そうですね、進む前に小川さん、簡単に自己紹介とCDIのご説明を一言していただいた方がわかりやすそうなので、少しお願いしていいですか。
ありがとうございます。コーポレートディレクション略してCDIという経営コンサルティングの会社です。1986年にできた会社でして、日本で生まれた日本企業らしいやり方のコンサルティングを作っていこうというので、40年弱ぐらいやっている会社です。
2年前からこの会社の代表を僕が務めてまして、その前20年社長をしていたのが、さっき小川さんがおっしゃっていただいた石井さんがやっていてっていう、そういうふうな会社であり、そんな私です。
ありがとうございます。CDIさんのこれまでの経営とか組織観とか経営観みたいなことを聴くだけでもめちゃくちゃ面白いんですけれども、それだけで一本終わってしまう感じがあるので、一応このポッドキャスト上、櫻井さんの本から一旦始めてみようと思うんですけど。
小川さんの読んでいただいた感想とか、今回4人目にして初めて、こんなテーマじゃないかっていう事前の問いをいただいたのが、小川さんで今回初めてだったんですけど、いろいろ考えられたこと感じられたことがあるんだなっていうことはめちゃくちゃ受け取ってるんですけど、まずは実際読まれてどんなふうに感じられました? 櫻井さんの本って。
本の中に書かれているような要素としては、本が出る前から時々櫻井さんから伺っていたので、聴くというのが大事っていうのは本当そうだなと思いますし、とても共感する部分が多かったですね。
本の中でいうと、PIマトリクスの図をすぐスクショして経営会議メンバーに転送したんですね。これはマジですごいっていう。
この図に出会えただけで、この本は買った以上の価値があったなと思って。
そういうのもあったんで、うちの会社でもエールさんのサービスを一回お願いさせていただいて、聴くって大事だよねみたいな話をしたという感じです。
問題意識としては、なかなか僕たちで聴けてないなっていうのが、ビジネスパーソナル一般もそうだし、コンサルタントっていう人種自体も、特に社内でのコミュニケーションということで言うと聴けてない場面って多いんじゃないかなみたいな問題意識も持っていたので。
そういったモヤモヤみたいなものがPIマトリクスで、ああそうだなってすごい思いましたね。
なんだろうなそれは。
あれで言うと、どっちかっていうとタスクみたいなところ。
あるいは言動っていう部分については、ちゃんとジャッジメントしていきましょうっていう話と、
もうちょっと人生だったり価値観だったり、感情っていうところを触るときは、withoutジャッジメントでやりましょうみたいな政治だったなと思ったときに、
ざっくり言うと、会社の中でも、つく必要ないんじゃないか派というか、
ちゃんとジャッジメントしないといけない派と、ジャッジメントしちゃダメだよ派があって、
なんとなく僕の中では、優しいと優しくないのが一軸みたいな感覚があったんです。
この隙間ってなぜ生まれるんだろうとか、なんだろうなって思ったときに、
それって会話のテーマが違ってるから、それは向き合い方が違いますよねっていうことが整理されていて。
そうだーって思いましたね。
もう一個はっとさせられたのが、withoutジャッジメントで対応するような機構のほう、
価値観だったりっていうところがちゃんと触れてるから、
このタスクレベルの話もちゃんと伝わる関係性っていうのがあるんだよねっていうふうに、
少なくとも僕としては受け止めてたんですけど、それも本当そうだなと思ったんですよね。
逆に自分が聴かれる側の立場でも、
なんかこの人に言う気にならないなっていうことと、この人だったら言ってみたいなと思うことって、
全く同じテーマでも関係性の中で思うところがあって、
これ自分が聴く側になったときにどういう向き合い方をすればいいのかなっていうのはすごい、
個人的に悩んでもいたし、組織全体としてどういう共通言語を作っていけばいいのかなって悩んでいたので、
すごいハッとさせられました。
なんか事前にメッセージくださったじゃないですか、この辺の話でもいいかもみたいな。
一番最初の一行目に「聴くは怖いこと」って書いてあって、「この本は優しいフリした鋭利な主張」って書いてあって、
「聴かないは社会の知恵である」って書いてあって、もうこの辺だけで多分3時間ぐらい話せそうだなって感じがするんですけど、
