います。
まずですね、舞台設定の面白さっていうんですかね。
先ほども読み上げた中にもあったんですけど、2040年の話でバーチャルフィギュアっていうのが出てきたんですけど、これは何かっていうと、
AIに、今回でいうと個人、亡くなった方、もしかしたら亡くなってなくても可能だと思うんですけど、
亡くなった方の生前のいろんな情報、例えばインターネット上に残っているブログとかもあるし、
家族が撮影した動画だったり写真だったり、あるいは何か他にも残っているその人に関する情報っていうものをすべてAIに学習させることによって、
その人の疑似的な人格を作り出して、残された人たちがそのAIと会話をしたりとかできるということで、なんかすごいなって思うんですけど、
まずこれを聞いて思ったのは、今最新のChatGPTの、今年いつですかね、もう何ヶ月か経ってるかもしれないんですけど、
社会問題と自由死の取り上げ方
最新の機能というかGPTS、これはGPTsって読むのかGPTSって読むのか分からないんですけど、
ChatGPTに対して特定の情報を食わせる、つまり読み込ませる、入力することによって、ちょっと特徴を持ったGPTの人格みたいなものを作れるっていうサービスっていうんですかね、
プロザクトっていうか新機能があって、それの進化系みたいな感じなんですかね、もう特定の人物の情報を丸々インプットして、
さもその人かのように振る舞ったり、その人の知っている情報とか、その人ならこう言うだろうみたいなことを言わせるっていうのの究極系みたいな形だなと思って、
この本心書かれたのが2021年なので、2021年って言えばまだChatGPTだって話題になってないですよね、全然。
その前の話で今すごく似たようなものが出てきたということで、3年前にこれを書いてたっていうのがまずすごいなっていうのと、
現実がそこに近づいているなっていう、そういった面白さをすごい感じましたね。
っていうのと、この本の面白かったポイント、面白かったっていうか良かったポイントっていうのは、
ちょっとできるだけネタバレみたいなことはしないようにしようと思うんですけど、導入部分の話なので少しだけ言うと、
亡くなった母のバーチャルフィギュアを作るんですけど、その亡くなった母っていうのが自由死、自由死っていうのは、
自ら人生を終える選択をして、安楽死とはちょっと違うかもしれないんですけど、
に違いというものがこの物語の中では認められていて、それを望んでいた。結果的にそうじゃない亡くなり方をされるんですけど、このお母さんは。
ただ自由死っていうものがテーマとして本編全体に入っている。
あとはその介護の問題だったりとか、あとは途中出てくる同僚人物の中で貧困に関する話とか、
障害を持つ方の話とか、そういった今既に起こっている問題、社会問題とか、これから起こり得るだろうっていう問題っていうのを取り上げて、
それがすごくリアルに、本当にこういうふうになるかもしれないとか、自分だったらどうするだろうとかっていうのを考えさせられるっていう目でもすごい良い作品だなというふうに思いました。
主人公の魅力と成長
3つ目が主人公ですね。つまり母の息子がこの作品の主人公なんですけども、
この主人公が、言ってみると学歴とかをちょっと途中でドロップアウトしてしまって、職業っていうのもあまり自分で色々な選択肢の中から選んだっていうよりは、
自分ができる範囲の中でこれっていうことをやっていくんですけど、ただやっぱりこの主人公がとても教養があるというか、言ってしまうと賢いというかっていう感じさせられる内容になっていて、
作中でも出てくるんですけど、母が読書家で本が家にたくさんあったっていうのが自分を救っているみたいな話も確か出てくるんですけど、そこがすごく良いなというふうに思いましたね。
そもそも主人公の人格みたいなところで言うと、こういった小説家さんが書いている作品、ちょっとメタ的な話になりますけど、どうしても賢い主人公みたいなものが多いというか、
あんまりこう、全然支離滅裂で何考えてるか、何言ってるかわかんないみたいな主人公になっちゃうと、小説として成り立たなくなる可能性があるので、
語り口、語り部として主人公ってのはどうしても聡明な人物になりがちというか、なるのかなという気もするんですけど、まあまあそれはさておき主人公の持つ教養だったりとか、
あとはまあ性格的なところ、とてもすごく弱いところもあるんだけれど、優しいところもあって、気遣いが半端ないっていうか、
そこまで考えるみたいな、自分をちょっと抑えて他の人のことを思ったりとか、もちろんその中には自分自身の弱さだったりとか、面倒事から逃げるみたいなこともあるんですけど、
なんか主人公の人格というか聡明さも含めて、すごくリアルで魅力を感じるなあというふうに思いましたね。
僕も40過ぎてなかなかいい歳で、幸いなことに両親はまだ健在ですけれども、この作品が母と子っていうところのテーマなので、自分もちょっとすごい考えさせられるものがあって、すごく面白い作品でした。
もし興味ある方がいらっしゃったら、ぜひぜひ読んでもらえたらいいなあというふうに思います。
というのと、映画化をされるらしいので、自分も見てみようと思いますし、もし小説はちょっとっていう感じであれば、映画を見るっていうのもすごいいいんじゃないかなというふうに思います。
はい、じゃあ今日はこれぐらいにしておきます。今日は本心っていう小説の紹介をさせていただきました。
月曜日からまた頑張っていきましょう。ご意見、ご感想、ご質問などある方は概要欄にあるお便りフォームにお寄せいただくか、XやLISTENなどでコメントをいただけると嬉しいです。
今回も聞いていただきありがとうございました。ではではまた。
08:40

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