ここが一番最初に来た、なんかその、小川さんが書かれた背景っていうか、
なんかそう受け取ったところちょっと誇りにしてみたいなって。
タイトルもそうだし、この本の表紙の雰囲気とかもすごい優しい雰囲気が漂ってるじゃないですか。
いやーそれすごい素敵だなと思いつつも、実際これやるっていう立場になると、
人の感情とか価値観とか人生観に触れにいくって、
すごいよく心の中に土足で入るみたいな言い方がされるように、
すごい危ないことでもあったりするじゃないですか。
実際、僕も社内の1on1的なところで、
そこに入りに行こうとして、ちょっと相手が違う、そういうのはいらないんですけどみたいな感じになっちゃった場面も正直あるし、
振り返ってみるとそれは聴かれる側として、なんでもかんでもそこに入ってきてもらうと困るっていうのもあるなと思うんですね。
だから実践するっていうことで言うと、なんかめちゃくちゃ怖いなっていう。
そこに触れに行くこともそうだし、触れられることもとても怖いことだなっていうのは改めて思うんですね。
そう考えると、日々僕たちが業務を回していくっていうのだけを考えたときに、
感情の話とか一旦置いておいて、タスクレベルの話だけで回したほうが、円滑な場面ってすごいいっぱいあるなと思ってて。
だから、深いところまで聴きに行くって、むしろコミュニケーションコスト上がるわけで、少なくとも短期的には。
そうすると、withoutジャッジメントで価値観のところまで聴きに行くっていうのをしないことのほうが、社会が円滑に回るって。
これは僕たちが大人になっていく中で身につけていく作法でもあると思ったんですよね。
でもやっぱり聴く。withoutジャッジメントで聴きに行くんですっていう主張をしてるというのは、これは相当攻めてるてることを言ってるんだなって。
なんか実践もしてみて体感したっていうことですかね。 なるほどな。
山田さんどうですか、今のところ。僕、どちらかというと自分で書いちゃってる方なんで、あれなんですけど、山田さん視線で。
本当そうだなって思ってるのと、前提、小川さんも理解されてる上で話されてるんだと思うんですけど、聴くだけをやれたらもちろん言ってないじゃないですかっていうことの、
違った選択肢としてwithoutジャッジメントで耳へんで聴くっていうことも使えるよねっていうことが伝えられてるっていうのが、本の中で書かれてることだなっていうのがありつつ、
いや本当そうだなって、今小川さんの話にかかってると思ったのは、前提の社会の常識というかって、別に深く聴くことだけが良いこととは思ってないみたいなことの、すごい解像度の高い捉え方だなっていうことを、
そこに目を向けて考えたことは確かになかったっていうのが今個人的にはすごい。
だから、それによって解像度高く本で聴くというのは、withジャッジメントとwithoutジャッジメントってどっちもあるよねっていうのを伝えてるっていうのは、
その背景があるからっていう理解をするとより分かりやすいんだなっていうことでもらってる感じがします。
なんかその、個人のその人生観とか価値観とか感情を触れに行くってことが、なんか目的になるケースもあるじゃないですか。
で、それはあの個人的にですよ。僕個人的には個人の趣味としては、あの好きなんですよね。多分触れに行くことは。
なんだけど、多分この本という枠組みの中で言うと、個人の好き嫌いみたいな話ちょっと置いておいて、
なんかそれがあった方が今の世の中、まあ生産的効率的じゃないっていうなんか主張をしていたんだな自分で気づいたっていうか、
なんかなんであくまでこの中でのwithoutジャッジメントの聴くっていうのを仕事上取り入れるっていうのは、
それを取り入れた方が効率的なことがあるよねっていう、あくまで仕事文脈での何か扱いをしてるんだなぁみたいなことをちょっと今聴いていて思ったかもなって。
なんかセットだなと思ったのって、やっぱエールのやっている事業内容自体も、聴くということが社会でたくさん使われる可能性は感じている上で、
今はあくまで組織、企業の中とか働く中での聴くっていうことがどう活かされるかっていうのに結構絞ってやってるなっていうのが、
なんか図らずのニュアンスとして今回の櫻井さんの方って入ってるんだなっていう理解でもある気がして、
個人としてその人の人生を全力で応援するとか、聴き耳を傾けに行くって話と、仕事場面でって別だよねっていうのの、
なんか櫻井さんが人生を聴くのを趣味でやりたい、好きでやるっていうのと、仕事の中でそれをどう発揮するかって別だよねっていうのも、
後者側のことをエールという事業もやっているし、櫻井さんの本人も今回そのニュアンス強いなってことかもしれないですね。
うん、確かに。なんかそのwithout ジャッジメントの聴くの必要性がこう表出する場面っていうのがあると思っていて、
それってそのタスクレベルの会話をしてるんだけど、どうにもかみ合わなくて。
で、上司部下の関係で言うと、上司側が部下のことをだんだんバカに見えてくる。
こいつバカじゃん。
ただ、実はロジカルであることが大事とか言いますけど、ロジカルでない人間って存在しなくて、
その人その人のロジックがそこに存在してるだけだと思うんですね。
表出してる問題だけ捉えると、こいつはロジックがないバカだなに見えるんだけど、
深いところに入りに行くとそれが理解できて、
何をすり合わせるとゴールにより向かえるかっていう会話ができるようになるっていうことなんだなと思ってるんです。
だから感情でつながるといいコミュニティできるよねっていう分野もあるんですけど、
どちらかというと、仕事の現場っていうことで言うと、
なんかタスクレベルで合意ができなくてこじれちゃってるときに、深い方に入りに行くっていうことなのかなと思って読んでました。
いやー今のすごい、なんか今もう一回本を書けるんだったら今のワード入れたいなって思ったぐらい、
ロジカルでない人間はいないって言って、いや本当そうだなっていう、
あの本で書いた肯定的意図っていうことはまさにそのことを言っていると思っていて、
その人の中でのロジックではめちゃくちゃ通ってるんですよね多分。
それをこちらが理解できないから、それを理解した上で、こちらのロジックもあって、
このロジックとロジックどうするとお互いにとっていいんだっけっていう認知を変えるのか、
違うロジックにしたら両方当てはまるのか、なんかそこを考えに行こうよみたいな話をしてるんだなっていう、
その書き方したかったってちょっと思いました。
僕もその肯定的意図っていう言葉もすごいいいなと思って、心に留めてるワードで、
仕事の中でも社内の昔の先輩とかあるのかとか、
あと周りの社外の人でも、なんか苦手だなーみたいな。
何なら会う前ちょっと嫌だなーって思っちゃう人も絶対誰でもいると思うんですけど、
そういう人と話す前って、とりあえず心の中でその人のことが好きだって5回ぐらい唱えるんですよ。
そしたら少なくとも相手は悪い人ではないし、そこにまさに肯定的な意図があるはずだから出発点になるので、
もう一個相手を理解しようというところが深まるんじゃないかなと期待をしてるんですよね。
みたいなものと通じるものを感じました。
この人のことが好きだー、5回唱えればすごいですね。 具体的なHowでめちゃくちゃいいですね。
確かにな。仕事の面白く、どうぞどうぞ。
そのCDIという会社にいらして、基本的には経営者の方とコンサルタントとして対峙をするっていう、
対峙するというか、真剣に向き合うということが職業として求められることですよねっていう、
ある種特殊な職業観みたいなことが育まれやすいもののような気がなんとなくするんですけど、
その中での聴くとか、この本で言ってる耳を深く相手の語ることに傾けるみたいなことって、
その場面でも何か小川さんが実際に経営者の方と対峙されるときに発揮されるものなのか、
なんかちょっと違うモードというか、違う自分を生かしている感じなのか、
どうなんですか?そこって言ったら、すごい聴いてみたかったんです。
これちょっとCDIっぽいというか、CDI語録的なことかもしれないですけど、
で言うと、そのコンサルタント一人一人で芸風があるよねっていう言い方をしていて、
どういう形でクライアント企業の経営者の方に喜んでいただけるかって、
それぞれのスタイルがあるよねっていう言い方をしてるんですね。
これを刀に例えることがあって、切れ味鋭い一本刀でスパッと切るっていうやり方か、
そんなにといでないけど、ナタでひたすら叩き続けるっていうパターンがあるよねとか、
いろんな例え方がされるんですね。